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雑記帳2018-3-15 [代表・玲子の雑記帳]

2018-3-15
◆弥生3月は雛の月。今年はちょっと豪華なお雛様をたずねました。

埼玉県には有名な人形の町がいくつもあります。岩槻、鴻巣、春日部…
人形の材料になる桐の木がたくさんあったからだそうです。
バス旅行の案内に、浦和・二木屋の雛まつりを見つけて参加しました。

先代が政治家だったという主の実家の、鋳物で有名な川口から移築した建物は築80年の国登録有形文化財。季節の行事を大切にということから、五節句のひとつ、ひな飾りも一般無料公開しています。ちなみに、五節句は1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日にあたり、それぞれ、七草、桃、菖蒲、笹、菊の節句とよばれます。

日本こそ世界に冠たる人形王国と言う主が日本全国から集めた雛人形は数千体にものぼり、毎年、3月3日の前後4日間に、客室の半分を閉めて、その一部を展示しています。
説明役の仲居さんの解説で、雛人形の歴史や意味を教えてもらいました。

雛には3種類、信仰の雛、愛玩のひな、鑑賞用の雛があります。
信仰の雛は、古来の厄除け、邪気払いの信仰に根ざしたものです。さるぼぼや梟のようなつるし飾りがそれにあたります。つるし飾りは一つ一つ意味があり、たとえば、梟は不苦労、さるぼぼは禍が去るなど、いずれも子の幸せを願う気持がこめられています。
愛玩の雛は平安時代のひゐな遊びからきた人形遊びの雛です。そして、江戸時代に、現代の雛に通じる鑑賞用の雛がひろまりました。

愛玩の雛.jpg
部屋いっぱいに飾られた愛玩の雛
愛玩の雛5.jpg
鑑賞の雛.jpg
鑑賞の雛段

享保雛、有職雛、次郎左衛門雛、古今雛へと変化する雛人形の歴史は京都から江戸へ移っていく歴史です。今に通じる古今雛はガラス目が特徴です。それ以前の人形の目は筆で描かれていました。

鑑賞の雛・享保雛.jpg
享保の雛
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有職の雛
鑑賞の雛5.jpg
次郎左衛門雛
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古今雛

内裏雛は古来は雄雛がむかって右、雌雛は左とされてきました。男は陽、女を陰とする陰陽説にもとづいたものです。今でも京都を中心に関西ではこの並べ方をするそうです。
これに対して、江戸は流石に武家の文化、刀を抜いたときに雌雛を傷つけることのないよう、向かって左に雄雛を配するようになったといいます。

雛人形の世界にも名人がいます。江戸三名人と呼ばれた作家たち、仲秀英、川端玉山、原秀月の作品を一度にみることができました。

西と東では内裏雛の並べ方がちがうだけでなく、お道具にも違いがあります。御殿雛は関西のものだそうです。

愛玩御殿飾り.jpg

このほか、高さ70cm以上の大型のお雛様もありました。

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庭にもお雛様。

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二木屋庭4.jpg

桃の月の献立は雛にちなんだ献立です。
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箸付(枝豆寄せ 花びら百合根 美味汁)と凌ぎ(あさりちらし寿司)、上は前菜~五人雛見立~鶏松風、蛸柔煮、牛蒡有馬煮、海老芝煮、ホタル烏賊塩辛

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お椀 蛤潮椀

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造里~親王雛見立~鮪、カンパチ、寄せ生海苔、山葵

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煮物 丸茄子、新じゃがいも、蓬麩

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強肴(鹿児島産黒毛和行ステーキ)とお食事(籾殻竈抱きご飯、赤出し、香物)

デザートは埼玉らしく、桜羊羹と五家宝でした。 

◆こちらはご近所、日野塾脇本陣のお雛さまです。

立川のお隣、日野には甲州街道の宿場がありました。
本陣跡には、本陣としては都内で唯一当時の建物が残されています。
幕末、この地にあった天然理心流野道場に集った新撰組のメンバーは数年前のNHK大河ドラマですっかり有名になりました。
本陣の建物は今、市の資料館になっていて、この時期には毎年、雛人形愛好家の人達によって雛まつりが開かれます。メインの人形は市内の旧家が所有する140年前のものだそうです。
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