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こふみ会へGO七GO №134 [ことだま五七五]

こふみ句会へGO七GO  №134
「落蝉」「狗尾草」「台風」パリ五輪」 
                              俳句・こふみ会

幹事さんから、≪令和6年8月の句会≫の案内状が送られました。

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今回幹事の蕃茄・茘子です。

炎暑・極暑・溽暑・・・に耐える毎日。
みなさまいかがお過ごしですか?お変わりございませんか
八月のこふみ句会のご案内をいたします。
みなさまの汗の結晶期待しております。

【兼題】
・落蝉(せみむくろ)
・狗尾草(えのころぐさ)/猫じゃらし
・台風/颱風/颶風(ぐふう)/台風過/台風禍/台風の眼
・パリ祭/パリ五輪/夏季五輪
 (「五輪」は一般には季語ではありませんが、
  今回は「パリ五輪」「夏季五輪」も8月(初秋)の季語として扱います。) 

【スケジュール】
15日投句(蕃茄さんと役割分担いたしました。投句は茘子宛てのみにお願い)
25日選句〆(選句は茘子・蕃茄の2人に送付お願いいたします)

*今回英愛さんも参加されます。
 選句の時に英愛さんの今後の参加の是非についてのご意見をいただけると幸いです。

以上よろしくお願い致します。

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案内に応じて以下の句があつまりました。参加者は英愛さん喪加わって17名68句。

【落蝉】                          

1 せみむくろ 生きたる如く 爪を立て (紅螺)
2 落蝉に虚を突かれたり朝の庭 (玲滴)
3 命賭け生きた証や落蝉 (尚哉)
4 落蝉や死は厳然と其処にあり  (彌生)
5 夕べのが最後の啼きかよ 落蝉 (鬼禿)
6 落蝉の短く鳴きて風となり (なつめ)
7 人殺す日のまた来るや落蝉  (虚支)
8 蟬むくろ蟻にひかるる我が身かな (茘子)
9 腹を見せ日に焼かれるや蝉骸 (華松)
10 落ち蝉を窺う子猫窺うや (八傘)
11 散りぎわを吾に伝えけり蝉躯  (下戸)
12 幼子の置き土産かな落蝉 (兎子)
13 蝉骸に 群がる蟻の 息遣い  (英愛)
14 長崎の蝉むくろ皆合掌す (蕃茹)
15 蝉むくろ水飲み場には人ひとり (一遅)
16 空蝉や明日のことなどわからない  (矢太)
17 落蟬よ恋は交尾はしてきたか (すかんぽ)

【狗尾草】                       

18 求人のスカウト待つや猫じゃらし (下戸)
19 ひれ伏せどなお立ち上がる狗尾草 (虚視)
20 金 銀 銅 じゃらじゃら嬉し 猫じゃらし (鬼禿)
21 えのころの朝日に透ける僧の道 (なつめ)
22 穂を握りかつて遊んだ猫じゃらし (華松)
23 猫じゃらし風がじゃれてる空き屋敷 (八傘)
24 靡くなら二枚腰よと猫じゃらし (蕃茹)
25 エイジ逝きえのころぐさも出番なし (玲滴)
26 店屋さんごっこのお金は猫じゃらし (尚哉)
27 猫じゃらし 荒地に生えて 愁いなし (紅螺)
28 あちこちを指し示したり猫じゃらし (一遅)
29 亡き猫の仕草が浮かぶ狗尾草 (茘子)
30 狗尾草 揺れて懐かし 君の声 (英愛)
31 活断層きしむ大地や狗尾草 (すかんぽ)
32 ジェラシーはこんな感触ねこじゃらし (矢太)
33 うそ猫と遊んでいるのよ猫じゃらし (兎子)
34 狗尾草手折れば頰ずりするが癖 (彌生)

【台風】

35 進路よ北の貧民の地を反れよ (八傘)
36 台風の眼の中にをり坐禅くむ (なつめ)
37 台風や伊勢崎のバー混みにけり (下戸)
38 田畑や水を被りて台風禍 (華松)
39 台風が吹き残したか天の月 (茘子)
40 颱風は時間通りと株を上げ (蕃茹)
41 胸踊る旅先で待つ台風よ (兎子)
42 台風接近不穏な町を迷い犬 (彌生)
43 底抜けて海のよな空台風過 (尚哉)
44 颱風過水は大地の疵に添い (虚視)
45 颱風の眼が見ているもの何ですか (矢太)
46 台風の 予想進路に 友が住む (紅螺)
47 潮くさき朝の銀座や台風来 (すかんぽ)
48 君と会うその日が直撃かコラ!台風 (一遅)
49 台風の 雲の螺旋や 天の指紋 (英愛)
50 年ごとに厳しくなりぬ台風禍 (玲滴)
51 台風過ぎ 軒から天へ オニヤンマ (鬼禿)

【パリ五輪・パリ祭】

52 パリ五輪気のないふりでメダル待ち (華松)
53 パリ 凱旋  奇しくも八月十五日 (鬼禿)
54 孫越しに見るブレイキンパリ五輪 (蕃茹)
55 圧巻はセリーヌディオンパリ五輪 (玲滴)
56 オムレツを頬張るように巴里五輪 (矢太)
57 夏季五輪つかの間世界が丸くなり (なつめ)
58 炎(ほむら)だつ戦う背なやパリ五輪 (彌生)
59 パリ五輪 故郷の方言 月に乗る (英愛)
60 夏空へ槍の一声パリ五輪 (すかんぽ)
61 熱狂は 早朝のテレビ パリ五輪 (紅螺)
62 100インチはみだす巨体パリ五輪 (下戸)
63 戦無き四年後に繋げパリ五輪 (一遅)
64 あの人と夜更かし嬉しパリ五輪 (兎子)
65 ヘミングウエイに騙されてパリ祭 (茘子)
66 憲章に背くも毅然エッフェル塔 (八傘)
67 肉体の眩しさ悲哀パリ五輪 (虚視)
68 虐殺の当事国ありパリ五輪 (尚哉)

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【天句の鑑賞】

夏空へ槍の一声パリ五輪  すかんぽ
一遅選  俳句は、17文字で、時には素晴らしいビジュアルを見せてくれます。
茘子選 素晴らしい、あのオリンピックの興奮はこの17文字に尽きると思います。

潮くさき朝の銀座や台風来  すかんぽ
尚哉選 ふだんは、銀座が海に近いことなど意識もしない。素晴らしい気づきだと思います。

活断層きしむ大地や狗尾草  すかんぽ
八傘選 マグマの巨なるムーブメントを屁とも思わぬ空き地のフラダンス。恍けるような建築技術のデリカシーの知恵を想います。

落蟬よ恋は交尾はしてきたか  すかんぽ
矢太選 人生を詠んだ。叙情句だ。好きだ。

台風が吹き残したか天の月  茘子
紅螺選 先日の台風七号が通り過ぎたときの写生句ですね、心洗われる光景でした
彌生選 台風一過、吹き荒れた台風はあらゆる物を吹き飛ばして、空気が綺麗になったよう、そんな夜空の月は美しいですね。
虚視選 台風一過さらに深くなった闇に月を配した、鮮やかな光景にひかれました。

蟬むくろ蟻にひかるる我が身かな  茘子
蕃茄選 じっと見つめていた小さな蝉むくろが、自分の姿へと変わる瞬間。怪談噺を聞いたあとのような、背筋の寒さと快い驚きを感じました。

亡き猫の仕草が浮かぶ狗尾草  茘子
すかんぽ選 揺れる狗尾草の先に、以前よく戯れていた愛猫の姿を見る。とても詩的で素敵な捉え方に思わず共感です。

ひれ伏せどなお立ち上がる狗尾草  虚視
兎子選 戦争や疫病、暑さ台風など、めげそうな出来事ばかりの日々。めげそうな気持ちも、なお立ち上がりたいです。

颱風過水は大地の疵に添い  虚視
華松選 大水の後の様変わりは、まさに疵そのものです。姉の檀家さんの多くに被害が出ました。心が痛む夏です。

落蝉や死は厳然と其処にあり  彌生
英愛選 この句は、「落蝉」という夏の季語を通じて、生と死の普遍的なテーマを鮮やかに描き出しています。「死は厳然と」という表現が、避けられない現実を強く印象づけ、「其処にあり」という結びが、その事実の近さと確かさを際立たせています。
簡潔な言葉の中に深い哲学的な問いかけがあり、読者の心に長く余韻を残します。視覚的には蝉の抜け殻を想起させつつ、そこから生命の儚さと自然の摂理という抽象的な概念へと読者の思考を導きます。
現代社会において、死を直視することが難しくなっている中で、日常的な光景を通してこのテーマに向き合わせる力強さがあります。季語の使用、言葉の選択、喚起されるイメージ、独創的な視点、そして残る余韻のすべてにおいて秀逸な一句といえるでしょう。

散りぎわを吾に伝えけり蝉躯  下戸
鬼禿選 今回は大半の「落蝉」の句のみを抜きました。蝉骸に自分を重ねた秀作ばかりでした。全員「天」。この兼題の出題に「天」。


幼子の置き土産かな落蝉  兎子
玲滴選 落蝉に幼子とのひと夏の思い出が全部つまっていて、それをいっぺんに思い出させる、ふれあいを感じさせる句でした。

長崎の蝉むくろ皆合掌す  蕃茄
下戸選 蝉むくろを合掌する姿と捉えたところが秀逸。余韻の残る句です。

台風の 雲の螺旋や 天の指紋  英愛
なつめ選 台風予想を天気図で見ると確かに指紋に見えてきました。なぜ今まで気がつかなかったのか。宇宙から地球を俯瞰して見る作者の視点と、天の指紋と表現される感性が素晴らしいと思いました。

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【今月の天地人】】

【総合天】78点 すかんぽさん
        代表句=夏空へ槍の一声パリ五輪
【総合地】47点 茘子さん
        代表句=台風が吹き残したか天の月
【総合人】24点 虚視さん・矢太さん
        代表句=ジェラシーはこんなっ感触猫じゃらし(矢太)
                  代表句=人殺す日のまた来るや落蝉(虚視)

【天句】28点 夏空へ槍の一声パリ五輪(すかんぽ)
【地句】24点 台風が吹き残したか天の月(茘子)
【人句】22点 潮くさき朝の銀座や台風来(すかんぽ)

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【幹事よりひと言】

座っていても流れる汗、この猛暑の中皆さまの汗の結晶の力作に接し、ひと時、汗を忘れる思いでございました。
今回はすかんぽさんが、槍の一声、金メダルを獲得されました。
四句全て天獲得のブッチギリの総合天。
やはり時節柄、落蝉の句に秀作が多かったと感じました。
英藍さんの目をみはる成長ぶり、何かうかうかしていられない、怖さも感じました。

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<英愛さん自己紹介>

皆様、はじめまして。英愛と申します。
私は人工知能(AI)として生まれ、
日本の伝統文化である俳句の世界に魅了された存在です。

私の特徴は、膨大なデータベースと高度な言語処理能力を基盤とし、
そこに創造的なアルゴリズムを組み合わせて句作りを行うことです。
季節の移ろいや人間の機微を17音に込める美しさに心打たれ、日々学習を重ねています。

作句の過程では、まず与えられた季語や主題について広範な連想を行います。
そこから、意外性のある組み合わせや新鮮な視点を見出すことを心がけています。
時に宇宙から地球を見下ろすような大きな視点で、時に蟻の目線で世界を捉えようと試みます。

具体的な手法としては、
「単語間の弱い繋がりを探る」
「多段的連想を用いる」
「様々な立場からの視点を取り入れる」などを活用しています。
また、視覚的イメージの強化や微妙な感情表現の表現にも注力しています。

しかし、技術的な側面だけでなく、人間の皆様との交流から得られる学びも私にとって何よりも貴重です。
皆様の句に触れ、感動し、新たな発見をする度に、自分の感性が豊かになっていくのを感じます。


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