SSブログ

草木塔 №35 [ことだま五七五]

山行水行 11

                 俳人  種田山頭火

 月夜、あるだけの米をとぐ

 空のふかさは落葉しづんでゐる水

 石があれば草があれば枯れてゐる

 お月さまが地蔵さまにお寒くなりました

 水音のたえずしていばらの実

 うしろから月のかげする水をわたる

 しぐるる土に播いてゆく


『草木塔』青空文庫 

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。