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私の中の一期一会 №162 [雑木林の四季]

   財務省が「決済文書の書き換え」を認めた!安倍一強政権も“崖っぷちの窮地”か
     ~財務省は安倍首相と昭惠夫人を守るために国権の最高機関を欺いたのか?~

                アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 「森友学園への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられているのではないか?」というスクープが、安倍首相の天敵と言われる朝日新聞から報道されて以来、“一強”の安倍政権が崩壊のピンチに見舞われるという事態になっている。
 当初、安倍政権は「また朝日の誤報じゃないか」と高をくくっていたかも知れないが、今度ばかりは思惑通りに事は運ばなかったのである。雲行きは怪しくなるばかりだ。
 近畿財務局で森友学園側との交渉を担当していた男性職員が、神戸市の自宅で首を吊って亡くなったのは3月7日のことであった。
 この職員は「本省からの指示で、公文書を書き換えさせられた・・・」という趣旨のメモを残していた。遺書でもあるそのメモは、財務省高官の実名が記されている衝撃的なものだったという。
 近畿財務局の国有地売却問題で“汚い仕事”に手を染めざるを得なかった担当職員の死は、本省への抗議の自殺であったことは明らかだ。
 元大阪地検特捜部の主任検事だった前田恒彦氏はツイッターで「特捜部では自殺者が出る事件は本物だ」とつぶやいている。
 就任以来、雲隠れを続けていた佐川宣寿国税庁長官が9日、突然姿を現し辞任を申し出たのである。
 森友疑惑のキーマン佐川氏が辞任したことで、流れは一気に“政治の責任追及”に傾いたのである。
 財務省は12日、森友学園への国有地売却に関する決裁文書で14件もの書き換え(改ざんと書くべきだという指摘もある)があったことを国会に報告した。
 この文書書き換えは財務省全体ではなく、当時理財局長だった佐川宣寿氏らの判断で行われたもので、麻生財務相、福田淳一財務事務次官らからの指示はなかったと財務省は説明した。
 このことを知った霞が関の局長級官僚は「少数の判断でやれるものではない。恐らく野党議員に開示するとき、内容を全部見せたらまずいということになって、佐川局長と本省幹部らが相談の上、削除したのではないか」と言って首を傾げたという。
 佐川氏辞任、自殺者、公文書改ざん、次々と真相が表面化して政権の責任を追及する声が高まっている。
 書き換えは、昨年2月頃から始まっているが、この頃あの首相発言があったのである。
 「私や妻が国有地の払い下げに関わっていたということになれば首相も議員も辞める」と啖呵を切った時期と符合する。
 書き換えは安倍首相と昭惠夫人を守るためだったという見方は、この発言がキッカケだったという説は多い。
文書の中には、安倍昭惠夫人の「夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉を頂いた」という森友側の記述もあった。削除したということは、“あったらマズイ”という判断があった証拠になるのではないか・・・
 夫人付きの政府職員が財務省に“問い合わせのFAX”を送付した頃から、交渉内容が一変したことはすでに分っているのだ。
 安倍首相は、参院の野党のいない14日の集中審議で「妻に確認したが、そのようなことは言っていないということだった」と答弁した。
 「妻に聞いたが言っていない」という答弁は、これまでに何回も聞いたような気がするが、身内の発言は証明力に乏しく、信じろと言われても信じる人は少ないのではないだろうか。
 参議院予算委員会は14日午前、多くの野党が欠席する中で安倍首相も出席して集中審議が行われた。
決裁文書の改ざんについて首相は「私から文書の書き換えを指示したことは全くない」と述べ、自らの関与を否定した。
 内閣人事局を設置して“霞が関を支配してきた”安倍一強政権も、日を追うごとに追い詰められているようにもみえる。
 麻生財務相は“公文書改ざんの理由”について「佐川の国会答弁と資料の齟齬(そご)や誤解を招かないことが主たる目的で、偉い方々の意見、陳情に忖度してなんとかということではない」と回りくどい言い方で述べた。要するに「悪いのは佐川だ。佐川が自分の答弁を正当化するため書き換え指示した」ということで、責任転嫁に他ならない。
 森友問題は、そもそも安倍首相夫妻の問題なのである。多分、多くの国民はそれに気づいている筈だ。
佐川長官に責任を押し付けて辞任させ、それで幕引きしよういう卑怯な魂胆が見え見えである。
これで国民が納得すると思ったら大間違いだ。
 13日の毎日新聞は、社説で「財務省の森友文書改ざんは、政府が公文書を都合よく書き換えて国会に提出していたことになると指摘。それは国権の最高機関を欺き、ひいては国民を侮辱する行為にほかならないと書いている。国会の私物化、民主主義の破壊、どちらも罪は重い。
 国民の誰もが、安倍首相の政治責任は免れないと考えて当然だろう。
 朝日新聞も社説で「改ざんされた文書は、国会で事実関係をただすために与野党が財務省に求めたものだ。
 立法府の、行政府に対する監視機能をナイガシロにし、この1年余の審議の前提を覆すことになる」と書いて、安倍政権は国会審議を妨害したに等しい批判している。
 ひとつ“ウソ”をついたがために、次々と出てくる新事実を前に“新しいウソ”が追いつけなくなったというのが現状だろう。
 佐川理財局長が、「学園との売却交渉記録は破棄した」とする答弁を重ね、それに沿うかたちで公文書が改ざんされたのだ。
 首相が“指示したことは全くない”のに、佐川理財局長が勝手に忖度して、首相と昭惠夫人を“虚偽答弁”などで守ろうとしたことになっている。
 指示されてもいないのに自分の一存でウソをつく役人がいるなんて、私は想像できなかった。
首相でないにしても、「総理のご意向です」に類する官邸の圧力があったと考えるのが自然のような気もするのだが・・・
 学園への特例的な配慮の裏に、首相や昭惠夫人の存在があったのだけは確かだと思う。。
 世論が求めているのは真相究明であり、納得のいく政府の説明なのである。
 14日夕方、森友問題で「佐川氏、来週にも証人喚問へ」というニュースがテレビからも流れた。
 それによると、自民党の二階俊博幹事長は14日午後、佐川宣寿氏の国会招致について「委員会の審議を経て、必要があれば検討したい」と立憲民主党の福山哲郎幹事長に提案した。
 福山氏が、ウソの答弁をすれば偽証罪に問われる“証人喚問”なのかどうか確認をしたところ「そう思って貰って結構だ」という答えが返ってきた。
 書き換えが行われた当時の理財局長佐川氏を国会で証人喚問する方向になったのである。
 早ければ来週にも行われるという。
 自民党が、昭惠夫人を隠そうとすれするほど、国民は益々「怪しいな」と思ってしまう。
 佐川氏の次は、夫人の国会招致という話しになるのは目に見えている。国会は再び空転するだろう。
 今は「進退は考えていない」とする強気な麻生財務相だが、最終責任を問われる可能性も出てきた。
 安倍政権の“崖っぷち”状態は当分続くとみて間違いないだろう。
「あなたたちは犠牲者だね。安倍政権の犠牲者だ。隠ぺい、改ざん、不正、全てのことをあなたたちはやらされているんだ」
 居並ぶ財務官僚たちに諭すように話しかけたのは民進党の増子健志幹事長だという記事がネットに出ていた。
 田中龍作ジャーナルというブログが発信したものだが、厚労省の“データ捏造”も含めて、「安倍晋三首相は官僚のモラルを破棄し尽くした男だ」と書いている。
 “そんなブログメディアなんて信用できない”とか“フェイクニュースに決まっている”という人も多いだろうが、安倍官邸だって信用できないという点では同類である。
 籠池前理事長夫妻は昨年7月末に、補助金不正受給容疑で逮捕され9カ月近くも大阪拘置所の中に閉じ込められたままだ。公判は始まらず、子供達との面会も許されていないとか・・・
 籠池氏は逮捕前、「全ての組織は安倍さんを守るために動いている。自分自身が濁流の中にいるからそれがよく分かる。『ワルは籠池』で終わらせようということ。だが、それで済む筈がない」と語ったそうだ。
    “それで済ましてはいけない”・・私はそう思っている。 


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笠井康宏

藤田さん、こんばんは。いよいよ面白くなって来ました。蜥蜴の尻尾切りで終わらせない為にも佐川の身柄を確保した方が良いですね。モタモタしていると自殺すると思います。
by 笠井康宏 (2018-03-16 22:20) 

笠井康宏

藤田さん、おはようございます。籠池夫妻は正に濡れ衣を着せられていて、気の毒に思います。安倍夫妻こそが悪の根源です。ブタ箱に入るべきは安倍夫妻です。国民を馬鹿にしてますね。許さん!
by 笠井康宏 (2018-03-18 07:40) 

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