私の中の一期一会 №172 [雑木林の四季]
全米プロゴルフ選手権、久々の“タイガーチャージ”にウッズ復活の予感!
~「この1年で、ここまで戻ってこられるとは」とタイガーも感慨深く語る~
~「この1年で、ここまで戻ってこられるとは」とタイガーも感慨深く語る~
アナウンサー&キャスター 藤田和弘
連日の猛暑日に我が家ではエアコンがフル回転している。おかげで熱中症にもならずに済んでいるが、涼しくなったらエアコンが夏バテして、ダウンするかも知れないのが気掛かりだ。
外に出ると倒れそうになるから、なるべく外出は控え、もっぱら高校野球をテレビ観戦する毎日を過ごしている。
ミズーリ州のベルリーブCCで行われていた全米プロゴルフ選手権は12日(日本時間13日)に最終日を迎えていたので、私はCSのゴルフネットワークで試合の終盤だけテレビ観戦した。
甲子園の高校野球は、今年が第100回の記念大会だが、海の向こうの全米プロもまた今年で100回目の開催であった。
実況が「タイガーチャージ復活だ!」と叫んでいたので、「しまった。早起きして見れば良かった」と後悔しながらタイガー・ウッズに注目した。
いつものように赤いシャツに黒パンツという勝負服のタイガー・ウッズは、リーダーボードの2番目に名前があって、優勝争いをしてきたことが分かる。
最終18番グリーンで、タイガー・ウッズが6メートルのバーディパットをカップに沈めたとき、固唾を呑んで見つめていた大観衆は歓声をあげながら熱狂した。
「往年のタイガー・ウッズが、そのままの姿で戻ってきた。熱狂の中心にウッズがいる!」と書いたネットの記事もあったことを考えると、ロープの内側で取材するゴルフ記者までが興奮状態だったのかも知れない。
タイがー・ウッズは最終日に8バーディ、2ボギーの64をマーク、通算14アンダーの266でホールアウトした。
結果は、優勝したブルックス・ケプカ(28=米)とは2打差の2位。終盤まで並んでいたアダム・スコット(豪)が1ストローク落としたため、単独2位に入った。
タイガーがメジャーでの2位フィニッシュは09年の全米プロ以来で、7月の全英オープンで6位になったのに続いて、メジャー2試合で優勝争いに絡んだことになる。
「1月の時点では、自分のスケジュールがどうなるかさえ分からなかった。毎試合がチャレンジだった。この1年でここまで戻ってこられるとは・・」とタイガーはインタビューに答えている。。
ツアー通算79勝、メジャータイトルを14回も手にしてきたスーパースターのタイガー・ウッズでも、身体の故障やプライベートでのトラブルがあって、ツアーから遠ざかざるを得なかった。
タイガーの名前がツアーから消えていた2015年から16年の2年間に、4度にわたって腰の手術も経験した。その度に新たなスイングにトライし、自分自身とも戦い続けた。
42歳になった今は、日々の体調にも神経をとがらせるようにしているという。
「この年齢になると、次の日までに回復していることが大事になってくる」と自覚し、早朝からの練習ラウンドも以前より減らしている。水風呂に浸かって体の炎症を抑えるケアも施している。
今年の初めに656位だった世界ランクが、今回のメジャー大会で2位に入って26位まで上昇した。
「自分と同じような手術をして、ボールを打った人は誰もいない。僕はプロセスの途中で、未知の領域にいるのだ。もっと自分を知らなければならない」と語っている。
「タイガー イズ バック」は世界中のファンの夢だったと言っても過言ではないだろう。
先月の全英オープン最終日で一時トップに立った時、「強いタイガー・ウッズがメジャーの舞台に戻ってくる日は近い」と感じた人は多かったのではないだろうか。
全英オープンの時もそうだったが、ギャラリーの多くがタイガーの組について移動する。
そして、みんながタイガーを応援する。一緒に回る同伴競技者は蚊帳の外の気分になるそうだ。
ウッズらの猛追を振り切って優勝カップを手にしたブルックス・ケプカは「ここにいるギャラリーの皆がタイガーの応援をしているのは分かっていた。それは仕方がないことだ。彼は最高の選手だからね。僕らはタイガーを見て育ってきた。そんな彼とメジャーで戦えるなんて夢にも思わなかった」と喜びを語った。
1度もリードを許さず、難しい15,16番を連続バーディとして優勝を飾ったヶプカはツアー通算4勝目だが、うち3勝がメジャーである。
全米オープンと全米プロを同じ年に制した5人目のプレーヤーになった。
1922年のジーン・サラゼン、48年のベン・ホーガン、80年のジャック・二クラウス、2000年のタイガー・ウッズに、今年のブルックス・ケプが加わり5人となった。ツアー通算4勝目だが、そのうち3勝がメジャーだから凄い。
ケプカはヨーロッパの下部ツアーからプロ生活をスタートさせた苦労人の一人である。
14年にヨーロッパツアーで初優勝したことが、PGAツアーへの道を開いた。
15年のフェニックス・オープンがPGA初優勝だが、17年、18年と世界一タフと言われる全米オープンを連覇した実力者でもある。
今年最後のメジャー大会で、復活を予感させる強さを見せたタイガー・ウッズの或る振る舞いが大きな反響を呼んだ。
優勝を決め、引き揚げてきたケプカをクラブハウス前で待ち構えていたのはタイガー・ウッズだった。ケプカとガッチリ握手したタイガーは満面の笑顔で彼を抱きしめ、勝者を称えた。
米ゴルフチャンネルのトッド・ルイス・レポーターは「ケプカを一番最初に祝福したのはタイガー・ウッズだった。私はタイガーが、優勝した対戦相手を待っている光景を見たことがなかった。素晴らしい品格が垣間見えた光景であり、ケプカにとって特別な瞬間になった筈だ」と公式ツイッターに綴った。
この印象的なシーンが動画付きで公開されると、感激したファンから続々と称賛の声が届いた。
「新たなタイガー・ウッズを誇りに思う」
「素晴らしい。これぞあるべき姿だ」
「新生タイガー。より素晴らしく、より幸せそうだ」
「ただただ素晴らしい」
「彼もついに大人になった」
一流の品格、王者の風格と共に復活の兆しを印象付けた全米プロゴルフ選手権であった。
外に出ると倒れそうになるから、なるべく外出は控え、もっぱら高校野球をテレビ観戦する毎日を過ごしている。
ミズーリ州のベルリーブCCで行われていた全米プロゴルフ選手権は12日(日本時間13日)に最終日を迎えていたので、私はCSのゴルフネットワークで試合の終盤だけテレビ観戦した。
甲子園の高校野球は、今年が第100回の記念大会だが、海の向こうの全米プロもまた今年で100回目の開催であった。
実況が「タイガーチャージ復活だ!」と叫んでいたので、「しまった。早起きして見れば良かった」と後悔しながらタイガー・ウッズに注目した。
いつものように赤いシャツに黒パンツという勝負服のタイガー・ウッズは、リーダーボードの2番目に名前があって、優勝争いをしてきたことが分かる。
最終18番グリーンで、タイガー・ウッズが6メートルのバーディパットをカップに沈めたとき、固唾を呑んで見つめていた大観衆は歓声をあげながら熱狂した。
「往年のタイガー・ウッズが、そのままの姿で戻ってきた。熱狂の中心にウッズがいる!」と書いたネットの記事もあったことを考えると、ロープの内側で取材するゴルフ記者までが興奮状態だったのかも知れない。
タイがー・ウッズは最終日に8バーディ、2ボギーの64をマーク、通算14アンダーの266でホールアウトした。
結果は、優勝したブルックス・ケプカ(28=米)とは2打差の2位。終盤まで並んでいたアダム・スコット(豪)が1ストローク落としたため、単独2位に入った。
タイガーがメジャーでの2位フィニッシュは09年の全米プロ以来で、7月の全英オープンで6位になったのに続いて、メジャー2試合で優勝争いに絡んだことになる。
「1月の時点では、自分のスケジュールがどうなるかさえ分からなかった。毎試合がチャレンジだった。この1年でここまで戻ってこられるとは・・」とタイガーはインタビューに答えている。。
ツアー通算79勝、メジャータイトルを14回も手にしてきたスーパースターのタイガー・ウッズでも、身体の故障やプライベートでのトラブルがあって、ツアーから遠ざかざるを得なかった。
タイガーの名前がツアーから消えていた2015年から16年の2年間に、4度にわたって腰の手術も経験した。その度に新たなスイングにトライし、自分自身とも戦い続けた。
42歳になった今は、日々の体調にも神経をとがらせるようにしているという。
「この年齢になると、次の日までに回復していることが大事になってくる」と自覚し、早朝からの練習ラウンドも以前より減らしている。水風呂に浸かって体の炎症を抑えるケアも施している。
今年の初めに656位だった世界ランクが、今回のメジャー大会で2位に入って26位まで上昇した。
「自分と同じような手術をして、ボールを打った人は誰もいない。僕はプロセスの途中で、未知の領域にいるのだ。もっと自分を知らなければならない」と語っている。
「タイガー イズ バック」は世界中のファンの夢だったと言っても過言ではないだろう。
先月の全英オープン最終日で一時トップに立った時、「強いタイガー・ウッズがメジャーの舞台に戻ってくる日は近い」と感じた人は多かったのではないだろうか。
全英オープンの時もそうだったが、ギャラリーの多くがタイガーの組について移動する。
そして、みんながタイガーを応援する。一緒に回る同伴競技者は蚊帳の外の気分になるそうだ。
ウッズらの猛追を振り切って優勝カップを手にしたブルックス・ケプカは「ここにいるギャラリーの皆がタイガーの応援をしているのは分かっていた。それは仕方がないことだ。彼は最高の選手だからね。僕らはタイガーを見て育ってきた。そんな彼とメジャーで戦えるなんて夢にも思わなかった」と喜びを語った。
1度もリードを許さず、難しい15,16番を連続バーディとして優勝を飾ったヶプカはツアー通算4勝目だが、うち3勝がメジャーである。
全米オープンと全米プロを同じ年に制した5人目のプレーヤーになった。
1922年のジーン・サラゼン、48年のベン・ホーガン、80年のジャック・二クラウス、2000年のタイガー・ウッズに、今年のブルックス・ケプが加わり5人となった。ツアー通算4勝目だが、そのうち3勝がメジャーだから凄い。
ケプカはヨーロッパの下部ツアーからプロ生活をスタートさせた苦労人の一人である。
14年にヨーロッパツアーで初優勝したことが、PGAツアーへの道を開いた。
15年のフェニックス・オープンがPGA初優勝だが、17年、18年と世界一タフと言われる全米オープンを連覇した実力者でもある。
今年最後のメジャー大会で、復活を予感させる強さを見せたタイガー・ウッズの或る振る舞いが大きな反響を呼んだ。
優勝を決め、引き揚げてきたケプカをクラブハウス前で待ち構えていたのはタイガー・ウッズだった。ケプカとガッチリ握手したタイガーは満面の笑顔で彼を抱きしめ、勝者を称えた。
米ゴルフチャンネルのトッド・ルイス・レポーターは「ケプカを一番最初に祝福したのはタイガー・ウッズだった。私はタイガーが、優勝した対戦相手を待っている光景を見たことがなかった。素晴らしい品格が垣間見えた光景であり、ケプカにとって特別な瞬間になった筈だ」と公式ツイッターに綴った。
この印象的なシーンが動画付きで公開されると、感激したファンから続々と称賛の声が届いた。
「新たなタイガー・ウッズを誇りに思う」
「素晴らしい。これぞあるべき姿だ」
「新生タイガー。より素晴らしく、より幸せそうだ」
「ただただ素晴らしい」
「彼もついに大人になった」
一流の品格、王者の風格と共に復活の兆しを印象付けた全米プロゴルフ選手権であった。
2018-08-12 08:38
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コメント(1)
藤田さん、こんばんは。タイガーは人間性も技術的にダメ人間になったと思いましたが、良く立ち直りました。これからの活躍に注目したいと思います。
by 笠井康宏 (2018-09-02 17:32)