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雑記帳2024-1-15 [代表・玲子の雑記帳]

2024-1-15
◆台湾総統選挙がおこなわれました。知の木々舎には台湾在住の何聡明さんから、昨年末に、総統選の行方について寄稿がありました。「有事」が取りざたされる中、総統選の結果と頼政権の行方をまとめてみました。

 4年に1度の台湾の総統、立法院議員選挙が終わりました。1月13日、台湾の1900万人の有権者は次の4年間を担う指導者をえらんだのです。民進党・頼清徳氏が国民党・侯友宜氏に90万票の差をつけ勝利しました。

民進党・頼清徳5586019
国民党・侯友宜4671021
民衆党・柯文哲3690466

頼清徳氏は勝利宣言を行い、よびかけました。
「この結果は台湾の人びとの民主主義の勝利であり、これまでの8年間、蔡英文総統が中国の覇権主義に対抗し、民主化を進めてきた路線の正しさです。私もそれを引き継ぎます。平和的で民主的な対話のみが、台湾海峡を挟んだ台湾と中国の人の最大の利益となり、双方が利益を得る唯一の方法です」
頼清徳氏は5月に新総統となり、これから4年間の台湾を率います。

一方、定員113人の立法院の選挙では、民進党51、国民党52、民衆党8の結果でした。
政権与党の民進党は、選挙前61の議席を持っていましたが、今回過半数割れとなりました。国民党も過半数には達していません。過半数歩をえて円滑な議会運営をはかるためには、民衆党の協力が必要となります。民衆党がキャスチング・ボートを握りました。

台湾は東京から台湾の首都・台北まで約2000キロ、飛行機で約3時間の距離にあります。
台湾島は中国福建省の海岸から台湾海峡をはさみ160から180キロ東に位置します。
日本と台湾が近いことから、台湾からの旅行者は年間489万人、台湾を訪れる日本人旅行者は217万人とお互いに親密な関係です。

台湾は中華民国という独立国家です。国家とは、国土、国民、政治組織をそなえている機構を指します。台湾は台湾島という国土、2400万人の台湾人という国民、中華民国という政治組織をそなえています。中国は台湾と外交関係のある国にけ、援助などを持ちかけることで、台湾と断交するようにはたらきかけました。その結果多くの国が断交に踏みきり、現在国交のあるのは13ヶ国に縮小しています。この中にはバチカン市国があります。
この国はイタリアのローマ市内にある。カトリック信仰の中心で、ローマ教皇が統治しています。中国が強権により、チベット、新疆ウイグル自治区で、住民の思想改造を行い、拷問や収容所で強制労働などを行ない、国内の カトリック信者の信仰の自由を圧迫していることもあり、民主主義の定着している台湾と外交関係を維持しているのです。

これに対し、中国は台湾は中華人民共和国の一部であり、それは中国の基本的な考えである。そして台湾を中国の領有にするためには、武力を使うと主張しています。

台湾の帰属は曖昧なままにされてきています。。
台湾は895年の日清戦争の結果、日本に割譲されました。台湾は日本の植民地して総督府が置かれ、産業、文化、教育、交通の近代化が進められました。
1945年10月、台湾総督兼日本陸軍第10方面軍司令官の安藤利吉大将は、中華民国代表に対し。総督府の機能と軍の降伏を記した降伏文書に署名しましたが、台湾がどこに帰属するかは書かれていません。
中華民国は、台湾は中華民国に属するとして軍隊と総督府が管理の要員を派遣して、実体的に台湾を領有しました。
日本政府は台湾の帰属について、見解を述べたことはありません。それについて国際会議が開かれたこともなく、中華民国の実体的領有がつづいているのです。

台湾の武力解放とは、中国が台湾解放と称して兵力を武力を発動することです。中国は世界第3位の軍事大国です。陸軍兵力で約200万人、戦車3500、装甲戦闘車33000,空軍で約3500機、中距離弾道ミサイル(IRBM)と準中距離弾道ミサイル(MRBM)を278基を保有しています。
真偽の程は分かりませんが、中国は福建省沿岸に、6000発のミサイルを設置しているといいます。海軍は航空母艦3隻、弾道ミサイル原子力潜水艦7隻、攻撃型原子力潜水艦9隻、通常動力型潜水艦48隻、駆逐艦50隻、フリゲート57隻、コルベット27隻、高速戦闘艇65隻以上、ドック型揚陸艦4隻、戦車揚陸艦29隻、強襲揚陸艦2隻を保有しています。
これに対する台湾の兵力は、陸軍24万人、戦車1000両、装甲戦闘車1000両、航空機1250機。海軍は約40,000名の兵力を有し、128隻の艦艇、28機の航空機を運用しています。
とてもまともに対抗できる状況ではありません。

中国はどのように台湾を攻撃するでしょうか。中国にとって台湾の軍事能力を粉砕し、国民生活を破滅させることは難しいことではありません。しかし、中国は台湾を領土の一部とし、台湾国民を中国人民としていかなければならないのです。このようなやり方はとれません。

台湾の損害を必要最小限にして台湾を占領しなければならないので。どこの何を攻撃し、どこの何は保存するのかを決めておかなければなりません。その作戦展開は難しいことです。
一方、受けて立つ台湾はどうするのか。台湾の指導者は、台湾の兵力の限界は百も承知しています。台湾防衛には、アメリカの支援が必要不可欠です。

アメリカには、1979年に制定された「台湾関係法」があります。これは台湾を防衛するための軍事行動の選択肢を合衆国大統領に認める。米軍の介入は義務ではなくオプションであるため、アメリカによる台湾の防衛を保障するものではないとしています。台湾有事の際に、軍事介入を確約しないアメリカの伝統的な外交安全保障戦略は、「戦略的あいまいさ」(Strategic Ambiguity)と呼ばれます。

中国が武力を発動したら、アメリカはどうするのか。それはアメリカ大統領の選択にゆだねられています。とはいえ、多くの人は、自由陣営の旗手であるアメリカが、軍事力を発動するのは自明のことと見ています。日米安保条約により、日本も協同することになるでしょう。
この法律の存在が、中国の行動に制約をかけていると思います。これと並行して東太平洋を担当する世界最強のアメリカ第7艦隊の存在が、中国を牽制しています。
中国が声高に、台湾解放を主張しても、台湾有事とならないのは、この法律と第7艦隊の存在の効果だと思います。

現在、約100万人の台湾人が中国で働いています。 中国はこれらの人びとにさまざまな制約をかけています。難しいことですが、賴政権はこの人達の生活を守るために働きかけなければなりません。
台湾人の間に、自分は台湾人であるという意識が増えています。それは中国の台湾政策によって醸し出されたものです。
民進党は、台湾独立を意図していますが、現在、それを主張していません。両者の関係が先鋭化し緊張が高まるからです。アメリカもそれに反対です。
台湾海峡に緊張がうまれない現状維持(STAT US QUO)が好ましいのです。
賴新政権の行く手は容易ではありません。

◆三光院の1月のおもてなし。睦月の献立には、いつもの花の宴に金銀富貴が加わりました。

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前夜、雪がちらついた当日は暖炉のお出迎え。
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三光院の紋、ササリンドウの紋最中
 あんこは 大徳寺納豆のほんのり塩味が効いてます。

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お煮しめ
ヤマトイモの海苔巻き、高野豆腐の含め煮、牛蒡の胡麻和え、南京の煮物、

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豆腐の茶碗蒸し
具材はなす、しいたけ、人参、ぎんなん。卵は使えないので豆腐を使って。

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金銀富貴
金は金柑、銀はぎんなん、富貴はふき、この3種が盛られた一皿。
今年一年、金銀に恵まれて豊かな年になりますようにの願いをこめて。

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香栄とう冨(豆腐の燻製)
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  木枯らし(なすの田楽)
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あかのおばん(御所言葉で小豆ご飯のこと)

三光院サロンの斉藤陽一さんの今年の講座は名付けて「京都ルネッサンス」。講座の最初の主人公は若冲です。

若冲が居住していた京都・錦市場にほぼ近く、お~いと呼べばこたえられるくらいの地域に、時を同じくして蕪村や池大雅、円山応挙が住んでいました。

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彼らは互いに影響し合って、江戸とはまた違った文化を育みました。その流れはやがて次の世代にうけつがれていきます。まるで、19世紀後半、フランスではバルビゾンに印象派が集い、やがてそれは世紀末と呼ばれた世代を産み、さらにはドガやゴッホらの世代へとつながる土壌を作ったのと同じではありませんか。

明治以降長く忘れられていた若冲の人となりについては詳しいことはわかっていません。かかわりのある相国寺の大典和尚の文書もひもときながら、若冲の残した傑作「動植物綵絵」30枚を読み解いていく講座はなかなかに興味深く、次回以降にご紹介したいと思います。お楽しみに。

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若冲の肖像画
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若冲の数少ない友人売茶翁
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若冲の最初の絵にも鶏が描かれている。


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