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地球千鳥足 №48 [雑木林の四季]

好事たっぷり魔は僅か、笑顔溢れるアラブの国~オマーン~ 

                    グローバル教育者・小川地球塾塾長  小川彩子

出稼ぎ王国、トヨタ天国
 入国時観光客の隣に長蛇の列、その人たちは筆者が多く旅した国々、インド、バングラデシュ、パキスタンあたりの人々に見えた。彼らは写真撮影や面接等、観光客と異なる手続き。入国官に「働く人が多勢来るんですね」と話しかけたら彼はニッコリ笑って「We need more people!」と。大抵の国で入国官は厳めしく無言だが、この国では最初に会った人から笑顔で人懐こかった。道路を走るタクシー車は全部トヨタ、乗用車もトヨタが断然多い。

ここはインドのケララ州?
 夜遅い到着ゆえ三ツ星のミダン・ホテルと出迎え車を予約しておいたが、運転手はインド、ケララ州の出身。着いたホテルの受付はネパール出身1人の他3人が全てケララ州の出身だった。地図を見るとアラビア海の向こうにインドがありケララ州は特に近い。以後はインド人に会うと「ケララから?」と聞いたが大抵当った。日本の製薬会社に勤務するレニールさんもケララ出身、サラーラのホテルで出会い、Facebook (FB)の友だちになった。

笑顔と出会いの花盛り
 オマーンに来る直前カタール国を訪問したが、ホテルで友だちになったリガヤと2人の娘が「一日違いでオマーンに帰るので是非ご連絡を!」と。電話してみたら偶然にも我々のホテルのすぐ近く、立派な邸宅に住む一家だった。リガヤの夫のワスフィーは排水処理会社の部長、夜のマスカット市内はこの夫妻が案内してくれた。岩山が水辺までせせりだすマトラ港から宮殿アラム・パレスを見上げると、この港街独特の美しい夜景だ。昼のマスカットはイスラム文化の粋、スルタン・カブース・G・モスク等を大学院生の娘、マイとアーラムが案内、世界最大のシャンデリアと絨毯が美しさを誇っていた。肌を隠す衣装はリガヤが準備してくれた。家にも招かれ、この家族との写真はFBで多くのNice!を得た。
 マスカットにはロンドンと全く同じ二階建てバスがある。このバスでテキサコに勤めるインド人の技師、シェルに勤めるアメリカ人の石油技師と親しくなり、夫とで3か国の技師夫婦が夕食も共にし、FBの友人に。スーパーで買い物した我々の荷物を見て未知の女性がホテルまで車で送ってくれた。ワスフィーはオマーン最後の日、空港まで送ってくれた。

オマーン1.jpg
iPadが取り持つ縁で招待され、市内ガイドも送迎も、と親切を受けた家族と一緒に。
 
 

ラクダが群れて駆け回る街 
 最南端の街サラーラは現カブース国王の生まれ故郷、椰子の木が生い茂る南部独特の街、近郊には古代エジプト等と交易した乳香の木が多い。乳香博物館では日本人歓迎の印にと、乳香の木から芳香を放つ樹脂を取って頂いた。シバの女王の宮殿跡もあるホール・ルーリーでは駱駝の親子が多数水を飲み、タカという港街でも無数の駱駝が歩き回っていた。

オマーン2.JPG
タカの街中を自由に歩き回るラクダ。向こうに車が見える。
 

下痢止まらず、それでも思った「こんないい国久し振り!」
 歴史が古く安全で緑濃く、出会いの数も抜群、人の親切も濃厚、ああ書き切きれない。入国から出国まで笑顔と親切に会い続けたのはトルコ以来だろう。「近代先進国を目指しつつアラブの伝統を守っている魅力的なこの国を再訪しよう!」と夫と語り合っている。
(アメリカ、Angle Press. Inc. 発行、Weekly Jangle 第174回、「好事たっぷり魔は少し、笑顔溢れるアラブの国~オマーン~」に修正を加えたもの)。


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