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日めくり汀女俳句 №37 [ことだま五七五]

四月二十七日~四月二十九日

         俳句  中村汀女・文  中村一枝

四月二十七日
行春(ゆくはr)や別れし船のなほ沖に
             『春雪』 行く審=春
 尾崎一雄氏の長女一枝さんと、私とは同姓同名で一つ違いである。
 二人の父親は「親馬鹿の記」「真説親馬鹿の記」などという作品を書いたり、二人が大人になった時を肴にして楽しんでいた。父親達の想像以上で、私達は一年違いで同じ大学の文科に入り、そのためにしばしば、学生達から、そそっかしい間違いをされて、こちらの方が身の縮まる思いをした。今は姓が違った二人の一枝は、時に顔を合わせ、父親達が、会っていた頃の年齢をとうに超えてしまったことに驚いたり、愕然としたりしている。

四月二十八日
初蝶や箒(ほうき)目に庭よみがへり
             『薔薇粧ふ』 初蝶=春
 今年のゴールデンウイークは空前の人出だろうと、新開などで予想している。あれって外出をあおられているような気がする。
 私は前から連休は大掃除と決めている。というと、いかにも綺麗好きで働き者の主婦に思えるが、実はその反対。一に料理、二に洗濯、ずーっと触れて掃除、というくらい掃除や整理が苦手なのだ。
「また、置きっ放しにする」子供の時から今日まで言われ続けている。あるべき場所に物を戻しておく、これが整理の大ようてい。これを怠った揚げ句、いつも足の踏み場がなくなるのだ。

四月二十九日
すみれ濃し部屋の温度にかかはれば
              『薔薇粧ふ』 童=春
「無駄だ、不必要だ」と言われながらも未だに続いているのが結婚式の引出物。ほとんどが使われないまま、物入れの奥で時を経ている。葬儀では最近、一括して事業や施設に寄附したりもするが結婚式では余り開かない。
 幸福のお裾分けという気持ちもわかる。私など、ウエディングケーキ、二、三片に会場の花でも添えたら充分と思うのだが、そうもいかないのが世の習いらしい。


『日めくり汀女俳句』 邑書林
「私、三万円もはずんだのに、これじゃあ、みっともなくって」「何貰えるか、楽しみに
してたのにねえ」「お赤飯もねり切りも欲しかった」 おばさん達の欲はつきない。

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