線路はつづくよ №34

北海道の初夏　２０１５年６月１３日～２０日

                    　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　岩本啓介

梅雨を避けて北海道へ足をのばしてみました。

①根室本線　原野と太平洋　尺別～音別

墓地を抜け、高台の突端で列車を待ちます。そこには私ひとり。心細くなりますが、少し辛抱すれば、絶景が目の前に広がります。特急スーパーおおぞら10号が通り過ぎます。
　

②根室本線（花咲線）崖を霧が上る落石海岸　落石～別当賀
落石漁港からしばらく歩くと高台の草原に出ます。そこからは“人の歩いた跡”とおぼしきところをたどります。遠くに崖を霧が上っていくのが見えます。１時間ほど前は霧でまったく見えなかったなごりでしょうか。帰りに落石の食堂に寄りましたが、女将さんが“温暖化の影響か最近は突風がよく吹きます。海が時化る日も増えています。漁獲高も減っています。追い打ち掛けるように、ロシアのサケマス漁の禁止の話でしょう。この町どうなっちゃのかね。人もどんどん減ってるし。”と話してくれました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　根室本線（花崎線）落石海岸

③釧網本線　釧路湿原　塘路湖とサルルン沼
聞こえるのは春蝉の鳴き声だけです。空には鷲？それとも鷹？　弧を描いています。
左上が塘路湖、右下がサルルン沼。真ん中をキハ54が走ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　釧路本線・釧路湿原サルルン展望台から

④釧網本線　雲かかる斜里岳　南斜里駅　
大型のトラックターが踏切でキハ54の通過を待っています。斜里岳がそっと見守っています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　釧網本線南斜里・斜里岳バック

⑤釧網本線　ハマナスの原野　浜小清水～原生花園
オホーツク（右上〉と赤いハマナスの原野をキハ54が走ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　右はオホーツク小清水～原生花園・ハマナス

⑥釧網本線　キタキツネのくる北浜駅
ホームの前はど～んとオホーツクが広がります。また、待合室の壁いっぱいに貼られた旅人の名刺やメッセージも有名です。そんな駅に、なんと、キタキツネがやってきました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北浜駅のキタキツネ

⑦石北本線　深緑の湧別ゆうべつ川　下白滝～旧白滝

国道から少し下ると、もう大自然の中です。湧別川と並行して特急オホーツク１号が走り抜けていきます。

　　

⑧美瑛の丘　赤い屋根の家　富良野線　美瑛～美馬牛
写真家前田真三さんの“赤い屋根の家”を見たのは、ずいぶん昔のことだとおもいますが、
今も色あせない風景です。北海道にきた目的のひとつが、“この風景にキハ150を置いて撮りたい”でしたから、大満足の一日となりました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　美瑛・赤い屋根の家