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浜田山通信 №219 [雑木林の四季]

米朝首脳会談の付け

              ジャーナリスト  野村勝美

 ついこの間までどうしようもない奴らだなどと思っていたトランプ米大統領と金正恩北朝鮮委員長が、初の米朝会談を世界中の人々の見守る前でみごとにやり通した。TVのコメンテーターや専門家は例によってなにやかにやと“評価”していたが、私は単純によかったよかったと思うのみだ。
 北が経済制裁を受ける中で、ものすごい金のかかる核爆弾、ミサイル開発を続け、あげく北アメリカにまで届くロケットの発射実験をやり、わが国はその度にJアラームだかで国民が脅された。そのすべてがアメリカとの直接交渉のためのシナリオ通りだったとしたら、金正恩は若いのに凄い戦略家だ。CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)が共同声明にもりこまれなかったと批判する人が多いが、北はどんどん核廃絶に進み、改革開放の道は進むだろう。朝鮮戦争をしかけ、アメリカと死にものぐるいに闘った祖父や父の苦闘を彼は知らない。逆に幼い頃からスイスに学び、ソ連の崩壊も知った。アラブの春やリビアのカダフィの末路を見た。独裁者は権力を維持するにはどうやればよいかを常に考えている。一方トランプはかってのアメリカをとりもどそうとしてアメリカ・ファーストを掲げた。TPPに反対し、G7でも関税問題でケンカを売る。なりふりかまわない暴れようだ。何でも1人で決めてしまう。そんな2人がちょっとしたきっかけで意気投合する。
 こんどの会談でいちばん参ったのはわがアベさんだ。モリカケ問題でノックアウト寸前だったのに昨年の選挙でもこの間の新潟知事選でも北のおかげで大勝利。何しろラチ問題は日本人の8割以上が解決を叫ぶ。すべてトランプさんにまかせ、お願いしていて、自らは何もしない。いくら会談で口添えしてくれたといっても、北から色よい返事があるわけがない。板門店会談で米朝会談の道を開いた韓国文在寅大統領の与党は13日の地方選挙で勝利し、在韓米軍まで撤退されたら日本国の防衛はどうなるのかと防衛省関係は弱音をはく。何がなんでもアメリカさんのポチ、腰巾着たりしアベさん、いよいよ最後の正念場だ。
 アメリカに戻ったトランプさん、北の核廃絶の費用は韓国と日本で払えと言った。その費用2兆ドル、日本円で220兆円。ポチはポチで大変だ。

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 11日夜NHK「鶴瓶の家族に乾杯」を見た。福井の越前市(昔、武生といった。平安時代国府があり、紫式部の父が国司だった古都)を長瀬智也と訪ねる番組。私の一番下の妹が嫁に行った野木という和菓子屋を長瀬がのぞき、甥の繁春君と連れ合いの洋子さんが応対していた。洋子さんは若々しい感じだったが繁春君はヒゲも白髪まじりですっかり老舗の主人の貫禄だった。私の妹夫婦は引退、頭がしっかりしていればどんにか喜んだことだろう。名古屋にいる甥の越野馨介君がメールで知らせてくれた。

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