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地球千鳥足 №93 [雑木林の四季]

目はウルル、ハートはギュギュギュ、友情千鳥足~アメリカ合衆国~

                                     グローバル教育者・小川地球村塾塾長   小川彩子
 
24年来の友はG友  
 シンシナティに戻るたび20年隣同志で住んだポール・スーザン夫妻が食事に招待してくれ、かつての隣家の窓から懐かしの我が家、My old Cincinnati homeを眺めながらおしゃべりを楽しむ。娘のジョーディーも息子のドゥルーも英語教師として日本に2年以上来ており、この夫妻はもちろん、娘、息子全員が日本車や日本製カメラ使用という日本贔屓だ。その上なんとスーザンとはG友(癌友)となってしまった。筆者が先だったが、3年半前腎臓の癌を告げると筆者の手をじっと握って泣いてくれたスーザン。その後彼女も癌になり、抗がん剤治療が頻繁なのか今回随分痩せていた。筆者は身体の活性化には玄米、精神の活性化には旅、と、G様との共生を楽しんでいるが、玄米はスーザンには合わないようだ。ポールはスーザンのことを話す時いつも涙声になる。本人より伴侶が病気になる方が辛いだろう。別れる時お互いとも涙でハグしあった。再会の日を信じて。

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                                         My old Cincinnati home

地球上の人の縁
  イーナはシンシナティで長く下宿屋をやり、日本人とモーリタニアの学生を好んで受け入れた。我々は年に2度はシンシナティに戻り、イーナの家に泊まり、下宿中のモーリタニア人留学生と友情を深めて来た。モーリタニアはアフリカにあるイスラム国、イーナが若き日旅をした国で、それ以来彼女はこの国の留学生は無料で置いている。今回イーナに世話になった留学生たちがお礼にやってきた。大学教官もいた。筆者はかつて全米で学ぶ日本人留学生の研究をしたが、18年前のその時アンケートでお世話になった大学教授も居た。地球上の人の縁!日本から持参した招福小判というお土産をあげ、「今度はモーリタニアか日本でお会いしましょう。イーナと一緒にね。クスクスを作ってお待ちします!」と言ったらお目々ウルウル。日本人、アメリカ人、モーリタニア人の心が1つに溶け合った。

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                               Enaにお礼にやって来たモーリタニア出身の学生さん

ご縁の医師の母校へセンチメンタル・ジャーニー
 昨年暮れ、イーナの家で夫が脳梗塞状況で倒れ救急病院へ。そこでL医師に会った。南米ガイアナへ出発2日前だった。CTスキャンの結果を聞き、南米への旅の是非も尋ねた。
L医師:「貴方は脳梗塞では死にません。旅に出ても良いけど犯罪に注意しなさい。ガイアナの首都ジョージタウンは危険な国だから。病院名2つと場所、電話番号をあげましょう。何かあったら行きなさい。私の出身大学バンダービルトの仲間がいます。」
一方、筆者の主治医はガイアナに出かける直前の診察時こう言った。
N医師:「貴女は癌では死なないけど感染症で死にますよ! 出かける国を考えると。」
事実、ガイアナの隣国スリナムでジカ熱が発生したばかりであった。が、この2人の医師-夫のL 医師と筆者のN医師-の発言の相違は歴然でしょう?前半は同じで後半が大違い、L医師の方がうんと温かい。筆者はこのL医師を敬愛、病院の検査室に横たわる夫の写真が載った夫の記事を持ってお礼に行った。ナッシュヴィル取材旅行を告げると喜び、医学生時代の思い出を語ってくれた。筆者のバンダービルト医学部キャンパスそぞろ歩きはL医師の面影を追うセンチメンタル・ジャーニーだった。

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ヴァンダービルト大学のキャンパスにて

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