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雑記帳2021-6-1 [代表・玲子の雑記帳]

2021-6-1
◆江戸時代、玉川上水から引かれた多くの分水が武蔵野台地を潤し、新田開発が進みました。

立川にも2本の分水が引かれています。そのうちの1本、柴崎分水をたどってみました。
今では数軒の屋敷や農家の畑に取り込間れた流れを除いて、殆どが暗渠になっているため、街中で見ることはできなくなりました。それでもかろうじて当時の面影を探せる場所があるのです。

羽村取水口で多摩川の水を取り込んだ玉川上水は羽村、福生を経て、昭島、立川に流れてきます。西武拝島線の西武立川駅から歩くこと数分、上水に架かる松中橋の上流側に柴崎分水の取水口はあります。

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松中橋にある取水口

松中橋を出た柴崎分水は工業団地を流れながら、まもなく昭和記念公園の中にはいります。
記念公園から出てきた分水が見られるのは農業試験場そばの崖の下、残堀川と並行するように流れています。残堀川は大きな川ではありませんが、埼玉県から多摩川に注ぐ一級河川です。この川も昭和記念公園の中を流れてくるのです。

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取水口のすぐ近く、グリコの工場前を流れる柴崎分水
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記念公園を出て農業試験場近くを流れる分水

分水はすぐに暗渠になってしまうので、ここからは残堀川にそって歩きます。
ほどなくみえてくるのがJR中央線。立川駅を過ぎると、多摩川の手前まで電車は谷間を走っているのですが、ここでのクライマックスは、この中央線の上に架かる「水路橋」です。線路をまたいで水を通すために作られた橋は、今は空中に浮かぶ、ただの水道管になってしまいましたが、工事前はまだ水の流れる様子を見ることができました。電車が走るその上を、実際に水が流れていると知って驚く人は多いのではないでしょうか。正確には「柴崎分水中央線跨線樋」というのだそうです。明治時代に甲武鉄道(現在の中央線)によって架けられた初代の橋は、煉瓦アーチの「めがね橋」でした。

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電車の上、線路をまたいで走っているのが元水踏橋
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明治のめがね橋(立川村十二景より)

中央線をまたぐ街道の橋(こちらは人や車用のふつうの橋)を渡ると、分水の名前にもなっている柴崎町です。柴崎町4丁目には立川の古刹・普済寺があり、寺の周辺に分水が再び顔を出しています。寺の六面石幢は市内唯一の国宝として知られたいますが、コロナ禍の今は見ることはできません。

六面石幢は、立川唯一の国宝で阿金剛・吽金剛の仁王像と、持国天・増長天・多聞天・広目天の四天王像を、それぞれ緑泥片岩の板石に刻み、この六面を六角の柱状に組み合わせ、六角形の笠石と台座で固定した石幢です。1361年の造立。

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普済寺 この建物の中に六面石幢がある
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六面石幢
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普済寺そばを流れる柴崎分水

普済寺をあとにして、モノレール通りに出ると、坂の下は根川緑道です。
以前にも紹介した緑道は、春の桜とともに、カワセミやチュウサギ、アオサギも観察できる、市民の憩いの場です。今は鳥たちの子育てをする季節。運よくアオサギの巣に出会えました。どうやら1本の大木に複数のアオサギの家族が住んでいるようでした。残念ながら私のデジカメでは樹のあいだのアオザギの姿を撮ることができませんが、肉眼で親鳥を確認でき、独特の、低音の鳴き声でそれとわかったのでした。歩いたのは早朝、町が動き出せば騒音に消されてしまう鳴き声です。まさに、「早起きは三文の得」でした。

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この樹にアオサギの複数の巣がある

緑道を歩けば体育館。体育館の前にある公園に、柴崎分水の最後尾を見ることができます。
昔、この一帯はガニガラとよばれ、崖下から湧き出る湧水に恵まれて、蟹がたくさん生息していました。ガニは蟹の古くからの呼び方です。遊具のある広場やビオトープを中心に、子どもたちの環境教育もできる場にしようと、市は長い時間をかけて整備し、2017年に「立川公園ガニガラ広場」としてオープンしました。麦秋の今、小さな体験農園に、麦が実っていました。

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木道の向うにみえるのがガニガラ広場のシンボルツリー、メタセコイア
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ガニガラ広場を流れる柴崎分水
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広場のそばをモノレールが走る。

松中橋から流れてきた柴崎分水はここで根川と合流し、その根川もほどなく多摩川に注ぐのです。

福生市にあるレストラン「シュトーベン・オータマ」は、素材と製法にこだわったドイツ料理の店です。

ドイツといえばソーセージ、誰もが知っているので珍しくもありませんが、ここでは地産地消をうたい、隣接する工場で作られるハムやソーセージ、ベーコンの原材料にとうきょうXを使っているのが目玉です。
大多摩ハムは1932年創業の老舗で、ドイツの伝統製法を基本に、無添加のハムやソーセージも作っています。

とうきょうXは言わずと知れた東京ブランドの豚です。青梅にある畜産試験場で生まれました。肉質の良い黒豚とバークシャー、ヂュロックをかけあわせた豚肉は、味の良いのが自慢です。立川でも飼育している農家はありますが、生まれた子ブタの多くは関東の他県に委託されています。量が少ないので売っている店もすくなく、値段が牛肉並みとあって、普段はなかなか口にできません。近隣のレストランでとうきょうXを売りにしている店をみかけた事はありませんか。

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ドイツっ風の店の外観
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後ろ2本は2日間燻製したドイツ式ベーコン
中央のハーブの下のソーセージは市内にある石川酒造の地ビールをねりこんである
手前はとうきょうXのカットステーキ
パンは自家製のジャーマンロールパン

この日たのんだのは、上の写真のミックスグリルでしたが、もう一つ、店のメニューに「アイスバイン」が載っていました。
アイスバインはドイツの伝統的な家庭料理のひとつで、ローリエなどと一緒に塩漬けした骨付きの豚すね肉を、じっくり煮込んだものです。サラダにあわせたり、ポトフなどのスープに入れたりとドイツの家庭では欠かせないメニューです。長時間煮込むことで、すね肉の余分な脂がなくなり、意外にあっさりしているので、日本人にも食べやすいと注目されているそうです。オーブンも要らず、鍋で煮込むだけの調理は簡単です。

ちなみに我が家は昔から牛のすね肉を煮込んで、土鍋でビーフシチューを作っています。あの固いすね肉(しかも安い!)が、圧力なべがなくても時間をかけて煮ることで驚くほど柔らかくなります。そのうえ、アイスバインは骨付きとくれば、おいしいことは請け合いです。

アイスバインは元はラテン語の座骨を意味する言葉だそうです。アイスと聞くと氷をイメージしますが、長時間肉を煮込むと、肉から溶け出したゼラチン質などが鍋の中で冷えると固まって、氷に見えるという由来もあるといわれています。
後日、再び店を訪れて食べたアイスバインの写真です。骨月のすね1本がごろんと皿に横たわる様はいかに存在感があって、付け合わせのザワークラフトもたっぷり。写真写りはよくありませんが、ゼラチンにつつまれた赤身の肉は確かにヘルシーです。骨離れもよく、ナイフとフォークできれいにはがせます。塩味はちょっときつめ、ビールにあいそうでした。2~3人分とある通り、ボリューム満点。食べきれなかった分は持ち帰りました。

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福生は横田基地の町です。市内のレストランが、米兵に馴染みのホットドッグを競い合って町をPRしています。名付けて「福生ドッグ」。
シュトーベンの福生ドッグのフランクフルトソーセージは勿論とうきょうXです。

ところで、アメリカが発祥だと思われているホットドッグは、実はドイツからの移民がもちこんだものだそうです。ホットドッグは元はといえば、ドイツ料理なのですね。

シュトーベン福生ドッグ のコピー.jpg
シュトーベンの福生ドッグ

絵本作家エリック・カールさんが亡くなりました。

絵本の赤や緑の鮮やかな色彩は、戦争を体験した人の色への憧れ、とりもなおさずそれは平和への希求だったといいます。我が家の3人の子供たちも「はらぺこあおむし」が大好きでした。
はらぺこあおむし.jpg
はらぺこあおむし

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