郷愁の詩人与謝蕪村 №12 [ことだま五七五]
春の部 9
詩人 萩原朔太郎
詩人 萩原朔太郎
うぐひすや家内揃(そろ)ふて飯時分(めしじぶん)
春の日の遅い朝飯。食卓には朝の光がさし込み、庭には鶯うぐいすが鳴いてる。「揃ふて」という言葉によって、一家団欒だんらんのむつまじい平和さを思わせる。
鶯(うぐいす)のあちこちとするや小家(こいえ)がち
「籬落(りらく)」という題がつけてある。生垣(いけがき)で囲われた藁わら屋根の家が、閑雅に散在している郊外村落の昼景である。「あちこちとする」という言葉の中に、鶯のチョコチョコした動作が、巧みに音象されていることを見るべきである。同じ蕪村の句で「鶯の鳴くやあち向むきこちら向」という句も、同様に言葉の音象で動作を描いてる。
鶯(うぐいす)の声遠き日も暮れにけり
春の暮方(くれがた)の物音が、遠くの空から聴きこえて来るような感じがする。古来日本の詩歌には、鶯を歌ったものが非常に多いが、殆(ほとん)ど皆退屈な凡歌凡句であり、独り蕪村だけが卓越している。
『興趣の詩人与謝蕪村』 青空文庫
『興趣の詩人与謝蕪村』 青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №165 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆7月19日、26日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、
7月19日の放送です。
暑さもひと段落!?
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「妻だけがよく覚えてるプロポーズ」(東孝案さん)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は197句の投稿がありました!
・日傘さし歩道中央歩く女(東孝案)
・ボリボリボリ手に菓子手に尻ユーチューブ (あおちゃん)
・電気代節約すぎて命取り(名人・キジバト交通)
・パン一で心頭滅却でも暑い(名人・金星玉三郎)
・「ボツのツボ」コメント長く嬉しいぞ(名人・パリっ子)
・同じだけ食べて夫は太らない(カラリ)
・クーラーをケチり図書館美術館(とんからりん)
・老いてなお母の味噌汁変わらない(じゅんちゃん)
・待ったして審判長に謝るな(大名人・東海島田宿)
・みな上がる物価血圧血糖値(大名人・やんちゃん)
・一度でいいラジオをやってみたいなあ(名もなき天使)
・こんなにも汚れて球児光るんだ(大名人・せきぼー)
☆タケシのヒント!
「甲子園の予選を詠んだ句です。夏は昔と変わってしまいましたが、球児たちの輝きは変わりません。くれぐれも体には気をつけて頑張ってほしいものです。」
・そんなには待てぬ園児のプロポーズ(大名人・はる)
・愛犬と最後の花火観た去年(名人・高橋永喜)
・浜降り祭寝過ごしちゃってYouTube (大柳王・入り江わに)
・モンローと共演できるAIで(華川戸)
・騙せますカニカマ代用かに玉丼(くろぽん)
・マンションにこれだけ並ぶ室外機(大名人・ワイン鍋)
・札幌の柳友(とも)が涼呼ぶ動画くれ(大名人・不美子)
・ヒーローはここにいますよ募金箱(柳王・恋するサボテンちゃん)
・観てしまう取り組みでなく御姐さん(柳王・里山わらび)
・アッと間の75年にしばし呆然(大名人・じゅんじゅん)
・蝉の殻並べ子供じゃあるまいし(大柳王・けんけん)
・脱いだならスゴイだろうなみさ錦(柳王・平谷五七五)
・雨水を吸う空き地また一つ減り(大名人・ぼうちゃん)
・雲の上柳王コール母も聞く(新柳王・咲弥アン子)
・みさ錦力士の四股名じゃないんだね(名人・ のりりん)
・もう死語か私も使っていない密(大柳王・ユリコ)
・ 師の新盆友の新盆白い花(風歌)
・相模原最高気温新記録(大名人・ポテコ)
・あさひろさんいつかはきっと逆ナンパ(名人・ soji)
・タケシ師匠安否確認するブログ(柳王・アンリ)
・39℃風呂より高い気温予想(柳王・フーマー)
・6万円盗るくらいなら働けや(名人・わこりん)
・みさ錦から錦木へおとっちゃん(柳王・かたつむり)
・猛暑でもみんな行くとこあるんだね(柳王・すみれ)
◎今週の一句・こんなにも汚れて球児光るんだ(大名人・せきぼー)
◯二席・猛暑でもみんな行くとこあるんだね(柳王・すみれ)
◯三席・ヒーローはここにいますよ募金箱(柳王・恋するサボテンちゃん)
【お知らせ】
毎年夏の恒例、
第50回ぬまづ市芸術祭 文芸部門「ぬまづ文芸」の応募が6月1日からスタートしました!!
締め切りは7月いっぱい!!あとちょっとですよ!皆さん奮ってご応募ください
【編集後記】
この週末の酷暑には閉口してしまいました。
私が子供のころは30℃を超えることはめったになかったのですが、
30℃は涼しいと思ってしまうほどです。
私の孫が成人するころにはどんな夏になっているのでしょう。
想像すると、おそろしいです。(タケシ拝)
○7月26日の放送です。
梅雨も明けました!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「なんとなく損したような食べ放題」(おむすび名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は180句の投稿がありました!
・今時のベッドシーンは物足りず(華川戸)
・酒止めてワイングラスで麦茶飲む(東孝案)
・戦争に慣れた自分が怖くなる(カラリ)
・万歩計水着売り場で歩数減り(せ・ら・び)
・二股を掛けているのかみさ錦(柳王・平谷五七五)
・彼だけは歳を取らない夢の中(あおちゃん)
・製氷皿ねじった頃に戻れない(大名人・ぼうちゃん)
☆タケシのヒント!
「ぼうちゃん、7回目の秀逸、柳王昇進です。おめでとうございます。「製氷皿をねじる」が良いですね。映像が浮かびます。あの頃の生活に戻れば、少しは暑さも収まるかも!?」
・丑の日にうの付く食事うまい棒(名人・金星玉三郎)
・おしゃべりな祖母も無口になるうなぎ(大名人・やんちゃん)
・グラスの水動かすまでにセミの声(バレリア)
・辛い時575に乗せちゃおう(柳王・すみれ)
・蝉鳴かぬ私の耳は蝉しぐれ(じゅんちゃん)
・本心を下手な芝居と笑われる(大名人・はる)
・謝罪せぬ社長態度がめちゃビッグ(大和三山)
・税金は何かにつけてつけてくる(名人・おむすび)
・山側になるのだろうか相模原(名もなき天使)
・強烈なノルマに支配された店(柳王・アンリ)
・この寝顔あのラブレターくれた人(大柳王・けんけん)
・炎天下催促しないうちの犬(翔のんまな)
・君はどう40度を生きるのか(柳王・恋するサボテンちゃん)
・ことし夏ついに日傘デビューの夫(つま)(大名人・ワイン鍋)
・今が底交流戦後言い続け(名人・パリっ子)
・三人をみな勝たせたい大相撲(大柳王・入り江わに)
・そうそうさん全裸でナンパしないでね(名人・ soji)
・信用ができないんだよ俺だから(柳王・荻笑)
・迷いつつ駄作を送る月曜日(大名人・不美子)
・4年ぶり祭りの後の寂しさよ(柳王・かたつむり)
・ラジ川会わりと一緒に載る気する(しゃま)
・姑の生まれ変わりかこのヤブ蚊(大柳王・ユリコ)
・ささやかれ私の体ゴムまりに(大名人・じゅんじゅん)
・バウアーが広げ楽しむプロの味(柳王・フーマー)
・週6の筋トレしてる見せちゃうよ(辰五郎)
・コロナではないウイルスも踊り出し(大名人・美ら小雪)
・あさひろさん声いいですね(逆ナンパ) (柳王・咲弥アン子)
・打ち明けぬままでよかった恋もあり(大名人・マルコ)
・打ち上げの為にやってる草野球(そうそう)
◎今週の一句・製氷皿ねじった頃に戻れない(大名人・ぼうちゃん)
◯二席・戦争に慣れた自分が怖くなる(カラリ)
◯三席・君はどう40度を生きるのか(柳王・恋するサボテンちゃん)
【編集後記】
若い人と話していたのですが、
「冷夏」ってあんまり体験したことがないんだそうです。
1993年の冷夏、その後の「平成の米騒動」、
そのころ私はすでに川柳を作っていました。
あのころから、皆さんの川柳の傾向がちょっと変わってきた気がします。
「米買えばタイ米三キロついてきた」(奥村桂子さん作)(タケシ拝)
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
こふみ会へGO七GO №121 [ことだま五七五]
こふみ句会へGO七GO(こふみ会・句会ものがたり改め)№121
「花火」「シャワー」「向日葵」「ゆ・か・た」
俳句・こふみ会
幹事さんから、≪令和5年7月の句会≫の案内状が送られました。
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こふみ会の皆さま、こんにちは。
今年もいよいよ、きょうから7月です。早いですね。
もう、あたり前のように異常な気象ですが、なんとか、いい夏にしたいものです。
7月の幹事、一遅です。
今月は、せっかくの7月ですから、
ネット句会ではありますが、こふみ会伝統の「ゆかた会」としたいと思います。
ということで、兼題を、「ゆかたテーマ」にいたしました。
皆さま、各自、勝手にゆかたをお召しになって、よろしくお願いいたします。
●兼題:
① 花火(大会でも庭先でも、ゆかたが最も似合うシーンです)
② シャワー(季語とします。まあ本来、行水ですが、現代的に。)
③ 向日葵(ゆかたの柄によくありそうな、というだけですが)
④ ゆ・か・た(上5、中7、下5のアタマに使って作句。季語は各自で)
●投句
投句される方は、7月10日(月)までに、一遅まで、お願いいたします。
●それから、トピックですが、今月から、久々に新入会員が加わりました。
下戸さんの推薦で、蕃茄(ばんか)さんです。
むずかしい俳号ですね。トマトの漢名だそうです。
蕃茄さん、よろしければ、そのうち皆さんに自己紹介など、どうぞ。
それから、投句、選句などで不明なことがありましたら、
今月の幹事、一遅に、なんでもメールでおたずねください。
ではでは、今月も、素晴らしい投句をお待ちしてます。以上、一遅でした。
※選句は20日までに、幹事までお戻しください。
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【当日寄せられた全作品】は下記のとおり。16名64句
【花火】
1.タワマンと背比べする花火かな (華松)
2.2B弾鳴らして逃げる塾帰り (すかんぽ)
3.湯あがりの父の楽しみ花火かな (玲滴)
4.夕長し聞こえぬ花火病院食 (孑孑)
5.老ひとり 線香花火の終い方 (鬼禿)
6.旅宿の遠くに聞こゆ揚花火 (なつめ)
7.闇の底くらげの如き遠花火 (虚視)
8.一人の夕 花火の音も 消えたあと (紅螺)
9.散り落ちぬ 花火に鎮まる 隅田川 (蕃茄)
10.君の瞳の中の花火の消えにけり (矢太)
11.長距離のバスの窓から遠花火 (下戸)
12.帯締めやる十四の胸よ遠花火 (弥生)
13.遠花火 事なき事を好しとせむ (尚哉)
14.遠花火勿忘草のごとく咲く (茘子)
15.その一瞬喜びか悲しみか花火見る (一遅)
16.球場の花火で今年も夏を知る (兎子)
【シャワー】
17.シャワー後の少年シャボンの匂いして (弥生)
18.頼りなきシャワーの窓のプルメリア (なつめ)
19.朝シャワー ムスクの匂い消えるまで (尚哉)
20.プールサイドシャワーがハシャぐビキニかな (茘子)
21.虚の汗流すシャワーや白き朝 (孑孑)
22.初合羽 シャワーの雨音 子ははしゃぎ (蕃茄)
23.七月や 熱いシャワーで 迷い捨て (紅螺)
24.花に水私にシャワーで蘇る (兎子)
25.流したしシャワーで今日の恥までも (華松)
26.覚醒す熱きシャワーの千の針 (虚視)
27.篠突くシャワーの中にいる倖せ (鬼禿)
28.シャワー浴ぶ午前3時の東京タワー (一遅)
29.シャワー流すあの事もその事もこの事も (矢太)
30.砂粒の流れてゆくやシャワー室 (下戸)
31.シャワー浴ぶ児にまとわるや光の輪 (玲滴)
32.放り脱ぐ・靴・シャツ・ズボン・水シャワー (すかんぽ)
【向日葵】
33.向日葵やひとの目盗んで笑いけり (下戸)
34.向日葵に暗示掛けられ黄色好き (華松)
35.ウクライナの向日葵蜂蜜こがね色 (弥生)
36.向日葵の背比べかな三姉妹 (なつめ)
37.北を向く向日葵どこかにいませんか (矢太)
38.向日葵たち軍隊ごっこかつまらぬ (孑孑)
39.向日葵の 背丈超えたか婚外子 (尚哉)
40.向日葵の 迷路はいつか ラビリンス (紅螺
41.あの向日葵の絵は一絵描きの魂 (鬼禿)
42.小向日葵 顔突合せ 背比べ (蕃茄)
43.ひまわりの故郷に戦火はつるのはいつ (玲滴)
44.ひまわりを見上げる道路反射鏡 (すかんぽ)
45.廃校の空向日葵もひとりぼっち (茘子)
46.向日葵もうな垂れてるよ夏の夜 (兎子)
47.向日葵の群れ咲いて静かに海を目指す (一遅)
48.種熟れて向日葵黒き首(こうべ)垂れ (虚視)
【ゆ・か・た】
49.結いありてかたらいは夏のたのしみに (玲滴)
50.夕立に蚊も逃げ惑う旅の夜 (兎子)
51.夕まぐれカナカナの声谷越えて (弥生)
52.夕涼み鐘に送らる高瀬舟 (茘子)
53.幽霊が蚊に刺されて蹈鞴(たたら)踏む (孑孑)
54.由々しきは肩の痛みや田の青さ (華松)
55.夕立に 片恋手と手 たずさえて (蕃茄)
56.夕蝉や 髪梳く人と 旅の宿 (紅螺)
57.ゆきずりの肩擦れあうも他人船 (鬼禿)
58.夕立や傘なし金無し大義無し (一遅)
59.誘蛾灯 角打ち集(たか)るも たかが虫 (尚哉)
60.夕暮れの刈草踏みて立ちこめり (なつめ)
61.夕凪や海岸通り旅の果て (虚視)
62.誰も彼も振り向いてゆく浴衣かな (矢太)
63.友情は学級のまま山車を曳く (下戸)
64.夕月に影をかさねて旅の宿 (すかんぽ)
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【天句の鑑賞】
「天」に選んだ句とそれに関する鑑賞短文を簡潔に書くというこふみ句会の約束事。
●老ひとり 線香花火の終い方 (鬼禿)
鑑賞短文=身につまされます。しみじみと…(玲滴)
鑑賞短文=落ちそうで落ちない火の玉からの最後の輝き。幼い頃の記憶が重なりました。
(一遅)
●闇の底くらげの如き遠花火 (虚視)
鑑賞短文=花火とクラゲが似ていることを、初めて知りました。(華松)
●帯締めやる十四の胸よ遠花火 (弥生)
鑑賞短文=帯は半巾の献上でしょうか、母娘の静かな情景。(紅螺)
●シャワー後の少年シャボンの匂いして (弥生)
鑑賞短文=夏の日の一瞬が切り取られていて素敵。(茘子)
●シャワー浴ぶ午前3時の東京タワー鵜 (一遅)
鑑賞短文=出来ればこの景色に半月がかかってくれれば最高!なのですが・・。(鬼禿)
鑑賞短文=午前3時のシャワー。大都会の片隅でこんな暮らしもあるんですね。(弥生)
●砂粒の流れてゆくやシャワー室 (下戸)
鑑賞短文=幼い子らかその親たちか、その日の時間の経緯や声が見えます。若者たちの刹那の後かもしれないな。(孑孑)
●シャワー浴ぶ児にまとわるや光の輪 (玲滴)
鑑賞短文=海水浴場かプールの屋外シャワーでしょうか。ほとばしる水滴を「光の輪」とした見立てが秀逸で、シーンが活き活きと見えてきました。(すかんぽ)
●向日葵やひとの目盗んで笑いけり (下戸)
鑑賞短文=人の目を盗んでいるのは私だろう。向日葵は笑っているだけなのだよ。怖い叙情句です。(矢太)
鑑賞短文=・・・面白い発想です。ウクライナの向日葵畑から一斉に起こる笑い声(尚哉)
●夕まぐれカナカナの声谷越えて(弥生)
鑑賞短文=夏の終わりに感じる、もの悲しくもありどこか懐かしくもある蜩の声。涼を感じました。(なつめ)
●由々しきは肩の痛みや田の青さ (華松)
鑑賞短文=由々しきは、が効いてますね。縛りの苦難を乗り越えてできた名句だと思います。(下戸)
●夕蝉や 髪梳く人と 旅の宿 (紅螺)
鑑賞短文=「ゆ・か・た」の兼題に、浴衣姿の見える情景を詠みこもうと、悪戦苦闘していたのですが、夕蝉や・・・の句は「ゆかた」を頭に入れながら、浴衣に着替えた2人の姿を詠まれていて、見事だと思いました。(蕃茄)
●友情は学級のまま山車を曳く (下戸)
鑑賞短文=「学級のまま」というのがなんともよいです。クラスの賑わい、仲間のノリ、はしゃぐ姿が目に浮かびます。(兎子)
鑑賞短文=久しぶりに帰った故郷では、こんな光景があちこちで見られるのだろうな。「友情は学級のまま」が心に沁みます。(虚視)
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≪今月の天地人≫
天=下戸さん 63点
代表句=向日葵やひとの目盗んで笑いけり
地=弥生さん 50点
代表句=帯締めやる十四の胸よ遠花火
人=虚視さん 41点
代表句=闇の底くらげの如き遠花火
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≪幹事より、ひと言≫
毎回、一覧が出て来ると、兼題に対する人それぞれの感じ方の違いが面白いですね。シャワーという、身近かで、どのようにでもイメージが膨らませられるものには、多様な句が出揃います。千の針と見る人もいれば、光の輪と捉える人、またそれぞれに共感する人、会員の皆さんの普段の暮らしぶりが垣間見えるようで、幹事をたっぷり楽しませていただきました。ありがとうございました。では、来月へ、バトンをお渡しいたします。(一遅)
郷愁の詩人与謝蕪村 №11 [ことだま五七五]
春の部8
詩人 萩原朔太郎
詩人 萩原朔太郎
海手(うみて)より日は照(てり)つけて山桜
海岸に近い南国の風景であり、光と色彩が強烈である。蕪村は関西の人であり、元来が南国人であるけれども、好んでまた南国の明るい風物を歌ったのは、彼自身が気質的にも南国人であったことを実証している。これに反して芭蕉は、好んで奥州(おうしゅう)や北国の暗い地方を旅行していた。芭蕉自身が、気質的に北国人であったからだろう。したがってまた、芭蕉は憂鬱(ゆううつ)で、蕪村は陽快。芭蕉は瞑想的(めいそうてき)で、蕪村は感覚的なのである。
畠(はた)うつや鳥さへ啼(なか)ぬ山蔭(やまかげ)に
山村の白昼(まひる)。山の傾斜に沿うた蔭の畠で、農夫が一人、黙々として畠を耕(たがや)しているのである。空には白い雲が浮(うか)び、自然の悠々たる時劫(じこう)の外、物音一つしない閑寂さである。
柴漬(ふしづけ)の沈みもやらで春の雨
春雨模糊(もこ)とした海岸に、沈みもやらで柴漬が漂っている。次の句も類想であり、いずれ優劣のない佳句である。
よもすがら音なき雨や種俵たねだわら
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №164 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆7月5日、12日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、7月5日の放送です。
暑い日が続きます!!
暑い日が続きます!!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
https://fm839.com/program/p00000281
https://fm839.com/program/p00000281
放送の音源・・・https://youtu.be/o1KPB2Rg3ng
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「婆ちゃんのラッキョウ漬けに星3つ」(やんちゃん大名人)
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「婆ちゃんのラッキョウ漬けに星3つ」(やんちゃん大名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は196句の投稿がありました!
・不倫など一度もなくて共白髪(柳王・春爺)
・デジタル化進める国は紙とペン(刑事コロンダ)
・不倫など一度もなくて共白髪(柳王・春爺)
・デジタル化進める国は紙とペン(刑事コロンダ)
☆タケシのヒント!
「マイナンバーカード関連の句です。まず隗より始めよ、ではありませんが、政治家やお役人が相変わらず紙とペンでは、デジタル化も進まないですよね。」
「マイナンバーカード関連の句です。まず隗より始めよ、ではありませんが、政治家やお役人が相変わらず紙とペンでは、デジタル化も進まないですよね。」
・歌聴いて元気もらえぬ難聴者(大名人・龍龍龍)
・外しますイケてる訳じゃ無いけれど(名人・金星玉三郎)
・じゃれてくる熊の冗談命取り(野崎明)
・三年ぶり集ってみれば皆白髪(とんからりん)
・くまさんにお礼の歌は通じない(名人 ・キジバト交通)
・もつ煮好き近けりゃすぐにかおるちゃん(名人・まご命)
・為替よりカードで払いたいぬまづ(大柳王・入り江わに)
・名物は何なのだろう相模原(名もなき天使)
・ママ友とイヌ友会えば日も暮れる (大名人・東海島田宿)
・お金では買えない友は宝物(大名人・やんちゃん)
・ラジ川がYouTubeより好きと孫 (大和三山)
・雨続き外出できずお茶を挽く(じゅんちゃん)
・子や孫を考え政治してますか(名人・高橋永喜)
・バス旅行どこかで会った人がいる (翔のんまな)
・夏だなと思うスーパー桃売り場(大名人・ワイン鍋)
・柳友の皆様豪雨心配です(大柳王・けんけん)
・楽しみを語る人からもらう夢(大名人・はる)
・痩せネタは鼻で笑うねアサヒロ氏(名人・メン子)
・カレーでも少し辛口北の富士(柳王・アンリ)
・イライラで忘れる物のありがたみ(名人・わこりん)
・短冊に平穏無事と書いてみる(柳王・里山わらび)
・炊きたてのご飯はまるでダイヤです(大名人・じゅんじゅん)
・光らなきゃただの虫だね蛍舞う(大名人・マルコ)
・さくらんぼ一つつまんで幸一つ(柳王・すみれ)
・行ったことないのに惜しむ中野サンプラザ(柳王・かたつむり)
・入選はこれだけ出して全裸の句(そうそう)
・作れ作れ政治家が言う子とカード(大名人・咲弥アン子)
・ソーメンを茹でる灼熱台所(名人 ・のりりん)
・5類って聞くと技術と思う司書(大名人・ぼうちゃん)
・嫌われる前に止めますナンパネタ(名人・ soji)
・バウアーが空気一変ハマに吠ゆ(柳王・フーマー)
・瘡蓋がず〜〜っと居座る 六十代(風歌)
・センジョウコウスイタイにドキドキす(柳王・平谷五七五)
・最高の八方美人白ご飯(柳王・荻笑)
・外しますイケてる訳じゃ無いけれど(名人・金星玉三郎)
・じゃれてくる熊の冗談命取り(野崎明)
・三年ぶり集ってみれば皆白髪(とんからりん)
・くまさんにお礼の歌は通じない(名人 ・キジバト交通)
・もつ煮好き近けりゃすぐにかおるちゃん(名人・まご命)
・為替よりカードで払いたいぬまづ(大柳王・入り江わに)
・名物は何なのだろう相模原(名もなき天使)
・ママ友とイヌ友会えば日も暮れる (大名人・東海島田宿)
・お金では買えない友は宝物(大名人・やんちゃん)
・ラジ川がYouTubeより好きと孫 (大和三山)
・雨続き外出できずお茶を挽く(じゅんちゃん)
・子や孫を考え政治してますか(名人・高橋永喜)
・バス旅行どこかで会った人がいる (翔のんまな)
・夏だなと思うスーパー桃売り場(大名人・ワイン鍋)
・柳友の皆様豪雨心配です(大柳王・けんけん)
・楽しみを語る人からもらう夢(大名人・はる)
・痩せネタは鼻で笑うねアサヒロ氏(名人・メン子)
・カレーでも少し辛口北の富士(柳王・アンリ)
・イライラで忘れる物のありがたみ(名人・わこりん)
・短冊に平穏無事と書いてみる(柳王・里山わらび)
・炊きたてのご飯はまるでダイヤです(大名人・じゅんじゅん)
・光らなきゃただの虫だね蛍舞う(大名人・マルコ)
・さくらんぼ一つつまんで幸一つ(柳王・すみれ)
・行ったことないのに惜しむ中野サンプラザ(柳王・かたつむり)
・入選はこれだけ出して全裸の句(そうそう)
・作れ作れ政治家が言う子とカード(大名人・咲弥アン子)
・ソーメンを茹でる灼熱台所(名人 ・のりりん)
・5類って聞くと技術と思う司書(大名人・ぼうちゃん)
・嫌われる前に止めますナンパネタ(名人・ soji)
・バウアーが空気一変ハマに吠ゆ(柳王・フーマー)
・瘡蓋がず〜〜っと居座る 六十代(風歌)
・センジョウコウスイタイにドキドキす(柳王・平谷五七五)
・最高の八方美人白ご飯(柳王・荻笑)
◎今週の一句・デジタル化進める国は紙とペン(刑事コロンダ)
◯二席・作れ作れ政治家が言う子とカード(大名人・咲弥アン子)
◯三席・バス旅行どこかで会った人がいる(翔のんまな)
◯二席・作れ作れ政治家が言う子とカード(大名人・咲弥アン子)
◯三席・バス旅行どこかで会った人がいる(翔のんまな)
【お知らせ】
さあ、7月に入りました!
毎年夏の風物詩、TOTO「第19回トイレ川柳」、ただいま川柳を募集しています!!
8月25日(金)必着ですよ!!
さあ、7月に入りました!
毎年夏の風物詩、TOTO「第19回トイレ川柳」、ただいま川柳を募集しています!!
8月25日(金)必着ですよ!!
【編集後記】
九州からのご投稿も多いラジオ万能川柳、
九州で大雨、と聞くといろいろな方のお顔が浮かびます。
九州の柳友の皆さんに心よりお見舞い申し上げます。
どうぞご無事で、また元気にお会いしましょう!!(タケシ拝)
九州からのご投稿も多いラジオ万能川柳、
九州で大雨、と聞くといろいろな方のお顔が浮かびます。
九州の柳友の皆さんに心よりお見舞い申し上げます。
どうぞご無事で、また元気にお会いしましょう!!(タケシ拝)
○7月12日の放送
夏がやってきました!!
夏がやってきました!!
放送の音源・・・https://youtu.be/vmkp2MDI0zs
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
ショウ・タイム終わりちょっぴりプロ野球」(パリっ子名人)
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
ショウ・タイム終わりちょっぴりプロ野球」(パリっ子名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は191句の投稿がありました!
・膝上に立つ8ケ月に腹話術(鈴木麻美)
・投句する時も全裸かそうそう氏(名もなき天使)
・太ももが眩しい足を組む少女(カラリ)
・幾重にもあざとさ透けるマイナンバー(せ・ら・び)
・野球場コロナの無音懐かしむ(とんからりん)
・七夕に外科でお尻の腫瘍診せ(桐山榮壽)
・エコバック葱と牛蒡が自己主張(柳王・すみれ)
・今年初蝉の声聞いたベッド上(初投稿・るにルナ)
・想うひときっとラジオを聴いている(初投稿・あおちゃん)
・腕を組むあれは夫婦が不倫かも(大名人・東海島田宿)
・子に手本見せなきゃならぬ親がこれ(大名人・美ら小雪)
・たまるのは金ではなくてゴミばかり(名人・わこりん)
・火曜日の八時超過という無念(大和三山)
・貴志よりタケシと馬が合うワタシ(名人・高橋永喜)
・まご茶髪息子黒髪いいよなあ(名人・まご命)
・元気よく通院できる嬉しさよ(じゅんちゃん)
・この夏の予定が躍るカレンダー(大名人・せきぼー)
・東映のスターを真似て写る祖父(大名人・はる)
・聴きたいな待っていますよ北の富士(柳王・里山わらび)
・わかってた電動キックボード事故(大柳王・入り江わに)
・力士より和服姿にほの字夫(柳王・かたつむり)
・膝上に立つ8ケ月に腹話術(鈴木麻美)
・投句する時も全裸かそうそう氏(名もなき天使)
・太ももが眩しい足を組む少女(カラリ)
・幾重にもあざとさ透けるマイナンバー(せ・ら・び)
・野球場コロナの無音懐かしむ(とんからりん)
・七夕に外科でお尻の腫瘍診せ(桐山榮壽)
・エコバック葱と牛蒡が自己主張(柳王・すみれ)
・今年初蝉の声聞いたベッド上(初投稿・るにルナ)
・想うひときっとラジオを聴いている(初投稿・あおちゃん)
・腕を組むあれは夫婦が不倫かも(大名人・東海島田宿)
・子に手本見せなきゃならぬ親がこれ(大名人・美ら小雪)
・たまるのは金ではなくてゴミばかり(名人・わこりん)
・火曜日の八時超過という無念(大和三山)
・貴志よりタケシと馬が合うワタシ(名人・高橋永喜)
・まご茶髪息子黒髪いいよなあ(名人・まご命)
・元気よく通院できる嬉しさよ(じゅんちゃん)
・この夏の予定が躍るカレンダー(大名人・せきぼー)
・東映のスターを真似て写る祖父(大名人・はる)
・聴きたいな待っていますよ北の富士(柳王・里山わらび)
・わかってた電動キックボード事故(大柳王・入り江わに)
・力士より和服姿にほの字夫(柳王・かたつむり)
みさ錦さん(右)
・しゃまさんが幸運分けてくれそうで(大柳王・けんけん)
・晴れ女よりも美人な雨女(風歌)
・ふくらはぎもったり重い雨の午後(大名人・ワイン鍋)
・宝くじ当たれば夢じゃない再婚(大名人・じゅんじゅん)
・お仕事を聞きたくなるわ桟敷席(柳王・平谷五七五)
・栃木県もやしの産地だと学び(しゃま)
・筋トレも毎日せざる得なくなり(そうそう)
・線状というが大雨広すぎる(大名人・ぼうちゃん)
・あと何度わたしの夏はあるだろう(大柳王・ユリコ)
・メン子ちゃん褒めて嬉しいナンパネタ(名人・ soji)
・手術跡傷は綺麗と言われても(柳王・アンリ)
・頑張っているのに辛い「がんばって」(柳王・春爺)
・警報が日常の世に生きている(大名人・咲弥アン子)
・晴れ女よりも美人な雨女(風歌)
・ふくらはぎもったり重い雨の午後(大名人・ワイン鍋)
・宝くじ当たれば夢じゃない再婚(大名人・じゅんじゅん)
・お仕事を聞きたくなるわ桟敷席(柳王・平谷五七五)
・栃木県もやしの産地だと学び(しゃま)
・筋トレも毎日せざる得なくなり(そうそう)
・線状というが大雨広すぎる(大名人・ぼうちゃん)
・あと何度わたしの夏はあるだろう(大柳王・ユリコ)
・メン子ちゃん褒めて嬉しいナンパネタ(名人・ soji)
・手術跡傷は綺麗と言われても(柳王・アンリ)
・頑張っているのに辛い「がんばって」(柳王・春爺)
・警報が日常の世に生きている(大名人・咲弥アン子)
☆タケシのヒント!
「アン子さん、7回目の秀逸です。柳王昇進です。おめでとうございます。『いつからか乗り切るものになった夏』という句が万能川柳にありますが、今年も厳しい夏になりそうです。川柳で笑って、今年も夏を乗り切りましょう。一緒に爽やかな秋を迎えましょう。」
「アン子さん、7回目の秀逸です。柳王昇進です。おめでとうございます。『いつからか乗り切るものになった夏』という句が万能川柳にありますが、今年も厳しい夏になりそうです。川柳で笑って、今年も夏を乗り切りましょう。一緒に爽やかな秋を迎えましょう。」
・たんざくに書くタテマエの願い事(柳王・荻笑)
・脂肪だけ溶けないかしらこの暑さ(名人 ・のりりん)
・脂肪だけ溶けないかしらこの暑さ(名人 ・のりりん)
◎今週の一句・警報が日常の世に生きている(大名人・咲弥アン子)
◯二席・ふくらはぎもったり重い雨の午後(大名人・ワイン鍋)
◯三席・七夕に外科でお尻の腫瘍診せ(桐山榮壽)
◯二席・ふくらはぎもったり重い雨の午後(大名人・ワイン鍋)
◯三席・七夕に外科でお尻の腫瘍診せ(桐山榮壽)
【お知らせ】
こどもタウンニュース6月号が発行され、現在相模原市の小学生全員に配布されています!!
第2回さがみっ子川柳も発表されましたよ!!
今回のお題は「先生に伝えたいこと」。
秀逸は、大野北小学校2年の三好結月さんの
「せんせいは こころのなかに いつもいる」
こどもタウンニュース6月号が発行され、現在相模原市の小学生全員に配布されています!!
第2回さがみっ子川柳も発表されましたよ!!
今回のお題は「先生に伝えたいこと」。
秀逸は、大野北小学校2年の三好結月さんの
「せんせいは こころのなかに いつもいる」
【編集後記】
土曜日、日曜日と娘夫婦&孫が泊まりに来ました。
不思議ですね。自分の子供のときは、そんなに遊ばなかったのですが、
孫とならいくらでも遊べるのです。
写真を撮るのも忘れて、遊びほうけておりました。(タケシ拝)
土曜日、日曜日と娘夫婦&孫が泊まりに来ました。
不思議ですね。自分の子供のときは、そんなに遊ばなかったのですが、
孫とならいくらでも遊べるのです。
写真を撮るのも忘れて、遊びほうけておりました。(タケシ拝)
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郷愁の詩人与謝蕪村 №19 [ことだま五七五]
春の部 7
詩人 萩原朔太郎
晴信やまぶきや井手(いで)を流るる鉋屑(かんなくず)
崖下(がけした)の岸に沿うて、山吹が茂り咲いている。そこへ鉋屑が流れて来たのである。この句には長い前書が付いており、むずかしい故事の註釈もあるのだが、これだけの叙景として、単純に受取る方がかえって好い。
行く春や逡巡として遅桜おそざくら
「逡巡しゅんじゅん」という漢語を奇警(きけい)に使って、しかもよく効果を納めている。芭蕉もよく漢語を使っているが、蕪村は一層奇警に、しかも効果的に慣用している。一例として
桜狩さくらがり美人の腹や減却す
人間に鶯(うぐいす)鳴くや山桜
人里離れた深山の奥、春昼の光を浴びて、山桜が咲いているのである。「人間」という言葉によって、それが如何(いかに)も物珍しく、人跡全く絶えた山中であり、稀(まれ)に鳴く鶯のみが、四辺の静寂を破っていることを表象している。しかるに最近、独自の一見識から蕪村を解釈する俳人が出、一書を著して上述の句解を反駁(はんばく)した。その人の説によると、この句の「人間」は「にんげん」と読むのでなく、「ひとあい」と読むのだと言うのである。即ち句の意味は、行人(こうじん)の絶間絶間(たえまたえま)に鶯が鳴くと言うので、人間に驚いて鶯が鳴くというのでないと主張している。句の修辞から見れば、この解釈の方が穏当であり、無理がないように思われる。しかしこの句の生命は、人間(にんげん)という言葉の奇警で力強い表現に存するのだから、某氏のように読むとすれば、平凡で力のない作に変ってしまう。蕪村自身の意味にしても、おそらくは「人間にんげん」という言葉において、句作の力点を求めたのであろう。
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №163 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆6月21日、28日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、
6月21日の放送です。
雨の晴れ間!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「チャンピオンベルトのごとく巻く脂肪」(大和三山さん)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は206句の投稿がありました!
・似ているな産めよ増やせのあの頃に(柳王・鵜野森マコピィ)
・父の日に自腹を切った食事会(東孝案)
・そうそう氏どこまで脱いでくれるのか(柳王・平谷五七五)
・赤ン坊のように抱いてる前リュック(とんからりん)
・ゴシップに実は目がないタケシさん(せ・ら・び)
・アルバムに似ても似つかぬ若い頃(カラリ)
・杖じゃないステッキなんだと言い聞かし(遊子)
・五月晴れ洗濯をする気持ちよ良さ(名人・パリっ子)
・自分の句世界中から聴けるのね(名もなき天使)
・母とゐて父のレシピのライスカレー(風歌)
・AIに総理は聞いた解散を(大名人・東海島田宿)
・スタミナ源教えて下さい大谷さーん(柳王・かたつむり)
・迷いなどおかまいなしに朝がくる(大名人・はる)
・なぜそこに作ったんだいクモの家(名人 ・わこりん)
・ぼうちゃんのお褒めが凄く嬉しくて(名人・高橋永喜)
・亡き祖母の定位置覗くポチのクセ(大和三山)
・本性を見抜かれちゃった岸田さん(笑のんまな)
・機嫌よくいられるために日記盛る(大名人・マルコ)
・背にシップ貼るに貼れない独り者(くろぽん)
・贈られた余生に感謝して昼寝(大名人・じゅんじゅん)
☆タケシのヒント!
「ラストの「昼寝」で思わず笑ってしまいました。感謝して何かするのではなく、昼寝とは!いかにも川柳らしい、川柳でないと表現できない世界ですね。」
・反抗期影も反対向いている(柳王・恋するサボテンちゃん)
・本当に自衛できるの自衛隊(柳王・アンリ)
・痩せたくて菓子をバナナに替えた妻(大名人・ポテコ)
・邪魔だった手すりだんだん有難み(大名人・ワイン鍋)
・投句する事で救われてく心(大名人・不美子)
・犯罪を同時中継する時代(ぽこにゃん)
・婆ちゃんが問診し合う立ち話(柳王・里山わらび)
・じっと聞く風のおしゃべり木のベンチ(大柳王・けんけん)
・一円も持ってないのにネコ昼寝(柳王・荻笑)
・品切れになってる玉子安い順(大名人・ぼうちゃん)
・サボったら庭どくだみの草原に(しゃま)
・ラジセンでナンパ出来ると知りました。(名人 ・ soji)
・美人妻なのに浮気はせぬ私(大柳王・入り江わに)
・ため息で愛の灯を消すキャンドル氏(名人・のりりん)
・お尻見て四股名当てそな平谷さん(大名人・咲弥アン子)
・脱衣所で履いてますよをやってみる(大柳王・ユリコ)
◎今週の一句・贈られた余生に感謝して昼寝(大名人・じゅんじゅん)
◯二席・邪魔だった手すりだんだん有難み(大名人・ワイン鍋)
◯三席・ AIに総理は聞いた解散を(大名人・東海島田宿)
【お知らせ】
毎年夏の恒例、
第50回ぬまづ市芸術祭 文芸部門「ぬまづ文芸」の応募が6月1日からスタートしました!!
締め切りは7月いっぱい!!皆さん奮ってご応募ください!!
【編集後記】
川柳コンテストが多くてなかなか
告知できないのですが、仲畑流万能川柳ファンブック
119号、大好評発売中です!!
紫色のシブいやつ、ぜひお手元に一冊どうぞ!!(タケシ拝)
○6月28日の放送
蒸し暑ーーーーーい!!
蒸し暑ーーーーーい!!
放送の音源・・・https://youtu.be/BgrO4bu5_xg
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「あじさいをポンと叩いて『行ってカマスす』」(すみれ柳王)
【モレのツボ】※先週読み忘れ
「アルバムに似ても似つかぬ若い頃」(カラリさん)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は208句の投稿がありました!
・二才孫孫の手使い背中搔く(東孝案)
・ボツ続き着いてますかと聞いてみる(柳王・フーマー)
・AIが師匠の破礼句拒絶する(大柳王・入り江わに)
・ラジ川を知れてよかった心から(名もなき天使)
・退職後ストレスフリーで日々放屁(せ・ら・び)
・ゆで卵ツルっと剥ける心地よさ(遊子)
・私の趣味は寝ること食べること(初投稿・野崎明)
・智鈴氏お声聴きたく四苦八苦(柳王・かたつむり)
・ストーリー語り始めた古本屋(柳王・平谷五七五)
・30年補聴器も見放した耳(大名人・ 龍龍龍)
・カレンダー元気で予定医者通い(じゅんちゃん)
・初体験感謝カンゲキボツのツボ(大和三山)
・沼津へははやくも一句出しました(大名人・東海島田宿)
・お礼より謝ることは難しい(名人・おむすび)
・値上げ分泣かせてくれよ映画館(大名人・せきぼー)
・またしても小さなサイン見逃され(柳王・アンリ)
・遠い日の私に出逢う祭り笛(翔のんまな)
・捩花のような少女期私にも(柳王・すみれ)
・旅行中歩いて食べて2キロ増え(大名人・やんちゃん)
・コロナ禍を乗り越え次は老いの坂(大名人・じゅんじゅん)
・ネコポスのいつものおばあさんクビかなぁ(大名人・ワイン鍋)
・消し時がわからぬクーラー横恋慕(大名人・不美子)
・貧乏をめっちゃ極めて釈迦になる(名人・金星玉三郎)
・梅雨晴れ間あれこれそれと妻元気(柳王・里山わらび)
・優勝に慣れぬ浜ファンソワソワと(名人・パリっ子)
・又見たの?姉ちゃんズルい父の夢(大柳王・けんけん)
・厚化粧年齢詐称ナンパ待つ(くろぽん)
・木のベンチけんけんさんと座りたい(しゃま)
・夏ヤセがちょっと心配ポテコさん(名人・soji)
・悪党はたいてい内輪揉めをする(名人・のりりん)
・マイナンバー実は誰もが覚えてない(名人・居酒屋たつみ)
・「ウミャー」って高級キャットフード食べ(柳王・荻笑)
・亡き母とラジ川聴いた日もあった(大名人・咲弥アン子)
・キャンドルが禁句になった結婚式(大柳王・ユリコ)
・ほっとする普通の形したベンチ(大名人・ぼうちゃん)
☆タケシのヒント!
「大共感の一句です。ぼうちゃんのようなやさしい方がいて、世の中から意地悪ベンチ(寝転べないベンチ)が減ってきた気がします。意地悪ベンチ、SDGsに反していると思うのは私だけでしょうか。」
・他人には詠まれ自分はボツの渦(そうそう)
◎今週の一句・ほっとする普通の形したベンチ(大名人・ぼうちゃん)
◯二席・ 消し時がわからぬクーラー横恋慕(大名人・不美子)
◯三席・又見たの?姉ちゃんズルい父の夢(大柳王・けんけん)
【お知らせ】
川柳のコンテストが多くて、なかなかお知らせできなかったのですが、
毎日新聞の朝の顔、仲畑流万能川柳交流誌「仲畑流万能川柳ファンブック」119号(6月号)、
現在公表配本中です!! /
【編集後記】
暑さには強い方だと思っていたのですが、
今年の蒸し暑さには閉口してしまいます。
6月からこの暑さでは夏本番になってしまったどうなってしまうのでしょう。
パソコンに向かっている今も汗をかいています。(タケシ拝)
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
こふみ句会へGO七GO(こふみ会・句会ものがたり改め) №120 [ことだま五七五]
こふみ会へGO七GO(こふみ会・句会ものがたり改め)№120
「雷」「万緑」「蟻」「心太」
俳句・こふみ会
「雷」「万緑」「蟻」「心太」
俳句・こふみ会
幹事さんから、≪令和5年6月の句会≫の案内状が送られました。
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こふみ句会の皆さま
こふみ句会の皆さま
6月に入りいきなり大雨との予報で穏やかではありませんが、気持ちだけは爽やかに参りたいと思います。
今月の幹事を務めさせていただきます、なつめです。
今月の幹事を務めさせていただきます、なつめです。
6月の兼題は、先月の孝多さん追悼句会で天をお取りになった矢太さんにお願い致しました。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
①雷
②万緑
③蟻
④心太
②万緑
③蟻
④心太
●投句は6月11〜13日の間にお送りください。
●送り先はお手数ですが、幹事なつめのスマホと自宅の両方にお送りください。
●選句締切は6月20日(火)〜22日(木)
●送り先はお手数ですが、幹事なつめのスマホと自宅の両方にお送りください。
●選句締切は6月20日(火)〜22日(木)
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【当日寄せられた全作品】は下記のとおり。15名60句
【当日寄せられた全作品】は下記のとおり。15名60句
◆雷
逡巡を断てとばかりに雷一閃 (弥生)
みどり児は雷鳴連れて生まれけり(華松)
雷に艸かんむりで「蕾」とは(鬼禿)
遠雷や他人行儀な義母といる(下戸)
雷が廃墟を一瞬絶景に(紅螺)
遠雷や腕(かいな)に眠る吾子の息(なつめ)
一閃の雷光をんなの肩白く(一遅)
雷鳴や男の意気地むくむくと (すかんぽ)
遠雷は遠き昔の恋の傷(茘子)
雷は地球の恥部へ堕ちてゆく(矢太)
旅立つ日祝砲であれ雷よ(兎子)
雷が行っても続く酒の徳(孑孑)
遠来や友またひとり旅立ちて(虚視)
雷走る宙(そら)の血管気を通ず(尚哉)
雷が怖くて飛び込む蚊帳の中(玲滴)
逡巡を断てとばかりに雷一閃 (弥生)
みどり児は雷鳴連れて生まれけり(華松)
雷に艸かんむりで「蕾」とは(鬼禿)
遠雷や他人行儀な義母といる(下戸)
雷が廃墟を一瞬絶景に(紅螺)
遠雷や腕(かいな)に眠る吾子の息(なつめ)
一閃の雷光をんなの肩白く(一遅)
雷鳴や男の意気地むくむくと (すかんぽ)
遠雷は遠き昔の恋の傷(茘子)
雷は地球の恥部へ堕ちてゆく(矢太)
旅立つ日祝砲であれ雷よ(兎子)
雷が行っても続く酒の徳(孑孑)
遠来や友またひとり旅立ちて(虚視)
雷走る宙(そら)の血管気を通ず(尚哉)
雷が怖くて飛び込む蚊帳の中(玲滴)
◆万緑
万緑の底黒き沼静まれり(虚視)
北国で迷い込むなら万緑の山(兎子)
万緑や先づは絵の具の黒を塗る(すかんぽ)
万緑の座付き役者か小椋鳥(孑孑)
万緑を飲み込むあくび午後三時(なつめ)
山みっつ集めてこねればこれ万緑(尚哉)
万緑やパセリにはたっぷりマヨネーズ(矢太)
振り向けば万緑のなか退院す(鬼禿)
万緑にのみこまれたし風騒ぐ(玲滴)
万緑に両手をあげて溶けてみる(一遅)
万緑のトンネル抜けて叔母の家(下戸)
万緑を切り裂いて行く白き鷺(茘子)
万緑をぎゅうぎゅう詰めて送りたし(華松)
万緑や肺の底までみどり色 (弥生)
万緑の熱帯雨林の戦禍跡(紅螺)
万緑の底黒き沼静まれり(虚視)
北国で迷い込むなら万緑の山(兎子)
万緑や先づは絵の具の黒を塗る(すかんぽ)
万緑の座付き役者か小椋鳥(孑孑)
万緑を飲み込むあくび午後三時(なつめ)
山みっつ集めてこねればこれ万緑(尚哉)
万緑やパセリにはたっぷりマヨネーズ(矢太)
振り向けば万緑のなか退院す(鬼禿)
万緑にのみこまれたし風騒ぐ(玲滴)
万緑に両手をあげて溶けてみる(一遅)
万緑のトンネル抜けて叔母の家(下戸)
万緑を切り裂いて行く白き鷺(茘子)
万緑をぎゅうぎゅう詰めて送りたし(華松)
万緑や肺の底までみどり色 (弥生)
万緑の熱帯雨林の戦禍跡(紅螺)
◆蟻
森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく(すかんぽ)
地の下の蟻の世界を想へばたのし(弥生)
働き蟻の中にもなまけものはいる(玲滴)
蔓の先行こか戻ろか思案蟻(茘子)
蟻よけて歩む黄衣の僧二人(紅螺)
整然と蟻の行列平屋かな(華松)
らしからぬ単独行の蟻何処へ (孑孑)
花朽ちて蟻の葬列しめやかに (一遅)
蟻軽き生命とはかくも儚き (虚視)
母逝きし蟻の隊列乱れもなく (兎子)
蟻の道誰がモーセかキリストか (尚哉)
蟻一匹万有引力と格闘す (矢太)
おい蟻よ挨拶もなく横切るか (なつめ)
ふっと合ってまた別道をゆく蟻二匹 (鬼禿)
働かず日がな一日蟻を観る (下戸)
森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく(すかんぽ)
地の下の蟻の世界を想へばたのし(弥生)
働き蟻の中にもなまけものはいる(玲滴)
蔓の先行こか戻ろか思案蟻(茘子)
蟻よけて歩む黄衣の僧二人(紅螺)
整然と蟻の行列平屋かな(華松)
らしからぬ単独行の蟻何処へ (孑孑)
花朽ちて蟻の葬列しめやかに (一遅)
蟻軽き生命とはかくも儚き (虚視)
母逝きし蟻の隊列乱れもなく (兎子)
蟻の道誰がモーセかキリストか (尚哉)
蟻一匹万有引力と格闘す (矢太)
おい蟻よ挨拶もなく横切るか (なつめ)
ふっと合ってまた別道をゆく蟻二匹 (鬼禿)
働かず日がな一日蟻を観る (下戸)
◆心太
染付けの靑清々し心太ン(紅螺)
黙々と啜る女房の心太(なつめ)
心太のどに銀河の光り行く(茘子)
はぐれ雲ぽっかりひとつ心太 (虚視)
心太ツンと鼻腔が昭和です(一遅)
あの日みた夢の酸っぱさ心太(鬼禿)
心太長い道草をしたもんだ(矢太)
心太の看板も剥げ海の町(弥生)
あの人は話半分ところてん(すかんぽ)
天突きや一生一芸それでよし (下戸)
心太申し訳なくそっと出し(華松)
のどをこすつるりがいいね心太(玲滴)
内またの下駄のおさな子トコロテン(孑孑)
映えはない好きを貫き心太(兎子)
心太指先までも酢に染まる(尚哉)
染付けの靑清々し心太ン(紅螺)
黙々と啜る女房の心太(なつめ)
心太のどに銀河の光り行く(茘子)
はぐれ雲ぽっかりひとつ心太 (虚視)
心太ツンと鼻腔が昭和です(一遅)
あの日みた夢の酸っぱさ心太(鬼禿)
心太長い道草をしたもんだ(矢太)
心太の看板も剥げ海の町(弥生)
あの人は話半分ところてん(すかんぽ)
天突きや一生一芸それでよし (下戸)
心太申し訳なくそっと出し(華松)
のどをこすつるりがいいね心太(玲滴)
内またの下駄のおさな子トコロテン(孑孑)
映えはない好きを貫き心太(兎子)
心太指先までも酢に染まる(尚哉)
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【天句の鑑賞】
「天」に選んだ句とそれに関する鑑賞短文を簡潔に書くというこふみ句会の約束事。
【天句の鑑賞】
「天」に選んだ句とそれに関する鑑賞短文を簡潔に書くというこふみ句会の約束事。
●遠雷や他人行儀な義母といる (下戸)
鑑賞短文=向田邦子ワールドのようなドラマ感、遠雷が実に効果的です。(一遅)
鑑賞短文=義母との微妙な距離感が、季語と相まってドラマを見ているようです。(すかんぽ)
鑑賞短文=…雷はこっちまで来るのだろうか?気まずい沈黙… ドラマのプロローグのような、緊迫感の句で(尚哉)
鑑賞短文=張り詰めた空間の息遣いまで聞こえてきそうです。(なつめ)
鑑賞短文=向田邦子ワールドのようなドラマ感、遠雷が実に効果的です。(一遅)
鑑賞短文=義母との微妙な距離感が、季語と相まってドラマを見ているようです。(すかんぽ)
鑑賞短文=…雷はこっちまで来るのだろうか?気まずい沈黙… ドラマのプロローグのような、緊迫感の句で(尚哉)
鑑賞短文=張り詰めた空間の息遣いまで聞こえてきそうです。(なつめ)
●森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく(すかんぽ)
鑑賞短文=一冊の童話のようなストーリーのある俳句。とてもカッコいいと思いました。(下戸)
鑑賞短文=一読して、スウィフトのガリバーを想起させる童話的な句かと思いましたが、読むうちに[死]の暗示もあり、怖い句でもあると思うに至りました。(弥生)
鑑賞短文=一冊の童話のようなストーリーのある俳句。とてもカッコいいと思いました。(下戸)
鑑賞短文=一読して、スウィフトのガリバーを想起させる童話的な句かと思いましたが、読むうちに[死]の暗示もあり、怖い句でもあると思うに至りました。(弥生)
●みどり児は雷鳴連れて生まれけり(華松)
鑑賞短文=派手に誕生した赤ちゃんは、これからの人生、どんな苦難も一蹴する強さを生まれながらに持ち合わせた事でしょう。(紅螺)
鑑賞短文=句の発するエネルギーにうたれました。(虚視)
鑑賞短文=派手に誕生した赤ちゃんは、これからの人生、どんな苦難も一蹴する強さを生まれながらに持ち合わせた事でしょう。(紅螺)
鑑賞短文=句の発するエネルギーにうたれました。(虚視)
●一閃の雷光をんなの肩白く(一遅)
鑑賞短文=なんと、なまめかしい・・・!(玲滴)
鑑賞短文=なんと、なまめかしい・・・!(玲滴)
●雷は地球の恥部へ堕ちてゆく(矢太)
鑑賞短文=墜ちていくのは雷でしょうか。作者でしょうか。(華松)
鑑賞短文=墜ちていくのは雷でしょうか。作者でしょうか。(華松)
●万緑をぎゅうぎゅう詰めて送りたし(華松)
鑑賞短文=小生は「瓶詰にして」と読んでいたのですが、御句にうなだれました。(孑孑)
鑑賞短文=小生は「瓶詰にして」と読んでいたのですが、御句にうなだれました。(孑孑)
●整然と蟻の行列平屋かな(華松)
鑑賞短文=穏やかないい句です。私は1人アリと遊ぶ疎開先での少年の頃をよび戻してくれました。「平屋」1語も詠む方と読む側との差異が微妙・面白い(鬼禿)
鑑賞短文=穏やかないい句です。私は1人アリと遊ぶ疎開先での少年の頃をよび戻してくれました。「平屋」1語も詠む方と読む側との差異が微妙・面白い(鬼禿)
●花朽ちて蟻の葬列しめやかに(一遅)
鑑賞短文=散る花を静かに悼む蟻の姿。亡くなった方へのしんとした思いを感じます。(兎子)
鑑賞短文=散る花を静かに悼む蟻の姿。亡くなった方へのしんとした思いを感じます。(兎子)
●蟻の道誰がモーセかキリストか
鑑賞短文=女王がいるんだもの。王か神がいるに違いないね。(矢太)
鑑賞短文=女王がいるんだもの。王か神がいるに違いないね。(矢太)
●片思いオデコに切手はる五月 (下戸)
鑑賞短文=「追悼句会」の空気を一蹴した孝多のようなほがらかな句 (矢太)
鑑賞短文=「追悼句会」の空気を一蹴した孝多のようなほがらかな句 (矢太)
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≪今月の天地人≫
≪今月の天地人≫
天=すかんぽさん 49点
代表句=森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく
地=下戸さん 46点
代表句=遠雷や他人行儀な義母といる
人=一遅さん 32点
代表句=一閃の雷光をんなの肩白く
代表句=森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく
地=下戸さん 46点
代表句=遠雷や他人行儀な義母といる
人=一遅さん 32点
代表句=一閃の雷光をんなの肩白く
≪今月の天地人句≫
天=森に眠ていつしか蟻に曳かれゆく(すかんぽ) 35点
地=遠雷や他人行儀な義母といる (下戸) 33点
人=振り向けば万緑のなか退院す(鬼禿) 15点
地=遠雷や他人行儀な義母といる (下戸) 33点
人=振り向けば万緑のなか退院す(鬼禿) 15点
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≪幹事より、ひと言≫
≪幹事より、ひと言≫
久しぶりの幹事役で、PC操作に手こずり
お手元に届かない方にはご迷惑をおかけしました。
皆様の句をいち早く拝見し、こういう表現の仕方があるのかと
何度も感服致しました。
(令和5年6月末日)
お手元に届かない方にはご迷惑をおかけしました。
皆様の句をいち早く拝見し、こういう表現の仕方があるのかと
何度も感服致しました。
(令和5年6月末日)
郷愁の詩人与謝蕪村 №9 [ことだま五七五]
春の部 6
詩人 萩原朔太郎
菜の花や月は東に日は西に
詩人 萩原朔太郎
菜の花や月は東に日は西に
これも明るい近代的の俳句であり、万葉集あたりの歌を聯想れんそうされる。万葉の歌に「東の野に陽炎かげろうの立つ見えて顧かえりみすれば月傾きぬ」というのがある。
菜の花や鯨くじらも寄らず海暮くれぬ
菜種畠なたねばたけの遠く続いてる傾斜の向うに、春昼の光に霞かすんだ海が見え、沖では遠く、鯨が潮しおを噴ふいてるのである。非常に光の強く、色彩の鮮明な南国的漁村風景を描いてる。日本画よりはむしろ油絵の画題であろう。
菜の花や昼ひるひとしきり海の音
前と同様、南国風景の一であり、閑寂かんじゃくとした漁村の白昼まひる時を思わせる。
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
『郷愁の詩人与謝蕪村』 青空文庫
読むラジオ万能川柳 №162 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆6月7日、14日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ、エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、
6月7日の放送です。
そろそろ梅雨入り!?
そろそろ梅雨入り!?
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「イケメンを詠むと師匠は没にする」(咲弥アン子大名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は203 句の投稿がありました!
・ラジ川で安否確認されている(柳王・春爺)
・買い忘れ気が付いたのは調理中(東 孝案)
・オレこぼす飯粒妻は見逃さず(大名人・龍龍龍)
・雨だれは曲を生み出すピアニスト(カラリ)
・AIの師匠のおかげ新名人(柳王・鵜野森マコピィ)
・ 句を詠んで幸せなんだと安心す(柳王・平谷五七五)
・走り梅雨アスファルトに点描画(桐山榮壽)
・お仲間になれた気がする初採用(名もなき天使)
・時期はずれ台風接近肝冷やす(名人・キジバト交通)
・強運会決定ニュースなに着てく(大名人・東海島田宿)
・肝心な時に夫はもう寝てる(大名人・やんちゃん)
・外に出りゃスイムウェアだよ暴風雨(大名人・せきぼー)
・戦車もたまには洗車するのかな (じゅんちゃん)
・銀行じゃオレのあだ名はパスワード(大和三山)
・0点をこれから上がる誉める祖父(名人・まご命)
・知り合いの名前がすぐに出てこない (名人・おむすびよ)
・世襲でも良いからちゃんと仕事して(高橋永喜)
☆タケシのヒント!
「高橋さん、3回目の秀逸です。名人昇進です。おめでとうございます。悪いのは世襲ではなくて、仕事しないこと、という発見がありますね。聞いてるか、翔太郎!税金をいただいているんだということを忘れないでほしいです。」
・付き添いが大半占めるカレンダー(大名人・ポテコ)
・片道にニ時間かけて診るニ分(柳王・アンリ)
・抱きしめてあげたぶんだけ子は巣立ち(大名人・美ら小雪)
・隅っこに名も知らぬ花凛と咲く(大名人・じゅんじゅん)
・どの局も洗濯しろと予報士が(大名人・ワイン鍋)
・まな板の音軽き日と重たき日(柳王・すみれ)
・ヘルメット眼鏡にマスクどなたです?(大柳王・けんけん)
・新名人昨日は東今日は西(ぽこにゃん)
・台風も地震もなにか言いたげで(翔のんまな)
・ふるさとの言葉に心かんまされ(柳王・里山わらび)
・背負い方さまになったねランドセル(名人・ soji)
・方針の骨は太いが密度なし(大柳王・入り江わに)
・のど痛が口内炎と歯肉炎に (しゃま)
・巨乳乗せオレ黙らせた衛生士(そうそう)
・せせらぎも毎日聞くと飽きてくる(大柳王・ユリコ)
・靴下の穴縫う持続可能性(大名人・ぼうちゃん)
・ 七冠が食べれば直ぐに完売に(名人・のりりん)
・熱いのに何か冷たい妻の飯(柳王・恋するサボテンちゃん)
◎今週の一句・世襲でも良いからちゃんと仕事して(高橋永喜)
◯二席・まな板の音軽き日と重たき日(柳王・すみれ)
◯三席・買い忘れ気が付いたのは調理中(東孝案)
【お知らせ】
昨年の秋にも開催して大好評いただいた川柳企画をふたたびおこないます!
歯と口の健康に貢献するオハヨー乳業のロイテリヨーグルトが、
あなたからの川柳を大募集。テーマはもちろん「歯と口の健康」です。
今回は、「一般部門」だけでなく「こども部門」があります。
こども部門は未就学児と小学生が対象。
こども大賞を含め、3名いさまにステキなプレゼントが贈られるので、
ぜひぜひ、歯と口の健康をテーマにした川柳を送ってくださいね。
【編集後記】
最近はグミにの押されがちのガムですが、
健康に良いという記事を見ました。
何でも脳の血流が良くなり、髪の毛も生えてくるとか。
私もグミ派だったのですが、久しぶりにガムをかむこの頃です。(タケシ拝)
◆6月14日の放送です
歯と口の健康に貢献するロイテリヨーグルト
歯と口の健康に貢献するロイテリヨーグルト
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「ポテチっていつやめるかが難しい」(グランパ名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は204句の投稿がありました!
・運動会日焼け止め塗る小学生(東孝案)
・歯がだめになると気力が衰える(柳王・春爺)
・タケシさん貴志さんよりよくしゃべり(初投稿・かわとようじ)
・名人の道は厳しいでもいいの(カラリ)
・この電話とったばかりに残業に(名人・おむすび)
・引き出しを開けると爺ちゃんの匂い(名人・やんちゃん)
・豚まんか俺はと思う蒸し暑さ(大名人・せきぼー)
・濃紫陽花遠まわりしてポストまで(柳王・すみれ)
・開けないで謎の卑弥呼で居たいのよ(柳王・鵜野森マコピィ)
・女優までアレンジをした料理人(柳王・アンリ)
・人間のものではないぞこの地球(新名人・高橋永喜)
・月曜日無職になってもやっぱりイヤ(とんからりん)
・本当に大丈夫かなぁPAC3 (大名人・美ら小雪)
・ニンゲンはもういいかなとネコにきく(柳王・平谷五七五)
・街中で産声あげる新緑よ(桐山榮壽)
・ラジ川をすすめた柳友(とも)よありがとう(名もなき天使)
・探しもの何を検索忘れたよ(柳王・恋するサボテンちゃん)
・麦わらが父居るように置いてある(翔のんまな)
☆タケシのヒント!
「父の日が近いというわけではないのですが、今週は秀逸と二席がお父さんを詠んだ句になりました。嗅覚に訴える二席も良かったのですが、秀逸は映像がパッ浮かんできますね。お見事です。」
・ラジ川にあったらいいね同郷会(大柳王・けんけん)
・ファンブック載っちゃいましたエヘヘヘヘ(大名人・ワイン鍋)
・寡黙でも背中が語る父だった(柳王・里山わらび)
・レカネバブ何のお薬だったっけ? (大名人・不美子)
・じゅんじゅんは久喜でも確実腕を上げ(くろぽん)
・しゃまさんは大丈夫かと空見上げ(名人 ・ soji)
・俺はなあ顔に寝ぐせがつくんだよ(柳王・荻笑)
・さみしさを隠し米とぐ妻入院(大名人・じゅんじゅん)
・進路気になる台風と北山くん(しゃま)
・ラジ川の皆さん締め切り守ろうネ(名人 ・のりりん)
・エコバック提げ急ぎ足シンデレラ(大名人・ぼうちゃん)
・強運会もちろん行くときゃ全裸です(そうそう)
・サプライズ7日遅れのボツのツボ大名人・咲弥アン子)
・イクメンで評価を上げる男ども(大柳王・ユリコ)
・ 千手ネタ数えるほどのヒマが出来(大名人・はる)
・わらびさまお国訛りがリフレイン(柳王・かたつむり) /
・父の日は忘れないでねスネるから(大柳王・入り江わに)
・ゴジラにも壊せなかったビルヂング(風歌)
◎今週の一句・麦わらが父居るように置いてある(翔のんまな)
◯二席・引き出しを開けると爺ちゃんの匂い(大名人・やんちゃん)
◯三席・月曜日無職になってもやっぱりいイヤ(とんからりん)
【編集後記】
選者を引き受けることが多い季節なのですが、
なるべく類句を選ばないように過去の入選作を復習します。
過去の入選作を読み返すと時代を感じますねえ。
川柳はやっぱり生き物だなあ、と実感する瞬間です。(タケシ拝)
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
郷愁の詩人与謝蕪村 №8 [ことだま五七五]
春の部 5
詩人 萩原朔太郎
詩人 萩原朔太郎
いもが垣根三味線草(さみせんぐさ)の花咲きぬ
万葉集の恋歌にあるような、可憐(かれん)で素朴な俳句である。ここで「妹」という古語を使ったのは、それが現在の恋人でなく、過去の幼な友達であったところの、追懐を心象しているためであろう。それ故に三味線草(ぺんぺん草)の可憐な花が、この場合の詩歌によく合うのである。句の前書には「琴心挑美人(きんしんもてびじんにいどむ)」とあり、支那の故事を寓意(ぐうい)させてあるけれども、文字の字義とは関係なく、琴の古風な情緒が、昔のなつかしい追懐をそそるという意味で使ったのだろう。この句もやはり前のと同じく、実景の写生でなくして、心象のイメージに托した咏嘆詩であり、遅き日の積(つも)りて遠き昔を思う、蕪村郷愁曲の一つである。
鶯(うぐいす)の鳴くやちいさき口開けて
単純な印象を捉(とら)えた、純写生的の句のように思われる。しかし鶯という可憐な小鳥が、真紅(しんく)の小さな口を開けて、春光の下に力一杯鳴いてる姿を考えれば、何(なん)らかそこにいじらしい、可憐(かれん)な、情緒的の想念が感じられる。多分作者は、こうした動物の印象からして、その昔死別れた彼の幼ない可憐な妹(蕪村にそうした妹があったかどうか、実の伝記としては不明であるが)もしくは昔の小さな恋人を追懐して、思慕と恋愛との交錯した情緒を感じ、悲痛な咏嘆(えいたん)をしたのであろう。前掲の「妹が垣根」や「白梅や」等の句と対比して鑑賞する時、こうした蕪村俳句の共通する抒情味がよく解るのである。
行く春や白き花見ゆ垣の隙(ひま)
この句もまた、蕪村らしく明るい青春性に富んでいる。元来日本文化は、上古の奈良朝時代までは、海外雄飛の建国時代であったため、人心が自由で明るく、浪漫的(ろうまんてき)の青春性に富んでいたのであるが、その後次第に鎖国的となり、人民の自由が束縛されたため、文学の情操も隠遁的(いんとんてき)、老境的となり、上古万葉の歌に見るような青春性をなくしてしまった。特に徳川幕府の圧制した江戸時代で、一層これが甚だしく固陋(ころう)となった。人々は「さび」や「渋味」や「枯淡」やの老境趣味を愛したけれども、青空の彼岸(ひがん)に夢をもつような、自由の感情と青春とをなくしてしまった。しかるに蕪村の俳句だけは、この時代の異例であって、そうした青春性を多分に持っていた。前出した多くの句を見ても解る通り、蕪村の句には「さび」や「渋味」の雅趣がすくなく、かえって青春的の浪漫感に富んでいる。したがって彼の詩境は、「俳句的」であるよりもむしろ「和歌的」であり、上古奈良朝時代の万葉集や、明治以来の新しい洋風の抒情詩などと、一脈共通するところがあるのである。
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №161 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆5月17、24日、31日放送分
川柳家・lコピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、
5月17日の放送です。
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」、
5月17日の放送です。
おかげさまで放送8年目に突入!!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
https://fm839.com/program/p00000281
放送の音源・・・https://youtu.be/-zKiDEPSfAs
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
https://fm839.com/program/p00000281
放送の音源・・・https://youtu.be/-zKiDEPSfAs
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「大半は仕事にならぬ連休(やすみ)明け」(はる大名人)
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「大半は仕事にならぬ連休(やすみ)明け」(はる大名人)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は189句の投稿がありました!
・バスツアー尿漏れパンツ必需品(東孝案)
・頻尿で行けなくなったバス旅行(柳王・春爺)
・わたくしも60歳の8年目(カラリ)
・ダイヤルを回す電話にとまどう子 (とんからりん)
・変だよね夏冬どっち掛け布団(柳王・鵜野森マコピィ)
・ワクワクと家庭菜園鍬入れる(名人・キジバト交通)
・早咲のカーネーションを母の日に(つや姫)
・ハンバーガーどうも食の美感じない(大名人・東海島田宿)
・音と音水の鏡に雨が降る(バレリア)
・来月もランチの予定妻ばかり(大名人・やんちゃん)
・ AIに相談しましょう泉さん(せ・ら・び)
・悩みなど過ぎてしまえばだったネに(大柳王・すみれ)
・ワクチンをコロナ5類に備え打つ(名人 ・せきぼー)
・嫌な事きっぱり嫌と言う老後(高橋永喜)
・日本人メジャーへ行くとヒゲはやす(名人・おむすび)
・動けないベッドから見た空の色(柳王・アンリ)
・バスツアー尿漏れパンツ必需品(東孝案)
・頻尿で行けなくなったバス旅行(柳王・春爺)
・わたくしも60歳の8年目(カラリ)
・ダイヤルを回す電話にとまどう子 (とんからりん)
・変だよね夏冬どっち掛け布団(柳王・鵜野森マコピィ)
・ワクワクと家庭菜園鍬入れる(名人・キジバト交通)
・早咲のカーネーションを母の日に(つや姫)
・ハンバーガーどうも食の美感じない(大名人・東海島田宿)
・音と音水の鏡に雨が降る(バレリア)
・来月もランチの予定妻ばかり(大名人・やんちゃん)
・ AIに相談しましょう泉さん(せ・ら・び)
・悩みなど過ぎてしまえばだったネに(大柳王・すみれ)
・ワクチンをコロナ5類に備え打つ(名人 ・せきぼー)
・嫌な事きっぱり嫌と言う老後(高橋永喜)
・日本人メジャーへ行くとヒゲはやす(名人・おむすび)
・動けないベッドから見た空の色(柳王・アンリ)
☆タケシのヒント!
「入院したことのある方なら、誰でも実感共感できる句ではないでしょうか。特に清々しい5月。この思いもひとしおですね。来週は、退院した開放感を句にして送ってくださいね。」
「入院したことのある方なら、誰でも実感共感できる句ではないでしょうか。特に清々しい5月。この思いもひとしおですね。来週は、退院した開放感を句にして送ってくださいね。」
・かたつむり片付け無理の略なのか(名人・わこりん)
・うちの子がもしもジャニーズだったなら(大名人・美ら小雪)
・コロナ禍の後に続くは増税禍(刑事コロンダ)
・夕日だけハワイと同じマイホーム(柳王・恋するサボテンちゃん)
・ラジ川は末広がりの祝杯を(柳王・かたつむり)
・半端ないマスク外した解放感(大名人・じゅんじゅん)
・不器用が初のちぎり絵ほっこりと(くろぽん)
・ファンZoom映らないとこほどおしゃれし(しゃま)
・女って怒りと愛でできている(大名人・咲弥アン子)
・らんまんを見て草引きをする微妙(大柳王・ユリコ)
・可愛さが倍増するね笑顔だと(大名人・はる)
・祝8年皆も8才年とった(名人・のりりん)
・マスク取れ美人が減った気がしてる(名人 ・ soji)
・自動かと思ってかざす蛇口前(そうそさ)
・アンリさんが大好きなんですねみんな(大柳王・けんけん)
・知らなかった筈はなかろう大炎上(柳王・フーマー)
・生きるのも大変だけど死ぬのもね(柳王・平谷五七五)
・白身魚フライ魚の名を調べ(名人・ぼうちゃん)
・恐ろしや人事評価もAIで(じゅんちゃん)
・ 傘寿ですうがい手洗い皿洗い(翔のんまな)
・うちの子がもしもジャニーズだったなら(大名人・美ら小雪)
・コロナ禍の後に続くは増税禍(刑事コロンダ)
・夕日だけハワイと同じマイホーム(柳王・恋するサボテンちゃん)
・ラジ川は末広がりの祝杯を(柳王・かたつむり)
・半端ないマスク外した解放感(大名人・じゅんじゅん)
・不器用が初のちぎり絵ほっこりと(くろぽん)
・ファンZoom映らないとこほどおしゃれし(しゃま)
・女って怒りと愛でできている(大名人・咲弥アン子)
・らんまんを見て草引きをする微妙(大柳王・ユリコ)
・可愛さが倍増するね笑顔だと(大名人・はる)
・祝8年皆も8才年とった(名人・のりりん)
・マスク取れ美人が減った気がしてる(名人 ・ soji)
・自動かと思ってかざす蛇口前(そうそさ)
・アンリさんが大好きなんですねみんな(大柳王・けんけん)
・知らなかった筈はなかろう大炎上(柳王・フーマー)
・生きるのも大変だけど死ぬのもね(柳王・平谷五七五)
・白身魚フライ魚の名を調べ(名人・ぼうちゃん)
・恐ろしや人事評価もAIで(じゅんちゃん)
・ 傘寿ですうがい手洗い皿洗い(翔のんまな)
◎今週の一句・動けないベッドから見た空の色(柳王・アンリ)
◯二席・ AIに相談しましょう泉さん(せ・ら・び)
◯三席・女って怒りと愛でできている(大名人・咲夜アン子)
◯二席・ AIに相談しましょう泉さん(せ・ら・び)
◯三席・女って怒りと愛でできている(大名人・咲夜アン子)
【お知らせ】
昨年も行われて大好評だった、「仲畑流万能川柳Zoomファンミーティング」、
今年も「第3回」を行います。
本日17日が参加申し込みの期限ですので、お早めにお願いします!!
日時は、5月27日(土)午後2時~3時30分。
仲畑さんももちろん参加されます。昨年に続き「Zoom仲畑流万能川柳大句会mini」も開催予定。
昨年も行われて大好評だった、「仲畑流万能川柳Zoomファンミーティング」、
今年も「第3回」を行います。
本日17日が参加申し込みの期限ですので、お早めにお願いします!!
日時は、5月27日(土)午後2時~3時30分。
仲畑さんももちろん参加されます。昨年に続き「Zoom仲畑流万能川柳大句会mini」も開催予定。
【編集後記】
2016年5月18にスタートした
このラジオ万能川柳、おかげさまで8秀年目に突入しました!!
はじめての秀逸はあさひろさんの
「大相撲ウラ返っても勝ち名乗り」でした。
大相撲で宇良を見るたびに、この句を思い出します。
これからも宇良に負けずに、ますますがんばります!!(タケシ拝)
2016年5月18にスタートした
このラジオ万能川柳、おかげさまで8秀年目に突入しました!!
はじめての秀逸はあさひろさんの
「大相撲ウラ返っても勝ち名乗り」でした。
大相撲で宇良を見るたびに、この句を思い出します。
これからも宇良に負けずに、ますますがんばります!!(タケシ拝)
○5月24日の放送
暑くなったり寒くなったり。。。。
放送の音源・・・https://youtu.be/KHkuLtB4hEA
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「風のよに旅立ちできたノッポさん」(里山わらび柳王)
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「風のよに旅立ちできたノッポさん」(里山わらび柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は197句の投稿がありました!
・8年目あの頃オレは七十代(柳王・春爺)
・手術中クシャミ出ぬかと花粉症(大名人・龍龍龍)
・笑点があるから今日は日曜日(とんからりん)
・4時起きで今朝も張りきる子の弁当(カラリ)
・悪党も生まれた時は皆天使 (名人・金星玉三郎)
・寝過ごした目覚めりゃラジ川8秀年(大名人・不美子)
・気をつけよう紅葉マークと妻の勘(名人 ・グランパ)
・大凧が相模の空をわしづかみ(名人・せきぼー)
・8年目あの頃オレは七十代(柳王・春爺)
・手術中クシャミ出ぬかと花粉症(大名人・龍龍龍)
・笑点があるから今日は日曜日(とんからりん)
・4時起きで今朝も張りきる子の弁当(カラリ)
・悪党も生まれた時は皆天使 (名人・金星玉三郎)
・寝過ごした目覚めりゃラジ川8秀年(大名人・不美子)
・気をつけよう紅葉マークと妻の勘(名人 ・グランパ)
・大凧が相模の空をわしづかみ(名人・せきぼー)
☆タケシのヒント!
「せきぼーさん、5回目の秀逸です。大名人昇進です。おめでとうございます。4年ぶりに開催された「相模の大凧まつり」。空をわしづかみ、とは、ダイナミック。心をわしづかみされました。」
「せきぼーさん、5回目の秀逸です。大名人昇進です。おめでとうございます。4年ぶりに開催された「相模の大凧まつり」。空をわしづかみ、とは、ダイナミック。心をわしづかみされました。」
・原爆の何が分かるの40分(初投稿・西浦健二郎)
・大切な皿とグラスはなぜか割れ(大名人・やんちゃん)
・平和なら知らずにすんだセレンスキー(柳王・かたつむり)
・もう二度と日本軍などなっちゃダメ(高橋永喜)
・始まったカウントダウン総選挙(刑事コロンダ)
・マリウポリ今ヒロシマが希望の地(大柳王・入り江わに)
・ここ暫し休む闘病中に付(名人・どんぶらこ)
・連れ添って初の寂しさ味わって(大名人・ポテコ)
・ファンミーティングまでに痩せるのまた無理で(大名人・美ら小雪)
・色々な励まし受けて「ありがとう」(柳王・アンリ)
・核よりもチラつかせるならパンティーを(柳王・恋するサボテンちゃん)
・押し入れの中はごちゃっとしててよい(柳王・平谷五七五)
・一人分カレーを作るのが得意(大名人・じゅんじゅん)
・口げんか必ず馬鹿なほうが勝ち(翔のんまな)
・締め切りを仏の時間で投句した(名人・パリっ子)
・ラジ川は家族のようにあたたかい(柳王・すみれ)
・久々の実家びっくりする音量(大名人・ワイン鍋)
・脱マスク取り組みすすむ国技館(里山わらび)
・良い人と書いてオットと読んだ頃(大名人・マルコ)
・比喩じゃなくほんと揺れている日本(しゃま)
・プーチンも呼んで見せたい原爆碑(名人・soji)
・Zoomでもマスクをしたいファンミです(大名人・咲弥アン子)
・8年前今よりず〜っと痩せていた(名人・ のりりん)
・朝来ないラジオ壊れたラジオっ子(大柳王・けんけん)
・披露宴スピーチで知る子の仕事(大名人・はる)
・ウィンナー俺の分だけお徳用(そうそう)
・スパゲティーとフォーク生み出す遠心力(大名人・ぼうちゃん)
・大切な皿とグラスはなぜか割れ(大名人・やんちゃん)
・平和なら知らずにすんだセレンスキー(柳王・かたつむり)
・もう二度と日本軍などなっちゃダメ(高橋永喜)
・始まったカウントダウン総選挙(刑事コロンダ)
・マリウポリ今ヒロシマが希望の地(大柳王・入り江わに)
・ここ暫し休む闘病中に付(名人・どんぶらこ)
・連れ添って初の寂しさ味わって(大名人・ポテコ)
・ファンミーティングまでに痩せるのまた無理で(大名人・美ら小雪)
・色々な励まし受けて「ありがとう」(柳王・アンリ)
・核よりもチラつかせるならパンティーを(柳王・恋するサボテンちゃん)
・押し入れの中はごちゃっとしててよい(柳王・平谷五七五)
・一人分カレーを作るのが得意(大名人・じゅんじゅん)
・口げんか必ず馬鹿なほうが勝ち(翔のんまな)
・締め切りを仏の時間で投句した(名人・パリっ子)
・ラジ川は家族のようにあたたかい(柳王・すみれ)
・久々の実家びっくりする音量(大名人・ワイン鍋)
・脱マスク取り組みすすむ国技館(里山わらび)
・良い人と書いてオットと読んだ頃(大名人・マルコ)
・比喩じゃなくほんと揺れている日本(しゃま)
・プーチンも呼んで見せたい原爆碑(名人・soji)
・Zoomでもマスクをしたいファンミです(大名人・咲弥アン子)
・8年前今よりず〜っと痩せていた(名人・ のりりん)
・朝来ないラジオ壊れたラジオっ子(大柳王・けんけん)
・披露宴スピーチで知る子の仕事(大名人・はる)
・ウィンナー俺の分だけお徳用(そうそう)
・スパゲティーとフォーク生み出す遠心力(大名人・ぼうちゃん)
◎今週の一句・大凧がさがみの空をわしづかみ(名人・せきぼー)
◯二席・久々の実家びっくりする音量(大名人・ワイン鍋)
◯三席・平和なら知らずにすんだゼレンスキー(柳王・かたつむり)
◯二席・久々の実家びっくりする音量(大名人・ワイン鍋)
◯三席・平和なら知らずにすんだゼレンスキー(柳王・かたつむり)
【お知らせ】
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングが行われる
今週末の27日が迫ってきました。
昨年は46人が参加したのですが、今回はそれを上回る49人が参加。
さらに賑やかに盛り上がるだろうと思います。本当にありがとうございます。
その27日は土曜日ですが、
その前日の26日の金曜日にも、万能川柳ファンには楽しみがあります。
皆さんもご存知、NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」の5月26日放送分で、
万能川柳の句が登場する、ということです。
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングが行われる
今週末の27日が迫ってきました。
昨年は46人が参加したのですが、今回はそれを上回る49人が参加。
さらに賑やかに盛り上がるだろうと思います。本当にありがとうございます。
その27日は土曜日ですが、
その前日の26日の金曜日にも、万能川柳ファンには楽しみがあります。
皆さんもご存知、NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」の5月26日放送分で、
万能川柳の句が登場する、ということです。
【編集後記】
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングが迫ってきました。
去年以上の方が参加されるということで本当にうれしく、楽しみなのですが、
やはりリアルに会うのが一番ではあります。
このままコロナが収まって、来年は実際にお会いしたいなあ。(タケシ拝)
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングが迫ってきました。
去年以上の方が参加されるということで本当にうれしく、楽しみなのですが、
やはりリアルに会うのが一番ではあります。
このままコロナが収まって、来年は実際にお会いしたいなあ。(タケシ拝)
〇5月31日の放送
梅雨めいてきました
放送の音源・・・https://youtu.be/d2ALSYcMuPM
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「何なのよ昨日冷房今日暖房」(鵜野森マコピィ柳王)
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「何なのよ昨日冷房今日暖房」(鵜野森マコピィ柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は204句の投稿がありました!
・節約で病院行かず免疫で(名人・金星玉三郎)
・妻が言う週に六日は留守にして(じゅんちゃん)
・まぁいいか総理の子でもあの程度(桐山榮壽)
・節約で病院行かず免疫で(名人・金星玉三郎)
・妻が言う週に六日は留守にして(じゅんちゃん)
・まぁいいか総理の子でもあの程度(桐山榮壽)
☆タケシのヒント!
「政務秘書官を更迭された総理の息子さんを詠んだ句です。ご自身のご家族に引きつけて巧く詠んでいますね。私自身もバカ息子ですからね。お恥ずかしい限りです。」
「政務秘書官を更迭された総理の息子さんを詠んだ句です。ご自身のご家族に引きつけて巧く詠んでいますね。私自身もバカ息子ですからね。お恥ずかしい限りです。」
・大谷も辛いよ毎日誉められちゃ(大名人・龍龍龍)
・定年後地獄か否か腕次第(高橋永喜)
・俺に推すリスキリングは家事と妻(新大名人・せきぼー)
・春さんの生存確認ラジ川で(カラリ)
・井戸水でトマトを冷やす婆ちゃんち(大名人・やんちゃん)
・週刊誌時には奪う地位名誉(大名人・東海島田宿)
・柳友(とも)からの強い勧めで初投句(初投稿・名もなき天使)
・月曜の朝の迷いは雨の勝ち(もふもふ)
・あたためて食べてのメモのあたたかさ(大和三山)
・年一度事件が起こる相模原(柳王・アンリ)
・アクリル板役目を終えて何処へ行く(名人・まご命)
・酔っぱらうsojiさんギャグにハマり中(大名人・美ら小雪)
・音量が子の家テレビ超低い(くろぽん)
・はしご酒酔うほど増える綺麗どころ(せ・ら・び)
・6月だ早く来い来いファンブック(大名人・ワイン鍋)
・ぬか床をかんます妻はおふくろ似(柳王・かたつむり)
※かんます…会津弁で、かきまわす
・嬉しくて飾りおきたいボツの壺(柳王・里山わらび)
・可愛さは遠くの孫よりこのワンコ(大名人 ・じゅんじゅん)
・過疎化して出番が多い運動会(大名人・はる)
・ミサイルを落ちる衛星言い直し(大柳王・入り江わに)
・ファンZoom結ぶの題が皆結び(しゃま)
・コロナがくれたZ oomの思い出(大名人・咲弥アン子)
・友だちとわこりん騒ぐ声もいい(名人・soji)
・亡き父のパンツ洗濯カゴの底(大柳王・ユリコ)
・ただいまの声と一緒に蚊も入る(名人・ のりりん)
・カゴ覗き「今日はなあに?」と言える仲(大柳王・けんけん)
・力士って肘と踵が美しい(柳王・平谷五七五)
・朝まだき既に更新師のブログ(柳王・フーマー)
・自分のは見てもオモシロない乳首(そうそう)
・いい恋をしてる人だけ美しい(大名人・マルコ)
・ビニール紐までも巣材にするけなげ(大名人・ぼうちゃん)
・ハシゴには登らないでと要注意(大名人・ポテコ)
・定年後地獄か否か腕次第(高橋永喜)
・俺に推すリスキリングは家事と妻(新大名人・せきぼー)
・春さんの生存確認ラジ川で(カラリ)
・井戸水でトマトを冷やす婆ちゃんち(大名人・やんちゃん)
・週刊誌時には奪う地位名誉(大名人・東海島田宿)
・柳友(とも)からの強い勧めで初投句(初投稿・名もなき天使)
・月曜の朝の迷いは雨の勝ち(もふもふ)
・あたためて食べてのメモのあたたかさ(大和三山)
・年一度事件が起こる相模原(柳王・アンリ)
・アクリル板役目を終えて何処へ行く(名人・まご命)
・酔っぱらうsojiさんギャグにハマり中(大名人・美ら小雪)
・音量が子の家テレビ超低い(くろぽん)
・はしご酒酔うほど増える綺麗どころ(せ・ら・び)
・6月だ早く来い来いファンブック(大名人・ワイン鍋)
・ぬか床をかんます妻はおふくろ似(柳王・かたつむり)
※かんます…会津弁で、かきまわす
・嬉しくて飾りおきたいボツの壺(柳王・里山わらび)
・可愛さは遠くの孫よりこのワンコ(大名人 ・じゅんじゅん)
・過疎化して出番が多い運動会(大名人・はる)
・ミサイルを落ちる衛星言い直し(大柳王・入り江わに)
・ファンZoom結ぶの題が皆結び(しゃま)
・コロナがくれたZ oomの思い出(大名人・咲弥アン子)
・友だちとわこりん騒ぐ声もいい(名人・soji)
・亡き父のパンツ洗濯カゴの底(大柳王・ユリコ)
・ただいまの声と一緒に蚊も入る(名人・ のりりん)
・カゴ覗き「今日はなあに?」と言える仲(大柳王・けんけん)
・力士って肘と踵が美しい(柳王・平谷五七五)
・朝まだき既に更新師のブログ(柳王・フーマー)
・自分のは見てもオモシロない乳首(そうそう)
・いい恋をしてる人だけ美しい(大名人・マルコ)
・ビニール紐までも巣材にするけなげ(大名人・ぼうちゃん)
・ハシゴには登らないでと要注意(大名人・ポテコ)
◎今週の一句・まぁいいか総理の子でもあの程度(桐山榮壽)
◯二席・ビニール紐までも巣材にするけなげ(大名人・ぼうちゃん)
◯三席・あたためて食べてのメモのあたたかさ(大和三山)
◯二席・ビニール紐までも巣材にするけなげ(大名人・ぼうちゃん)
◯三席・あたためて食べてのメモのあたたかさ(大和三山)
【お知らせ】
第3回仲畑流万能川柳Zoomファミーティング 、5月27日の土曜日に無事終わりました 。
本当にありがとうございます。
昨年の46人を上回る50人の参加 、本当に 企画者としては嬉しい限りです。
皆さん、お集まりいただきありがとうございます 。
まずですね、ファンミーティングの最初に衝撃的な発言がありました。
第3回仲畑流万能川柳Zoomファミーティング 、5月27日の土曜日に無事終わりました 。
本当にありがとうございます。
昨年の46人を上回る50人の参加 、本当に 企画者としては嬉しい限りです。
皆さん、お集まりいただきありがとうございます 。
まずですね、ファンミーティングの最初に衝撃的な発言がありました。
【編集後記】
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングも終わって、
もう6月。6月からは選者の仕事が多くなります。
今年はどんな秀作と出合えるでしょうか。
皆さんもぜひご参加くださいね!!(タケシ拝)
=================================== 水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
第3回仲畑流万能川柳Zoomファンミーティングも終わって、
もう6月。6月からは選者の仕事が多くなります。
今年はどんな秀作と出合えるでしょうか。
皆さんもぜひご参加くださいね!!(タケシ拝)
=================================== 水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
こふみ会・句会ものがたり №119 [ことだま五七五]
こふみ会・句会ものがたり
行くも良い良い、行かぬも良い良い……コロナ禍あけのリアル句会
「切手」「逃げ水」「幼き孝多」「二人」
俳句・こふみ会
幹事さんから、≪令和5年5月の句会≫の案内状が送られました。
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こふみ句会のみなさま
五月のこふみ句会は、孝多さんを偲んでの追悼句会です。
久々に、表参道のTCCクラブで開席します。
「たひらさんさようなら」の部屋が一週間設けられる。その初日です。
みんなで「さようなら」を言ってから、句会を始めよういう心積りです。
●兼題(孝多さんの名句からピックアップしました)
切手「凧あげよう空に小さな切手貼ろう」
幼き孝多「流れ星幼き孝多は母の背に」
逃げ水「逃げ水はもう逃げられず海に果つ」
二人「肩寄せて二人でいます2月です」(辞世句)
●当日席題はなしです。おしゃべりの時間をたくさん取りたいなあ、と。
●五月二〇日13:00開席
●会費千五百円(お弁当代です)
当月幹事:直也・兎子・矢太
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【当日寄せられた全作品】は下記のとおり。13名 52句
◆切手
・片思いオデコに切手はる五月 (下戸)
・切手はり四月の月報送る人亡く(玲滴)
・五月雨や切手は宛先が分からない(矢太)
・とっておきの切手は光琳燕子花(かきつばた)(弥生)
・薫風に切手を貼ってあなたへ(鬼禿)
・切手貼る目はランランと春便り(華松)
・春燈や亡人(ちち)の切手のコレクション(可不可)
・春露で切手を貼りますさようなら (兎子)
・君逝けり切手を貼りし空の果て (虚視)
・切手貼りそちらの夏空届けてよ (尚哉)
・古切手和紙に思いを書きし夏(紅螺)
・今日の日に切手を貼って後の世へ(風花)
・切手を禁じ手となしたり孝多(孑孑)
◆逃げ水
・逃げ水を横切っている老いた犬(紅螺)
・追いかけてつかまらぬ君まるで逃げ水(玲滴)
・逃げ水や恋の幻追ふににて(弥生)
・逃げ水や冥途の孝多どのあたり(尚哉)
・不倫とは逃げ水のごと屋根のロゴ(下戸)
・逃げ水を手品のように操りて(華松)
・幼き日逃げ水のごと追い続け(虚視)
・逃げ水に笑顔苦顔の孝多おり(孑孑)
・追いつけないあなたの背中逃げ水と(兎子)
・逃げ水や我が道を行く他はなし(可不可)
・逃げ水は私の影から逃げてゆく(矢太)
・逃げ水やチャーンと右て上げて逝く(風花)
・逃げてのがれて逃げ水いまの爆心地 (鬼禿)
◆幼き孝多
・夏帽子幼き孝多スキップで (紅螺)
・九九習う幼き孝多に飛花一片 (尚哉)
・文字好む幼き孝多は本をなめ (華松)
・母の背の孝多うらめし母の中 (鬼禿)
・秩父より流れ星追う幼き孝多 (玲滴)
・ままごとの孝多父さん青葉陰 (弥生)
・ふらここの幼き孝多飛翔せり (風花)
・初虹のおそらで遊ぼ孝多さん (兎子)
・胸の底幼き孝多隠れ住み (虚視)
・夢を見る幼き孝多吾子(あこ)の天瓜粉 (可不可)
・おギャーと広告孝多ここにあり (下戸)
・天の川幼き孝多泳ぎ去る (矢太)
・幼児から孝多は虹に腰かけて (孑孑)
◆二人
・遥かなる旅は俳句と同行二人 (華松)
・長かったふたりぽっちや流れ星 (矢太)
・今だって二人でいます五月です (尚哉)
・春代宛切手無用の恋日記 (孑孑)
・二人いて一人になりたい水芭蕉 (下戸)
・五月雨も二人で居りてこそなれば (風花)
・やっぱりふたりづうっと日本橋から (鬼禿)
・鯉幟赤ちゃん二人の乳母車 (紅螺)
・二人居て縁側で新茶すすりけり (玲滴)
・二人して夏の色とはなりにけり (可不可)
・いつの日も少年孝多と二人連れ (虚視)
・花冷えの二人の姿憧れて (兎子)
・キャンパスに二人の袖が擦れあって初夏 (弥生)
久々のリアル句会TCCの会場
大分に引っ越した虚視さんも参加してのハイブリッド句会! 幹事の兎子さんは大奮闘
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【天句の鑑賞】
「天」に選んだ句とそれに関する鑑賞短文を簡潔に書くというこふみ句会の約束事。
●片思いオデコに切手はる五月 (下戸)
鑑賞短文=「追悼句会」の空気を一蹴した孝多のようなほがらかな句 (矢太)
●春代宛切手無用の恋日記 (孑孑)
鑑賞短文=最期までほほえましかった多比羅家のお二人の様子が目に浮かぶようです。
(玲滴)
●逃げ水は私の陰から逃げてゆく(矢太)
鑑賞短文=自分から流れ出る逃げ水の形(鬼禿)
●切手貼りそちらの夏空届けてよ(尚哉)
鑑賞短文=そちらはどしらか、あなたのりどこかわからぬ場所(兎子)
●今日の日に切手を貼って後の世へ(風花)
鑑賞短文=かけがえのないい「今日」という時。時代はどのように移り変わってゆくのだろう。(可不可)
●君逝けり切手を貼りし空の果て(虚視)
鑑賞短文=悼むお気持ちが静かに深くひびいてきます。(華松)
●とっておきの切手は光琳燕子花 (弥生)
鑑賞短文=私のとっておきの切手は燕子花です。特別の人宛ですね。(紅螺)
●ふらここの幼き孝多飛翔せり (風花)
鑑賞短文=ぶらんこをこいで満面笑顔の幼き孝多先生が浮かびます。(弥生)
●文字好む幼き孝多は本をなめ (華松)
鑑賞短文=さぞやそうであったと想います。(孑孑)
●鯉幟赤ちゃん二人の乳母車(紅螺)
鑑賞短文=光が満ちて、幸福感あふれる絵画のような句。(下戸)
●天の川幼き孝多泳ぎ去る (矢太)
鑑賞短文=孝多さんが笑顔で泳いで行く姿が思い浮かぶ句です。(風花)
鑑賞短文=かささぎの渡せる橋を渡る孝多。銀河鉄道の夜のような、死の香り。(尚哉)
●遥かなる旅は俳句と同行二人 (華松)
鑑賞短文=素敵な追悼句会でした。(虚視)
この日は長期お休み中の風花さんも出席して(和服の後ろ姿)
お昼は米八の鰻弁当
恒例の差し入れのお酒も
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≪今月の天地人≫
天=矢太さん 37点
代表句=天の川幼き孝多泳ぎ去る
地=可不可さん 35点
代表句=春燈や亡人(ちち)の切手のコレクション
人=風歌さん 33点
代表句=今日の日に切手を貼って後の世へ
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≪幹事より、ひと言≫
六月のこふみ句会は、去る三月に逝った孝多さんを偲んでの追悼句会でした。
コロナ前まで毎月集まっていた東京コピーライターズクラブの一室です。
隣の部屋を『こうたさんさようならのおへや』に設えて、遺影や作品など飾りました。
旧会員だった風花さんも駆けつけてくれて、総勢十二人。出席できなかったのは二人だけ。
去年別府に移住した虚視は、ZOOMで参加してくれて。
素敵な追悼句会になりました。(矢太)
リアルでやってよかった・・・ほんとうに、そう思いました。
ひとつひとつの句も、ひとりひとりのお顔も、
孝多さん、きっと見ておられたと思います。
これからも、空から見守ってくださいますよね、きっと。 (尚哉)
実に久しぶりのリアル句会、
zoom参加の方もいてハイブリッドでの開催でした。
うまく中継ができなくて、ご迷惑をかけたかもしれません。
やはり直に会って言葉を交わすと、届き方が違うなと感じます。
孝多さんを思っての句は、どれも優しく、
お人柄を感じました。
お空の上で笑っている気がします。(兎子)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
当日設けられていた「こうたさん、さようなら」のお部屋です。
多比羅さんの似顔絵が描かれた鬼禿さんの色紙も。
≪お知らせ≫
118回の長きにわたって『こふみ会・句会ものがたり』を届けてくださった多比羅孝さんがなくなり、119回目は多比羅さんの追悼句会になりました。
次回からはタイトルを『「こふみ句会へGO七GO』として、連載をつづけます。
これからもこふみ会便りをお楽しみください。
118回の長きにわたって『こふみ会・句会ものがたり』を届けてくださった多比羅孝さんがなくなり、119回目は多比羅さんの追悼句会になりました。
次回からはタイトルを『「こふみ句会へGO七GO』として、連載をつづけます。
これからもこふみ会便りをお楽しみください。
郷愁の詩人与謝蕪村 №7 [ことだま五七五]
春の部 4
詩人 萩原朔太郎
春雨や人住んで煙(けむり)壁を洩もる
蔦つたかずらの纏(まと)う廃屋の中から、壁を伝って煙が洩れてる。(人が来て住んだために。)その煙は空に融(と)け合い、霏々(ひひ)として降る春雨の中で、夢のように白く霞(かす)んでいるのである。廃屋と、煙と、春雨と、好個の三画題を取り合せて、真に縹渺(ひょうびょう)たる詩情を描き出している。蕪村名句中の一名句である。
陽炎(かげろう)や名も知らぬ虫の白き飛ぶ
この句の情操には、或る何かの渇情(かつじょう)に似たところの、ロマンチックの詩情がある。「名も知らぬ虫」という言葉「白き」という言葉の中に、それが現われているのである。某氏初期の新体詩に
若草萌もゆる春の野に
さまよひ来れば陽炎や
名も知らぬ虫の飛ぶを見て
ひとり愁ひに沈むかな
と言うのがある。西詩(せいし)に多く見るところの、こうした「白愁」というような詩情を、遠く江戸時代の俳人蕪村が持っていたということは、実に珍しく不思議である。
白梅しらうめや誰たが昔より垣の外そと
昔、恋多き少年の日に、白梅の咲く垣根の外で、誰れかが自分を待っているような感じがした。そして今でもなお、その同じ垣根の外で、昔ながらに自分を待っている恋人があり、誰れかがいるような気がするという意味である。この句の中心は「誰が」という言葉にあり、恋の相手を判然としないところにある。少年の日に感じたものは、春の若き悩みであったところの「恋を恋する」思いであった。そして今、既に歳月の過ぎた後の、同じ春の日に感ずるものは、その同じ昔ながらに、宇宙のどこかに実在しているかも知れないところの、自分の心の故郷(ふるさと)であり、見たこともないところの、久遠(くおん)の恋人への思慕である。そしてこの恋人は、過去にも実在した如く、現在にも実在し、時間と空間の彼岸(ひがん)において、永遠に悩ましく、恋しく、追懐深く慕われるのである。
[郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
[郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №160 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆5月10日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」
5月10日の放送です。
来週からなんと放送8年目!!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
放送の音源・・・https://youtu.be/OpunG-jg3wM
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「GPTなにがなんだかGTP」(かたつむり柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は228句の投稿がありました!
・また一つ薬が増えたお年頃(柳王・春爺)
・靴の数娘はもしや百足かも(カラリ)
・見慣れない駐車はルフィ下見かも(大名人・ 龍龍龍)
・ワクチンをまさか6度も打つとはね(とんからりん)
・休み明け体調不良で途中下車(名人・キジバト交通)
・もう飽きた一年中がGW (柳王・鵜野森マコピィ)
・日本の誇りになったパンツ芸(たごティ)
・婆ちゃんの話が尽きぬこどもの日(大名人・やんちゃん)
・王冠をかぶり重さに耐える首(大名人・東海島田宿)
・近寄るとすぐ泣くウチの清浄機(大和三山)
・バウアーがバントひとつで盛り上げる(柳王・フーマー)
・けんけんさんあなたのやさしさ届いてます(柳王・すみれ)
・連休の疲れを癒す仕事の日(柳王・荻笑)
・ありのまますべて見せるの肛門科(柳王・恋するサボテンちゃん)
・祭日が仕事ばかりの職に就き(名人・おむすび)
・生きるのが下手で一生妻の部下(高橋永喜)
・不老不死信じ飲むなら葛根湯(大名人・じゅんじゅん)
・ 十五年年ぶりの禁酒が辛い日々(柳王・アンリ)
・見苦しいのよおじさんの風呂シーン(名人・わこりん)
・ゴールデンウィーク遊ぶ金がない(大名人・美ら小雪)
・夏の雲早いと遅いやつもある(バレリア)
(添削例)早いのも遅いのもある夏の雲
・連休があるとかえって句が出来ぬ(せ・ら・び)
・立ち上げてわこりん部長川柳部(くろぽん)
・毎日であって欲しいなこどもの日(柳王・里山わらび)
☆タケシのヒント!
「子供は国の宝。子供の笑顔が輝く国であれば、子供はしぜんに増えていきますね。子供の声が騒音に聞こえてしまうようでは、子供が増えるわけはないと思います。」
・わこりんと入りたいなあ川柳部(しゃま)
・おばちゃんが静かな時は要注意(翔のんまな)
・「生きる」ってただそれだけで面白い(そうそう)
・ほどほどの謙虚さで生くこれからも(大柳王・けんけん)
・落ち着かず結局つけているマスク(大柳王・ユリコ)
・言い訳の時には口がよく回り(名人・ soji)
・先週はラジ川無くて消化不良(名人・のりりん)
・何の用あって渋谷にこの人出(大名人・マルコ)
・食品ロス減らしてくれる物価高(大名人・ぼうちゃん)
・五類とてコロナが消えたわけじゃなし(大柳王・入り江わに)
・花になり私を贈る母の日よ(柳王・平谷五七五)
◎今週の一句・毎日であって欲しいなこどもの日(柳王・里山わらび)
◯二席・王冠をかぶり重さに耐える首(大名人・東海島田宿)
◯三席・生きるのが下手で一生妻の部下(高橋永喜)
【お知らせ】
昨年も行われて大好評だった、「仲畑流万能川柳Zoomファンミーティング」、
今年も「第3回」を行います。
参加者限定ですので、投句はともかく、早めにお申し込みくださいね!!
日時は、5月27日(土)午後2時~3時30分。
仲畑さんも参加されます。昨年に続き「Zoom仲畑流万能川柳大句会mini」も開催予定。
【編集後記】
2週間ぶりの放送、
皆さん、いかがお過ごしだったでしょうか。
ゴールデンウィークというのに、私は相変わらずの仕事三昧。
というわけで、五月病にもならずに、動き回っています。
月末のZoomファンミーティングに向かって、突っ走ります!!(タケシ拝)
===================================
水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
郷愁の詩人与謝蕪村 №6 [ことだま五七五]
春の部 3
詩人 萩原朔太郎
詩人 萩原朔太郎
春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな
だれも知ってる名句であるが、のたりのたりという言葉の音韻が、浪なみの長閑(のどか)な印象をよく表現し、ひねもすという語のゆったりとした語韻と合って、音象的に非常に強く利いてるのである。
だれも知ってる名句であるが、のたりのたりという言葉の音韻が、浪なみの長閑(のどか)な印象をよく表現し、ひねもすという語のゆったりとした語韻と合って、音象的に非常に強く利いてるのである。
橋なくて日暮れんとする春の水
こうした春の郊外野景を描くことで、蕪村は特殊の画才と詩情とを有している。次の句もまたこれと同題同趣である。
春風や堤つつみ長うして家遠し
この句は「春風馬堤曲(しゅんぷうばていのきょく)」の主題となってる。春風馬堤曲は、蕪村の試みた一種の新しい長詩であって、後に紹介する如く、彼のポエジイの最も純粋な主題的表現である。
『郷愁の詩人与謝蕪村』青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №158 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆4月19、26日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
4月19日の放送です。
419(よいく)の日!!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「パン祭りまたも夫の分足らず」(ユリコ大柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は200句の投稿がありました!
・凄い人春に退職悲しいな(大名人・ポテコ)
・政治家に歌って踊る暇はない(せ・.ら・び)
・字幕出るテレビ電話がほしい今(大名人・龍龍龍)
・老親の言うこと笑みを浮かべ聞く(高橋永喜)
・電気代一番かからぬ4月好き(とんからりん)
・美人来てすぐ薬指チェックする(名人・グランパ)
・ハンバーガー妻の口には小さすぎ(名人・どんぶらこ)
・金粉が混じっていればねえ黄砂(名人・せきぼー)
・長生きの秘訣聞くたび変わる祖母(大名人・やんちゃん)
・なにしてもハラスメントと言われそう(名人・おむすび)
・タケシ師匠知ってくれて感無量(大和三山)
・地球儀は作れる地球創れない(大名人・東海島田宿)
☆タケシのヒント!
「温暖化で花の咲く時季や魚の旬も変わってきているようです。子供や孫のためにも今一度、真剣に地球の環境を考えたいものです。地球は創り直せないのですから。」
・チュラカーギーという名の馬も走ります(そうそう)
・川柳部無いからテニスか卓球部(名人・わこりん)
・手の込んだ朝食よりも握り飯(大名人・美ら小雪)
・かわいいな黄色帽子の町探検(柳王・アンリ)
・嘆くまいボツにはボツの楽しみが(柳王・すみれ)
・アラートを警報と言や良いのにね(名人・居酒屋たつみ)
・手相より握られた手が嬉しくて(柳王・恋するサボテンちゃん)
・玄関もふっくら匂う孫居る日(翔のんまな)
・何もせぬ夫がたてる生活音(大名人・ワイン鍋)
・ 十を知り十忘れても愉し今(大名人・じゅんじゅん)
・ありがとうその一言で青い空(柳王・里山わらび)
・アラートを出されてどこに逃げらりょか(大柳王・入り江わに)
・川柳ができない時はどうするの?(柳王・ 荻笑)
・ホステスはそうか毎月トシ取るのね(しゃま)
・この菫どこか似ているすみれさん(大柳王・けんけん)
・キムタクのCM師匠に効果なし(大名人・咲弥アン子)
・おっちゃんらスーパー戦隊かもしれぬ(大柳王・ユリコ)
・SPの手本のよぉ〜な漁師さん(名人 ・のりりん)
・次の日は出社しづらい送別会(名人・ soji)
・同じ場所ツバメ新たな巣作りを(大名人・はる)
・天敵と似ているところ似てぬとこ(柳王・平谷五七五)
・雨ふってかえるがなくよゲロゲーロ(小学校3年・うさぎ)
・ぼうちゃんさんブログにとても癒されて(柳王・かたつむり)
◎今週の一句・地球儀は作れる地球創れない(大名人・東海島田宿)
◯ニ席・ありがとうその一言で青い空(柳王・里山わらび)
◯三席・玄関もふっくら匂う孫居る日(翔のんまな)
【質問】
タケシ師匠の時事句はいつも ピリッとスパイスが効いていますよね 。
いつか私もあのような句が詠めるようになりたいと思っています。
日頃から時事句の筋力を高めるためにできることはないでしょうか ?(ワイン鍋さん)
【編集後記】
歯の定期検診を予約しようとしたら、何と1カ月弱待ち。
ゴールデンウィークがあるとはいえ、驚きました。
マスクを外すことも多くなり、みなさん口元が
気になっているのでしょうか。(タケシ拝)
◆4月26日の放送
ワケあって今回はZoomで!!
ワケあって今回はZoomで!!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「予報士にそこまで求めてはいない」(高橋永喜さん)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は215句の投稿がありました!
・タンポポの綿毛がフロント撫でていく(初投稿・赤羽英彦)
・選ばれた解説楽しボツの壷(大名人・ポテコ)
・妻睨む体重計を覗いたら(名人・パリっ子)
・二人して首相の名が出ぬむつまじさ(大名人・龍龍龍)
・常連の句に句創りのヒント有り(せ・ら・び)
・補聴器が聞こえないはず電池切れ(カラリ)
・大根の切り落としから花が咲き(とんからりん)
・相模原真っ先浮かぶ水野さん(名人・まご命)
・ラーメンでいい飲みっぷりだと言われ(名人・せきぼー)
・悩み事ある時にこそ家事をする(バレリア)
・降る雨は誰かの涙白つつじ(柳王・すみれ)
・ランジェリー派手になってくお婆ちゃん(大名人・やんちゃん)
・有名人電車通勤褒められる(名人・おむすび)
・歳時記の改訂版の要る陽気(高橋永喜)
・私よりわがままドラマの主人公(名人・わこりん)
・反戦の川柳本を読める幸(大名人・東海島田宿)
・休みなし大型連休シフト制(名人・キジバト交通)
・身内よりこころ許せる畑(はた)仲間(翔のんまな)
・歳重ね怖いものにキャラメルが(柳王・恋するサボテンちゃん)
・うるさくて逆効果でしょ選挙カー(大名人・ワイン鍋)
・素人の夫(つま)に句を見せ黙らせる(柳王・平谷五七五)
・明け方に喜びの声ラブホの句(大名人・じゅんじゅん)
・彼岸過ぎ暑さ寒さの続く日々(柳王・アンリ)
・弟に似てて得した新市長(大柳王・入り江わに)
・犬と居る幸せ初夏の青い空(大名人・マルコ)
・ヌ―トバーずっと応援爺と婆(柳王・里山わらび)
・感動をもらって帰る演奏会(くろぽん)
・ニンゲンは学ばないってこと学ぶ(柳王・荻笑)
・扇風機だけが上司に首を振れ(しゃま)
・くろぽんさん期待してますラブホの句(大名人・咲弥アン子)
・男より猫を抱きたい冷える夜(大柳王・ユリコ)
・歯医者さんホントに何処も混んでるネ(名人・のりりん)
・毎日が短編ドラマの様なもの(大柳王・けんけん)
・月一度サプライズする光熱費(名人・soji)
☆タケシのヒント!
「高すぎる『光熱費』をサプライズとは面白いですね。まあ、4月6月は少し光熱費が落ち着くから、こう思えるのかも(笑)。」
・ラブホに入る人と目が合う(柳王・かたつむり)
・近所の子敬語で話し出すショック(そうそう)
◎今週の一句・月一度サプライズする光熱費(名人・soji)
○2席・ニンゲンは学ばないってこと学ぶ(柳王・荻笑)
○3席・常連の句に句創りのヒント有り(せ・ら・び)
【質問】
作句しすぎて、選べないまま投句します 。その度どっと疲れます。
どのようにしたら苦労しないで選べるのでしょう。 ご教示ください。(かたつむりさん)
【編集後記】
来週5月3日は憲法記念日でモーニングワイドはお休み。
ということで、このラジオ万能川柳もお休みになります。
次回放送は5月10日、暦の上ではもう夏ですね。
少し充電して、パワーアップしてまたお会いしましょう!!(タケシ拝)
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」 http://ameblo.jp/takeshi-0719/
郷愁の詩人与謝蕪村 №5 [ことだま五七五]
春の部 2
詩人 萩原朔太郎
春雨や小磯の小貝濡ぬるるほど
終日霏々ひひとして降り続いている春雨の中で、女の白い爪つめのように、仄ほのかに濡れて光っている磯辺の小貝が、悩ましくも印象強く感じられる。
片町に更紗さらさ染めるや春の風
町の片側に紺屋こうやがあって、店先の往来で現に更紗を染めているという句であるが、印象としては、既に染めた更紗を、乾燥のために往来へ張り出していると解すべきであろう。赤や青やの派手な色をした更紗が、春風の中に艶なまめかしく吹かれているこの情景の背後には、如何いかにも蕪村らしい抒情詩があり、春の日の若い悩みを感ずるところの、ロマネスクの詩情が溢あふれている。
春水しゅんすいや四条五条の橋の下
この句を読んで聯想れんそうするのは、唐詩選にある劉廷芝りゅうていしの詩「天津橋下陽春ノ水。天津橋上繁華ノ子。馬声廻合ス青雲ノ外ほか。人影揺動緑波ノ裏うち。」の一節である。おそらくは蕪村の句も、それから暗示を得たのであろう。唐詩選の詩も名詩であるが、蕪村の句もまた名句である。
『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム №158 [ことだま五七五]
読む「ラジオ万能川柳」プレミアム☆4月5、12日放送分
川柳家・コピーライター 水野タケシ
川柳家・水野タケシがパーソナリティーをつとめる、
読んで楽しむ・聴いて楽しむ・創って楽しむ。エフエムさがみの「ラジオ万能川柳」
4月5日の放送です。
新年度になりました!!
「ラジオ万能川柳」は、エフエムさがみの朝の顔、竹中通義さん(柳名・あさひろ)が
キャスターをつとめる情報番組「モーニングワイド」で、
毎週水曜日9時5分から放送しています。
エフエムさがみ「ラジオ万能川柳」のホームページは、こちらから!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「花疲れそれでも女は米を研ぐ」(すみれ柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は215句の投稿がありました!
・偽メール注意喚起の偽メール(東孝案)
・通夜帰り涙止まらぬ花筏(深川宏栄)
・羞恥心読めても書けない羞の文字(鈴木則子)
・バツ四も別に普通とご本人(名人・どんぶらこ)
・夜の喧嘩突然やめてお湯の音(バレリア)
・チューリップ頭を振って歌ってる(名人 ・パリっ子)
・不便さと命の天平免許返納(とんからりん)
・3才のわこりんでーじー・ちゅらかぎー(カラリ)
・止まらないんです一回泣いちゃうと(名人・わこりん)
・皆さんの笑顔が俺の探しもの(外科系)
・ラジ川に出会い生きがい見つけた日(大名人・やんちゃん)
・ヘルメット脱いだ髪型まで生かす(名人・せきぼー)
・あれ昨日ラジオ川柳出したっけ? (大名人・美ら小雪)
・YMOお昼休みのライディーン(柳王・入り江わに)
・けんけん作きんぴらごぼううまかった(大名人・東海島田宿)
・久々の客も桜と共に去り(大名人・はる)
・足が言う今年最後よルーメソは(大名人・ポテコ)
・値上げせぬのものを探して晩ごはん(大名人・ワイン鍋)
・わたくしの一生ものはラジオ川(柳王・平谷五七五)
・足元にスターダストの犬ふぐり(柳王・里山わらび)
・ドキドキと胸が痛いの恋かしら (大名人・じゅんじゅん)
・小田急会あれよあれよと4次会に(しゃま)
・4次会の写真にバエるナポリタン(名人 ・ soji)
・エアチェックしては聴いててたYMO (大柳王・ユリコ)
・きゃあー嬉しネ私も川柳作家だネ(名人・のりりん)
・笑顔の下に堪えた涙(大名人・咲弥アン子)
・しゃまさんの横顔見てた梅サワー(大柳王・けんけん)
・ルーメソの暖簾しゃまさん色になる(柳王・アンリ)
・思ってた顔と違うとよく言われ(そうそう)
・また会いましょうの言葉は活力源 (名人 ・ぼうちゃん)
☆タケシのヒント!
「出会いと別れの春らしい一句。ラストの「活力源」が前向きで良いですね。『また会いましょう』と言ってもらえるような人生を歩みたいものです。」
・YMOいも欽なども懐かしく(柳王・フーマー)
・AVが気軽に言えるラジ川だ(名人・居酒屋たつみ)
・沿線会無邪気な笑顔また笑顔 (柳王・かたつむり)
・あらいやだまだまだキツイよスカートが(名人・メン子)
・アルバムの顔かおカオがしゃべりだす(翔のんまな)
◎今週の一句・また会いましょうの言葉は活力源(名人・ぼうちゃん)
◯2席・わたくしの一生ものはラジオ川(柳王・平谷五七五)
◯3席・アルバムの顔かおカオがしゃべりだす(翔のんまな)
【質問】
川柳の技法の一つに「本歌取り」というものがあったと思いますが、
これと盗作の違いは何でしょうか?(おむすびさん)
【編集後記】
40年近く、つねにお世話になって来た、
コピーライターの多比羅孝(俳号・孝多)先生が3月22日にお亡くなりになりました。
89歳でした。最後にお電話をいただいたのが2月27日。その際もとてもお元気だったのですが。
20代半ばの、何者でもなかった私に、「60歳まで川柳を続ければ水野君は大変な人になるよ」と激励してくださった先生。
先生の言葉を信じてこれからも川柳道に邁進します。
最後に、多比羅先生もお気に入りだった、先生を詠んだ、私の句。
「痛風の薬ビールで流し込み」合掌。(タケシ拝)
〇4月12日の放送
暑くなってました!!
【あさひろさんのボツのツボ】
先週ご紹介できなかった句から、あさひろさんイチ推しの句をご紹介!!
「サッカーの90分が飽きてくる」(春爺柳王)
(皆さんの川柳)※敬称略 今週は198句の投稿がありました!
・電話での投票依頼逆効果(東孝案)
・ボツのツボの方が名句に見えるとき(大名人・龍龍龍)
・春一番私の体重さえ飛ばし(カラリ)
・ハンバーガー僕の口にはデカ過ぎる(名人・どんぶらこ)
・旅行社の広告欄がでかくなり(大名人・東海島田宿)
・チケットが取れたスマホをリスペクト(名人・せきぼー)
・このラジオ聞いてるだけでエイジング(初投稿・大和三山)
・のびのびと生きて私の背は縮み(大名人・やんちゃん)
・今年の子AIネイティブいうらしい(大柳王・入り江わに)
・指揮者には坊主頭は向いてない(名人 ・グランパ)
・おさがりの服で入学昭和の日(柳王・すみれ)
・投票を済ませて弾む立ち話(名人 ・キジバト交通)
・わが子よりママが張り切る入学式(名人・まご命)
・給付金貰った後に増税が(じゅんちゃん)
・昔見たドラマ細胞若返る(せ・ら・び)
・わこりんの制服姿可愛すぎ(大名人・ 美ら小雪)
・正しくはチュラカーギーありがとう(名人・ わこりん)
・地獄なら天国よりも句できそう(柳王・恋するサボテンちゃん)
・ペン変えてみたけど同じ私の字(大名人・はる)
・放送中遠慮しません選挙カー(そうそう)
・ケチなのか丸めて覗く袋とじ(柳王・平谷五七五)
・淋しいと鏡の中の母を見る(大名人・じゅんじゅん)
・どこまでがドラマどこからコマーシャル(翔のんまな)
・ライトアップよりぼんぼりにある味わい(大名人・ワイン鍋)
・ムツゴロウあの世でクマとハッケヨイ(名人・パリっ子)
・黒だってホワイトハウス諦めぬ(柳王・里山わらび)
・持続には緩く繋がるのが秘訣(高橋永喜)
・ラジ川へ自由研究提出し(しゃま)
・引っ掛かり易いところでネズミ取り(くろぽん)
・ポスターを剥がして事務所また静か(名人・ soji)
・点数も値上げだ春のパンまつり(名人・のりりん)
・きんぴらのレシピ教えてけんけんさん(大柳王・ユリコ)
・不倫などを屁でもなかった黒岩氏(大柳王・けんけん)
・「うっせーな」を「はい」に変換母の脳(名人 ・ぼうちゃん)
☆タケシのヒント!
「ぼうちゃん、2週連続の秀逸で大名人昇進です。おめでとうございます。ぼうちゃんのお宅の様子が目に見えるようですね。今反抗期なのかな?もう少しの辛抱ですよ。子育てがんばってくださいね。」
・平凡な花なら分けてくれる人(たごティ)
・大谷のニュースが増えたテレビ局(柳王・アンリ)
◎今週の一句・「うっせーな」を「はい」に変換母の脳(名人 ・ぼうちゃん)
◯ニ席・のびのびと生きて私の背は縮み(大名人・やんちゃん)
◯三席・淋しいと鏡の中の母を見る(大名人・じゅんじゅん)
【お知らせ】
先日ははるばる埼玉県和光市のsojiさんや咲弥アン子さん、
そして4月1日は小田急沿線会のメンバーでも行きました、
私の義理の従兄のお店、「呑喰処かおる」を紹介させていただきます。
sojiさんからは「ご主人の思いが詰まったきれいな店内」、「まるで実家に帰って来たような、
落ち着いた雰囲気」「はるばる埼玉県から行った甲斐がありました」と
本当にうれしい言葉をいただきました。
【編集後記】
コロナ禍のラジオ万能川柳を支えてくれていたKデレクターが
エフエムさがみを退職、番組を離れることになりました。
コロナ禍で番組が大変な時、デレクターをやったり、
パーソナリティーもやったり、まさに八面六臂の活躍でした。
新天地でのさらなるご活躍をお祈りしています。(タケシ拝)
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水野タケシ(みずの・たけし)
1965年生まれ。コピーライター、川柳家。東京都出身。
ブログ「水野タケシの超万能川柳!!」http://ameblo.jp/takeshi-0719/
郷愁の詩人与謝蕪村 №4 [ことだま五七五]
春の部 1
詩人 萩原朔太郎
遅き日のつもりて遠き昔かな
蕪村の情緒。蕪村の詩境を単的に咏嘆(えいたん)していることで、特に彼の代表作と見るべきだろう。この句の咏嘆しているものは、時間の遠い彼岸(ひがん)における、心の故郷に対する追懐であり、春の長閑(のどか)な日和(ひより)の中で、夢見心地に聴く子守唄(こもりうた)の思い出である。そしてこの「春日夢」こそ、蕪村その人の抒情詩であり、思慕のイデアが吹き鳴らす「詩人の笛」に外(ほか)ならないのだ。
春の暮家路に遠き人ばかり
薄暮(はくぼ)は迫り、春の日は花に暮れようとするけれども、行路(こうろ)の人は三々五々、各自に何かのロマンチックな悩みを抱いて、家路に帰ろうともしないのである。こうした春の日の光の下で、人間の心に湧(わ)いて来るこの不思議な悩み、あこがれ、寂しさ、捉(とら)えようもない孤独感は何だろうか。蕪村はこの悲哀を感ずることで、何人よりも深酷(しんこく)であり、他のすべての俳人らより、ずっと本質的に感じやすい詩人であった。したがってまた類想の句が沢山あるので、左にその代表的の句数篇を掲出する。
今日のみの春を歩いて仕舞(しま)いけり
歩行歩行(ありきありき)もの思ふ春の行衛(ゆくえ)かな
まだ長うなる日に春の限りかな
花に寝て我(わが)家遠き野道かな
行く春や重たき琵琶(びわ)の抱(だき)ごころ
春の夜や盥たらいを捨る町はづれ
生(なま)暖かく、朧(おぼ)ろに曇った春の宵。とある裏町に濁った溝川(みぞがわ)が流れている。そこへどこかの貧しい女が来て、盥を捨てて行ったというのである。裏町によく見る風物で、何の奇もない市中風景の一角だが、そこを捉えて春夜の生ぬるく霞(かす)んだ空気を、市中の空一体に感触させる技巧は、さすがに妙手と言うべきである。蕪村の句には、こうした裏町の風物を叙したものが特に多く、かつ概(おおむ)ね秀(すぐ)れている。それは多分、蕪村自身が窮乏しており、終年裏町の侘住(わびずまい)をしていたためであろう。
『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫