ミツバチからのメッセージ №46

イタリアー６

 
          造園家・ミツバチ保護活動家　　御園　孝 

　コルチナでジープをチャーターして、険しい林道を通り抜けフェデーラ湖の有るふもとの山小屋にたどり着きます。ここからクローダダラーゴ（標高２７１５ｍ）を目指し、だらだらと続く長い上り坂を、ひたすら頂上を目指し登っていきます。

　林道は深い森におおわれているのですがそれも山小屋までで、そこからは石ころだらけのガレ場と変わり、ます。しかし高山植物はそのような栄養分も水分もないような劣悪な環境に多く育ちます。

　山道の両側には様々な美しい花が咲き乱れ、足を止めてはしばらく花を眺め、少し歩くと足を止めしばらく眺め、いつの間にか仲間は見えなくなってしまいました。

　仲間は峠を越えてエーデルワイスの生えている草原まで行ってしまいましたが、私はクローダダラーゴに上り詰め、山裾から吹き上げる風を浴び、寝転がって遮るものが何一つない青空を眺め、麓の町まで一気に見下ろせる景色を独り占めしました。

クローダダラーゴ

山小屋の有るフェデーラ湖

ガレ場に咲く高山植物

麓の町まで見下ろせる