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ペダルを踏んで風になる №26 [雑木林の四季]

プラシーボ

       サイクリスト・バイクショップ「マングロ-ブ・バイクス」店主  高橋慎治

富士山の初冠雪が平年より18日早く、昨年より12日早い観測だったそうで、東京・立川の朝晩もだいぶ涼しくなってきましたが日中はまだまだ残暑が厳しいです。
tenki.jpによると、日本で初冠雪の平年日が1番早いのは、北海道の大雪山系・旭岳で9月25日、富士山は9月30日だそうです。
旭岳より富士山が先に初冠雪になったのは、2008年以来4年ぶりになるそうです。
河口湖の同時期のころは、とっても快適なのでしょうねぇ。

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ロンドンでもパラリンピックが閉幕し、日本チームは健常者に迫る5個の金メダルを含む16個のメダルを獲得しました。
TVのニュース番組でスポーツライターの乙武洋匡さんがパラリンピックについてご自身の考えと希望を「パラリンピックは将来的になくなって、オリンピック種目の一つのカテゴリーとしてオリンピックに統合して欲しい。」という内容でお話されていました。
この意見には全く同感で、国の代表として健常者と障害者の区別はありませんものね。
私も以前、パラリンピック自転車競技出場者の自転車の整備と乗車姿勢の調整をさせて頂いたことがありますが、ご本人とセッティングについての話し合いでは「安全面を最大限に確保し、出来る動作をよりスムーズにストレスなく出来る様にする」と言う事に注力しました。
その結果、彼は自転車との一体感を得られ今までの不安感が自信に変わり、そして私に素晴らしい笑顔を見せてくれました。
私たちプロスポーツの現場にいた者は、一つの動作において当たり前に出来る無意識の感覚を持っています。
ただしそれは、基礎と反復による訓練のたまもので、生まれもって出来る動作ではありません。
やったことがなければ「出来なくて当たり前」ですから、指導する立場では、「出来ないことが当たり前」の方には目的意識をもって分かりやすい言葉と表現、動作の順序などの説明と実践で、「出来たことの喜び」や「出来ることへの自信」を与えることが大切です。
「なんでこんなことが出来ないんだ!?」よりも「こうする方がもっと良くなるぞ!!」と言う方が、指導される本人の考え方が前向きになることは皆さんもお分かりでしょう?

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実は先日、私に兄妹分が出来ました。
私も今年で44歳になりますから、もちろん親が生んだ兄弟ではありませんが、競輪界における兄妹なのです。
そして、「兄妹」と記しているとおり女子なのです。
競輪界においては今年の7月から女子競輪が復活し、男子と同様に受験資格も年齢・国籍が撤廃され実力主義の世界が開かれました。
新生女子一期生にも様々なキャリアの持ち主がいます。
女子競輪開催当初は、関東、南関東地区のナイター競輪開催での出走が多かったですが、全国的に女子競輪の開催日程が増えていくようです。
只今、群馬県前橋市グリードーム前橋で第55回オールスター競輪が開催されていますが、17日の決勝戦はTVでも生中継されます。
今回のTV中継では決勝戦出走前の車券発売時間に新生女子競輪初代女王の小林莉子選手(東京)への密着取材の放映があります。
実際の練習風景やプライベートなど「自転車に乗る仕事」の様子が垣間見られるかも知れませんね。
私、店主も短い尺ではあるでしょうが、出演があるかも知れません。
実は今回のオールスター競輪には後輩が私の組んだ競走車輪で参加もしていますので・最終日決勝戦のTV中継ともどもご期待下さいませ。

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さて、兄妹分の女子選手とは言ってもプロではなく、まだアマチュアなのです。
師匠は私の同期の兄弟子で、機材技術的には私が面倒を見ています。
先日、バンクでの駆け下ろし(競輪場走路最上部からのフライングダッシュ)がやっと出来た程度ですが、「出来たことの喜び」や「出来ることへの自信」は着々と身についています。
当初は来年の受験を目標に始めましたが、実は来月に今年の受験日が控えています。
今はアマチュア仲間のお師匠さんにもご指導を頂き、毎日のバンク練習に励んでいます。
私がプロになったときには男だけの世界でしたから、当然いわゆるところの「男社会」です。
良くも悪くも完全な実力主義で、「勝った奴が強い奴」という競輪界においては「強い選手=目玉商品」ということになりますから、新しいスター選手の出現は競輪界にとって期待が大きいものです。
年末のグランプリ競輪は、今年の開催は東京オーバル京王閣です。
多摩川の河川敷にある競輪場で、京王相模原線・京王多摩川駅直結の競輪場です。
近年は施設改善が進みホームストレッチとバックストレッチの特別観覧席も立派になり、昔ながらの臨場感ある第二センタースタンド席など、是非とも現場でレース観戦をしてみてください。
競輪は公営競技=ギャンブルですが、競輪選手は日々鍛錬を重ねたアスリートです。
自転車乗りの皆さんでしたら、選手の実力の凄さは現場で見れば実感できるでしょう。
もちろん競輪場にはギャンブラーな方々も多いですが、自転車トラック競技としてのKEIRIN(競輪)をイメージしながらのレース観戦も自転車競技をされている方なら参考になりますね。
今回のオールスター競輪の優勝者にはグランプリ競輪の出場権が与えられます。
その年の選ばれしトップ9人の選手のみが優勝賞金1億円を争うレースに参加出来るのです。
アマチュアの女子もオールスター競輪参加の後輩も頑張るのは当たり前で、良い結果を引き寄せるのも本人の努力と気持ち次第です。
その頑張りを十二分に発揮できる機材を仕上げることの手助けが今の私の仕事です。
車輪に貼ってある私のステッカーを見て気持ちを集中して、それぞれの良い結果を引き寄せる神風になれればと思います。

【ツール缶】
ロードレーサーのタイヤは大変細いものですが、れっきとした空気入りタイヤです。
ただし、空気圧は自動車の3~4倍の6~8気圧になります。

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昔からポンプといえばコレが代名詞でした。
私は片腕で10気圧は可能です。
カッチカチです!


※《私のお気に入り》
ポンプのお供といえばタイヤゲージです。

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高さ5㎝弱の可愛いものですが、本体はチタン製ですので骨太な感じです。


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