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雑記帳2014-10-15 [代表・玲子の雑記帳]

2024-10-15
◆CSまちデザインが企画す市民講座「私たちの食と農の未来は私たちがきめる」が面白くて時々参加しています。以前、多摩市の農家、青木さんの農家レストランを紹介しましたね。今回はハチミツです。

立川には専業の養蜂農家が1軒あります。『知の木々舎』にはニホンミツバチの保護活動家、御園孝さんの、世界の養蜂事情を訪ねた記事を連載したこともあります。御園さんはその後、ミツバチの為に埼玉県に広大な農地(山林)を取得しました。
加えて、多摩川の立川辺りの河原にはニセアカシアが群生しているエリアもあって、ハチミツを知る環境はそろっていました。

現在、世界の主要な作物100種類のうち、75%の品種がミツバチを中心としたハナバチに花粉交配を依存していると言われます。ハチの少ない山梨県では、交配は人の手でおこなわれています。今、世界中でミツバチが減っていると言われていますが、本当でしょうか。

ミツバチが減っている原因はいくつかあります。
先ず、天敵であるダニの増加です。ダニはミツバチに寄生し、様々な病気をもたらします。ウイルスに取りつかれた巣は壊滅的な被害をうけるのです。
現在、農家は野菜をまもるために殺虫剤や除草剤を使わざるを得ないのが現状ですが、使い続けることでダニは農薬に対する耐性ができる。ダニを壊滅することはできません。
そして、農薬自体もミツバチの健康を害しています。

2つ目は豊かな自然の減少と栄養不足です。
講師の志村さんが見せてくれたのは広大なカリフォルニアのアーモンド畑でした。この広大な畑があるのにミツバチは栄養不足になるのでしょうか。
改めてきづいたことは、花粉はじつはミツバチにとって主食ではないのです。

農作物の効率的な大量生産には、広大な農地に単一作物を栽培し、農薬や化学肥料が必要です。本来の自然の姿からかけ離れた農地は、生物多様性にとって「緑の砂漠」でしかありません。
こうして、野生動物の住めない土地で、蜜蜂たちは花粉交配に投入され、栄養不足と農薬に苦しむことになります。
ミツバチの飛行距離は10㎞だそうです。ここにアメリカ中から集められたミツバチが交配の為に「死の行進」をさせられると想像するだけでかなしくなりませんか。

アーモンド畑だけではありません。もう一つ見せてもらったのは同じくアメリカのコットン畑でした。面積はアメリカ全土の2.5%を占める広大な畑です。その畑にはなんと、世界の殺虫剤の15,7%が投じられているということです。

3つ目は気候変動です。
今年は夏の高温のため、栗の収穫量が減っているそうです。作物が影響を受ければミツバチも同じです。
統計によると、1990年代から2015年にかけてミツバチの数が減少しました。EUでもアメリカでも同じで、2015年には日本では半分になりました。一方、アジアやアフリカでは増えており、実は、世界全体で見れば、ミツバチの数は一貫して増えているのです。

ではなぜ減っていると言われるのでしょうか。
実は、減っているのは野生のミツバチなのです。そして、養蜂によってミツバチを増やすことはできますが、様々な問題からから減少したハナバチは増やすことはできません。
養蜂でミツバチを増やすことができるからと言って安心していいわけではありません。
飼育されるミツバチは花粉交配にとって欠かすことができない大切な存在です。それ以上に大切なことは、野生のハナバチやそのほかの昆虫たちだと考えられているからです。、

私たちはどうすればいいのか。「私たちにできること」として志村さんのあげた言葉は胸をうちました。全然難しくない。容しい(優しい?)のです。
先ず知ること。ハチミツを通じて見えてくる世界の入口は小さくとも、その背景には壮大な物語があることを。
ミツバチの目線で考えてみること。日々のくらしをミツバチになったつもりで見てみると、今まで気付かなかった発見があり、それがくらしを豊かにしてくれるではありませんか。
そして、やりすぎないこと。庭の草取りを毎日ではなく2日に一回にしてみることです。そうすることで、土の中にいる生物たちが雑草と一所に退治されてしまうのを避けることができるのです。

志村さんの話をきいたあとで、テーブルの4ッのハチミツを試食しました。
かすかな香りの違いが分かる程度で、ハチミツ音痴の私には味はどれもハチミツでした。

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そのあとでの種明かしです。
国産の純粋ハチミツ、国産のハチミツ入りシロップ、アカシアの中国産純粋ハチミツ、 同じく中国産のアカシア20%の純粋ハチミツ。値段は100g700円から50円まで。こんなに差があります。消費者としては、購入の際に表示をみるしかありませんが、中には添加物の表示のないものもある。(これは違法です。)なかなかてごわい。日頃、フェアトレードを唱え、物には適正価格があることを承知していながら、我が家も子育て中は100g700円は高くて手がでませんでした。あまり安いのはハチミツではない別のたべものだと思うのがいいのかもしれません。

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ちなみに国内のはハチミツの消費量は年間45,000トン。そのうち95%は外国産。1kg500円未満が1万トン、加工用によく売れてれているそうです。

学習会の後にいただいた、ハチミツいっぱいのランチです。

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つくね ハチミツ塩のたれ、焼きナスの黒ゴマ酢和え、あげ牛蒡のハニー梅絡め、ひじきの煮物、トマトの茶碗蒸し、スイートポテト(芋は紅優甘)

◆9月末、丹波に秋の味覚をたずねました。今回は観光はほとんどなし、ひたすら食べるだけのツアーです。

丹波といえば、栗とまつたけ。茨城県の笠間、長野県の小布施、岐阜県の恵那など、栗の産地は全国にいくつもあるけれど、丹波の栗は大きさにおいてどこにも負けません。
残念なことに松茸はこの時期まだ丹波産ではなく、岩手産という、漫画チックな旅でしたが、しばらく松茸はいいというくらい堪能しました。たらふく食べると言うのは実はかならずしも幸せなことではなく、もうちょっとくらいがいいのだと、芥川の『芋粥』さながらの旅になりました。

京都駅から1時間も走れば丹波の里。里という言葉がぴったりの山里です。山陰本線の和知駅前にある鮎茶屋で栗三昧のお昼をいただきました。

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店自慢の栗のコロッケ
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季節は過ぎたとはいえ、吸い物に鮎がはいっていた。

夜は松茸づくしの会席。

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皿の左上の器は丹波の古民家を模したものとか
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翌日のお昼は平安神宮そばの園堂で京風の天ぷらです。
何が京風かといえば、さらさらの綿実油でからりとあがった素材の野菜はいずれも京都の産でした。
メニューは鯛のしそ巻、えび、アナゴの定番に、野菜はコーン、甘唐辛子、オクラ、蓮根などなど。

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コーン
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客一推しの稚鮎
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唐辛子
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しめは赤だしにかき揚げ丼


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