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雑記帳2020-7-15 [代表・玲子の雑記帳]

2020-7-15
◆本場のキムチは薬膳? 韓国人の朴さんにキムチを習いました。

所属するサークルのメンバーの一人、朴さんは、牧師のご主人に伴って日本へやってきました。大学を卒業したあと、日本の学校給食を学びにきた留学経験もあります。いまは教会に来る人達の求めに応じてキムチを教えています。

何十人も泊まれるような大きな屋敷に家政婦さんに囲まれて育った朴さんは、実はそれまで自分で料理をしたことはありませんでした。大学で学んだのも調理ではなく、あくまで食品化学、食べ物をその成分を数値で理解していたのだと笑います。日本に来て、指先が変形するくらい必死でキムチを漬けるうちに、今では朴さんにキムチを教わりたい人があとをたちません。

「食とくらし」の会も、この冬、朴さんに習ってキムチづくりに挑戦しました。

唐辛子、ニンニク、ショウガの薬味はもちろん、セリ、ニラ、分葱、ネギ等の香味野菜をたっぷり使います。
松の実、ゴマ、塩昆布、アミの塩辛等は朴さんに用意してもらいました。
面白いことに煮干しで出したダシも使いました。

①白菜を1/4にカットし容器に敷き詰めるように入れ、白菜の4%の塩分量で一晩水漬けする。その後、よく水洗いして塩を抜く。

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②ヤンニョム(本漬けの際に白菜と合わせるうま味・辛味の素)や薬味などを合わせるのり(米粉や小麦粉)は濃く煮出した煮干しだしを使う。

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せりやネギ、ニラなど香味野菜
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煮干しでとった「だし」と「のり」
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唐辛子はこんなにたくさん使う
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朴さんに用意してもらったヤンニャムいろいろ
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韓国では白菜はカットしないで一株まるまる漬ける。

⓷好みで香味野菜や塩辛なども入れる。

大切なのは白菜の塩抜きと水切りです。
一晩塩水につけた白菜は、洗ってから水切りをしてヤンニョムを入れて本漬けをします。4%の塩分は多いような気がしますが、塩はヤンニョムがなじむためのものなので、白菜がしんなりしたらしっかり塩抜きするのがコツです。

ヤンニョムは「薬念」と書きます。すべた体に良いものです。
ニンニク、ショウガ、葱が基本、青みも必須なので、セリや青唐辛子がはいります。
「アミ」は蛋白として、「のり」は糖としての役目もあります。
多種類の野菜を使っていかにもヘルシーです。

この時作ったキムチは3日が消費期限。あっという間にたべきってしまいました。
その後、コロナ自粛の間に朴さんからキムチ談義を聴くことができました。

キムチは各家庭に伝わる伝統料理です。
地域の気候、産物によって、酒類は100種類以上あるといわれています。。
トマトキムチもあれば、海産物のキムチもあります。
なんでもキムチになるのです。

韓国ではキムチも北と南では味もちがいます。
北はうすく、あっさりした味、南は重くてこってりした味だということで、韓国では南の味が好まれているそうです。

面白いことにキムチに欠かせない唐辛子は実は日本から入ったのだそうです。それまで韓国には唐辛子はなかったのです。
もちろん野菜を漬ける文化は唐辛子が入る前からありました。
昔から、醤油やみそを入れる甕の周りには赤いケイトウを置く習慣がありました。
赤は悪をおいだすと考えられていたので、ケイトウは甕を守るためでした。
唐辛子の赤も同じ考え方として、韓国に受け入れられ、根付いたのでした。日本の辛い唐辛子は今は韓国向けに改良された品種になっています。

朴さんがキムチを語るとき、日本と韓国の食文化の違いがよくわかります。
先ず日本の漬物のおいしさは「甘味」だというのです。浅漬けのように食材そのものの単純な味が日本人は好きです。(「甘味」は一般に言われるのとはちょっと違うようです。「さっぱり」くらいの意味でしょうか。)
対して韓国のおいしさは「深み」です。深みは薬と時間をかけて生まれるおいしさです。
このため、日本では柔らかくてみずみずしい白菜が好まれるが、韓国は固くて長持ちする白菜を求めます。冬につけたキムチは冷蔵して1年中食べるのです。日本の一般の白菜漬けはとてもそんなにもちませんが、11月に収穫される「新理想」という長野県産の白菜は硬くて甘味も強く、長持ちするのだそうです。

韓国の食はニンニクと牛肉に尽きるが、日本の食はショウガと豚肉だと朴さんは言います。
キムチにしても韓国はショウガはニンニクの1/10程度しかいれないが、日本なら同量使う。日本人はショウガが好きです!
この段で行くと、中国はタマネギと鶏肉になるのだそうです。

キムチのおいしさは歯ごたえにあるともいわれます。
薬念を入れて漬けこんだキムチは時間とともに発酵して化学反応を起こす。
ぷくぷくと炭酸がでてくるのを朴さんはサイダーと呼んでいますが、サイダーは発酵のしるしです。食べるときの爽快感にもつながるのです。
発酵でVCと乳酸菌がふえつづけ、それがピークに達したときが一番おいしいのだそうです。
過ぎると酸味が出て、歯ごたえも悪くなります。

色と同じように野菜の鮮度は大切です。
野菜の鮮度を保つため、干すことを朴さんは日本で学んだと言っていました。
唐辛子といい、野菜を干すことと言い、韓国の代表的な食べ物に日本がからんでいたというのは面白いではありませんか。

野の花が少なくなるこの季節、昭和記念公園では渓流広場に夏の花壇が出現します。
春、ここはチュリップ畑でした。6月になって再開したものの以前の賑わいには遠く、今年はプールのないとあって、水の広場もひっそりとしています。

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渓流広場夏花壇
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渓流広場近くではダリアも見ごろ。
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緑の文化ゾーンの花壇
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日本庭園楓風亭のお菓子は季節さきどりの撫子でした。


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