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バルタンの呟き №58 [雑木林の四季]

       奉祝『レイワワン』令和元年

               映画監督  飯島敏宏

我が国伝統の国技である大相撲の千秋楽で、優勝挨拶に立った横綱白鵬が、場所の終了を告げる神事が行われる前と知らずに、独断で、観衆を促して337拍子の手締めを求めたという咎で、場所後罰せられたのを、皆さんご存知だとおもいます。

ところが、令和日本が最初に招いた国賓トランプ米国大統領夫妻と、大日本国安倍総理大臣夫妻の大相撲鑑賞に際しての相撲協会の忖度で、大相撲の歴史を踏みにじる、というより従来の慣行を無視した大忖度が平然と行われたのには、呆れてモノが言えない、いや、バルタン居士として絶対に呟かねばいられなくなりました。

天覧相撲の際にも用いられる、階上にある警備も容易で観客の観賞も妨げない、おなじみの貴賓席を使わずに、土俵下桟敷席最前列の桟敷桝席に、座布団ならぬソファを置き、周囲席をそれとわかる警備要員で固めた上に、観客への飲食お土産給仕などのサービスを行う茶屋を休業させ、飲料その他の自販機を停止、手荷物検査を厳重に行うなどの観客の興趣を無視したもろもろの過剰な施策は、接待上、警備上致し方ないと言えば言えるかもしれませんが、今回行われた、国技として長年守ってきた故事仕来たりを全くないがしろにした相撲協会側の忖度(或いは、内閣府からの要請への対応)が、大いに気にかかったのです。

まず、いつぞや、救命救急のための女性まで排除した神聖な土俵に、トランプ大統領が、優勝力士に賞状とアメリカ杯を渡しに上がるためにわざわざ設けられた特製の木製階段です。連日のように報道されるトランプ大統領の映像を見ても、前日の安部総理大臣とゴルフに興ずる活発な動作を見ても、まったく、健康だと思える相手に、タブーを犯してまでも必要としない設備です。

さらに、僕が、これこそ許し難い忖度だと感じたのは、取り組みの進行中に、場内客席に入場してきたトランプ大統領への忖度です。入場のきっかけも悪かったのですが、階上の貴賓席ではなく、一般の桝席だったために、派手な入場に気付いた観客から歓声や拍手が湧くのは、当然予測された筈です。入り口近くに、場内の様子の見える係員を置いていなかったのかどうかは、知りませんが、敢えて、進行中の取り組みを中断して、大統領夫妻一行の登場と、観客あげての拍手歓声を許すなど、国技の相撲道に照らして看過し得ない歪曲が行われた矛盾は、先の横綱白鵬への処罰と対比して、そのご都合主義的な差別は、今後いったい如何説明されるのでしょうか・・・

国賓と横綱という違いではなく、アメリカ合衆国とモンゴルという、国力の違いからの差別、忖度と非難されて然るべき日本相撲協会の処置ではありませんか。判官贔屓のバルタンとしては、ぜひともここでモンゴル側に与してその非を呟かねば、存在が廃ると言わねばなりません。

それにしても、このところ、さわぎ好きな民放ばかりでなく、NHKまで(というどころか先頭に立って)各種マスコミで報道される、天皇陛下のご退位ご即位などに絡む令和騒ぎの過熱ぶりは、少々度を越しているとお思いになりませんか?

一方、新聞を見ても、相変わらず、トップ記事が、政治ではなく、社会ネタです。見せず聴かせず語らずのうちに、その背後で、着々と、何事かが運ばれてゆく。

トランプ大統領見送りを兼ねた最後の行事、横須賀米軍基地に横付けされた、海上自衛艦空母「かが」での大統領の覆面を脱いだ政商トランプ氏の最新鋭ステルス戦闘機F35B販促イベント(!)の最後に登場した世界最大のクライアント、日本国安倍総理大臣の昂揚した演説のひびきに、僕は、同じく「大東亜共栄圏の平和」を唱える紀元2600年奉祝祭のラジオ中継から流れ出た、第二次近衛文麿内閣総理大臣の声と同じ響きを感じたのです。その背後には、陸軍大臣東条英機の眼が光っていて、やがて、とって代わって宰相の座を占めた彼が、国家総動員の号令と共に、あの無謀極まる太平洋戦争に突入していったのです。何にも知らされない僕たち少国民は、大政翼賛の大人たちと一緒に、旗、提灯をかかげて、わっしょいわっしょいと浮かれ騒いでいたのです。

空母「かが」艦上に響き渡った「日本が、アメリカ合衆国と密接な同盟関係を維持して、全力を尽くして世界平和に貢献するためには、この道しかありません!」という安倍総理大臣の宣言は、かつての大戦で被害を蒙った周辺諸国にとっては、日本が高らかに上げた「再軍備宣言」に他ならないと受け取られるに違いありません。しかも、政商トランプ氏は、今回の日本訪問サービスの見返りとして日本に押し付けるシビアな貿易交渉を、あえて日本の現政権維持のために選挙後に決着を先送りして、さらに貸しを作る算段ときました。

運ばれて行く先に、なにか、恐ろしい怪物が、巨大な口を開いて待ち受けている気がしませんでしょうか・・・

 

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