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私の中の一期一会 №232 [雑木林の四季]

    総務省の接待スキャンダルに絡んだ山田真貴子内閣広報官は菅首相の守護神?
  ~首相記者会見で司会の山田広報官は、政権に批判的な社の記者は指名しないかも~
 
      アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 26日夕方、NHKテレビを見ていた人は首相官邸で始まった菅首相のぶら下がり会見を生中継で見ることになった。
 大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡などの6府県では3月7日の期限を待たずに2月28日で緊急事態宣言を解除することに決まったことを説明するための会見が行われていた。
 ぶら下がり会見だからか・・何時も首相会見の進行役を務める山田真貴子広報官はその場にはいなかった。
 菅首相は1人で記者団と対峙していたのである。
「6府県では今月末をもって宣言を解除することに決めたが、引き続き緊張感をもって感染防止対策に全力をあげたい」と時々メモに目を落として、言葉を区切りながら発言していた。
 東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏については、「感染者は減っているが医療体制は依然として厳しい、飲食店の時短営業は徹底していきたい」などと説明が続く。
 宣言の解除をめぐって、記者から「専門家から再拡大の懸念も出ているようだが・・」と聞かれると「決めた基準はクリアしている」と少しだが苛立ちを見せた。
 都合の悪いことを聞かれると、すぐに顔や態度に出るのは安倍前首相と同じだがこの日、菅首相が冷静に見えたのはこのあたりまでだったかも知れない。
 取り囲む記者たちから、宣言で協力を求めた国民には丁寧な説明が必要なのに「何故今日、記者会見をやらなかったのか?」と聞かれると・・
 「今日こうして、ぶら下がり会見をおこなっているじゃないですか」と少しムッとしたように答えた。
 「高額な接待を受けた一人の山田真貴子広報官の問題が影響したのですか?」と追い打ちがかかる。
 「山田広報官は全く関係ない。昨日の国会で答弁されたのが事実じゃないでしょうか」と無表情に吐き捨てた。
 「山田広報官は続投で変りはないですか?」・・
 「政治責任は?」・・
 矢継ぎ早に記者の質問が飛んでくる・・〝宣言解除”から”総務省接待スキャンダル”に記者たちの関心が変異(?)していく。 
 首相は不機嫌な表情に怒りが加わっていたかも知れない・・・
 「記者会見のタイミングは、最後まで状況を見極めた上で判断し、緊急事態宣言全体についてきちんと会見すべきだ」と事前に決めあった通りの答弁であった。
 「正式な記者会見とぶら下がり会見はどう違うのですか?」と質問が出る。
 「それは皆さんが考えることじゃないのか。首都圏で解除の方向性はまだ出ていない。そういう中で内閣総理大臣として国全体の発言は控えるべきだと思う」とぶっきら棒に答える。
 「次の会見では最後まで、質問を打ち切らずに答えてもらえますか?」
 首相は「私には時間があるから・・大体、皆さんも出尽くしてるのでは?・・先ほどから同じような質問ばかリではないか」と苛立ちを隠さず、記者団とのヤリトリを打ち切った。
 ぶら下がり会見は18分ほどで終了した。
 官邸で首相記者会見を取り仕切る山田真貴子内閣広報官(60)は13年に、当時の安倍首相から女性で初めて首相秘書官に起用されて頭角を表し、菅政権では内閣広報官として重用されてきた。
 週刊文春によると、山田広報官は総務省審議官だった19年11月6日に、東北新社の関連会社で役員を務める菅首相の長男らから1人当たり7万円を超える接待を受けていた5人の内の1人であることが判明した。
 菅首相は「私の長男が関係して結果的に違反行為をさせてしまったことについては大変申し訳なく、国民の皆さんにお詫びしたい」と陳謝したが、山田真貴子氏については「真摯に反省しているので今後も職務の中で頑張って欲しい」と述べた。
 山田真貴子氏は月収の6割に当る70万5000円を自主返納したそうだが、、内閣広報官は続投に決まった。
 この人が名前を知られるようになったのは去年10月、菅首相が「NHKニュース9」に生出演した時、有馬キャスターから事前の打ち合わせにない厳しい質問をされ「答えられることと答えられないことがある」と答えに窮したことがあった。
 放送の翌日山田真貴子広報官はNHKの政治部長に電話をかけ、「総理、怒ってますよ。あんなに突っ込むなんて事前の打ち合わせと違う。どうかと思いますよ」と猛抗議したことが知れ渡った。
 有馬キャスターはこの3月で降板すると報じられたのは、この電話の後である。
  聞くところによると、山田広報官は会見に参加する記者たちから、事前に事細かに質問内容を聴き出し、官僚がそれを基に答弁書を作るのだ。
 会見では司会を務め、質問希望者がいるのを知りながら「次の日程がありますから・・」と会見を打ち切ってしまう。
 記者たちには悪評らしいが、ガースー首相にとっては最も頼りになる「守護神」と言えるだろう。
 ガースー首相はお得意のペーパーを棒読みするだけで記者会見は成立する。
 安倍政権時代と変わらぬ〝茶番首相会見”がガースー政権でも展開されているのである。
 「女性の広報官として期待している」と発言した菅首相について野党の小沢一郎議員は「こんな総理と、その奉仕者のような異様な人物の下で記者たちは、今後も首相会見など出来るのか?」と広報官続投に怒りをみせる。
 「政権に批判的な社は絶対に指名しないだろうし、まともな会見が成立する訳がない。国民の知る権利が奪われようとしている」とツイートは続いた。
 山田真貴子広報官が、国会で「同席したのが菅首相の長男とは分からなかった。たとえそうであっても私にとって大きな事実ではない」と発言したと知ったとき、「これは首相と打合せ済みの発言ではないか」と感じたことを思い出した。
 それは以下のような投稿を読んでいたからである。
 「官僚が利害関係にあるマスコミの顔と名前は絶対分っている筈だ。まして総理の長男に気付かないとか、いたかどうか分からないなんてあり得ない。5人しかいなかったのだから・・
 そんな人がいたかどうか憶えていないのに、〝事業に関する話しはしていない”って、そこだけは憶えているんだ。苦し紛れの答弁に笑っちゃう。
 ガースーさんも就任当時、パンケーキ好きで、国民に近いことをアピールしていたのにメッキが剥がれましたね。結局首相の器ではなかったということです。
 叩き上げと持ち上げたのはマスコミ。今となっては恫喝、いい加減などの資質が出ている。
 誰かと同じで、身内に甘く他人に厳しいなんて総理としては不適格です。
 早く衆院選をやって欲しい、新しい人に期待したいから」
 自民党の中堅議員が「日本学術会議の任命拒否問題、与党議員による緊急事態宣言下での銀座通い、そして接待スキャンダル・・こういうのはボディブローのように効いてくる」とタメ息をついていたという。
 山田真貴子広報官の広報官続投は、国会でしばらく尾を引くだろう。
 ガースー首相には身内からも冷たい風が吹き付けるかも知れない。自業自得だが・・

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浜田山通信 №284 [雑木林の四季]

逆ワイロ
 
       ジャーナリスト  野村勝美

 賄賂(わいろ)というのは、公務員などが職権を利用して仕事の便宜をはからってやり金品を受け取る不正行為をさす。総務省の幹部11人が放送事業会社「東北新社」から高級レストラン、料亭などで多数の飲食接待を受け、減給や戒告などの処分を受けた。近い将来の次官候補がズラリ、もうどうしようもない。こうなったのも接待した側に菅首相の長男、菅正剛氏がいたからだったのは、もう国民皆が知っている。
 総理の嫡男に呼ばれたら役人たるものよほどの勇気がなければ断ることはできないだろう。宴会の場でああしてほしい、こうしてもらいたいなどのヤボな話は出ないが、放送事業関係でいずれ要望がなされてくる。東北新社というのは、電通のような企業で、CM制作など放送事業全般に関係してくる。TVを見ていると、総務省を退職し、処分の対象にならない山田真貴子内閣広報官だけが大きくとりあげられている。彼女は年の割にはスレンダーで若く見える。内閣広報官としては適任といってよい。処分された総務省の役人連中は、首相長男との繋がりも薄い。しかし、だからこそマスメディアは内閣広報官を取り上げる。総務省の役人は次官候補もバタバタ減給処分になったが、権力者にとってはこんなものはへでもない。
 かんじんの贈賄側の東北新社や同社部長の首相長男のことはその後一切マスコミに登場しない。東北新社は、メディアにCMを提供する企業である。民間放送はここからのコマーシャルをとめられたらやっていけない。生殺与奪の権(古いなあ)を握られているのだ。
 菅ソーリの長男がどうやってそんな力をもつ企業に入り、若くして部長職になったのか。総務省に長く君臨した父親の仕事、権力を直接見てきて、父親の権威を体現できるマスメディアの中枢に入り込もうとしたのは当然だろう。この親にしてこの子あり。子は親の監督下にある役人たちを接待づけにした。一人当たり7万円の飲食がどんなものか、高級レストランや料亭などもう何十年も離れている私には見当もつかない。
 菅ソーリは当初、「長男は別人格」ととぼけたが、さすがにそんなへりくつが通るわけもなく、のちに「私の長男が関係して結果的に違反行為をさせてしまったことについては大変申し訳なく、国民の皆さんにおわびしたい」と陳謝した。往生際の悪いのはこのソーリの得意芸で、役人がワイロを受けて減給処分で一巻の終わり、接待側には何のおとがめもない。
 こうして権力の監視役だったマスメディアは、権力をサポートする側に廻り、東北新社同様、権力に不都合な報道はしなくなる。菅ソーリの長男に7万円のごちそうを接待された高級官僚たちは言うことをきかないとこうなるぞというみせしめにされた。接待というワイロにまんまと乗った役人が悪いのか、のせた奴が悪いのか。ワイロには逆の場合もある。
 

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BS-TBS番組情報 №229 [雑木林の四季]

BS-TBS 2021年3月のおすすめ番組(上)

           BS-TBS広報宣伝部

五木ひろしが選び歌う 永久保存版“股旅演歌”大全集

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2021年3月5日(金)よる9:00~10:54

☆五木ひろしが“股旅演歌”の名曲を次世代を担う歌い手とともに熱唱!

出演:五木ひろし、橋幸夫、市川由紀乃、三山ひろし、福田こうへい、朝花美穂、彩青、堀井美香(TBSアナウンサー)

五木ひろしが自ら選び歌うシリーズ。
今回のテーマは、日本人の心にずっと生き続ける“股旅”。
昭和の時代、人々の心を躍らせた股旅演歌はまさに日本人の心のふるさと。五木がゲストとともに令和に歌い継ぐべく心を込めて熱唱します。
♪潮来笠 ♪中山七里 ♪妻恋道中 ♪旅姿三人男 ♪ひばりの三度笠 ♪名月赤城山 ♪瞼の母 ♪伊太郎旅唄 ほか

マー君の冬休み5

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2021年3月13日(土)よる11:00~11:54

☆今年、東北楽天ゴールデンイーグルスに復帰した田中将大投手の冬休みに密着するスペシャル番組、第5弾!女子プロゴルファー・渋野日向子選手とゴルフ対決&アスリート対談!さらに番組独自のインタビューも!

出演:田中将大、渋野日向子、小島瑠璃子

メジャーリーグ、ニューヨーク・ヤンキースから今年、古巣の東北楽天ゴールデンイーグルスに復帰したことで大きな話題になっている田中将大投手。そんな「マー君」こと田中投手が冬休みを楽しむ姿に完全密着するスペシャル番組「マー君の冬休み」を今年も放送!
第5弾となる今回は、女子プロゴルファー・渋野日向子選手とのゴルフ対決が実現!大好きなゴルフに興じるマー君の“素の姿”をたっぷりお見せします。さらに、田中将大投手と渋野日向子選手のアスリート対談も!今年はどのような話で盛り上がるのか?!
番組独自のインタビューも敢行。日本球界への復帰を決めた思いや今シーズンへの意気込みなどについて、長年取材を重ねてきた小島瑠璃子が迫ります。

麺鉄

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2021年3月7日(日)よる11:00~12:00
2021年3月14日(日)よる11:00~12:00

☆鉄道大好き芸能人が、各路線と沿線の魅力を紹介しながら「駅メン」を堪能!

出演:六角精児、市川紗椰

“乗り鉄”“撮り鉄”“収集鉄”と様々な鉄道の楽しみ方があるが、最近鉄道ファンの間で注目されているのが「駅そば」だ。
昔から忙しいサラリーマンに「安くて早い」と重宝されてきたが、地域文化と融合することで独自の発展を遂げ、個性的な一杯が続々全国に誕生している。
鉄道ファンはもちろん、B級グルメ界でも注目のジャンルとなり、リーズナブルな値段と場所が駅構内、駅前という利便性から、新たな食べ歩きグルメとして注目の一品となっている。
この番組は、鉄道大好き芸能人が、各路線と沿線の魅力を紹介し、その路線を代表するそば、うどん、ラーメンなどの「駅メン」をいただく。
第一弾、第二弾共に、旅情感たっぷりの北海道冬景色と、この季節だから“映える”湯気香る一杯をお茶の間にお届け。この冬要注意の‘飯テロ’番組が誕生!

▽3月7日(日)
第一弾:メン食い鉄道 絶景の旅 冬の北海道・留萌本線&根室本線編
六角精児が留萌本線、根室本線にある、鉄道ファン羨望の歴史ある駅そばを味わう。車窓からダイナミックな太平洋の絶景を楽しみ、極寒の湖で伝統の氷下待ち漁にチャレンジ!果たして結果は?

 ▽3月14日(日)
第二弾:メン食い鉄道 絶景の旅 冬の北海道・釧網本線編
市川紗椰が乗車するのは釧網本線。雪化粧をした広大な湿原をSLで疾走!摩周湖の足湯で体を温め、向かった先は流氷を望む無人駅。駅舎を改装したこだわりのラーメン屋さんで、食通もうなる駅メンを豪快にすする。



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バルタンの呟き №92 [雑木林の四季]

「2030年の挑戦?」

           映画監督  飯島敏宏

 西暦2021年2月19日、アメリカ合衆国NASAの宇宙船PERSEVERANCEが、約4億7200万キロという旅を終えて火星に到達したというニュースが、僕、バルタンの目に留まりました。でも、歓喜に沸くNASAの光景とは逆に、昭和7年生まれの僕の反応は、「ああ、とうとう火星が・・・」という、嘆きだったのです。少年時代から抱き続けてきた火星という赤い妖星のベールが、また一枚、剥がれてしまった嘆きです。
 僕だけでなく、同じ世代の昭和少年にとっては、当時、地球よりも、遥かに発達した文明を持つ謎の星だった火星が、いまや地球人類の果てしない欲望の対象になり、稀少金属の獲得、宇宙戦略の基地として、植民地化されてしまうのが、さらに現実味を帯びてしまった、という思いがあるのではないでしょうか。

 たしかに、現在では、不撓(サーベイ)不撓不屈(ランス)不屈と名付けられたこの宇宙船が、火星には、かつて水があり、何らかの生命が存在した、という定説を裏付ける物質を、今から10年後、2030年には地球に持ち帰るというのですから、生命の発祥、微生物から動植物、人間への進化を探る上で特筆されるべき出来事かもしれません。
 しかし、すでに、火星の周回軌道には、中国の宇宙船「天問1号」が存在していて、これも又、火星の探索、着陸の先兵として機会を窺っているといいます。最近、急速に、陸、海、空の軍事力を強化してきた一党独裁政権の中国に対抗して、アメリカ合衆国も、トランプ大統領時代に、宇宙軍を創設して、強力な軍事力を宇宙空間に広げようとしているのです。さらに、世界数か国が、月に続いて、火星にも宇宙基地建設を模索している、というのですから、遂に、地球人類は、地上では飽き足らず、自ら宇宙戦争勃発の危機を孕もうとしている、と言っても差し支えない状況ではないでしょうか。それとも、僕、バルタンの杞憂にすぎないのでしょうか。
 西暦2021年現在、地球人は、造物主の禁を冒して、許された物質存在の最小単位である原子核を分裂して、エネルギーを獲得したり、爆弾を製造したりして、自らの住む地球という星でのSDG‘sをほとんど不可能にしつつあります。それらが招いた環境破壊、恒常化した異常気象による災害から逃れるために、月には廃棄物を捨て、火星には稀少物質を求め、さらに、全地球はおろか、宇宙戦争への軍備増強に狂奔する事態です・・・
 今回の、PERSEVERANCE火星着陸成功の情報は、歓声を上げる段階を過ぎて、考えるだに恐ろしい道を突き進み始めた、と、僕、バルタンの目には映ってしまうのです。それとも知らず、ハヤブサⅡの成功に、無邪気に歓声をあげている我が日本の子供たちの、宇宙への夢、憧れを、絶対に裏切ったりしないで欲しいのです。

 今から、55年前、僕、バルタン星人は、SFテレビ映画ウルトラQ「2020年の挑戦」で、当時の近未来であった西暦2020年の地球を擬したケムール星から、環境悪化で肉体が劣化したケムール人が、地球人の健全な肉体を拉致しにやってきたのを引き継いで、次回作ウルトラマン「侵略者を撃て!」で、自らの天体を原子核爆発で損壊、居住不能にしてしまった宇宙流民として登場、地球に漂着して、極く微小なバクテリアほどの生命体として人類との共生を望んで拒否され、やむなく巨大化して地上を破壊、ウルトラマンに撃退される未来の地球人類の反面教師として登場した異星人でした。
 しかし、いま、現実の西暦2020年を迎えてみると、どうでしょう、かつて僕が、文系SFで想像した西暦2020年の地球では想像も出来なかった、遥かにシビアな現実(リアル)現実に直面しているではありませんか。世界中が為すすべもなく苦慮している、新型ウイルス、コロナの災禍です。人類自らが生み出してしまったとも疑われる、奇しくも太陽光(コロナ)太陽光と名付けられた、バクテリアよりはるかに微小なウイルスCovid 19が、地球上にグローバルな病疫と争乱の危機をまき散らし、僕自身がその恐怖に脅かされている・・・まさに、絶句、です。 

 そして、2020東京オリンピック・パラリンピックです。すでに、延期一年間の半ばを経ても、一向に、終息が見通せない国内感染の緊急事態を抱えながら、国民の65パーセントが開催を危ぶむ状況を押して、「人類がコロナウイルスに打ち克った証として、2020年東京オリンピック・パラリンピックを成功させる」という惹句を、まるで鸚鵡返しのように読み上げ、世界に宣言するわが国の宰相が何を根拠に宣言しているのかが、悲しいかな、僕、バルタンには、まったく理解できないのです。
 もともと宇宙からの来訪者ではなく、地球上に存在した、あるいは人類そのものが作り出したとも疑われるCovid19コロナウイルスは、すでに、変異型にまで姿を変えて、人類と共存しはじめているではありませんか。つまり、とっくに、人類は、コロナに「うち克たれて」いるのです! 
 まあ、僕、バルタンとして地球人に提案するとすれば、人類が生み出してしまったウイルスcovid19とは、ワクチンの手を借りてでも、なんとか病変性を抑えて共存を図り、今後、月や火星、そのたの星から、いかなる生命をも持ち帰らない、ということです。
 55年前の2020年に、バルタン星人が、「ウルトラマン」の科学特捜隊員ハヤタに、「セイメイトハナニカ?」と問いかけたように、日本のハヤブサが手をそめたイトカワにも、ハヤブサ2号が砂を持ち帰ったリュウグウにも、宇宙に無限に存在する惑星には、地球人が生命と規定する生命とは異なるセイメイが、存在するに違いないのです。
 まして、陸軍、海軍、空軍だけで飽き足らず、宇宙軍まで組織して、地球はおろか、宇宙までも、大金掛けて戦争を拡げようとする地球人・・・本当に、困った存在です。
西暦2030年、PERSEVERANCEが火星から持ち帰ると言われている火星の岩塊と共に地球に来訪するセイメイが、どうか、侵略者でなく、ウルトラマン、ウルトラセブンのように、子供たちの夢を育む光の国からの平和の使徒であってほしい! というのが切なる願いです。
 その頃、僕のセイメイが、僕の肉体を離れて、何処にあって、見つめているかは分かりませんが・・・


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医史跡を巡る旅 №84 [雑木林の四季]

「医史跡を巡る旅」 №84 ワクチンを巡る

                保健衛生監視員  小川 優

新型コロナウイルス感染症に関しては、緊急事態宣言の部分的前倒し解除と、ワクチン供給の遅れが話題となっています。

緊急事態宣言の部分的前倒し解除に介しては、切に今後に禍根を残さぬことを祈るばかり。
一方ワクチン接種計画の遅れに関しては、国民を安心させるためとはいえ、根拠も確約もなくあたかも既定路線のように話すこと自体、いい加減にやめるべきだと思います。ますます国民は政府を信用しなくなり、ひいてはワクチン接種に対する信頼性も下がりかねません。
ただでさえ、1948年のジフテリア無毒化不良トキソイド接種による乳児84人死亡、1989年以降のMMRワクチンによる無菌性髄膜炎の症例集積、2013年のHPV(ヒトパピローマウイルス。このウイルスに感染することにより子宮頸がんを引き起こすといわれている)ワクチンの接種後の多様な症状などにより、日本人には予防接種に対する根強い不安感があります。また日本人に特有で、危機管理上では良い意味の日和見、横並び精神、いわゆる「まわりの人が打ったら自分も打つ」的な感情も根底にあります。

新型コロナウイルス感染症に関しては、ワクチンによる集団免疫獲得のためには、全人口の最低でも60パーセントへの接種完了が条件になるといわれています。そもそも妊婦や子供には安全性が十分確認されていないため接種が勧められないほか、医学的所見から接種が推奨されない方々がいるので、もともと人口中に一定数、接種できない割合があります。また集団免疫についても、不安材料があります。2月21日現在、世界中で突出してワクチン接種率の高いイスラエルの状況です。すでに全国民の71.6パーセントに接種されたとされますが、ワクチン接種後60歳以上の高齢者では、感染者が49パーセント、入院者は36パーセント減少した一方、59歳以下では感染者は19パーセントしか減少せず、入院者に至っては逆に増加しています。同時期の同国の感染状況、対照となるべき非接種者集団の感染率が示されていないなど、そのままデータとして信用するわけにはいきませんが、集団免疫の獲得の目安について、ワクチンの接種率をそのまま用いるのには注意が必要です。
それに加えてワクチンへの信用低下が進み、接種忌避が広がれば集団としての免疫が得られなくなります。ワクチン接種は個人を守るばかりでなく、社会全体を守ることになることを、もっと積極的にアピールすべきところです。しかし優先接種以外の接種計画が不透明な中では、実際の接種がいつになるかわからない国民にとっては、絵空事に聞こえることでしょう。

少しでも新型コロナワクチンについて事実を知ってほしいので、ワクチンの安全性について、今現在わかっていることをまとめてみます。

現在日本で接種が進められているワクチンは、ファイザー社のものだけです。
アメリカではすでに1,000万人以上に接種されています。信用度の高いアメリカ医師会誌に投稿された査読後の論文によると、接種後の強いアレルギー反応、アナフィラキシーは、100万回に5回程度の頻度で発生するとされます。性別では女性が94パーセントと多くを占め、また77パーセントは過去になんらかのアレルギー反応を起こした経歴がありました。
反応は15分以内に76パーセントが、さらに89パーセントは30分以内に起こっています。全例において、適切な治療により回復しているので、接種後30分、緊急対応がとれる場所で待機し、経過観察をうければ安心です。
アナフィラキシーまで至らない副反応では、頻度が高い順に接種部位の痛み、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛、悪寒、発熱となります。

ワクチンの有効性については、査読済み、つまり第三者により論文の信用性が高いとされたものが世界でふたつあります。
ひとつがNEJMに投稿されたファイザー社の臨床結果の報告。
2回接種して、1週間以降に新型コロナウイルスを発症したのは、18,198人中8名。一方偽薬を接種した対象群では17,511名中162名が発症。ワクチン接種により発症が20分の1に抑えられ、有効性は95パーセントとされます。この有効性、単純に100人に打って95人に効く、ということではないことには注意が必要です。
もうひとつがLancetに投稿されたイスラエルでの病院職員への追跡調査。
1回のみの接種でも、新型コロナウイルス陽性者の数が85パーセント減少した、との報告です。
また、どちらのケースでも被験者全員のPCR検査は実施していないため、正確な感染者数が反映されていない可能性があります。
なお、ワクチンの安全性、有効性に関する情報は、山中伸弥先生のホームページ「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」から引用させていただいています。

現在の状況として、新型コロナウイルスワクチン、商品名コミナティに対して厚労省により承認された効能効果は、「SARS-CoV-2による感染症の予防」となっていますが、実のところ、もともとの有効性の臨床検査で検証されたのは発症を抑えることであり、それについては十分な有効性が認められていることになります。
リスク対効果の意味からも、新型コロナウイルスワクチンは有効性が高く、個々だけではなく社会を維持するためにも、多くの人への接種が望まれます。

あだしごとはさておき。
ワクチン接種の普及に対する苦労は、今に始まったことではありません。
世界初のワクチンであり、ワクチンによりその病気そのものの制圧に成功したのが、種痘であり、天然痘です。ところがその普及には、多くの医師の苦難がありました。
今回はそのごく一部をご紹介します。

以前「秋月藩の種痘」でご紹介した緒方春朔。

「種痘の始祖 緒方春朔」記念顕彰碑

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「種痘の始祖 緒方春朔」記念顕彰碑 ~福岡県朝倉市来春 朝倉医師会病院

エドワード・ジェンナーが牛痘による種痘法を編み出す6年前、秋月藩藩医であった緒方春朔は、中国で行われていた人痘法を試します。牛痘はもともと牛の感染症で人間の病気ではなく、人が感染しても軽症ですむこと、それでいて獲得できる抗体は人の天然痘にも有効に働くことに着目したもので、安全性が高く全世界に広まりました。

「緒方春朔顕彰碑」

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「緒方春朔顕彰碑」 ~福岡県朝倉市秋月城址

一方の人痘法、天然痘に罹患した人の回復期の膿、瘡蓋を(痘痂)を乾燥・粉末化したものを匙に乗せ、鼻から吸い込ませる方法です。現在の弱毒化ワクチンと同じ考え方ですが、感染性は残っているため発症する危険性は多く、通常の感染同様、重篤な症状を呈することもあります。

「種痘の父 緒方春朔顕彰の碑」

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「種痘の父 緒方春朔顕彰の碑」 ~福岡県朝倉市秋月

有効性と安全性の見極めが、まさに「匙加減」。人の命を救うことを使命とする医師にとって、その苦心たるや想像に絶するものがあったと思います。

種痘を広めた功労者としては、大阪除痘館、そして西洋医学所の緒方洪庵を外すことは出来ません。

「除痘館発祥の地」

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「除痘館発祥の地」 ~大阪府大阪市中央区道修町

牛痘は安全性が高いのですが、牛の病気を人に罹らせることに対する人々の抵抗は強く、「牛になる」という噂すら広まったとされます。現在の風評被害と何ら変わりません。また初期の種痘は善感した患児の瘡蓋を、また次の接種者に植え継ぐといった方法で維持するしか方法がありませんでした。接種希望者が途絶えると、ウイルスが不活化し、種痘が出来なくなります。洪庵は袂に菓子を忍ばせ、言葉は悪いですが、ぐずる子供を懐柔して種痘の維持、普及に努めたと伝えられます。

「除痘館跡」

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「除痘館跡」 ~大阪府大阪市中央区今橋

除痘館は最初嘉永2年(1849)道修町に開設されますが、万延元年(1860)、適塾の近くの今橋に移転します。
緒方洪庵は種痘以外にも多くの業績がありますので、いずれまた詳しく取り上げます。

江戸からも一人。

「桑田立斎先生種痘所之跡」

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「桑田立斎先生種痘所之跡」 ~東京都江東区清澄

桑田立斎は文化8年(1811)、新潟県新発田に柴田藩士の子として生まれます。16歳の時江戸に出ましたが、天保4年(1833)23歳の時一旦新発田に戻ります。新発田で蘭方医島津圭斎に師事して西洋医学の道を志し、天保8年に再び江戸に出て、島津圭斎の友人坪井真道の医学塾、日習堂に入門します。
天保13年(1842)深川で開業、嘉永2年(1849)、蘭館医モーニケによって日本に牛痘苗がもたらされると、いち早く分苗を受け、江戸で種痘を広めます。洪庵と同じく、民衆の反発をうけますが、独自の普及活動で種痘を広めることに成功します。
それが現代にも通用するチラシや冊子を用いた、パブリケーションによるパブリック・リレーションズ。絵に加え、分かり易い標語を加えた木版画を刷らせ、市中に配ります。
「種時は寒か暑もいつもよし 日の善悪もなきものぞかし」
「親の苦もぬけてたのしむみどり子の 千代の命をむすぶたうとさ」
また蝦夷地、北海道での疱瘡の流行、拡大を防止するため、幕府に命じられて蝦夷地に赴き、数千人に接種を行ったとされます。

「桑田立斎 供養墓」

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「桑田立斎 供養墓」 東京都台東区板場 保元寺

立斎は慶応4年(1968)亡くなりますが、最期まで種痘針を手放さなかったと伝えられます。


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海の見る夢 №2 [雑木林の四季]

子供の情景

              澁澤京子

 父が昔、「年を取るということは、中身は大して変わらないのに外側だけどんどん老けていくという事だ。」という事をよく言っていて、それは私も年取ってから実感できるようになってきた。私の場合、外側に比べて精神が未熟である、と言う感じであるが。

この間、you tubeでまだ20歳を超えたばかりのジャズピアニスト小曽根真さんのバークリー留学、そしてその才能が若くして評価されてカーネギーホールでコンサートを開くまでのドキュメンタリーを見た。まだ22,3歳なのに、インタビューの受け答えが非常に大人で、すでに十分に老成した考え方を持っている。今、同じ質問をされてもやはり似たような答え方をするのじゃないだろうか。才能の開花も早かったけど、若い時から成熟した精神の持ち主だったのだ・・

考えてみると、私の友人で非常に成熟した精神の持ち主というのは10代のときもやはり早熟で大人の判断力と洞察を持っていた。人の精神の成長というのはなかなか遅々として進まず、もしかしたら世の中にはほんの一握りの、柔軟な大人の「成熟した精神」とその他大勢の「未熟な精神」がいるだけなんじゃないだろうか?そして精神年齢というものはあまり実年齢とは関係ないのだ・・成熟した精神の持ち主はかなり若い時期にすでに老成してしまうものなのかもしれない、そして未熟な精神の人は年をとっても未熟なままだったりするのだ・・

そうすると、政治家の失言だのごまかしだのは、その他大勢の「未熟な精神」のなせるわざと考えれば、なるほど、と納得するではないか。無神経な失言も、自己保身に汲々とするのも、人に流されやすいのもただの「未熟な精神」。要するに自律的な判断力と、責任を引き受ける主体性がないのが「未熟な精神」だろう。政治家としてヴィジョンと意志を持つのではなく、国民の人気をとりたい、人を愛するのではなく、愛されたい、理解するのではなく、理解されたい、と常に受け身の立場を好むのも「未熟な精神」だろう。

「・・天国は幼子のようなじゃないと入れない」の「幼子」と、「未熟な精神」はまったく別のものなのである。成熟した精神は、理性的で自律していて、同時に傷つきやすく無防備な「幼子の心」も同居する精神なのだと思う。それはシューマンの『子供の情景』のような、成熟した大人の中の子供の感受性であり、理性には子供のような柔らかい感受性が必要なのだと思う。

ホロヴィッツのピアノを聴いていると、傷つきやすく無防備のままでいいのだ・・という感じになってくる。成熟とは、世間体や人目を気にしてとりつくろうとか、他人の事を気にしたり、人より優位に立とうとすることではない・・それらは他人の目に依存した「未熟な精神」なのであって、常に真実から自分をごまかしてしまう。人生の真実はもっと深いところにある。

~「私はあなたには時々子供のように見えるでしょう」と言ったことへのこだまなのです。―つまり私は子供のエプロンをつけていた頃の気持ちにかえって三十もの奇妙な小曲をつくりました。そのうちから十二曲を選んで「子供の情景」と名付けました。~クララにあてた手紙・シューマン

クララの父親にいやがらせをされながらも、なんとか幼馴染のクララと一緒になる希望がでてきた時にシューマンが作曲した曲。シューマンがクララだけにあてたラブレターのようなピアノ曲。クララの両親に反対されずっと妨害されていた辛くて苦しい恋だっただけに、シューマンの飛び回りたいほどの歓びが伝わってくる。

子供の時、ガールスカウトの夏のキャンプで歌っていた『山の朝』が大好きだったけど、あれはクララ・シューマンの作曲で、山の朝の清々しさが直接に伝わってくるような歌。クララ・シューマンは少女の時にすでにゲーテやショパンに絶賛される早熟な天才だった。クララはシューマンを生涯、献身的に支えたが、ノクターンの演奏を積極的にしてショパンを有名にしたとも言われている。シューマンの陰に隠れてしまうクララだけど、クララ・シューマンの曲は繊細で切ないものが多い。

クララの父親の娘に対する病的な独占欲は後々まで、シューマンとクララ二人を苦しめることになる。そのため、クララとシューマンの恋愛は、まるで苦労と忍耐の末に幸せになる童話の中の王子様とお姫様の様になった。しかし、一緒になってめでたしめでたしとい落ち着くわけにもいかなかった。その後、シューマンは自殺未遂、発狂という悲劇的な最後を遂げる。そして、束の間の幸福の時間に作曲されたのが『子供の情景』。もしかしてシューマンが愛していたのは、クララの中にいる子供だったのかもしれない。

少年や六十年後の春の如し  永田耕衣

私の祖父は、同窓会はマメに出席する人だった、祖父の小学校の時の同窓会の名前は確か「忘れた会」(忘れたかい?の洒落か)という会だったと思う。ある日、同窓会が終わって会場を出ると、春の雪がかなり降っていてだいぶ雪が積もっていたらしい、積もった雪を見て思わず皆でうれしくなって雪投げをしながら帰ってきたという話を聞いたことがあった。
雪を見て、思わず子供にかえって雪投げをしてはしゃぐお爺さんたち。その話を聞いて、子供心になんていい光景だろう・・と思ったのだ。お爺さんの頭の中にはいつもひっそりと少年が住んでいる。

そして、お爺さんの頭の中に住んでいる少年は淡雪のようにはかない。

私の祖父は気が短くて我儘なところもあったが、ネガティブな感情をいつまでも引きずらない人だった。子供の私の人格も尊重して対等に扱ってくれるようなところがあり、成熟した大人の寛大な視点と、子供のように無邪気なところを両方持っていた。祖父は若い時に息子を亡くしていて、その深い悲しみが祖父を、人生の真実を知る大人にしたのかもしれないと思っている。

晩年のホロヴィッツが『子供の情景』を演奏しながら涙を流しているのをyou tubeで観る。ホロヴィッツは人を引きずり込むような天性の魔性と、非常に理知的な大人の部分と両方持ったピアニストで、彼もまた人生の深い悲しみと真実を知っている、成熟した精神の人だろう。成熟した精神は老人であると同時に子供でもあるのだ・・

―あらゆる子供の中には驚くべき深さがあるー『音楽と音楽家』シューマン

父もまた、年取るにつれて子供時代の話をすることが多くなった。それは決して「昔はよかった」式の回想をしているわけでもなく、年取ってから人が子供時代を回想しがちなのは、子供というものが光り輝く生の神秘の最も近くにいて、まだ新鮮な感受性を持っているからじゃないだろうか。
そして芸術家の想像力の源泉も子供時代の記憶の中に豊富に埋もれているような気がするのである。

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梟翁夜話 №82 [雑木林の四季]

翻訳松竹梅
            翻訳家  島村泰治

鰻は松竹梅、ときに特上、並みなどと格付けをして、魚の大きさで値を違える。当然ながら職人の技倆で上下もするが、およそ鰻の値段は大小で決まるとしたものだ。わが好みの目黒の「にしむら」は、健気にも長いこと松を2700円で食わせてくれた。彼処の鰻の舌触りを慕ってしげしげと通ったものだ。いや、脱線はならぬ。

さてその松竹梅だが、わが生業の翻訳にもどうやらその気配があるのだ。まして、鰻なら大小に相応する質の上下ならいざ知らず、全く愚劣な尺度で翻訳が松竹梅と格付けされてゐる気配を、筆者は甚だ心穏やかならぬ思ひで憂えてゐるのだ。

知る人ぞ知る、翻訳は創作とは一味違う知恵と趣が求められる芸だ。比較文化の分析能力は言うに及ばず、言葉と云ふ生き物への対応能力が不可欠で、ただ単に言葉を右左(みぎひだり)する芸では決してない。学術書ならひたすら正確無比、文学書なら一方の思いを他方に移し替える感受性こそが要だ。

さて、読者諸兄姉にお伺いしたい。左様なまともな翻訳論には埒外なある技術が、他ならぬ翻訳と対比して扱われてゐる現状にお気付きだらうか。お察しの如く、それはAI(人工知能)、多彩な機材に取り込まれていま市井の便宜に活用されてゐる技術だ。それはいい。いいのだが、それが人間翻訳の適否を格付ける尺度とされ、鰻ならぬずばり「翻訳の松竹梅」が出現したとすれば只事ではない。

誤解のなき様願いたいのは、翻訳の松竹梅は定着したものではなく、あくまで筆者の恣意的な言葉遊びに過ぎない。あくまで本来の翻訳力で緻密に拵えた翻訳を「松」、機械翻訳で荒訳した「翻訳原稿」にシンタックスの手直しを加えたものを「竹」、荒訳そのものの打ちミスを直したものを「梅」と称する格付けだ。

筆者がたださう思ふといふだけなら罪もない話だが、この格付けで翻訳者を求める慣習が近頃CS(クラウドソーシング)上で頓に蔓延ってゐるから事件なのである。流石に松竹梅と銘打って募集はしてをらぬまでも、それぞれを前提として価格を提示してほしいと求めるに至っては、語るに落ちるも甚だしい。

人間翻訳はAIに勝てるかとのテーゼに「勝てる」と踏んだキンドル本、『AI時代に人間翻訳は生き残るか?』の著者としては、この趨勢は見逃せない。翻訳を比較文化の舞台と看做す筆者の目には、翻訳は松に限るのだ。まして「思ひ」を左右する文学の世界なら尚のこと松でなければならぬ。百歩譲って、昨今のAIの機能進化を斟酌してデータ指向の学術ものなら「竹」もありか、と思へる。「梅」となれば歯牙にもかけぬ。これは最早翻訳の範疇には足の指先さえも入らない。鰻なら、即突っ返すか塵箱に放り込む。

ランサーズなどCS上で依頼を受ける筆者は、この手の不埒な依頼者を避けやうとレートを上げて対応してゐる。そんなレートでは竹も梅もなからうと発注者のオリエンテーションを図ってゐるのだ。この世界に踏み込んで数年、やうやく翻訳市場の空気を嗅ぎ分けることができるやうになった。

できるやうになって悟ったことがある。AIは確かに進化してゐる。並みの駄文なら学生の下訳ほどには捌く力があるから、日常のユティリティー目的ならAI翻訳で十分だ、と。ならば、凡そ翻訳家を謳う者は改めて心を定め、期して「松」を貫く気概に生きることこそ心意気と云ふものではなからうか。





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検証 公団居住60年 №74 [雑木林の四季]

ⅩⅢ 独立行政法人化して都市再生機構に改組

    国立市富士見台団地自治会長  多和田栄治

2.国土交通省の都市公団「民営化」案と独立行政法人化決定

 国土交通省が提出した都市公団民営化案は、民営化を2段階にわける。ステップ1で(2、3年を目途に)、根幹的業務をのぞく住宅の管理業務を全面的にになう株式会社を設立・移管して「先行民営化(速やかに)」をすすめる一方、関連のニュービジネスと協働して高齢者や子育て支援サービス等の業務を拡大する。ステップ2では(10年後に)、公団本社の経営改善努力を結集し、条件整備がととのい次第すみやかに政府全額出資の特殊会社に移行するとしながら、この組織は「都市再生の実施部隊」として「不可欠な存在」と強調する。行政の継続性を打ちこわす小泉構造改革に批判し抵抗する国交省の姿勢には、国交省官僚の利権構造の温存、さらには権益業務と組織の拡大、、「焼け太り」さえ図るしたたかな底意が読みとれた。この改革案はすぐに撤回されるが、公団住宅廃止・民営化にむけてその後もくりかえし国交省が振起する実施プランの原型をここに見ることができる。
 10月30日に自民党住宅土地調査会は、(力大都市地域における賃貸住宅の現状にたいする認識の欠如、②200万居住者の生活を無視した公団賃貸住宅の売却、③都市再生の推進を阻害する都市公団の廃止・解体、④根拠の不明確な公団含み損等の計算、を理由に正面から事務局案に反論した。
 行革推進事務局案にたいする懸念と抵抗がひろがるなかで、内閣は突如11月27日、まず道路4公団、住宅公庫、都市公団、石油公団の「先行7法人の改革の方向性」をしめし、12月18日には「特殊法人等整理合理化計画」をまとめ、19日の臨時閣議で決定した。
「特殊法人等整理合理化計画」は、都市公団の賃貸住宅事業についてつぎの2つの改革方針をさだめ、既存賃貸住宅は新法人に引きつぎ、新組織は独立行政法人とすることをきめた。

○自ら土地を取得して行う賃貸住宅の新規建設は行わない。
○賃貸住宅の管理については、可能な限り民間委託の範囲を拡大し、効率化を図る。また、居住の安定に配慮しつつ、入居者の同意を得た上で、可能なものは棟単位で賃貸住宅の売却に努める。

●集中改革期間中(2005年度まで)に廃止することとし、都市再生に民間を誘導するため、事業施行権限を有する新たな独立行政法人を設置する。上記のとおり措置をした上で独立行政法人に引き継ぐ。

 閣議決定にもとづき国交省当局は法案作成を急ぎ、都市公団廃止を1年早め2004年7月独法化の意向を固めた。

『検証 公団居住60年』 東信堂


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私の中の一期一会 №231 [雑木林の四季]

 ワクチン接種始まる!「ワクチンに期待する」人が81%、前月調査より増えた。
  ~「すぐ接種を受ける」は39%に留まり、「様子を見る」が52%だった~

       アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 米ファイザー社製のコロナ・ワクチンが日本でも14日に正式承認され、17日にも医療従事者1万人程度を対象に〝先行接種”が開始されることになった。
 欧米と比べてワクチン承認が遅れた理由を、菅首相は「有効性、安全性に配慮したため」と国会で答弁していた。
 コロナ収束の切り札とも言われてきたワクチン接種が、ようやく日本でも実現に向けて動き出したのである。
 知り合いの医療従事者に「良かったね、いつ接種を受けるのか?」と聞いたところ、「我々は優先的に受けられるが、自分は辞退するつもりだ」という答えが返ってきたのでチョットびっくりした。
「外国ではワクチン接種で高齢者が何人も死亡している。安全性がどうもイマイチだから・・」というのがその理由であった。
 日本では医薬品の承認には時間がかかるが、変異種の感染者数が増え出すなど緊急性も無視出来ない。
 14日、田村厚労相の「特例承認」による承認となったもの。
 ファイザー社は、昨年7月から米国、英国など6カ国の4万4000人を対象に国際共同治験を実施してきた。
 臨床試験に参加した4万4000人のうち、期間中にコロナに感染して発症した人は170人だけだった。
 170人のうち、ワクチンを接種したグループでは8人が感染したに過ぎなかったが、ワクチンでない疑似薬を接種したグループからは162人が感染した。
 国際共同治験の結果は11月に纏まったが、〝ワクチン接種で発症者が95%減った”として、有効性95%という評価になった。 
 今回、日本で160人を対象とした追加治験も行い、数は少ないが感染を防ぐ〝中和抗体”の値の上昇を確認出来た。
 日本政府は、ファイザー社と1億4400万回分(7200万人分)のワクチン供給を受ける契約を結んでいて、すでに第一便が12日に成田空港に到着している。 
 菅首相も「出来るだけ早く国民の皆さんに接種してもらえるようシッカリ取り組む」と記者団に語った。日本で初めて接種されるコロナ・ワクチンは、ウイルスの遺伝物質の一部を人工合成したものを人の上腕に筋肉注射するものである。3週間程の間隔を明け2度目の接種をして完了する。
 なにしろ世界で初めての試みだから、〝まだ未知のこと”も起こり得る可能性がある。
 間もなく始まる医療従事者への先行接種は、「先行接種者健康調査」といって接種後約1カ月間に起こる副反応の症状に関する調査を兼ねているのだと分った。
  同意を得られた医療従事者に接種して、接種後一定期間の健康状態を報告してもらう・・ということは、政府が安全性や有効性に確たる自信を持っていない現れかも知れないと私は思った。
 アメリカCDC(米失病対策センター)のデータによれば、ファイザー社製のワクチンには
  倦怠感(4.2%)
  頭 痛(2.4%)
  筋肉痛(1.8%)
  寒 気(1.7%)
  注射部位の痛み(1.4%)などの副反応が確認されているが、比較的軽いものが多く数日で治っているという。
 急性の激しいアレルギー反応〝アナフィラキシー”が起こることは〝極めて稀れだ”と説明している。 
 ワクチンは健康な体にとっては「遺物」になるので予期せぬ反応が出ても不思議ではない。
〝副反応ゼロ”にはなり難いのである。
 政府は全国民分のワクチン確保を目指しているが、いずれにしても人口を大きく上回る量が必要になる。
 一度に全てを調達できるとは思えない。
 医療従事者が最優先になるのは、感染者や感染を疑われる人に接触する機会が多いからだろう。
 高齢者は重症化や死亡のリスクが若い年代より高い。
 基礎疾患のある人、高齢者施設の職員、そして16歳以上の人という順になる。
 住んでいる自治体から〝接種券”が届くので、希望する場合は電話やインターネットで予約することになっている。全て無料で費用はかからない。
 毎日新聞と社会調査研究センターが13日、全国世論調査を実施した。
 81%の人が〝ワクチンに期待する”と回答したが、〝すぐに接種を受ける”という回答は39%に留まった。
〝急がずに様子を見る”人が一番多く52%だった。接種は受けない”という回答も6%あった。
〝すぐに接種を受ける”という回答を年齢別で見てみると・・
  18~29歳は29%
30代も   29%
40代    32%
50代    39%
60代    53%
70歳以上  44%となっている。
 ワクチンへの期待は高まっているのに、現時点では〝接種に慎重な意見”が多いことが分った。
 国民が接種に慎重なのは、政府の説明が充分ではないことが影響していると世論調査も結論づけている。
 菅政権のコロナ対策については「評価する」は23%に留まった。
 前回は15%しかなかったから、8ポイント挽回しても喜べるものではない。
「評価しない」の51%と「どちらとも言えない」25%を見れば、評価は依然として低いと言わざるを得ないのだ。
 菅首相は15日の国会審議で「17日には医療関係者への接種を開始したい」と述べ、都道府県などと一体となって準備に取り組んでいる」と意気込みを述べた。
 医療従事者への先行接種に次いで,高齢者3700万人への優先接種も4月月以降に始まる予定になっているが、
 様子見の人が増えたり、ワクチンの供給が期待通りに来なかったりしたら、一般の人々の順番が来るのは遅れて夏過ぎになってしまうかも知れないのだ。
 もしそうなった ら、落ち着いてきたかに見える感染者数もどうなるかわからい。
 自粛、自粛が解消されないと、国民の我満や辛抱に限界がきて、国民の行動制御など出来なくなる。
 スマホに時事通信の調査が出ていた。(2/12 投票数351452票)
「当面、接種を受ける気はない」 40,0%
「すぐに摂取を受けたい」    28.8%
「様子を見てから接種を受けたい」28.8% 
「どちらとも言えない、その他}  2.4%
 
 私は今まで、自分は「すぐに接種を受けたい」だと思っていた。
 だがぐらついている・・・
「様子を見てから接種を受けたい」に変更したくなった。
「安全性がどうもイマイチだから」・・という知人のコトバが頭から離れない。 
 

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浜田山通信 №283 [雑木林の四季]

女性の自立

        ジャーナリスト  野村勝美

 日本オリンピック委員会(JOC)の評議委員会で、日本ラグビー協会を例に出し「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は優れており競争意識が強い。誰か一人が手を挙げて言うと、自分も言わないといけないと思うんでしょうね。それでみんなが発言される」と、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が発言した。これが女性蔑視だとして2月3日以来袋叩きにあい、12日にはとうとう森会長は辞任に追い込まれた。右腕の白いYシャツの袖が大きくはみ出し、オーダーメイドのりっぱなスーツとマッチしない。私も左腕が長かったのでYシャツの袖がいつも気になった。
 森さんは83歳。私より8歳ほど年下だが、政治家やタレントなど有名人は、いくつになっても自分はまだまだ現役だと思っている。体力、脳力の限界を覚えない。むしろJOC会長なんて重職はおれ以外の誰がいると思っている。だから会議などもなるべく自分の思うようにスムーズに運んで、自分の思うように決定したい。何事も物事はてきぱきと進み、異論なく結論が得られれば満足ということになる。少なくとも男社会はそうだった。
 ところが今や男女同権であり格差社会是正の世界である。目覚めた女性に自己卑下や遠慮はない。堂々と自己主張をする。女性蔑視には猛反対する。彼女たちは、その服装がまちまちなように、それぞれの主義や主張を堂々と発表する。 男社会のように同じスーツを着て、親分の言うとおりを主張し、実行することはない。
 政治の社会では派閥の長の言うことは絶対であった。どんなことでも一人一人意見の違いはあるはずだが、政治派閥の中ではそれは許されない。親分の言うことに従わなければ仲間はずれになり、孤立せざるを得ない。一人では何もできない。これまでの政界、政党政治ではそれが当たり前であり、だから大派閥、大親分のもとに政治家は集まった。閥の中に女の長はいなかった。しかし、世界をみると、ドイツのメルケルさん他何人も女性首長がいる。日本は男女同権度で世界ランキング120何位かだ。ただ最近は各方面で女性の進出が目立っている。女性の一人一人が自覚し、自立してきている。
 83歳の森さんは、自立し、自己主張する女性の気持ちや行動がわからない。同じスーツとネクタイの男性には、一人一人違う衣装をまとい、違う意見を主張する女性の気持ちがわからない。自立した女性の主張は、それぞれがするので長くなるだろう。親分の言うことをそのまま受け売りする男の話は、異議なしですむ。会議が長くなるのは男女同権が進み、女性の地位向上が実現しつつある証拠だ。
 森さんの発言は、女性蔑視、特に私のような男社会の意識の遅れを暴露したもので、何事も上司の言いなりになってきた男社会は、それぞれが異なる自己主張をする女社会に従うことになるだろう。


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BS-TBS番組情報 №228 [雑木林の四季]

BS-TBS 2021年2月のおすすめ番組

                             BS-TBS広報宣伝部

超秘蔵映像!懐かしの昭和芸能ニュースSP
     (画像はありません)

2021年2月20日(土)よる7:00~8:54

☆伝説の女優から歌姫まで!昭和を彩った芸能ニュースを秘蔵映像とともに振り返る!

▼豪華結婚式ニュース
勝新太郎&中村玉緒、坂本九&柏木由紀子らの結婚式の映像を公開!最近では見られない芸能人ならではの豪華結婚式の数々。
▼絶世の美女!女優たちのニュース
吉永小百合、大原麗子、八千草薫、浅丘ルリ子ら大女優たちの若き日の姿を映した映像を公開!
▼芸能人のプライベートニュース
石原裕次郎、北島三郎、三國連太郎、王貞治らの自宅や旅先で家族と過ごしている素顔の映像を公開!
▼若手歌手ニュース
森進一、藤圭子、キャンディーズ、アグネス・チャンといった伝説の歌手たちの若かりし頃の映像を公開!キャンペーンやファンイベントに勤しむ大物歌手たちの姿は必見!
▼こんなことを?衝撃のニュース
あの芸能人があんなこともしてたの!?という驚きのニュース映像を公開!

※一部内容が変更する場合がございます。予めご了承ください。

吉田類の酒場放浪記

228吉田類の酒場放浪記1000回.jpg

#1000「祝!放浪1000回スペシャル」

2021年2月22日(月)よる9:00~10:00

出演:吉田類、倉本康子
ゲスト:俵万智(歌人)
路地裏に灯る赤ちょうちんをくぐり酒場をのみめぐる「吉田類の酒場放浪記」が、ついに“放浪1000回”を迎えます!
2003年9月に放送がスタート。番組当初は、大人の趣味を紹介する「グッドライフ」という番組のワンコーナーでした。
吉田類さんの人柄と飲みっぷりが共感を呼び、2009年からは“月曜夜9時”がレギュラー枠となり今年で18年目を迎えます。
日本全国を飲み歩き、2019年には全都道府県の酒場を制覇!
そして、今回“放浪1000回”を達成する類さんはますます、お酒がすすんじゃいます!
2月22日放送の「放浪1000回記念SP」では、下町酒場の超名店、森下の「山利喜」さんへ。
お店で待っていたのは「おんな酒場放浪記」でもお馴染みの倉本康子さん。記念すべきスペシャル回の進行役として類さんとともに番組を盛り上げます!
さらに、放送創成期の貴重映像をはじめとした名場面集や、著名人からのお祝いコメント、倉本さんと繰り広げられる酒場裏トークなど見どころ満載!
ゲストとして類さんと親交の深い歌人・俵万智さんも登場して果たして何が起こる!?

最前線!密着警察24時

228最前線密着警察24時.jpg

2021年2月27日(土)よる7:00~8:54

☆日本全国で日々発生する様々な事案を激撮!リアルな警察活動の最前線に完全密着! 

出演:全国の警察官
ナレーション:生野文治、高川裕也、高山みなみ
犯罪は今の時代を映し出す…。
日本全国で日々発生する様々な事案を激撮!
リアルな警察活動の最前線に完全密着!
身近に蔓延る、常軌を逸した行動を引き起こす危険な覚せい剤等の薬物汚染や、身近に忍び寄る窃盗被害など、全国で発生するトラブル、犯罪の数々。
それに伴い犯罪や事故に巻き込まれない安全な社会、治安維持が求められ、一般市民はこれらの事案に対峙する警察官の活動に注目している。
この番組では、全国で発生する事件事故、犯罪の現場に駆けつける警察官の活動に密着。
「事件事故の現場」「検挙、逮捕の瞬間」知られざる実態に迫ります。




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バルタンの呟き №91 [雑木林の四季]

「東風吹かば」

          映画監督  飯島敏宏

中庸という、最近では、あまり聞かなくなってしまった言葉があります。かたよらずつねにかわらないこと。不偏不倚で過不及のないこと。中正の道。(広辞苑)。福沢諭吉が唱えた独立自尊の詞でもあります。このコラムでも僕、バルタンは、恒にそう心がけて、呟いているつもりです。
ところが、57年前の東京オリンピック、日本列島大改造、東京近郊大開発時代に、奥深い里山であったこの地域を東急が大開発して、大手証券会社系不動産が分譲した広範な戸建て住宅街である我が街の中央公園で、15年ほど前から、元旦を除く一年364日欠かさず早朝ラジオ体操会が、行われているのですが、その、ほぼ中心を占める団塊世代のサラリーマンあがりの後期高齢老人仲間が、ラジオ体操を待ちながら、ベンチの周辺で腕立て伏せをしたり、或いは、子供用の運動遊具(ジャングルジム)にぶら下ったりしながら交わす世情談義の論調は、主要メンバーが、証券会社、銀行、商社などの東証一部上場会社OBであるせいか、ややライトに偏っているせいか、僕が問われて何か言うと、反駁はしないまでも、
「監督は、かくれ自由主義(リベラル)者だから」
という事になってしまって、中庸という立場を認めてもらうのが、なかなか難しいのです。
ところが、最近、永年の構図に、変化が生じてきたのです。ウーマンリブ。これも、今ではあまり使われずに、懐かしくなってしまった言葉ですが、今、アメリカのトランプ騒動で黒人系の人たちが、差別に抗議してブラックライブズ!とコールしているように、女性の地位向上をシンボライズした言葉です。つまり、近ごろこの公園ラジオ体操に参加する方が増えてきた高齢女性たちが、女だてらに、その談議に参加する傾向があるのです。永年の間サラリーマン夫人だったご婦人たち(子育てはおろか、孫育てさえ終えた方々が主流、しかも過半数がすでに独身!)は、かくれなき自由主義(リベラル)者であられるので、僕の中庸発言に賛意を示して下さるのです。
というわけで、偶にですが、早朝ラジオ体操に同行するママ(カミさんの事です)から、
「パパ(僕です!)、なんか、最近モテてるみたいじゃない!?」
と、言われているのです。
ま、せめて40年以上前の「金妻」監督時代でしたら、同調して下さるご婦人のお手製のキャラメル数粒のお手渡しにも、幾分の心騒ぎがあったでしょうけれど・・・
閑話休題、昨今騒がれているオリンピック関連の森さんの失言問題では、わが公園ラジオ体操男性陣のやや森さんに同情的な論調には、(流石に白い服お揃いの抗議まではありませんでしたが)女性蔑視の論調と、かなりの盛り上がりを見せていました。加えて、近頃の世界各国の政界、各団体、組織での、女性トップの活躍が目覚ましいことも一役買っているのでしょう、近い将来、この早朝ラジオ体操放談も、ウーマンリブのせいで、時間が長くかかることになるでしょう。
近々行われるだろ市議会議員選挙、および行われるかもしれない国会議員選挙では、従来のように、投票日が近付くと、ラジオ体操その他行事に現われたり、後援会優待バス旅行(これはコロナで出来ませんが)などで、従来どおりに票を、と望まれている候補者の方々は、これからは、所属政党で決められた政見の棒読み(棒語り?)でなく、自らの政見を旗幟鮮明に語らないと、握手代わりの肘合わせぐらいでは、いずれ、旦那様方と同じに投票、とはならずに、予想外な結果に慌てさせられるかもしれない、と警告してあげたいほどの目覚めようなのです。
これは、若しかすると、わが街の高齢女子だけの出来事ではなく、今回のコロナ禍が齎した、全国の、未成年をも含めた、全女性たちの政治的関心を高めた出来事の一環かもしれません。
たしかに、近ごろ、テレビの報道番組などで、街頭で呼び止められて感想を求められた際に、男性に引けを取らず、きちんと自己の主張を言葉にする女性たちが、老若問わずに増えてきた気がします。
わが国では、戦後初めて(76年前ですが)女性に被選挙権が与えられて(思い出してください!そうなのですよ!)、多数の女性国会議員が登場したものの、まるで一時的な流行り風邪のように、高度経済成長以降の、経済政策偏重の政界から、重用に応えて目覚ましい活躍をする女性議員の姿が見えなくなったしまったではありませんか。
現在、コロナ禍、東京オリンピック・パラリンピック是非に揺れる今こそ、女性復権の機会、いや、テニスの大阪なおみ選手、水泳の池江璃花子選手のように、男性を凌駕するほど自己の見識をストレートに表現するような女性たちが政界に進出する萌芽が見える、と呟くのは、矢張り、中庸を越えて、かくれ自由主義者(リベラリスト)と言われてしまう呟きなのでしょうか・・・
今朝の早朝ラジオ体操放談も、菅首相に「失礼だ」と言われるほど舌鋒するどく突っ込んだ蓮舫議員を反日と評し、森JOC代表辞任問題に止めを刺した、といわれる小池都知事の四者会談欠席の意志吐露を、女帝が、と唾棄しようとするベンチの旦那方に、
「いや、ともすれば男は単眼で見るけど、女性は、複眼で物事を判断しますからね・・・」
と、男女双方の顔を立てた中庸の答えを言い残して戻ったのですが、やはり、これも、団塊世代以上のわが街のお爺ちゃん方には、
「監督は、隠れ・・・」
で、片づけられたでしょうか。
傍らで聞き耳を立てていた独り身のお婆ちゃん方から、明日の朝、出来ればお手製のキャラメルでなく、行列のできるお菓子屋さんあたりのクッキーにでもありつければ、バレンタインデーの義理チョコ以上の幸いですが・・・


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医史跡を巡る旅 №83 [雑木林の四季]

コレラ、江戸時代から明治にかけて~前篇

          保健衛生監視員  小川 優

2月に入って緊急事態宣言は1か月延長され、新型インフルエンザ等対策特別措置法と感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)も改正施行されることとなりました。最近ではCOCOAの不具合と、ワクチン接種開始に多くの人の関心が移り、患者数の減少と相まって、改正法の運用などはすっかり興味が失われてしまった感じがします。次から次へと新しい事象が発生すると、必要な論議や検討が行われないまま、適当に既成事実化され、後から「こんな筈ではなかった」ということにならないかが、不安です。法案さえ通ってしまえば、実際のところ運用にあたっては所管省庁の意のままで、もはや異の唱えようがないということもしばしば見られるからです。

先に予定ありきのワクチン接種の実施についても、不安しかありません。先行諸外国の失敗事案を踏まえた上で計画されているとはとても言い難く、「やってみなければわからない」状態のまま日程ばかりが迫っています。

あだしごとはさておき。
昨年後半、幾度かにわたって江戸の厄病をご紹介してきましたが、また大トリが残っています。江戸の疫病、というより江戸時代を終わらせ、そのまま明治にかけても猛威を振るって多くの人命を奪った、コレラです。
今回は江戸期の3回の大きな流行について、取り上げたいと思います。

コレラが歴史の表舞台に出たのは、19世紀になってからです。もともとアジアの各地で散発的に発生していたと思われますが、1817年にカルカッタ(現コルカタ)に端を発し、瞬く間にアジア全域からアフリカに広がり、1823年まで続きます。これが1回目のコレラ・パンデミックと言われています。パンデミックの余波は当時鎖国中の日本にまで及びます。
文政5年(1822)、おそらく中国か朝鮮を介して対馬、下関あるいは長崎から侵入。萩、広島から関西方面に広がりました。初めて見る下痢を中心とした激烈な症状、急速な病状の悪化から死に至ることから、対馬では「見急」、豊後で「鉄砲」、芸州では「横病」、浪華の「三日コロリ」などと呼ばれました。
この時の流行では、萩城下で8月に死者は600人に近く、広島、大阪でも多くの感染者と死者を出しました。大阪では「千日の墓地に荼毘で附したもの二千八百三十一人に及び」との記録があります。昨年8月に梅田地区で再開発にあたり1,500体にも及ぶ人骨が出土した際には「墓地内の北側は石垣で区切られて一段低くなっており、土をかけたりしただけの埋葬や、穴に何人もまとめて入れた埋葬例が複数あった。発掘担当者は「疫病で一度に亡くなった人などが埋葬された区画かもしれない」と推測している」との報道もされており、先の記録を裏付けるものかもしれません。
やがて9月となり、気温の低下と共にコレラ感染の勢いが沈静化したため、それ以上東上せず、東日本には広がりを見せなかったと考えられます。

2回目のパンデミックは1826年に始まり、アジア、アフリカばかりかヨーロッパ、南北アメリカまで広がりましたが、幸いにも日本には侵入せず、1837年まで続きます。フランスでは、ブルボン朝最後のシャルル10世がこのときコレラにり患して死亡しています。

3回目は1840年から1860年まで20年も続き、またも世界中で猛威を振るいます。アメリカでは第11代ポーク、第12代タイラーと、2人の大統領の命を奪ったほか、イギリスの首都ロンドンでは10,000人以上が亡くなります。このとき、ソホー地区のブロードストリートではわずか2週間で700人が死亡します。患者の発生に地域の偏りがあることに気が付いた医師のジョン・スノウは発生状況を綿密に調べて、一つの井戸に注目します。多くの反対をうけながらも井戸のポンプを使えなくしたところ、急速に同地区における感染は収束しました。後の調査で、その井戸の近くに患児のオムツを洗った水を捨てたことが、この地域における流行を引き起こしたことが判明します。これが科学的な疫学調査の始まりとされ、公衆衛生の礎となります。
そしてこの3回目のコレラ・パンデミックは日本にも大きな影響をもたらします。安政5年(1858)5月21日、アメリカ軍艦ミシシッピー号は上海寄港の後、長崎に入港します。乗組員の中に感染者がいて、まず長崎で広まります。長崎にはオランダ海軍軍医ポンペと、彼に師事していた松本良順がいて、予防と治療に努めますが700人以上が犠牲になったとされます。この時に開設されたのが長崎養生所で、初の西洋式近代病院と言われます。

その後九州各地や山陰・山陽を席巻し、すでに6月には京都に達したといわれます。京都における死者は洛中1,869人、洛外835人との記録があります。さらに翌7月には江戸に達します。

この時コレラが各地に残した爪痕を追ってみます。
長崎に始まった流行は、大阪、京都を経て東海道または中山道を伝わって東上したと考えられていましたが、参勤交代の宿地毎に飛び火的に、あるいは廻船の寄港地に侵入し、その周辺に広がった可能性も否定できません。
浜松は天竜川の手前にあたり、夏場は特に川止めにあった参勤交代の一行が逗留することが多かったためか、患者の発生を見たようです。浜松駅のほど近く、夢告地蔵尊が祀られています。

「夢告地蔵尊」
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「夢告地蔵尊」 ~静岡県浜松市中区中央
もともとは安政5年、コレラで亡くなった人々を供養するために建立され、信仰を集めたと伝えられています。

「夢告地蔵尊御堂」
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「夢告地蔵尊御堂」 ~静岡県浜松市中区中央
ところが明治となり、廃仏毀釈のあおりを受けて一旦は地中に埋められてしまいました。大正8年(1919)になって、町民の夢枕にお地蔵さまが立ち、世に出たいと告げたため、古老の記憶に頼って掘り起こし、再びお祀りしたとの謂れから夢告地蔵と呼ばれています。その後戦災等に見舞われましたが、都度復興して現在も厚く信仰されています。

箱根の麓の城下町、小田原では7月頃には感染者が出始めたようです。茅ヶ崎の名主が記録した内容の中に、参勤交代の途中であった伊予松山藩の松平氏の家臣たちが、小田原宿で次々と倒れたことが記録されています。そして小田原から神奈川県内に広く広がったとされます。

「袖ヶ浦地蔵尊」
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「袖ヶ浦地蔵尊」 ~神奈川県小田原市浜町
厄払地蔵、通称やんばら地蔵と呼ばれています。漁師の網にかかった石仏を祀ったものが始まりといわれます。

「袖ヶ浦地蔵尊御堂」
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「袖ヶ浦地蔵尊御堂」 ~神奈川県小田原市浜町
安政年間には相模湾沖合で獲れた魚を食べてコレラに罹り、村内から多くの死者が出た時に、疫病退散の御利益ありとして崇拝されました。

「下久保の題目塔」
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「下久保の題目塔」 ~神奈川県小田原市曽我別所
小田原から酒匂川沿いに松田へ向かう道筋に梅林で有名な曽我があります。その曽我の梅林の近くの街道筋に、道祖神など数基の石造物があり、この中に中央に「南無妙法蓮華経」と彫られた題目塔があります。

「下久保の題目塔 拡大」
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「下久保の題目塔 拡大」 ~神奈川県小田原市曽我別所
碑の表面の石の腐蝕が激しく、字が読みづらいですが、画像でも辛うじて読める「天下泰平」の字の横に「安政五午歳七月□日疾病此村」と刻まれています。安政五年、この地にコレラが侵入し多くの人が苦しんだ時に、昼夜を続けて題目(法華経)を唱えて病魔退散を祈ったことが記されています。

長くなりました。まだ江戸に至っていませんが、今回は相模川を渡る前に一休みといたしましょう。


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海の見る夢 №1 [雑木林の四季]

聖ヒルデガルドの音楽

                澁澤京子

 『惑星ソラリス』は、(思考する海)のある惑星の話でちょっと悪夢のようなSFでしたが、私は人の無意識というのはつながった全体で、何かもやもやとした海のように存在しているのじゃないかと思っています。そしてそれは目に見えない音楽のような世界だという気がしてなりません。そしてこの世界は、その海の見る夢にすぎないのだとしたら・・

父のために、朝晩二回看護婦さんが家にやってくる。「おはようございます!」耳の遠い父に向かって、毎朝元気な声で話しかける看護婦さんは父と話をしているというより父の命に向かって話しかけているような気がする。彼女たちは父の顔色とか尿とか熱とかに敏感で、父の身体とコミュニケーションをしているのだ。看護婦さんたちと時折おしゃべりするけど、毎日、人の命と真剣に向かい合う仕事をしている人たちの話はとても深くて、勉強になります。「私は何かに生かされているんだと思います。」という若い看護婦さんの言葉が印象的で、人の命と向かい合っていると、自然に謙虚な気持ちになるのだろう・・

自分の食事のことも身体の事も後回しにして、どんなに疲れていても文句ひとつ言わずに明るく患者を励まして世話する彼女たちの表情はとても美しい。

去年の暮、四谷にあるキリスト教専門の本とCDの店で、店の女の人に薦められたのが聖ヒルデガルドの作曲した音楽だった。聴いてみるととても美しくて、グレゴリオ聖歌の好きな人はきっと気に入るだろう。聖ヒルデガルドは1079年、ドイツの貴族の家に生まれた。子供のころからの幻視により音楽と医療、宇宙と神学は一つであること知り、生涯にわたって幻視の源とコンタクトを取り続けた。今でいう、ホリスティック医学やホメオパシー、アロマテラピーの元祖のような修道女。

当時、カトリック教会が異端としたカタリ派が肉体と精神を完全に別のものと考えていたのに対し、聖ヒルデガルドは肉体と精神を同レベルと捉え、宇宙も(私)の一部と考えていた。神と人を同一視するヒルデガルドの考え方も、カトリック教会からはかなり異端に近い思想だったのじゃないだろうか。

ちなみにデカルトの「コギト・スム」(考える故に存在する)に先立つアウグスティヌスの「スム・コギト」。直訳すれば(存在する故に考える)だけど、存在は神であると考えれば、意識の根底には神の存在があると解釈することができる。アウグスティヌスの時間論を読んでいると、神は時間とともにある→時間は精神の延長・・ということで、あくまで「神」は人と連続した存在で、人の意識の根底にあるものということになる。

「・・魂と肉体が一つであるように、神と人間は一つのものです。」聖ヒルデガルド

聖ヒルデガルドの自然観察が、科学的というより何か童話の中に出てくる北風とか太陽、月のようなほのぼのした感じがするのは、聖ヒルデガルドが「宇宙=人」という人と自然を同一視する視点を持っていたせいだろうか。聖ヒルデガルドはいろいろな感覚器官を総動員して、人と自然、世界とコミュニケーションを取れる人だったのだ。

聖書の「悪魔」の語源は、(中傷する者)(試みる者)だそうで、そのベースには(疑い)がある。中傷には他人を蹴落とそうとする心理があり、試みるはエゴイズムによる計らいのことで、どちらも(疑い)から起こる。芥川龍之介の『蜘蛛の糸』。夢中になって上るのをやめ、ふと止まった時に疑いと不安の心が起きて「自分が・・」と、他人を蹴落とした途端に天上に続く蜘蛛の糸はプツッと切れて奈落の底に。人のエゴイズムがどういう状況の時に出てくるかを実によく描写してある。聖ヒルデガルドにとって、悪とはそうした存在(神)に対する(不信)が基になった不調和の状態であり、人間の魂は必ず病んだ状態から善に向かおうとするものであり、病気というのはそれを気付かせてくれるサインなのだそうだ。(不信・不安)はアダムとエヴァが神に背き楽園を追放された時から、人が皆持っている悪徳。それが基になって生まれた、自惚れ、臆病、貪欲、名誉欲(承認欲求)、虚栄、悪意、嫉妬・・といった数々の悪徳は人を不幸に突き落すものであり、聖ヒルデガルドの治療法は幸福のガイドブックといったところだろう。

こうした病を治療する方法として、音楽、ハーブを使った食事療法、また宝石療法というものもあり、ちなみに私は冬になると必ず膀胱炎を起こす。ヒルデガルドの本を見てみると、膀胱炎は贅沢・浪費癖の悪徳と関係があるらしい。私は贅沢ではないけど自己中心ではあるし、やや浪費癖はあるだろうか?浪費癖のある人は食事療法の他、サファイアを一晩浸したワインを飲むとよいと書いてあって、浪費癖の治療のためにサファイアが必要では、逆に浪費になるのでは?と疑問もおこるが、聖ヒルデガルドの治療対象者には王侯貴族の人々が多かったので、彼等は宝石をふんだんに持っていたのかもしれない、そこからおそらく宝石療法が生まれたのだろう。聖ヒルデガルドは今流行りのヴィーガンであり、パワーストーンの元祖でもあるのだ。宮澤賢治は鉱物が好きで、よく宝石の名前が童話に出て来るけど、聖ヒルデガルドによると、鉱物にはそれぞれ独特のいい波長を持っているらしい。

個人的には、聖ヒルデガルドは音楽療法が一番効果があるような気がします。(you tubeで検索すると聴くことができます)

聖ヒルデガルドの調和の思想には、ピュタゴラス~プラトン~ポエティウスの「世界は数的法則の上にある」の影響がかなり色濃くあるんじゃないかと思う。

ポエティウスは音楽を(道具の音楽)(人間の音楽)(世界の音楽)に分けた、世界の音楽(ムーシカ・ムンダーナ)は天空の音楽(ムーシカ・ケレンティス)に変化していくのである。そして、天空の音楽(ムーシカ・ケレンティス)を私たちを取り巻く世界の基礎となる調和とした。天空の音楽に変化するのは教会音楽で、聖ヒルデガルドの時代の教会音楽はまだ単旋律(モノフォニー)が主流、複旋律(ポリフォニー)に移り変わる過渡期にちょうどあり、教会音楽でポリフォニーが主流になるにつれ、世俗音楽ではトルバドゥール(吟遊詩人)が登場して、単旋律音楽(モノフォニー)が流行り出した。

この時代の音楽は素朴で、聞いていると気持ちが落ち着くような静かな曲も多い。

聖ヒルデガルドの少しあとには、祈りによる神との取引(天に宝を積むというご利益宗教としてのキリスト教)の禁止、善人になろうとするための祈り(~すれば~なる)は不純であると、動機が自己目的になる祈りを徹底的に否定した神秘主義者エックハルト(1260~1328)がいる。エックハルトが言っているのは、徹底的な自我の否定。『キリストにならいて』の著者であるトマス・ア・ケンピス(1379~1471)など中世のドイツには魅力的な聖職者がたくさん登場する。

ずいぶん前、余命いくばくもない犬と八ヶ岳に長く滞在していたときに、母の友人Nさんからホメオパシーの仕事をしているKさんと言う女性を紹介された。江戸時代から続く古い薬問屋に生まれたという薬剤師の女性。ホメオパシーの勉強のためにイギリスに留学していたのだという。彼女の別荘に招待されると、「カンヌで買ってきましたのよ。」と言いながらシャンパンをあけてくれて、「私にはサイズが合わないのだけど、もしよかったら着てくださるかしら?」と高そうなフランス製のブラウスを持ってきて見せてくれたので、それを貰って帰ってきたことがある。山を一望できる見晴のいいバスルームの付いた、贅沢な別荘だった。初めて会ったのが森の中のせいか、Kさんはなんとなく、中世ヨーロッパの薬草に詳しい、魔女のような不思議な雰囲気の女の人に見えた。しかし、あの晩、彼女と食事をしながらいろいろな話をしているうちに、なんとなく私は自分の人生での思い切った決断をすることができたのだ・・やはり彼女は魔女だったのかもしれない。

友人に聴くと、ホメオパシーはフランスでは日本の漢方のような感じで普通の薬局でも売っているのだそうだ。わらにもすがる思いで、末期がんの犬に購入したホメオパシーの薬を何種類か飲ませたけど、獣医師の予告した通り、犬は秋になって死んだ。

犬が死んだのは秋の夜更け。息を引き取ったのは、ちょうど私がバッハのカンタータを聴いている時だった。人の寿命も犬の寿命も、すでに決まっているものなのかもしれない。死ぬときにちょうどバッハのカンタータが流れていたのは、もしかしてあれがホメオパシーの効果だったのか?


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梟翁夜話 №81 [雑木林の四季]

氷柱参り

          翻訳家  島村泰治

節分が過ぎ春が立てば、さしもの寒気が気無しか緩んで遊山の気分も沸かうといふもの。折から、目論んでゐたKクリニックでの診察が日延べになって途方に暮れた愚妻が、云ふに事欠いて秩父へ行きたいと云ふ。咄嗟の物言いに慣れてはゐるが、秩父とは?

聞けば、かねてからの腹づもりらしく、本人には一向に咄嗟ではないらしい。秩父で何をと問へば、氷柱が見たいと云ふ。氷柱とは季節のものには違ひないが、秩父がそれをひけらかすとは、さてさて地元ながら知らぬことはあるものよ、まあよからう行ってみやうといふことになった。

道すがらの話を篩(ふる)へばかういふことらしい。

二子山への登山道の入り口付近のせせらぎを巧んで氷柱の生成を助け、水を吹き付けたり夜間のライティングを按配して氷の観光地を拵へてゐる、と。なるほど、さもありなん。夜祭は別格として、秩父はとかく話題が豊富な土地柄だから、氷の柱でひと勝負もあらう。

駐車場から現場へ、コロナ対策よろしく上下道を綱で仕切ってルートが切ってある。トレッキング紛ひのコースをひと工夫して氷柱参りをプレイアップしやうとの細工だ。cooperation feeと横文字も入れて、ひとり頭300円の観覧料ならぬ協賛金を取る商才も抜け目ない。

そこから先はダラダラ坂が続く。籾殻を敷いて足元を工夫してゐるのは賢いが、裸足に西洋草履の足底に小砂利が入り込んで滅法痛い。これに足並を乱されてやや難儀だ。二日前、風に背中を押されてのめり歩きをした時のストレスが脹脛(ふくらはぎ)に出て、折々に来る上り坂を登り切るのに苦労する。

二、三百メートル先、左へ曲がって登山道へ。入り口だから何のことはないが、道はひたすら上り坂、要注意だ。一足ずつ進めば、側のせせらぎの両岸に雪色の氷がちらりほらり。さらに進めば、これが氷柱紛いになり追々にまともな氷柱になってくる様子が乙だ。

聞けば、せせらぎ両岸に霧を吹いて氷柱状を保ってゐる、と。陽が落ちればライトアップして見物客の目を楽しませてゐる、とも。いや、氷柱商売も半端ないやうだ。

道はいよいよ傾斜度がきつくなる。入り口から四、五十メートルあたりにランディング状の平地がある。幸いせせらぎがやや瀞ってゐて、氷柱の付き具合ひも程々なことをいいことに、愚妻を更に上方へ追いやってわが身はそこで瀞むことに。

氷柱参りの序(つい)でとはご無礼ながら、帰路、武蔵国四宮で秩父地方の総鎮守、名にし負う秩父神社に参拝する。埼玉の誇り「秩父夜祭」はこの社の例祭だ。由来は祭神の妙見様(天之御中主神)に因む祭礼で、何と古代バビロニアに由来する妙見信仰がインド、支那を経て仏教とともに日本に伝来した証しだ。

氷柱が見たいという愚妻の企みはこうして叶い、思わぬ秩父行で脹脛に不安を残した懸念はあるにせよ、わが身も息災で帰桶した。途中立ち寄った北上尾の馴染みの珈琲店でひと時の休憩、幸便に夕飯を済ませ、本稿を書き上げる。医者通ひのはずが思わぬ遊山に化けた春のはしりの一日だった。


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検証 公団居住60年 №73 [雑木林の四季]

ⅩⅢ 独立行政法人化して都市再生機構に改組

    国立市富士見台団地自治会長  多和田栄治

1.都市基盤整備公団廃止の閣議決定
 経団連の「特殊法人等の改革に関する第1次提言」(2000年3月)をうけて森喜朗内閣は同年12月1日に「行政改革大綱」を閣議決定し、行政改革の第一の柱に特殊法人改革をあげた。全特殊法人を抜本的に見直し、05年までを目途に廃止、民営化、または独立行政法人への移行を実施する、そのための計画について翌01年4月3日に内閣官房行政改革推進事務局が「特殊法人等の事業見直しの論点整理」をおこなった。そのすぐあと森内閣は国民の総批判をうけて退陣し、4月26日に小泉純一郎内閣が発足した。
 小泉首相は5月の所信表明演説で「聖域なき構造改革」の「決断と実行」をさけび、国民に「痛みに耐える」ことをもとめた。はじめに着手したのは特殊法人改革である。特殊法人の「ゼロベースからの見直し」を命じ、「廃止」「民営化」を急がせ、6月に小泉首相を本部長とする特殊法人等改革推進本部を設置した。事務局は157特殊法人・認可法人の事業見直し案と所管省庁の意見を併記した「特殊法人等の個別事業見直しの考え方」をしめした。都市公団の住宅事業については「新規の賃貸住宅の建設はおこなわない。既存住宅は、可能なものから順次売却する」とあった。
 この事務局案に先行して、石原伸晃行革担当大臣は01年6月の国会で、特殊法人見直し基準の「事業の意義」「採算性」「民業への圧迫」にてらし、「住宅は充足している」「国民の税金が使われている」「公団家賃は民間家賃よりも低く民業を圧迫している」と答弁し、公団住宅の「はじ糾こ廃止・民営化ありき」の方針を明らかにした。内閣支持率が高かった状況のもとで、一部マスコミもこれに乗って公団住宅「廃止」論を書きたてた。
 全国自治協はかつてない大きな危機に直面して、公団住宅を公共住宅として存続させる大運動に取り組んだことはいうまでもない。行革推進事務局案にたいしては、都市公団、住宅金融公庫、道路4公団をかかえる国土交通省(旧建設省、2001年1月6日の中央省庁再編による)が「意見」を提出、自民党の一部からも「抵抗」がではじめた。
 同年8月になると、株価続落、完全失業率5%突破、企業倒産はバブル崩壊後最悪を記録した。そんななかで政府は高齢者医療や健康保険の制度改悪をすすめ、大企業減税とひきかえに庶民増税の検討が報じられ、メディア規制と有事法制の法案提出等がつづき、小泉政治の暴走に国民の不安が高まりつつあった。
 こうした状況下で小泉首相は、「大物公団」の廃止・民営化をぶち上げることで「小泉改革」をアピールしたかったのだろう。8月28日には扇千景国交大臣にたいし都市基盤整備公団、住宅金融公庫、道路4公団の廃止・民営化案を早急にまとめるよう指示した。国交省はこの指示をうけて翌9月21日に「民営化」の看板をかかげ6法人改革案を提出した。

『検証 公団居住60年』東信堂


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地球千鳥足 №141 [雑木林の四季]

「生涯精進!(母84歳)」、「直進!(父88歳)」の遺訓、守れているかな?  

    グローバル教育者・小川地球村塾塾長  小川彩子 

 人生は旅、ゴールは人様々、スピードも歩き方も異なるだろう。直進型や周辺・海辺の風景を味わいながらのお楽しみタイプ、等々。知の木々舎に地球千鳥足というタイトルで旅行記を連載させて頂いて来た筆者、今月は我が人生航路の反省記にさせて頂こう。筆者は、57歳でアメリカ支社の代表としてCincinnatiに赴く夫に伴い52歳で渡米、着いた翌日に大学院の門を叩き、語学の壁に苦しみつつ55歳で修士号を取得、暫くは大学で教えるだけだったが58歳で博士課程に挑戦し、60歳で教育学博士号を取得、教鞭をとり続けた。
 母、八重子は84歳時(1998年)、還暦の娘、筆者が、アメリカで教育学博士号を取得したと、博士論文を見せて報告するために帰郷した時、流麗な墨でこう揮毫した:
静かな泉の水は涸れる:「精進し続けよ!」というメッセ-ジである。筆者はこの語句を
“Constant renewal keeps the oasis alive” と意訳し、アメリカに登録する博士論文の目次前のページにWords of Wisdom by Motherとして挿入した。今も母のメッセージのプレッシャーがあり、心身には休憩がない。この母は21年前、誕生日前日に96歳で死去、「鳥取県立米子高等女学校」と言うのが最後の言葉だった。法勝寺という田舎から学年で1人電車通学し、ここで多く学んだことが彼女の誇りだったようだ。
 父、春三は88歳の時(平成8年=1996年)、力強い筆でこう揮毫した。
直進:当時の文検、今でいう大検か、を独学でパスし、高等学校で教えてきた父の、この語句の理解は易しいが実行は難しい。「真っ直ぐ進め」とは、一体何をしらいいかな、と、約10年前アメリカの大学の教職を終え、帰国するにあたって考え、悩んだものだった。
   アメリカでは日本語、日本文化から教え始め、専門が出来てからは多文化共生やグローバル教育を教えて来た。帰国後暫くは学会発表で、「共生の教育と“文化のカプセル”」等のタイトルで多文化共生を発信、学会長賞も受賞した。我が家のパーティー、小川地球村塾でも多文化共生の重要性を発信しているが、日本の奥深い伝統と魅力的な文化を次世代に繋げていく活動は勿論必要である。同様に、世界中の国々に奥深い伝統と魅力的な文化があり守らねばならない。世界平和のためには世界中の学校で「多文化共生とグローバル教育」と、何でも話し合いで解決する「平和教育」が必須だろうと考える。問題解決は核のボタンではなく話し合いで。教育現場に居る人は勿論、現役を終えた我々も、常にどんな平和活動が出来るか熟考し、ささやかでも行動しよう。日本が現在保有する、チョッピリ危機に瀕している平和を次世代に残すよう、精進(母の遺訓)し、世界平和のために直進(父の言葉)しなければならない。出来ることからから始めよう。

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筆者が還暦で、アメリカで博士号を取得したときの母の揮毫
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学生時代の家族(筆者・右後)


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私の中の一期一会 №230 [雑木林の四季]

    コロナ慣れ、気の緩みは「正常性バイアス」の働き、宣言解除は遅れるだろう
        ~与党幹部2人、宣言下に深夜まで銀座のクラブをハシゴしていた~

      アナウンサー&キャスター  藤田和弘

  米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、1月26日に世界全体の累計感染者数が1億人を突破したことが分った。
  世界人口は約77億人と聞くので、77億人に1人の割合で新型コロナウイルスに感染した計算になるという。死者は215万人を越えた。
 27日午前11時現在、世界中の感染者は1億21万人以上となっている。
 国別では、アメリカが2576万人で、世界最大の感染国なのは変わらない。
 インドが1072万人で続き、ブラジルが905.5万人の3位という順である。
 中でも、ブラジルは連日6万人前後のペースで感染者が増加しているそうだが、変異種による感染の拡大も懸念されている。
 日本では8日にスタートした緊急事態宣言から3週間が経過して、2月7日の解除期限が迫ってきた。
 このところ、東京都の一日の感染者数は1000人を切ることが多くなり一定の予防効果は表れているように見える。
 だが、日本医師会の中川会長は27日の会見で「国民の多くは、昨年の宣言時より感染防止意識が低下しているのではないか」とコロナ慣れした〝気の緩み”に警告を発した。
 私は29日に通院のために電車に乗ったが、前回の宣言時に比べると乗客数は減っているようにはみえなかった。
 コロナのある生活に慣れ過ぎると警戒心が薄れ、外出しても〝自分は大丈夫だ”と思い込むような心理状態に陥りやすくなるという。
 都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりすることが起こるのだが、これを「正常性バイアス」と呼ぶことを知った。
 御嶽山が噴火した時、正常性バイアスが働いて〝大丈夫だろう”と噴煙を撮影していたら逃げ遅れて遭難した人が少なくなかったというハナシもある。
 正常性バイアスが働くと、人は〝危険に敏感でなくなり、いち早い行動がとれなくなる”ようなのだ。
 ウイルスは忖度してくれない。
 宣言下に、外出しても〝大丈夫だろう”と思うのは〝気の緩み”であり〝危険”なのである。
 菅首相は「1カ月後には必ず事態を改善させる」とキッパリと国会で断言したが、その根拠を問われると「強い決意を申し上げた」と答えたため議場はしばし騒然となった。
 ツイッターもすぐに反応して・・・
「〝根拠は?”と聞かれているのに〝決意”では答になってないだろうが!」
「何の策もなく、決意や精神論を口にしても、ガースーの言葉など信用出来ない」
「ガ―スは思考能力がない、根拠のない希望的発言ばかりだ。答弁になってない!」と散々である。
 そんな折、週刊誌が与党幹部2人が銀座のクラブを深夜までハシゴ・・と報じたから国民は呆れ果てた。
 週刊新潮によれば、自民党の松本純国対委員長代理(70)は18日、イタリア料理店で会食して午後9時頃店を出た。
 そして、深夜11時過ぎまで銀座のクラブ2軒をハシゴしていたことが露見して記事になった。
 菅首相が施政方針演説で「20時以降、不要不急の外出自粛」を改めて国民に求めた、その日の夜のことだったのである
「私の行動自体が少し軽かったと反省している。陳情を受け賜わるため一人で行った」などと弁明したが、言い訳としてはお粗末である。
 今は平時でなく宣言下なのだ。国会議員が政府の外出自粛要請を無視してよい訳がない。
 なのに、行動が少し「軽かった」はないだろう、「軽い行動ではない」から問題視されたのだ。
 軽かったのは国会議員である自覚と気の緩である。
「陳情を承け賜わるため」というのも、ウソっぽい幼稚な説明だ。
 陳情は通常「受ける」ものであって、受け賜わるものではない。
 夜遅く銀座のクラブに、何を受け賜わりに行くというのだろう・・・
 もう一人は公明党の遠山清彦幹事長代理(51)で、やはり銀座のクラブに深夜まで滞在していた。
〝文春砲”に撃たれたところを見ると、大分前から目をつけられいたに違いない。
「結果として深夜まで外出していたことは極めて不適切であった。猛省している」と陳謝した。
 この男は福岡市や延岡市のキャバクラ代金を政治資金で処理していたことまで発覚している。
 二人とも役職を辞任したが、首相が「国民に我慢をお願いしている最中に、大変申し訳ない」と頭を下げざるを得なかった。
 松本、遠山のご両人ばかりでなく、夜ごと会食に精を出す感染防止意識の薄い与党政治家は少なくないだろう。
「集まって話をしただけで、会食してない」と誤魔化した大物もいたではないか。
 自民党は29日、党本部に勤務する全職員200人を対象にPCR検査を実施することを決定した。
 20代の男性職員がコロナに感染したことが分かったのは28日だった。
 職員は現在、保健所の指示に従って自宅療養をしている。
 この1週間職場に出入りしていないので濃厚接触者はいない。
 にもかかわらず、全職員のPCR検査を決めるなんて〝納得できない”という声が上がった。
 ツイッターの反応はいつも早い。
 一般市民は体調不良でもなかなか検査して貰えない現状に不満を持っている。
 国民の怒りの声が集中した。
「自分たちだけ、積極的にPCR検査かよ!」
「国民に自粛を求めて自分たちは銀座で遅くまで会食してるのに、陽性者が1人出たら全員だと? 大概にしろ!」・・これは批判と言うより怒りの声だ。
「さすが上級国民ですね。全国民が気軽にPCR検査できる体制を望んでいます 」・・これこれは皮肉だ。
 22日に感染が発覚した自民党の石原伸晃元幹事長は無症状なのに、即入院した。
 検査待ちや入院を自宅などで待機中に容体が急変して死亡する人は1人や2人ではない。
 釈然としない国民は多いだろう、いずれ問題になるかも知れない。
 政府が、3月7日まで緊急事態宣言を延長する方向で調整にはいったことが30日分った。
 明日以降、諮問委員会を開いて専門家の意見を聞いた上で、延長する地域や期間について最終決定することになったようだ。
 GoToの再開に拘るガースーは、宣言解除を急ぎたいのではないか。
 予定通り2月7日に宣言解除だったら、これまで以上に気の緩みが生じていた可能性があった。
 電車内やスーパーは、本来お喋りする場所ではないから、比較的安全な場所だという説もあったが、解除のタイミングを誤ると感染は急拡大するだろう。「そこ」はもう安全ではなくなってしまう。
 イギリス、南アフリカ、ブラジルなどから変異したウイルスの感染拡大が伝わってくる。
 感染力が7割も高いと言われる英国型の変異種が検疫をすり抜け国内に入っていた。
 日本国内で変異種によるクラスターがを発生したというニュースもある。 
 今後、感染力の高い変異種が蔓延すれば、感染者は医療体制の限界を超えるだろう。
 重症者が増えれば、死亡者も増えていく。
「コロナへの警戒心を解いてしまうと、大きな揺り戻しが待っているだろう」という日本医師会の中川会長の言葉は「第4波」(?)を示唆しての警告なのかは不明だが、コロナ慣れ、ウイルスへの警戒心の緩みへの警告であるように思う。
「第3波」がまだ決着していないのに、変異種による「第4波」(?)の大きなヤマが目前まで迫っているとしたら、やはり怖い。
 コロナへの警戒心を失くしてはいけない。
 今後もウイルスは変異をくり返し、存在し続けるだろうから・・・
 

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浜田山通信 №282 [雑木林の四季]

コロナにかかると罰金

       ジャーナリスト  野村勝美

 アメリカのトランプ前大統領は史上最低の大統領だった。よその国のことだからもう何も言いたくないが、一つだけ書いておく。日本のメデイアもある程度大きく扱ったが、67年ぶりの死刑執行である。死刑の執行は、先進国ではやらないのが常識になっている。しかしアメリカではトランプ政権になってから昨年7月、17年ぶりに死刑を執行、11月までに7人、政権執行移行期に入ってからも3人に執行した。政権移行期には死刑を執行しないのが130年以上の慣例だった。
 執行されたのはリサ・モンゴメリーという死刑囚で52歳。2004年ミズーリ州で23歳の女性を殺害し、腹部を切り裂いて胎児を奪った。逮捕されたとき、その赤ちゃんをあやしていた。リサ死刑囚は生い立ちをここに描くのもつらい。母親とその再婚相手の父親の虐待、レイプ、性的売買…弁護側は心神喪失状態の死刑囚の執行は違憲と訴えたが、トランプ政権は連邦レベルで昨年7月以降10人の死刑を執行、任期切れ直前にモンゴメリー死刑囚を含め3人を執行した。
 米国では連邦レベルと半数以上の州に死刑制度があるが、連邦レベルでは2005年以降死刑執行はなかった。政権移行期には130年以上も執行されてこなかった。それをトランプは移行期に入ってから3人に執行した。いくら大統領に執行の命令サインをする権限があるといえ普通ではない。 アメリカはトランプによって世界のナンバーワンの地位からすべりおちた。勿論バイデン新大統領は死刑廃止を公約しており、米国の名誉回復は成ることだろう。悪いことは全てトランプの故にできるが、いったんおちたアメリカ・ファーストは、なかなか回復しないだろう。
 政治家はとかく悪いことをした者を罰したがる。罰すれば見せしめになり、悪事が減るはずだと思う。だが悪いことはそんなに簡単に減らない。人間社会はもう何千年も昔から悪事をくりかえしている。
 いまも、コロナにかかった人が入院拒否をしたら罰金を過す過さないでもめている。素人には、どうしてコロナにかかった人が、病院で治療してもらうより自宅で安静にしていたいと入院治療を断ると罰金をとられなければならないのかわからない。病院じゃない、代わりのホテルに閉じ込められるのはいやだというと、罰金。だいたいなかなか入院もさせてもらえない、治療もしてもらえないというのに、お上の言うことを聞かないとすぐ罰を与える。まあそれが権力者といえばそれまでだが、権力者なのだから何とか少しでも早くコロナ退治に全精力をつぎ込んでもらいたい。もう一年もたったのに、いまだに非常事態宣言とやらを二月いっぱいまで延ばすとか、オリンピックは何が何でもやるとか、バッハ某会長の顔色ばかりうかがって、無観客でもやるとか。そして非常事態宣言下、自民党や公明党の政治家が銀座の高級バーで地元や業界の陳情をうけていた。ああアホらしい。どうしてこんな政治屋に罰を与えないのか。


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BS-TBS番組情報 №227 [雑木林の四季]

BS-TBS 2021年2月のおすすめ番組

                              BS-TBS広報宣伝部

高島礼子が家宝捜索!蔵の中には何がある?2時間SP

227高島礼子が家宝捜索SP202102.jpg

2021年2月6日(土)よる7:00~8:54

☆高島礼子が全国の「蔵」をたずね、「家宝」を拝見!今回は宮城県へ!

出演:高島礼子/渡邉義孝(蔵のスペシャリスト・一級建築士)、山岡真司(「くらや」の鑑定士)

今回は高島礼子が宮城県へ!
まず向かったのは、仙台から車でおよそ1時間、日本さくらの名所100選にも選ばれている東北有数の桜の名所「柴田町」。伊達家の家臣・名門柴田家の居城「船岡城」の城下町として栄えた場所である。

番組に鑑定の依頼をくださったのは、かつて、伊達家の御用商人だったという歴史あるお宅。29代目のご当主によれば、「店蔵」と呼ばれる、通りに面した間口の広い蔵の1階は現在イベントスペースに改装されているが、実は2階には整理しきれていない品々があるという。早速、お宝を求めて捜索してみると…なんと!伊達政宗直筆の書状を発見!他にもご主人が初めて見るお宝が次々と見つかったのだ。さらに、金で飾られた見事な懐刀も登場。「葵の御紋」が施された刀が、なぜ、ここに?…その驚きの鑑定結果とは!?
その後高島は、柴田町入間田地区に「古いものを集めるのが趣味」という方がいると聞き、伺ってみることに。150年前の蔵はもちろんだが、驚かされるのは敷地の至る所に飾られた大量のコレクション。ご主人が東京オリンピックの昭和39年頃から集め始めたという品々で、「レトロな赤電話」や「アナログのパチンコ台」、果ては「カップ麺のフタ」まで、その数、実に数万点!なかでも、鑑定士が注目したお宝とは?
さらに、柴田町の西隣り、村田町でも家宝捜索。村田町は、江戸時代後期に京都・大阪・江戸へ「紅花」を売って繁栄した商人の町。訪ねたのは、幕末から続く荒物雑貨店。そこには何と、戦後に先代が買い求めた日用雑貨が在庫品として今も残っているという。予想外の鑑定に、ご当主も驚いた!
※一部内容に変更の可能性あり
令和の黒船!?日本人が知らないニッポン

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2021年2月13日(土)よる11:00~12:00

☆在留外国人増加によって変化が起こっている現場を突撃取材!

出演:壇蜜

一昨年、過去最多の293万人を超えた日本で暮らす外国人の数。しかも彼らは、ただ来日しているわけではない。日本で暮らすということは、日本の一部になるということ。この番組は、「日本人でも知らないニッポン」に突撃取材!「今」を浮き彫りにする。
今回は「東京大学で中国人留学生が急増中!」の現場を突撃取材。
実はいま、日本の最難関大学「東京大学」に変化が起きている。東大の全学生2万8000人中、4187人が海外留学生なのだが、そのうち59.6%が中国人だというのだ。もしかすると、近い将来、東大は中国人ばかりになってしまうのか?
そこで番組では、東大と中国人学生関連の現場を徹底取材。現役日本人東大生や教授へのインタビュー、東大に通う現役中国人学生の密着取材などから、中国人留学生急増の謎が明らかに…。中国人専用・超難関大学進学予備校に潜入する。
※内容変更の可能性あり


ずん飯尾&やすの1号店にオジャマします

227ずん飯尾&やすの1号店にオジャマします.jpg

2021年2月14日(日)午後1:00~2:00

☆1号店や本店からチェーン店の魅力を再発見!

出演:ずん(飯尾和樹・やす)

ずんの飯尾和樹とやすの2人が、飲食店などチェーン店の1号店や本店をめぐり、創業者や社長から、「多店舗経営を決意してから成功までの波乱万丈の歴史」を聞き出し、慣れ親しんだチェーン店の魅力を再発見する情報バラエティ番組。
今回は、1985年9月、弁当店として創業し、のちに関東圏でチェーン展開する「すしざんまい」築地本店を訪ね、正月のマグロの競りで有名な木村清代表(68歳)を直撃。バブル崩壊の煽りでほぼすべての事業を失い、手元に残った300万円で始めた「喜よ寿司」が大ヒット!起死回生の壮絶ストーリーに迫ります。
そしてもう1店舗、1973年5月、千葉・市川市で創業した「サイゼリヤ」へ。いまや海外含め1500店以上の一大イタリアンチェーンに成長した「サイゼリヤ」の1号店とは? 創業当時の超意外なメニューや、低価格実現への並々ならぬこだわり、そして、理系エリートだった創業者が編み出した看板メニューの誕生秘話など、次々と明らかに!
これまで「空気のような存在」だった人気チェーン店の定番メニューが、「創業の歴史」という隠し味で、より一層「おいしく」「ありがたく」いただけます!




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