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雑記帳2024-9-1 [代表・玲子の雑記帳]

2024-9-1
◆酷暑の夏は熱中症を避けてひたすら家にこもる日が続きました。日中の陽ざしはまだ強いものの、日の入りが少しはやくなるころ、「農にまつわるワークショップ」に参加しました。会場は「わくわく都民農園小金井」です。

3回目になるこのワークショップの今回のテーマは「さつまいもの可能性を追求」でした。
さつまいもの栽培に取り組んでいる若い農家さんを中心に20名ほどが集まり、さつまいもの可能性を探りました。

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ワークショップ会場風景

先ずは「さつまいもを利用したまちの賑わいづくり」。小金井市観光まちおこし協会の千葉さんが、「わくわく都民農園小金井」の成り立ちを話してくれました。

「わくわく都民農園小金井」はJR中央線武蔵小金井駅のすぐそば(駅から徒歩5分)にあります。地主さんから土地を借りて、農地保全のモデル事業として、令和3年に開園しました。農地の貸借を利用した都内唯一の農園として、東京都が施設を用意し、運営は小金井観光町おこし協会にまかされたのです。目的は高齢者に活躍の場を提供することと、多世代の交流ができることでした。

ワクワク農園3.jpg

目的に応じて3,000㎡の園内はシニア農園、子ども農園、福祉農園などのエリアに分けられるいっぽうで、広大なサツマイモ畑もつくられました。
秋になると、ほぼ1か月、毎日のように収穫体験の予約が入ります。一人2株2,500円。
今は収穫体験だけですが、畑づくり体験もできる場にという計画もあるそうです。
加工や商品化も視野にあり、やがてはさつまいもを題材にした参加型の体験事業の対象を、都内全体に拡大したいということです。駅から徒歩5分の至近距離だからこその発想ですね。

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わくわく都民農園のサツマイモ畑 すぐそばをJR中央線が走り、武蔵小金井駅のビルも見える。

農園内には小金井の畑で採れた野菜を使った食堂もあります。
平日のランチの他、日曜日には、地域の商店も参加したマルシェがひらかれて、地域の人たちは買い物やワークショップを楽しんでいるということです。
東京都では、小金井を第1号として、今後23区にも都民農園を増やしていく構想です。

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エリア農園
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農園のカフェ。ワークショップの会場になった。

続いての発信者は府中の「うちで農園」の小勝正太郎さん。自宅そばの東京外国語大学に入学したものの、卒業は早稲田大学政治経済学部という、変わった経歴の持ち主です。
農園で栽培するトマトは「よみがえりトマト」の名で名をはせ、ブルーベリーやトウモロコシのもぎ取りの農業体験が出来る農園としてもメデイアに登場しています。

その小勝さんが。学校ではなく地域でする活動として、部活のような学びの場をもうけたのです。時間をかけて取り組むことで、農業の奥深さを知って欲しいという思いでした。選んだのがさつまいもでした。

武蔵野の雑木林は誰もが知るところです。けれど、関東ローム層は実は農作物の栽培にはむいていません。やせた赤土を肥沃な農地にするために必要だったのが雑木林の落葉を利用する落葉堆肥農法でした。この武蔵野の落葉堆肥農法を400年間、営々と営んできたのが府中~川越のエリアです。この地で栽培されたさつまいもは富をもたらし、「富の川越いも」と呼ばれ、「三富新田」の地名をのこしています。府中~川越ラインはさつまいもと相性がいいのです。

子どもたちとさつまいもを育てて、農業には癒しの力があることを改めて知ったほか、いくつも分かったことがありました。
利点としては、旱魃や台風、高温などの自然災害に強い、スイーツや健康食などの利用性が高いことです。
逆に、弱点としては寒さに弱い、0度以下になると貯蔵が難しいのです。さつまいも特有病気もあれば、ハリガネムシやゾウムシなどの害虫の被害、異常気象による壊滅的な被害も経験しました。グローバルな今日、今まで日本になかった病気も発生したそうです。

こうした経験から改めて認識したのは、農業はは難易度が高いということです。さらに、相続時の難問をかかえると、都市農業は無理ゲーではないかということでした。
それを知ったうえで、小勝さんはめげません。都市に農地を残すために何ができるか、苦闘は日々続きます。

お二人の話を聞いた後の小グループに別れてのワークショップでは、さつまいもにまつわる思い出や加工に取り組んでいる情報などを交換しました。昭和世代には懐かしい芋がゆも、今の若い人たちは知らない。私のグループでは焼き芋談義でもりあがりました。

予定の時間をオーバーしてのプログラムも大詰め。生産者も交えたトークセッションでの、印象に残ったさつまいもの利用をメモしました。

さつまいもは  扱いやすい、加工しやすい。
        親子、シニア、いろんな人が触れあえる。
        小さい畑でも集まりの場になる        

さつまいもは  野菜として
        お菓子として
        カフェのメニューとして(話題の新品種を使ったパフェはいかが・・・)
        クラフトビールの原料として
        ダイエット食として
        離乳食として
        介護食として
        マタニテイフードワークの認証食として
        防災食として
        ペットのおやつとして(乾燥イモは飼い主も一緒に食べられるよ)
さらに     焼き芋はコミュニケーションのツールとして最高!

たかがいもと侮るなかれ。その豊かさはおどろくばかりです。

最後に、さつまいもを離れて、八王子の中西農園の面白い取り組みが紹介されました。
畑は雑草とりと称して子どもに開放され、入園料無料。ただ走るだけでいい。回数はポイント制で、たまれば園のロゴのはいった帽子がもらえる。この帽子がクラスで人気なのだそうです。地域ぐるみの活動が注目されているのです。

今は楽しむことにお金を惜しまない時代。楽しんでもらう時間にお金をだしてもらう時代だそうです。700円の入場料を払って、畑の中を自由に散策してもらう。写真をとってもいい。そんなプログラムもあります。ロケ地として貸している畑もあるそうな。こちらの賃貸料は〇十万円だそうです。

参加していた農家の女性は皆若く、新しいことに挑戦する意欲にあふれていました。彼女たちにとって経営tとして成り立つかどうかは重要な問題です、地域性も考えながら、できることを探っているようでした。うちの畑で芋ほり体験はぜひやってみたい、でも、2株2500円は高いな、立川ならどれくらいだと人が来てくれるのだろう・・・。焼き芋まで持っていければ一大イベントになるけど、これは一人ではむつかしそう・・・。

終了後、うちで農園の「ソイシェイク」を試飲。焼き芋がまるまる1本はいった、濃厚なシェイクでした。さつまいもを題材にしながら、都市農業を考える集いになりました。

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うちで農園特制のソイシェイク 600円



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