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祖道傳東 №3 [文芸美術の森]

第三区 四門出遊

                                                                             画  傅益瑤
                                                                解説 曹洞宗大本山永平寺

傅益瑤 祖道傳東3.jpg

                   (紙本塁画〉 九〇×一二五 軸装

 生まれながらにして聡明な太子でしたが、物思いにふけると人生の苦悩に対する解決は如何と、さらに憂いは増すようでした。ある時、居城の門を出て驚きました。
 そこには生活に疲れ、年老いた人の姿を見て憂い、次に病に苦しむ人の姿を見て悩みました。また、ある時には、時鳥や虫の争い喰み合う弱肉強食の有様を眺め、最後に出家沙門(しゅっけさもん)のすがすがしい姿に出会ったのです。
 こうしてこの世の悲劇と頼りなさを痛感し、一層の真実の道を求める思いが強くなったといわれます。
 優雅な城内での太子の生活ぶりを色彩豊かに描いた前図の《太子時代》に対して、この《四門出遊》は塁一色によって太子の「憐憫(れんびん)心」が表現されています。

『禅を描く 祖道傳東』大本山永平寺


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