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草木塔 №88 [ことだま五七五]

旅心 4

           俳人  種田山頭火

     福沢先生旧邸

 たたへて春の水としあふれる
 水をへだててをとことをなごと話が尽きない
 旅人わたしもしばしいつしよに貝掘らう
 うらうら蝶は死んでゐる
 さくらまんかいにして刑務所

     多々桜君の霊前にて

 桃が実となり君すでに亡し
 うららかにボタ山がボタ山に

『草木塔』 青空文庫


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