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私の中の一期一会 №267 [雑木林の四季]

女子ゴルフ、ランキング1位の山下美夢有が伊藤園レディース優勝で今季4勝目。“年間女王”を確定!
~「ここまで強くなれたのはたくさんの方の応援があればこそ・・」とあいさつで涙~

      アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 13日の日曜日に最終日を迎えた女子ゴルフツアー、伊藤園レディースは朝から強い風が吹き優勝を争う上位陣のスコアが伸び悩む展開が長く続いた。
 前半の競技を終えて、今季2勝目を狙う上田桃子がトータル13アンダーで単独首位。
 1打差の2位に岸部桃子、3位にはメルセデス・ランキング1位の山下美夢有が続いていた。
 最終組の激戦はサンデーバックナインに入っても続いた。
 山下美夢有が15番でこの日の初バーディを奪い 、上田桃子、岸部桃子と3人が12アンダーで並ぶ大激選になって、残り3ホールで決着がつくかどうか分からなくなった。
 ところが、直後の16番で波乱が起きる。
 上田桃子がティショットを大きく右に曲げて、ボールは林の中の木の根元についていた。
 結局4オン2パットのダブルボギーとなって、上田は優勝争いから脱落していった。
 勝てば初優勝という岸部桃子もプレッシャーからか、17番でパーパットを外してボギー。
 大詰めで単独首位に立った山下美夢有は、バーディは15番の1つだけ、ノーボギーの71で回り、トータル12アンダーで今季4勝目を挙げたのである。
 山下美夢有は「今日は風が強かったのでチャンスが来るまで待った。
 このコースは新人戦で勝てなくて悔しい思いをした。
 去年も上位で戦えたけど優勝出来なかった。
 今年こそ優勝したいと思っていたので、勝つことが出来て嬉しい。
 ここまで強くなれたのは、たくさんの応援があったから・・・
 これからも、もっと強くなれるように頑張りたい」と涙を流しながら挨拶した。
 山下が優勝して、ランキング2位の西郷真央が4位以下になったため、2試合を残して山下美夢有の“年間女王”が決定した。
 21歳103日の年間女王は、上田桃子の21歳156日より若い、最年少記録である。
 去年までは獲得賞金の1番多い選手が“賞金女王”と呼ばれたが、今年からポイント制に改められた。
 ツアーの各競技に出場すると順位に応じたポイントが与えられる仕組みだ。
 3日間競技、4日間競技、メジャー大会などの順位をポイント換算してランキングする。
 1位になると4年間のシードも与えられ海外の試合にも出やすくなるという。
 メルセデス・ポイントでランク50位までに来季のシード権が与えられる。
 今季は序盤、西郷真央が10戦して5勝をあげ独走した。
 山下は6月に今季2勝目を挙げたが、その後13試合連続でトップ10入りを果たしてランキングを駆け上がった。
 9月の3勝目を挙げた試合では初日に、「60」というスコアをマークして周囲を驚かした。
 1ラウンドで「60」は女子ツアー新記録であった。
 16番でミスをして優勝を逃した上田桃子は、山下について「何回も一緒にラウンドしたが、本当にうまい選手だなといつも思います。
 この優勝で年間女王になり、私の記録も更新と聞きます。
 すごく上手い選手なので、これからが楽しみです。
 本当におめでとう」と山下を称えた。
 2週続けて優勝に1歩届かなかったが、上田桃子は「残り2試合ある。精一杯頑張ります」と下を向かなかった。
 最近、女子ゴルフのTV中継を見ているとギャラリーの多さに驚かされる。
 大会期間中は、朝早いスタート時間にも関わらず、スタート1番ホールのスタンドは、大入り満員の様相を呈するという。
 日本の女子ツアーは、澁野日向子の全英女子オープン優勝以来、一気に火が付いたような感じがする。
 澁野の組にはいつも多くのギャラリーが列をなしていたものだが、澁野がアメリカに拠点を移してからも観客は減らないのである。
 ある大会は初日から4577人のギャラリーが来場して、大会最多記録と驚いていたら、2日目は7807人、3日目は6704人の来場者があった。
 3日間の合計数は1万9088人というフィーバーぶりであった。
 現在は澁野日向子不在というのに、観客動員数は増える傾向にある。(昨年比)
 ダイキンオーキットレディース   1万4350人 (+9407人)
 KKT杯バンテリンレディース    1万5976人 (+1194人)
 スタジオアリス女子オープン    1万8752人 (  +47人)
 パナソニックオープンレディース  1万5157人 (+7706人)
 宮里藍サントリーレディース    2万1252人 (+2677人)
 アースモンダミンカップ      1万2668人 ( -742人)
 ミヤギTV杯ダンロップ女子オープン 2万909人  (+6033人)
 日本女子オープン         4万6165人 (+2万663人)
 スタンレーレディース         2918人 (―1万104人)
 最近は20代前半の若いプロが優勝することが目立つ。
 小さい頃からゴルフをしているからか、試合でも緊張することが少ないという。
 実力伯仲で、毎週誰が優勝するか分からないところに、女子ゴルフツアーの魅力がるように思う。
 山下美夢有は「ショットがいい状態で安定している。残り試合もしっかり結果を出したい」と語る。
 今季の獲得賞金は,伊藤園レディースの1800万円を加え2億327万967円となった。
 賞金2億円超えは、日本女子選手では初めてだ。
 山下には、21年全米女子オープン覇者の笹生優花や今季の開幕から5勝を挙げた同期生がいる。
 2001年生まれの「21世紀世代」は前途洋々と言っていいだろう。


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