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旬の食彩 僕の味 №12 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

秋の香りマツタケでシェフ悩む。

                       レストラン「ヴァンセット」オーナー  大澤聡

8月も中ほどすぎたくらいから、八百屋の店頭には、マツタケが並びます。実際は7月後半には、中国産のマツタケが出回っていますが、お店でマツタケを使い始めるのはだいたい9月からです。ヴァンセットで使うマツタケは、カナダ産。国産や中国産と違い色が白いのが特徴。香りは国産に近いと言われています。少量使うだけでも香りが立つのでインパクトが強いのと虫食いが少ないのでカナダ産を使うことに。                                        12-1 のコピー.jpgマツタケをを前菜で使う。
サラダ仕立てにする。焼いてレモンを効かせたヴィネグレットで和えて鴨などと合わせて。
香りを閉じ込めて使う時はココットにコンソメと野菜とタピオカを入れて、コンソメと一緒にオーブンで加熱。熱々の状態で提供します。
ココットの中にマツタケの香りが閉じ込められて、いろいろな野菜とタピオカの食感も加わり印象的な一品になります。

 

12-2 のコピー.jpg 最近試作したのは、ウズラに詰めて焼く方法です。まずウズラの中の骨をツボ抜きに。(ウズラの中の骨を取り除き、食べやすい状態にします)
その中に焼いてスライスしたマツタケを詰めて、形を整えます。鍋で、オリーブオイルとバター少量で焼き始めてオーブンで短時間加熱。そのあとに、アルミホイルでウズラを巻いて、温かいところでウズラを休ませます。そこからソースを仕上げて行きます。ソースはシンプルにウズラのガラでダシをとり、軽く煮詰めたもの。
マツタケの香りが、ウズラに程よく移って、とても良い仕上がりに。
前は、ウズラを焼いたものに焼いたマツタケを添えて提供したことがありましたが、それよりも断然良い仕上がりです。焼いたマツタケを詰めたことで、マツタケの香りとウズラの肉の香りとが合わさって料理の味と香りに一段と広がりが生まれました。付け合わせには、ナスを添えました。焼いたナスが、マツタケの香りと、ウズラのソースがしみこんで、良い感じになります。

マツタケを使ってもう一つ試作。クスクスとマツタケの組み合わせ。
クスクスは、粒つぶのパスタみたいなもの。マツタケを刻んだものと合わせて、リゾットのような感じで仕上げて見ました。クスクスには欠かせない、アリサと言う唐辛子ペーストを少し混ぜて、ヴァンセットの定番食材の日本一のこだわり卵のポーチドエッグと合わせてみるとこれもまた良い仕上がりに、洋風のマツタケご飯のような‥。

まだ、試作段階。もう少し、アクセントに何か欲しい感じです。食感かな。考え中。
そしてリ・ド・ヴォー。
仔牛の胸腺肉を使うことに、胸腺肉は仔牛や仔羊にあり大人になるとなくなる、神秘的な食材。ヴァンセットの料理にはよく登場します。フランス料理では欠かせない食材の一つです。内臓系の食材ですが、タンパクでいろいろなものと相性が良いです。特にキノコとの相性は良いのでマツタケと合わせることに。

小さく切ったリ・ド・ヴォーに小麦粉を軽くつけて強火でさっと、ソテーします。それと、クスクスとマツタケを合わせて、上に、ポーチド・エッグを添えて、周りにコンソメを流しましした。クスクスがコンソメをすって、ポーチドエッグと絡めると美味です。
マツタケの香りも生かされました。秋のメニューには、マツタケ料理以外にも秋の食材を使ったものを順番に登場させようと思っています。
さて次はどんな組み合わせを考えようかな!
ワインでも飲みながら考えることにします。

レストラン「ヴァンセット」
  東京都立川市柴崎町3-5-2むつ花ビル2F  042-526-6716 
ヴァンセット27シェフブログ  http://www.sprasia.com/tv/user/vanset/blog
ヴァンセットHP http://www.restaurant27.hello-net.info/


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