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草木塔~種田山頭火 №24 [ことだま五七五]

帰庵 2

                           俳人  種田山頭火

笠をぬぎしみじみとぬれ

家を持たない秋がふかうなるばかり
 行乞流転のはかなさであり独善孤調のわびしさである。私はあてもなく果もなくさまよひあるいてゐたが、人つひに孤ならず、欲しがつてゐた寝床はめぐまれた。
  昭和七年九月二十日、私は故郷のほとりに私の其中庵を見つけて、そこに移り住むことが出来たのである。

曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ

『草木塔』 青空文庫

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