雑記帳2022-1-1 [代表・玲子の雑記帳]
雑記帳20220101
◆明けましておめでとうございます。寅年のご挨拶をもうしあげます。
◆お正月なので、ちょっと晴れ晴れしく、モダン建築を探して京都へ行った折に見学した京都迎賓館をご紹介しましょう。
京都迎賓館は、海外からの賓客をもてなすために、日本の歴史・文化を象徴する京都に、2005年(平成17年)4月にに開館しました。江戸時代に複数の公家の邸宅が建っていた京都御苑の敷地の一角にあります。
東京の迎賓館、赤坂離宮が洋風建築であるのに対し、京都迎賓館はひと言で言えば「和モダン」。数寄屋創りを中心とした「和」」の建築です、そして日本の「工の技」の集大成だと言われています。
壁や調度品、花生けにいたるまで、螺鈿、截金(きりかね)、美濃和紙、西陣織などなど、贅を尽くしたと言うより、粋を極めた部屋の飾り、小物の数々は全て「人間国宝」など第一級の作者の手になるものです。
迎賓館玄関
玄関軒下と入り口の一枚板の扉
夕映えの間 壁面は織物
藤の間 天井の照明を包むのは美濃和紙
霧の間で賓客気分を味わって
蒔絵の飾り台
御所張りと呼ばれる美濃和紙の障子
聚楽の間のコオロギの彫りもの
京都迎賓館のもう一つの特徴は、庭と建物が一体(庭屋一如・ていおくいちにょ)になっていることです。
建物を行き来する回廊で仕切られた庭はどの部屋からも眺められ、回廊からは遊泳する錦鯉が鑑賞できます。鯉は、日本一の呼び名の高い新潟県山越村から届けられました。また、古来から貴族に嗜まれてきた舟遊びも体験できるということで、舟遊びを体験した要人も何人かいたそうです。
池
庭
池を巡る和舟の船着き場
迎賓館とともに紹介したいのが京都府庁舎です。
ここは、江戸末期、京都守護職を務めた松平容保の屋敷のあった所です。明治の一時期、京都府中学校がたっていました。煉瓦作り2階建ての建物は、天然スレートぶきの屋根を持つ、ルネッサンス様式。中庭を持つロの字型で、正面に知事室などの主要室を配置、背面に議事堂が置かれています。庁舎と議事堂を一体化するロの字型平面は府県庁舎の完成形とされています。
明治37年に建てられた旧本館は当時としてはハイカラなセントラルヒーティング、建物は今も現役で使われています。見事な格天井を持つ議事堂は、流石に手狭になって、現在は議事堂の役目を終えましたが、市民に貸出されているそうです。
京都府庁旧本館
議事堂
館内には今も様々な部署が同居している。昔懐かしい部屋の名札。
円柱の形をした石は五条大橋の橋梁だったのを再利用。迎賓館の池にも同じ石がある。
迎賓館を訪ねた日、昼食をいただいたのは、京都人でも敷居が高いと言われる「長楽観」でした。こちらも京都のモダン建築の一つです。煙草王・村井吉兵衛の別邸として1909年(明治42年)に建築されました。
貧しい煙草商人の家に生まれた村井吉兵衛は、煙草の行商から身を起こし、やがて銀行も含めた村井財閥を築くに至ります。当時、澁澤栄一や岩崎弥太郎と肩を並べる実業家でした。
日本初の紙巻たばこ「サンライズ」がヒットしたのち、パリ万博に出品した両切り煙草「ヒーロー」が金賞を.受賞するなど、煙草王と呼ばれるようになったのです。
吉兵衛は円山に別荘を建てることが夢だったといいます。維新後、貴族たちが競ってここに別荘を構えていたからです。夢がかなってその一角に建てられた「長楽韓」の命名者は伊藤博文です。当時、長楽韓の立つ坂を少し北に上がったところに長楽寺という寺があったからだと言われていますが、ここはまさにゆったりとした時間を楽しむ上流階級の社交の場になりました。 設計はアメリカ人のJ..M.ガーデイナー。
現在、長楽韓はホテル機能を持つオーベルジュとして利用されています。
ランチは古典的なフレンチのフルコースですが、聖護院鏑のポタージュや魚は鰆、など、京都らしいこだわりの食材でした。
長楽韓
キッシュ・ロレーヌと聖護院蕪のポタージュ
牛肉の赤ワイン煮込み
ちなみに、祇園祭で有名な八坂神社が建立されたのは平安遷都の約150年前の656(斉明天王2)年のことです。疫病退散の願いとともに、庶民から広く崇拝されるようになりました。「祇園社」や「祇園感神院(ぎおんかんじいん)」と称されていましたが、明治初期の神仏分離令のもとで、八坂神社に改称されました。祇園の名は消えましたが、京都人は今でも八坂神社のことを親しみを込めて“祇園さん”と呼んでいます。
八坂神社の在る円山の地には他にも多くの寺社がありますが、廃仏毀釈の一環として境内の一部を明治政府が没収、日本で最初の公園を整備するとともに、周辺が別荘地として開発された、そんな歴史もあるのです。円山公園はその後京都市に移管され、都市公園として池泉回遊式の今の形になったのは、大正になってからのことでした。
◆こちらは国営昭和記念公園のお正月です。(12月31日~1月1日は休園なので、2021年12月30日に撮影しました。)
日本庭園入口の門松
古民家の正月飾り
「武蔵野の農ここにあり」にも注連縄
門松は砂川口にもたてられています。
2021-12-29 18:48
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