ています。ビッドルの来航は、たまたま旅先で前年のアメリカ捕鯨船の模様を直接聞き、しかも浦賀で実弟茂兵衛と別れたわずか一日後の出来事でもあったので、おそらく鈴木平九郎にとっては大きな衝撃であったことと思われます。
次回は浦賀茂兵衛から届いたビッドル来航の報告書を紹介させていただく予定です。
(注)主な参考文献:水野祐・伊藤好一監修 武井泰子校訂 『鈴木平九郎「公私日記」』第九冊・弘化三年(立川市教育委員会蔵版)昭和53年 、『立川市史』下巻・第五編第四章 幕末の立川(立川市発行、立川市史編纂委員会編)昭和44年、 『次郎兵衛から舜司へ-中嶋家伝―(中嶋秋子発行、多摩文化資料室編集)昭和57年、 増田淑美「公私日記の筆者・鈴木平九郎について」(『多摩のあゆみ』第32号 多摩中央信用金庫・多摩文化資料室編集)昭和58年、 倉員保海「公私日記における時局認識の進展」(『新立川市史研究』第2集 立川市教育委員会発行)昭和61年
尚、鈴木平九郎「公私日記」の原本は、立川市の有形文化財として立川市歴史民俗資料館に保管・展示されています。