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台湾・高雄の緑陰で №39 [雑木林の四季]

2024年1月13日の選挙を経た台湾

        在台湾・コラムニスト  何聡明

去る1月13日の中華民国(在台湾)総統選挙と立法委員(国会)選挙の結果は予想どおり与党民進党総統候補の頼清徳氏は当選、立法委員の選挙で民進党候補は苦戦の末、62議席より51議席に減少、野党中国国民党は37議席より52議席に増加、野党民衆党は5議席より8議席に増加、無党派は2議席で、三政党はいずれも半数以上の57議席を確保できず,与党は立法院で少数派となり、今後は片ちんばで政権運営せねばならなくなり苦労をするのは必定である。
与党が立法委員の選挙で失敗した原因は多いが、その一例として、同一選挙区で与党は候補者を1人指名したが、党員の1人は脱党して同士討ちの果て,野党中国国民党候補に当選を許したのである。与党の選挙対策機能が弛んでいたのは明白である。

2年後に行われる地方選挙で与党が良い結果を得なければ、政権運営が更に困難になるのは必定である。
仮に、それより2年後の総統と立法委員選挙で民進党が敗退すれば、台湾は専制中華人民共和国に併呑される可能性が生じる。何故なら、台湾の両野党の党員には中国国家主席の習近平が唱える「九二共識(中国共産党政府は台湾に中国と異なった政治制度を許すが、台湾は中国の一部だ)」に同調する親中派党員が多いからである。
与党民進党は真の台湾人の政党であるので、大多数の台湾人の期待に添った経済、財政、福利、教育、国防、外交等の政策を遂行しながら、台湾の民主政治の維持と主権の独立を目指して切磋琢磨することを切に願いたい。

仮に、台湾が 中華人民共和国  に併呑されたら、その次に中国が狙うのは日本の尖閣列島と沖縄県であろう。


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