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じゃがいもころんだⅡ №2 [文芸美術の森]

冬来りなば春遠からじ

                     エッセイスト  中村一枝

 日射しの明るさは春めいているが風の冷たさはまさに真冬の真っ最中。それにしても毎年毎年四季があり、その度に、寒い、暑い、心地いいとか言って、あの花が咲いた、この木が芽吹いたとニュースで報じられる国ってほかにあるのかなと思う。きようは北風が強いと言って慌ててマスクをつけたり一枚余計に着たり。雪の情報などはうっかりすると生死に関わりかねないから必要だとしても、どこの国でもこんなに克明に伝えてくれるものかといつも思う。
 天気はともかく今とても気になっているのが、どっちが始まりで、どっちが発端なのかよくわからないのが海上での威嚇の問題だ。はじめに聞いた時は日本が何もしないのに先方が勝手に文句を言っているように見えた。でも韓国側からすればそうとばかりは聞いておられないこともあるらしい。双方がもう一度冷静に確かめ合ったらどうかと思うが、子供だってわかるその辺の冷静な判断が、向き合うと、お互いカッカとしてくるのは長い間の歴史の積み重ねなのだろうか。それにしてもこの二つの国、戦争を挟んでやっと普通に話しあえる国になったと思っていたのにそうでもないらしい。両国の因縁は何しろ太古の昔からあったとしても、やはり太平洋戦争中の日本軍の暴挙は日本人として決して許されないことだ。そのための裁判の結果が今、陽の当たる場所に出てきたということだろう。
 それにしても日本人と韓国人とはとてもよく似ている。中国人よりも似ている。でも中身も文化もまるで違う。わたしには韓国人の友達が1人いる。すでに付き合って五十年近い。始まりは道を挟んだ近所の人だった。黒々とした目もとの涼しい典型的な韓国美人のママ、そして男の子二人。その下の子が息子と同級生だった。六年生の時は卒業対策委員とかいう役を二人してやることになった。そのおかげで済州島出身のママと踏み込んだ話もするようになり、それまで無縁の存在だった韓国について少しずつ知るようになる。
 ある時ちょっと目のきついおじさん二人がたずねてきたことがあった。そして、彼女のことについて聞くのである。「あすこの家の事で困ることはないか?」 「いいえ何にも」、笑いながら答えた。その時、わたしははじめて、国が違うということでこんなにも神系をビリビリさせている人たちがいることに気がついたのだ。
 韓流ブームにのめり込んで韓国ドラマを何本見ただろう。もう一人の友達はやはり韓国ドラマがきっかけで苦手な電気工事も自分でクリアするようになったそうだ。彼女のように外側から韓国文化に深く入り込む人もいる。今も韓流ブームは決して衰えてはいない。民間ではこれほど柔軟な日韓交流があるのに。公の席ではぎくしゃくした対応が未だに続いている。こんなに近い国なのにアフリカのコンゴ並みの知らなさ・・。どうも日本人の中にある、韓国組し易しとか、日本の方が優れているという、昔からある変な優越感に影響されているのではないか。わたしとYさんとは子どもとは関係なく、同じ地元ということもあって今だに仲良しである。日韓関係がスムースに行く為には以前からある変なわだかまりを全て拭い去るしかないのだが、実際にかかわつている人たちにそれが通じるかというのが鍵かもしれない。

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