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雑記帳2011-12-15 [代表・玲子の雑記帳]

2011年の暮、今年もお世話になりました。 

12月にはいると朝夕の冷え込みもきびしくなり、中旬には、ここ東京にも霜が降りました。市の郊外に住む、宇都宮出身の友人が、久しぶりのシモバシラが嬉しくて、踏んでみるとサクサクと懐かしい音がしたと電話をくれました。
温暖な四国で育った私は、大学入学のために上京するまで、数cmにもなるシモバシラを知りませんでした。キャンパス内にある寮に住んで、冬の朝、武蔵野の黒い土を押し上げて出てくる氷の柱におどろいたものです。
この朝、二重サッシにした窓でも結露がひどかったと、友人は話しました。それにつけても、被災地では仮設住宅の寒さは大丈夫だろうかと思いがつのります。

シモバシラ.jpg

国営昭和記念公園に恒例のイルミネーションの灯る季節です。阪神淡路大震災のあと、神戸のルミナリエが復興のシンボルになって以来、この季節のクリスマスイルミネーションに鎮魂と復興の思いを託す人が増えました。今年はとりわけ多くの人が被災地を思うことでしょう。
2011年は3・11の年として、長く記憶される年になりました。

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震災を思うとき、原発事故が重なることが、気持ちを複雑にしています。毎日、食品の放射線量を図って、子供のために安心な食品を確保しようとするお母さんたち。首都圏ではゴミの焼却灰や川の水の放射能汚染が報じられ、放射性物質の都市濃縮という言葉さえ聞かれます。一旦事故が起きれば、核の脅威から免れることの出来る人間なんていない、その意味ではすべての人が被害者だと思わざるを得ません。復興は一日も早くのぞまれますが、一方で、未来の子供達にどんな地球を残すのかが問われているのです。

わが家の飼い猫「エイジ」です。正確には「エイジⅡ世」。栄町2丁目でうまれたので名付けました。エイズのキャリアだった初代のエイジは、昨年、14歳で他界。暫く静かな生活を送っていたところ、この春、生まれて間もないエイジがわが家にやってきました。綺麗なシロ猫でした。『知の木々舎』今号の「シニア熱血宣言」にシロ猫の写真がのっていたので、負けじとお見せすることにしました。
わが家に来て何ヶ月かたったころ、どうも耳が不自由らしいことにきづきました。後ろの物音に全く反応しないのです。もともと猫は自立心が強くしつけができません。更に耳が聞こえないとなると、情報が目からしか入らないので、危険を教えることが難しくなります。言ってみれば障害を持った猫ですが、当人は全く無頓着。傍若無人に振る舞って元気いっぱいです。障害があって不便と感じるのは本人ではなく、周りの人間の勝手な思いだとわかりました。物を落としてこわしてもその音が聞こえないから平気な様子。エイジの通り道にうっかり物を置いた当方が悪いのだと思うしかありません。まるで、子育てと同じです。就活を始めた同居の姪は、そんなエイジに、「いやされる」と言います。縁があってわが家に来た猫なので、一生付き合っていく覚悟です。今年の漢字は「絆」。様々な絆のカタチがあり、人それぞれが絆を確かめ合う年になりました。

エイジ2.jpg

 

2011年、『知の木々舎』は3年目の年として、新しい試みに取り組みました。『知の木々舎』文庫を創設して、その第1号「浜田山通信」を出版、ISBNを取得して国会図書館へも送りました。各方面から、今も読後の感想がよせられています。来年にむけて、文庫の第2冊目を準備しているところです。

終了する記事に代わって、新たな執筆者を捜す作業も続きました。新しく加わってくださった執筆者は、あの震災にあった大槌町出身の東郷神社名誉宮司松橋暉男さん、サイクリストの高橋慎治さん、東京芸術大学名誉教授の歌田眞介さん、エッセイストの中村一枝さん、詩人の近藤明理さん、水墨画家の傅益瑤さんなどなど。さまざまなジャンルの方が参加してくださいました。また、偶然同じ時期に、斉藤陽一さん、松本梓さんのおふたりから句集をいただいたのがきっかけで、「ことだま五七五」の新しいカテゴリーが生まれました。新年からは、ここに「日めくり汀女俳句」が加わります。これまでに掲載した記事数は1,900、2年半の延べアクセス数は510,000を越えました。

一方で訃報も届きました。執筆者のおひとり、錦織文良さんがこの秋、亡くなりました。創刊間もない『知の木々舎』の「心の小径」に原稿をよせてくださいました。執筆者をさがして、鎌倉・浄智寺へ朝比奈宗泉師を訪ねたおりにもご一緒していただきました。あそこから『知の木々舎』が出発したのだと思うと、改めて、多くの皆さまに支えられたことを深く感謝いたします。ご冥福をお祈りします。

2012年はさらに充実した誌面になるよう、スタッフ一同気持ちをひきしめています。皆さま、良いお年をお迎え下さい。


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