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猿若句会秀句選 №107 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集 107(2020年6月20日)

            猿若句会会亭  中村 信

  上水に刻の流れや桜桃忌   中村克久
 焼き鯖に若狭小浜の風を嗅ぐ   花柳小春
 女郎蜘蛛有明月を捕えおり   古明地昭雄
 短夜や夢と現が入り乱れ   中村呆信
 明易や友の妻より来し電話   丸本 武

◆猿若句会六月例会の特選句集です。二月の吟行句会の報告以来です。直後にコロナ禍による緊急事態宣言があり句会そのものが休会になり、この句集も休載せざるを得ずご迷惑をおかけしました。
[短評] 長々とした釈明は無意味なので、さっそく一句だけの短評に入ります。[上水に刻の流れや桜桃忌 克久]。季語「桜桃忌」の句が巻頭です。一句しか上掲していませんが実は兼題句でした。作句し易かったのか、逆に予想外の苦吟となったので当季雑詠句も「桜桃忌」で作句し数で勝負したのか、四割近くの二十四句の出句になりました。[昨日は桜桃忌だったので、あの(三鷹の)玉川上水に来てみると、つくづく時の流れの早さを感じた]句意はそうなるでしょう。類句もありそうですし、ことさら特選句に選ぶほどの佳句でもないかもしれません。なお、「上水」との組み合わせでの句が四句ありました。単に「上水」だけですと場所が特定出来ないので季語の力を借りて補完させて特定させた弱さもがあります。私も出句する立場から作句しました。かなり特徴的な季語だと感じておりで楽観視していましがが、逆にとらえどころのない季語で手強い相手でした。この季語の掲載を見送っている歳時記がいくつかある事由も分かったような気がしました。
<傷つくも癒すも言葉太宰の忌 武>と副題で勝負した句の他、<堤防に下駄捨ててある桜桃忌 一火><軋みつつ一蓮托生桜桃忌 竹子><そんなことどうでもよろし桜桃忌 均>などの句は普段の月でしたら、佳くも悪くも検討されていた句だったかもしれません。余談ですが、「桜桃忌」の季語を上五で使ったのは三句、中七は零、残る二十一句は下五で作句しています。五文字の季語を下五で使うのには、使い方が限定されがちなことを知っておいてくださ。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については、新ブログ[パソコミ誌『あ』の電脳版]http://a-houshin.hatenablog.com/
に掲載しています。まだテスト版ですが、おいおい充実させてゆくつもりです。ご覧いただき・ご支援ください。


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