言葉あそび入門 №59 [文芸美術の森]
なぞなぞの『答え』の幅は広がった。次ぎは新しい『問い』の仕掛けを!!
コピーライター 多比羅 孝
≪先ず・・・・・・CDについてのお礼≫
前回№58にて申しあげたこと、つまり『言葉あそび入門』が、皆さんからお寄せいただいたもの、作品、添え書き、お名前(ペンネーム)など、全部含めて≪紙の本ではなくCDになる≫というお話。
それに関して、皆さんからご了承、ご賛同いただけたものと、私も事務局も感謝し、ここに厚くお礼申しあげる次第です。
№58にてお伝えしたとおり、≪ひと区切りつける≫わけですが、いつになるのか、まだはっきりしません。今は、それを意識しながらお話を進めようと心づもりして居るのみです。どうぞ、よろしく。
では、本論です。
有難うございました。今回も9名の方から計39案もの「答え」を頂戴いたしました。
『なぞなぞ』には違いないけれど、「正解」をひとつ決めて遊ぶのではなく、いくつもの異なった「正解」があっていいじゃないか。それを出し合うゲームのようなものにしたい。といったことが、今回の宿題の狙いでした。
その意図を、皆さん、充分よくご理解くださって、楽しい答えが寄せられました。それぞれ個性が光っていて、読み応えがあります。早速、ご披露いたしましょう。
いつものように到着順。◆は答え。★は作者ご自身による添え書き。◆◆は講評。(多)は多比羅のことです。さあ、スタート!
2月18日 水野タケシさんより
◆H『用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)』
ハ~イ、『琴』≪越中≫
★多比羅先生、難しくも楽しい課題ありがとうございます。 母方の祖父母の家にあったお琴を懐かしく思い出しました。
◆◆「正解!」ですね。ほかに、これとは別な「正解」も寄せられています。面白いんですよね。(多)
2月19日 志満子さんより
◆H 『用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)』
ハ~イ、『パパのア・ソ・コ 』≪越中≫
★あたしからも先生とみなさんにナゾナゾです。
『東北地方で年頃の男女が一つの部屋の中で何かしています。 最初の文字が「セ」で最後が「ス」です。何でしょう?』
◆◆ハ~イ『背比ベデス』でしょ。アハハハハ~。(多)
2月20日 ダチ瓶さんより
★行ったり来たり、粉糠(こぬか)の御馳走。(な~に?)
ハ~イ、『へしこ』≪若狭≫
★粉糠(来ぬか)のご馳走、でしょうか。 酒も肴もうまい、しかも美人が多い小浜! 忘れられない一夜です▼*゚v゚*▼テヘッ
◆◆驚きました。例の辞典に載っている答えとは違いますが(それで結構!)26日の、ちょうさんも同回答です。ハイ・タッチですね。(多)
2月21日 赤羽デスクワークさんより
◆金山越えて、竹山越えて、金山越えて火事。(な~に?)
ハ~イ、『キセル』≪津軽≫
★キセルを凶器にする日系悪役レスラーもおりました。
◆◆面白い!!日系であることをキセルで示しているのですね。歌舞伎の役者絵もありました。科白(せりふ)がいいじゃありませんか。「え~い、煙管(きせる)の雨が降らあ~。」(多)
2月22日 一番のりおさんより
★食うとき食わずに、食わんとき食うもの。(な~に?)
ハ~イ、『魚釣りのお弁当』≪紀伊≫
★市ヶ谷の駅から釣り堀を見下ろしている時に、 ふと思いつきましたんや!
◆◆「正解!」。嬉しいことに、異種の「正解」も集まっています。複数の方々に「参入」していただいたのです。とても愉快です。(多)
2月23日 たっつあんさんより
A 天気よくても雨降っても、家の中で笠かぶっているもの(な~に?)
ハ~イ、『電気スタンド』
B 叩いても叩いても音しないないもの(な~に?)
ハ~イ、『サイレントピアノ』
C お前あっちへいがっしゃい、おれこっちへ行ぐ。結ぶの原で逢いましょう。(な~に?)
ハ~イ、『パジャマのゴムひも』
D 金山越えて、竹山越えて、金山越えて火事。(な~に?))
ハ~イ、『キセル』
E 行ったり来たり、粉糠(こぬか)の御馳走。(な~に?)
ハ~イ、『ノコギリ』
F 雨が降るたびに家の周りを太鼓を叩いて廻るもの(な~に?)
ハ~イ、『カミナリ』
G 食うとき食わずに、食わんとき食うもの。(な~に?)
ハ~イ、『道草』
H 用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)
ハ~イ、『折りたたみベッド』
I 口ひとつに目が千(な~に?)
ハ~イ、『舌』
J 一つの穴から出て、ふたつの穴に入るもの。(な~に?)
ハ~イ、『ズボンをはいてするオナラ』
★ハーイ、全問回答しようと、ない知恵をかき集めました。 的外れもあるかもしれません・・・ 。
◆◆いや~、全問回答、有難うございました。そして快作ぞろい。B、C、Hは時代を写していますし、Jは何とユーモラスなことか。 Iの「目」は舌にある「味蕾(みらい)」のことですね。これで味を見てしまう。Eは「正解」!粉糠は刃についた大鋸屑(おがくず)のこと。刃と歯をかけて、「御馳走」というわけなのでしょう。(多)
2月24日 寿限無さんより
A 天気よくても雨降っても家の中で笠かぶっているもの(な~に?)
ハ~イ、『照明ランプの笠』≪津軽≫
B 叩いても叩いても音しないもの(な~に?)
ハ~イ、『モノの値段』≪信濃≫
C お前あっちへいがっしゃい、おれこっちへ行ぐ。結ぶの原で逢いましょう。(な~に?) ハ~イ、『着物の帯』≪越後≫
D 金山越えて、竹山越えて、金山越えて火事。(な~に?)
ハ~イ、『煙管』≪津軽≫
E 行ったり来たり、粉糠(こぬか)の御馳走。(な~に?)
ハ~イ、『 』≪若狭≫
F 雨が降るたびに家の周りを太鼓を叩いて廻るもの(な~に?)
ハ~イ、『カタツムリ』≪肥前≫
G 食うとき食わずに、食わんとき食うもの。(な~に?)
ハ~イ、『釣りの時の弁当』≪紀伊≫
H 用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)
ハ~イ、『まな板』≪越中≫
I 口ひとつに目が千(な~に?)
ハ~イ、『虫取り網』≪讃岐≫
J 一つの穴から出て、ふたつの穴に入(はい)るもの。(な~に?)
ハ~イ、『喇叭の音』≪津軽≫
◆◆あっ、キレイに「すりかえ」ましたね、J。また、HもIも爽やかです。ただ、残念なのは、Eの空白。単に入れ忘れたのでしたら、これからでも送ってください。9問回答、ダンケ・シェーン!!『あと1本で千本だあ』は弁慶の科白でしたね。(多)
2月25日 かよちゃんさんより
★年度末を控え忙しい日が続いておりますので、出来たものだけ送ります。
B 叩いても叩いても音しないもの(な~に?)
ハ~イ、『政治家や芸能人』 叩かれても音を上げるようでは務まらない?
C お前あっちへいがっしゃい、おれこっちへ行ぐ。結ぶの原で逢いましょう。(な~に?)
ハ~イ、『帯』
D 金山越えて、竹山越えて、金山越えて火事。(な~に?)
ハ~イ、『蒸し器』 (上から順に鍋蓋→蒸篭→鍋→火)
G 食うとき食わずに、食わんとき食うもの。(な~に?)
ハ~イ、『食間の薬』 薬は食うとは言わないですか?
H 用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)
ハ~イ、『少し前の蛇口』 (今の水道の(レバー式の)蛇口は上に持ち上げると水が出て下げると止まりますが、少し前までは逆のタイプもあったそうです。しかし阪神淡路大震災をきっかけに統一されました。落下物が蛇口の上に落ちると水が出っぱなしになってしまうからということです。)
I 口ひとつに目が千(な~に?)
ハ~イ、『ざる』
J 一つの穴から出て、ふたつの穴に入(はい)るもの。(な~に?)
ハ~イ、『声』
★ところで例題の 13 世界中どこにも四つ、家にも四つあるもの(な~に?) ハ~イ、『東西南北』。→→ 北極点と南極点ではどうなんでしょうね?
◆◆有難うございました。Hの話、成る程なあ、と感心してしまいました。それにしても大震災や大津波。再発の無きよう祈るばかりです。さて、もうひとつ、感心してしまったのは、ラストの『東西南北』についての超抜な発想。まったくです!北極点と南極点では・・・・・・????どう考えたらいいのでしょうか。『世界中どこにでもある』とは言えないですよね。『北(キタ)が無ければ日本は三角』なんてことを思い出しましたけれど『ソレガナンダ??』です。どなたか教えてくださ~い!(多)
2月26日 0:03 ちょうさんより
A天気よくても雨降っても家の中で笠かぶっているもの(な~に?)
ハーイ、『電灯』
B叩いても叩いても音しないもの(な~に?)
ハーイ、『月末の懐』
Cお前あっちへいがっしゃい。おれ、こっちへ行ぐ。結ぶの原で逢いましょう。(な~に?)
ハーイ、『荷作りの紐』
D金山越えて、竹山越えて、金山越えて火事。(な~に?)
ハーイ、『キセル』(これは知ってました)
E行ったり来たり、粉糠(こぬか)の御馳走。(な~に?)
ハーイ、『へしこ』(来るか、来ぬか(小糠)にかけてる?)
G食うとき食わずに、食わないとき食うもの。(な~に?)
ハーイ、『道草』(爪楊枝と迷いました)
H用のあるとき寝ていて、用のないとき起きるもん。(ナ~ンヤ?)
ハーイ、『ござ』(スキー板などもそうかも)
I口ひとつに目が千(な~に?)
ハーイ、『ジョウロ』(想像が広がりすぎて、なかなか一つの答えに絞れませんでした。)
◆◆8案。有難うございました。Iについて、(想像が広がりすぎて・・・・・・)とありましたが、きっと、Hに対しても、Gに関しても同様だったのでしょうと推察されます。結構でした!!いろいろな「正解」があっていい、ということは、前回から、しきりに申しあげているとおりです。ひとつの「正解」に甘んじて、それ以上の「思考」は「停止」になってしまうということほど、つまらないことはないと、私は考えています。これからもどうぞ、いろいろなふうに「想像を広」げてください。(多)
講評は以上です。念のため、あの辞典(『新版・ことば遊び辞典』鈴木棠三編・東京堂出版)に載っている「正解」を下記しておきます。
A ハ~イ、『電燈』
B ハ~イ、『眼ばたき』
C ハ~イ、『帯』
D ハ~イ、『煙管(きせる)』
E ハ~イ、『鋸(のこぎり)』
F ハ~イ、『雨だれ』
G ハ~イ、『魚つりの弁当』
H ハ~イ、『琴』
I ハ~イ、『目籠』
J ハ~イ、『屁』
* * * *
それでは、例によって、次回の宿題の説明に入ります。
極めて単純。『なぞなぞ』の『問い』を皆さんに創ってもらおうというものです。(前回は、こちらから出した問いに答えてもらったわけですが、その逆です。)
◆では、どんな『なぞなぞ』の『問い』を創るのか・・・・・・
答えが①夢。②蝶。③鋏(はさみ)。④靴下。⑤鏡。⑥焼酎。⑦桜。⑧雪。⑨チョコレート。⑩トマト。になるように創ってください。それが宿題です。
カタチとしては・・・・・・
①『△△△△△。な~に?』
ハ~イ。『夢で~す。』
②『◎◎◎◎◎。な~に?』
ハ~イ、『蝶!』
③『×××××。な~に?』
ハ~イ、『鋏(はさみ)』
といった具合に△△△△△や◎◎◎◎◎や×××××に相当する部分を創ってほしいのです。
◆投稿するときは、上記のように問いと答えを、ワンセットとして記述してください。
◆ハ~イ、『 (答えを記入) 』のあとに、もし必要ならば、理由(何故、その答えなのか)などを書いてください。
◆勿論、ご多忙な方は、①から⑩までの、すべての『なぞなぞの問い』をお寄せいただくのではなく、出来た分だけで結構です。どうぞ、お気軽に。
◆いろいろな人から寄せられた、いろいろなアイデアの『問い』が拝見できますことを、楽しみにして居ります。
◆締切日は3月11日です。いつも時間が少なくて恐縮ですが、どうぞ愉快にご応募ください。
◆では、皆さん、お元気に。
◆◆≪事務局より告知≫◆◆
皆さまからお寄せいただいた作品や添え書きは(掲載を希望しない旨のご連絡がないかぎり、記名にてCDに収録されることがあります。ご了承ください。)
〔追伸〕
このブログに載ったすべての作品(応募作品などを含む)や文章について、無断利用は決してなさらないでください。著作権の問題があります。お使いになる時はせめて«知の木々舎のブログで見た○○○さんの(文章)»とだけは明示してください。
〔追録〕
応募作品の中には≪言葉の誤用か?≫あるいは≪誤字ではないか?≫と疑問に思えるような箇所のある場合があります。
しかし私は原則として≪原文のまま≫、つまり寄せて頂いた表現のとおりにブログ上に掲示することにしています。
作者が≪意図的に≫そうしているケースだってあろうかと思うからです。
でも、もし≪意図的ではなく≫いわゆる≪エラー≫や≪ミス≫であった場合には、その旨を(あとからでも大丈夫ですから)事務局へご連絡ください。折を見て必ず≪正しいのを≫発表するように致します。
その逆に、皆さんからの作品を当方の手違いによって≪不正に≫掲載してしまった場合には、どうぞ遠慮なくお申し出ください。≪お詫び旁々、訂正≫ということで≪正しいのを≫なるべく早い機会にブログ上に掲示致します。
よろしくお願い申しあげます。 (多比羅)
[事務局より]水野タケシさんのコメントがはいりました。(3月2日)志満子さん、小はくさんのコメントがはいりました、(3月3日)たっつあんさんのコメントがはいりました。(3月4日)ダチ瓶さんからコメントがはいりました。(3月5日)赤羽デスクワークさんのコメントがはいりました(3月7日)一番のりおさんのコメントがはいりました。(3月8日)寿限無さん、広葉樹さんのコメントがはいりました。ちょうさんからコメントがこないのがちょっと心配です。(3月11日)
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