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往きは良い良い、帰りは……物語 №68 [文芸美術の森]

往きは良い良い、帰りは……物語(こふみ通信)
その68   TCCクラブハウスにて
    「春雷」「猫の恋」「草餅」「なごり雪」
             コピーライター  多比羅 孝(俳句・こふみ会同人)
                       
◆◆平成31年1月28日◆◆
当番幹事(小池茘子・永井舞蹴両氏)から案内状が届きました。

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             「二月 こふみ会」のお知らせ
         ●期日=二月十日(日)午後1時より
         ●会場=いつもの表参道・TCC
         ●兼題=「春雷」「猫の恋」
         ●景品は三点ご用意下さい。
         ●二月幹事=小池茘子・永井舞蹴
     ●出欠の連絡=二月三日(日)までに茘子まで、お願いします。
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返信レターはいつもいつも素晴らしい軒外氏から、下掲のとおり。

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孝多は孝多で、返信レターは次ぎのようにしました。

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   平成31年2月 こふみ会
   当番幹事  小池茘子様
         永井舞蹴様
ご案内、有難うございました。2月10日、出席いたします。よろしくお願い申しあげます。今回は、兼題の「猫の恋」に因んで、白川静『常用字解』にて「恋」を調べてみました。
その解説に「あの方が私を恋しく思うのは、私が普段から綺麗にしているからですよ。」即ち「平生の容貌(顔かたち)を以てなり」という意味を記した古籍があると詳述している箇所があり、実に面白く感じました。
いつの時代でも、容姿がものを言うわけです。猫も同じことでしょう。
                  1月31日  孝多拝
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★あれこれ連絡し合っているうちに朗報が入りました。
立川の文化団体「知の木々舎 」の代表、横幕玲子氏が2月10日の句会に「出席!」です。ご存知、知の木々舎 は孝多の、このフログを運営して下さっているところ。
http//chinokigi.blog.so-net.ne.jp

◆◆そして、当日のトピックスは・・・・・・◆◆
その1=横幕さん。幹事からの案内地図によって、クラブハウスはこの辺、と近くまで来たものの、その先、どのタテモノなのか、分からない。困ってたたずんでいた時、孝多が出現。「ええ、ここ。この細い、急な階段を登ったところがクラブハウス。」と、ご一緒にご案内。横幕さんは入り口の熊の看板にカメラを向けたりして居りました。

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その2=取材、見学だけのつもりだった横幕さん、会へのお土産(おいしいお煎餅)は持参されたものの、天・地・人の景品は持たず。みんなにすすめられて、句づくりにも参加して、選句も普通に行ったわけですが、この景品だけは失礼、と、いたく恐縮。
「いいんですよ、景品は誰に渡すべきか、その名前だけ覚えていて下されば、次ぎのご出席のときで、よろしいですよ。」横幕さんは、やっと納得。

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左から二人目が初参加の横幕さん

       
その3=横幕さんは、初めてです。そこで、幹事さんが気を利かして,全員の自己紹介が行われました。会員同志でも初耳のことが多く、ああそうでしたか、の時が楽しく流れました。

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その4=席題の「なごり雪」は「冬の名残り」。まだまだ冬ですよ。という意味なのか、それとも、「冬が去って、冬が残して行った雪」なのか、また、それとも「これで今年の雪は降りおさめ」つまり、「ことし最後の雪」のことなのか……解釈は人によって異なるようでした。あとで調べてみましたら(日本大歳時記・講談社)、次ぎのようなことでした。少々、ややこしい。
★雪の果。涅槃雪(ねはんゆき)。名残りの雪。雪の名残り。雪の終(ゆきのおわり)。雪の別れ。忘れ雪。終雪(しゅうせつ)。雪涅槃(ゆきねはん)。以上は季語として、みな同じこと。
★雪の降りじまいで、おおよそ涅槃会(ねはんえ)陰暦二月十五日の前後とされる。
★大阪、東京、京都(ヘンですね、この順序。)は、だいたい三月中旬から下旬で、札幌は四月二十日ごろ。高知、鹿児島は二月下旬である。
●しかし、しかし、と、孝多は考えてしまいます。「雪の降りじまい」と言えるのは、ずっと、あとになってからのことでしょう。「降り納め」かと思ったら、また降ったということが、あり得ましょうからね。頭の痛いハナシです。
●いやいや、「これが降り納めだろう」これで「終りになって行くのであろう」という、ちょっとさびしい気持ちやら、春が近づいた、もうすぐ春が来る、という嬉しい想いやら、この二つを同時に込めた表現……なのかも知れません。よく考えてみましょう。

●それはそれとして、今回のご馳走は……

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サンドウィッチ弁当、美味! 確か、これと同じのが何回か前に供されたことがありました。何と言いましたっけ? 名前を忘れてしまったのですが、スタジオなんかに閉じ込められているスタッフへ出前(配達)してくれるシステムを持った銘柄品ということでしたが、ああ、残念、思い出せな~い。幹事さんに尋ねて、その名前、今度は忘れないように、手帳に書いておきましょう。★いやあ、分かりました。「サンドウイッチの専門店Gentle Sand ジェントル・サンド」でしたあ。

◆◆さあて、さてさて、本日の成績発表!◆◆
全くの失態でした。孝多は、横幕さんに『いいとこ見せよう』と思って、邪念のこもった句を作ってしまいました。お恥ずかしい。皆さんは見破っていて、得点は情けないほど僅か。
発表で~す。と、係が声を高めます。

◆本日のトータルの天は51点の舞蹴さ~ん。パチパチパチッ。
代表句=「朽ち果てし 非常階段 猫の恋」

◆トータルの地は40点の虚視さ~ん。パチパチパチッ。
代表句=「耳朶(みみたぶ)の ごとき草餅の エロス」

◆トータルの人は35点の茘子さ~ん。パチパチパチッ。
代表句=「後悔の 靴跡を消す なごり雪」

◆トータルの次点は27点の矢太さ~ん。パチパチパチッ。
代表句=「なごり雪 ポストの赤を なお赤く」

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左から人の茘子、天の舞蹴、地の虚視。撮影=軒外(敬称略)

パチパチパチッ。皆さん、おめでとうございました。天位へ謹呈される恒例の絵付き短冊も次ぎのとおり揃いました。

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横幕さんにもおいで頂きましたし、皆さんの盛り上げ力によって、今回も愉快な集まりになりました。
ご多忙のことかとは存じますが。横幕さんには、ぜひ、これからも、たびたびのご参加をと、願って止みません。では皆さん、お元気に。
★「本日の全句」も下掲しております。ご覧ください。
                                第68話 完       孝多
                                 
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   第600回 こふみ会全句
    平成31年2月10日    於TCCクラブハウス

◆兼題=春雷      順不同
春雷や 盤上の駒 後はなし         紅螺
朝ぼらけ 寝床で聴く 春の雷        珍椿
春雷に 孵化(ふか)する恋や 野も山も     茘子
腹押せば 笑ふ人形 春の雷                    弥生
春雷よ 鉄棒のかげ 記憶せよ                 矢太
春雷を 聞きて記憶の 闇深し                 横幕
春雷や 灰に直立 線香かな                    舞蹴
春雷は 仄(ほの)かに道を 示すなり        華松
春雷の 響きて耳毛 こそばゆし               美留
午睡より 現(うつつ)に戻り 春の雷        虚視
春雷や 二人はかたく 手を握る                 孝多
もういいよ こっちにおいでと 春の雷        鬼禿
春雷に すったもんだも 先が見え              軒外

◆兼題=猫の恋    順不同
恋猫の 鳴き止みて夜 深くなり                虚視
竹林(ちくりん)の 奥に尼(あま)居(お)り 猫の恋  茘子
ごろごろごろごろ 目はギラリ 猫の恋          珍椿
朽ち果てし 非常階段 猫の恋                    舞蹴
甘やかな 夢を遮る 猫の恋                       華松
快快(おうおう)と 午后のサイレン 猫の恋    鬼禿
猫の恋 勇者の傷持ち 朝がえり                   横幕
牛込の 夏目坂なり 猫の恋                         弥生
身分違ひ なんぞと燃ゆる 猫の恋              美留
一日を 恋に狂いし 猫帰る                       孝多
猫の恋 そんな昔も あったよね              軒外
鬼瓦に にらまれている 猫の恋                     矢太
猫の恋 声高く空 星満ちて                         紅螺

◆席題=草餅     順不同
草餅を 食べる縁側  陽ざしのぶ                   横幕
一口に 草餅を喰(た)ぶ 父なりき       美留
ああそうか 人ってそうか 草の餅                 孝多
耳朶(みみたぶ)のごとき 草餅の エロス    虚視
草餅や 小さな嘘を 二つほど                       矢太
馥郁(ふくいく)と 祖母の手になる 草の餅    華松
親を振り切り 河渡る 草餅の里                   珍椿
草餅や 播州の野に 蓬(よもぎ)摘む            弥生
寝ころんで 空(そら)と地の間(かん) 草の餅        茘子
草餅を 短冊に描く 水絵の具                       紅螺
手作りの 草餅さげて 母来たる                    舞蹴
目を閉じて 草餅食(は)めば 我が昭和         軒外
草餅の 向うにふっくら 里の山                    鬼禿

◆席題=なごり雪   順不同
ひとり寝の 夢からさめて なごり雪              軒外
なごり雪 ポストの赤を なお赤く             矢太
消ゆるとは 知らずに降るや なごり雪           華松
山陰道へ 入れば外は なごり雪                    弥生
芝居はねて 晴海通りの なごり雪                 紅螺
後悔の 靴跡を消(け)す なごり雪              茘子
税務署へ 往く道ぬかる なごり雪                 美留
遠ざかる 記憶の人や 名残り雪                    虚視
きれいにも ならず年ふり なごり雪              横幕
縁に陽入りて なごり雪の朝                         珍椿
なごり雪 人恋う程に 積りけり                    舞蹴
やめたのに 又坂のぼる なごり雪                 鬼禿
後悔と 一緒に歩くよ なごり雪                    孝多

                                    以上13名 52句


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水野タケシ

孝多先生、今月も楽しく拝見しました!!

ついに横幕さん、ご参加ですね!!

3月もまた楽しみにしています!!(v^ー°) ヤッタネ
by 水野タケシ (2019-03-01 05:05) 

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