SSブログ

台湾・高雄の緑陰で №34 [雑木林の四季]

安倍晋三元首相と台湾人

      財台湾・コラムニスト  何聡明

戦後日本で最長期間内閣総理大臣を務めた安倍晋三元首相は2022年7月8日に惜しくも非業の死を遂げた。日本人は政治家安倍氏を毀誉褒貶で評価したが、氏と旧統一教会との関わりを加えると毀は誉を越えたようだ。だが、多くの台湾人は戦時中日本の京都帝大学生だった台湾の李登輝元総統と親交を重ねて師と仰ぎ、日台友好関係を促進した安倍氏に好感を持ち、特に中国共産党政府と軍が台湾に対して日夜文攻武嚇を続ける中、「台湾の有事は日本の有事、日本の有事は日米同盟の有事である」と公言したことで台湾人は心より安倍氏に感謝している、ただ少数の在台親中国派は安倍氏を嫌っている。
安倍氏の国葬が9月27日に東京で行はれる3日前の9月24日に台湾高雄市紅毛港に在る保安堂で安倍晋三記念銅像が奉納された。儀式に出席した元高雄市長の陳菊監察院長と国会議員を含む参列者一同は台湾人の永遠の友として安倍氏への感謝の念をこめて一分間黙祷した。儀式には「千の風になって」が演奏された。因みに保安堂には地元の主神「郭府」と「宗府」の他に太平洋戦争中に台湾近海で沈没した日本軍艦の艦長であった故高田又男大尉が祭られている。

台湾では更に10月11日に首都台北で「台灣安倍晉三之友會」が成立し、台湾の元総統府秘書長、元外務大臣の陳唐山氏が会長に就任した。成立大会に出席したのは台日関係協会蘇嘉全会長、日本駐台湾代表泉裕泰氏、日本李登輝の友会理事梅原克彦氏等である。陳唐山会長は本会が「日本李登輝友の会」と交流を深めながら、台湾と日本の関係が一層向上することを期待したいと述べた。(中央の安倍氏の写真の右側に立っているのが陳唐山会長)

何聡明.jpg

安倍氏を嫌う少なくない日本人と異なり、安倍氏の変わらぬ台湾への関心と後援に恩を感じる台湾人は多いのである。
2022年10月13日


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。