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地球千鳥足 №89 [雑木林の四季]

VIPでもないのに写真が先に着いていた!~フィリピン共和国~

                           グローバル教育者・小川地球村塾塾長  小川彩子

 フィリピンはミンダナオ島最南端近く、漁港を抱えるジェネラル・サントス(ジェンサン)へ、M社工場見学の招待を受けた。社長のジェフさんは台湾人。1年半前台湾からの飛行機で席を隣り合わせたのがご縁の始まりだ。自己紹介し合ったとき「あやこ」をヤオコーと聞き違え、「おお娘がヤオコーで働いています!」と。そのヤオコー社長と筆者は数週間前自著の交換をしたばかりだった。「是非泊りがけで会社を見に来てください!」とのご招待で社員寮に滞在、工場見学を始め初体験の連続だった。28歳の息子に会社を任せ社長自ら我々夫婦に5日間張り付き、早朝の魚市場、パイナップル畑や美しいビーチ、政府のお偉さんと食事、マッサージ体験等のご案内。地球上の人の縁の面白さ!

到着したら「貴女の写真をもう見た!」とニコニコ : 

 香港経由マニラ行き、マニラでセブ・パシフィックという国内線に乗り換えてジェンサンへ行く。小さい飛行機のタラップの下で3人組のフィリピン国女性とおしゃべりした。筆者が日本人と知ったヤムが「ジェンサンへ何しに行くの?」。筆者「鰹節工場見学に」。フィリピンは英語国、筆者は鰹という英語を知っていた。ヤム「あるある、鰹節会社が。でも貴女物好きね!」。筆者「社長のご招待なの」。会話はそこで終わりだった。ヤムは州の分庁に勤める仲間と筆者とを自撮りし、急ぎ機中の人となった。機内では話す機会はなかった。夕方会社に到着すると、社長室勤務の美しい女性、シャハラが「実は貴女の写真をもう見ました!フフフ」。ニコニコし得意そうな笑顔でお出迎え。「写真って?」とその日は疑問に思っただけだったが、翌日、写真を送信したのはマニラ空港のタラップの下で会ったヤムと知った。ヤムは彼女の姉だったのだ!だが筆者はヤムに訪問会社名を告げてはいない。ヤムも妹の存在は語らなかったが鰹節会社という言葉から妹勤務の会社と推察し、密かに写真を送信したのだろう。

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                   ヤムの勤める州の分庁舎で大歓迎 

地球上の人の縁: 

 翌日、社長とシャハラと我々夫婦とで魚市場や東部の美しいビーチ、Isla Jardin del Marへと遠出をすることに。車中でシャハラがヤムからの写真受信を語り、「これからヤムの勤める州の分庁舎、マラパタン・ホール前を通過するけど寄りたい?」と筆者に尋ねた。「勿論!」と答えたら面会手配、急遽4人で立ち寄り、オフィス仲間の大歓迎を受けた。ジェフさんも自社員の姉の勤める州庁舎で人々の歓迎を受ける体験を喜んだ。別れを惜しみ更に海岸へ向かう道中姉妹の実家が近いという。立ち寄りココナツをご馳走になった。美味!姉妹はココナツの収入で大学を出たという。国内便のタラップ下でのお喋りが筆者にもジェフさんにも思い出深い体験を齎し、地球上の人の縁を再認識させた。
M社は鰹を鰹節に加工処理して日本の「ハナマルキ」などに輸出する会社。魚の入荷から洗浄、頭と腸の除去、加熱、ロースト、自然乾燥、異物混入検査の工程を経て梱包まで。着いた翌日厚生省のお役人2人が来たので製造過程の衛生検査も見学。筆者の誕生日が3日前と知り「丁度良い、皆でお祝いだ!」と寿司もある高級バフェーへ。ミニ楽団がテーブルに来て「Happy Birthday, Ayako !」。フィリピンの漁港でM社の経営陣やお偉さんという面白い顔ぶれで3日遅れの誕生日を賑やに祝って頂いた。地球上の人は繋がっている!

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       社長のJeffさんと一緒の朝食で毎朝ココナツジュースやフルーツを頂いた

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      出来上がった鰹節の分別作業(M社=マルチン・インターナショナルにて)

(アメリカ、Angle Press. Inc発行、Weekly Jangle第234回、「VIPでもないのに写真が先に着いていた!~フィリピン共和国~」に修正を加えたもの)。

 


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