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地球千鳥足Ⅱ №47 [雑木林の四季]

中欧の秘宝リヴィウの石畳みに映える美男美女
   ~ウクライナ②~

       小川地球村塾塾長  小川彩子

 ウクライナは美男美女の国、外観はもちろんのこと、内面から輝いているし怪しさとプライドで。
 ロシアとヨーロッパの挟間、ウクラィナでは、ウクライナ人としての誇りからロシア語を使わないという人々に会ったが、特にリウィウではロシア語を聞くことはなかった。キエフからリヴィウに飛んだがリウィウはなんと良い街であろう。ここでもホテル従業員その他誰もかも親切で笑顔がチャーミングな美男美女ばかり、流行りの言葉ではブッチギりだ。
 13世紀にルーシーの一公国として発展し、その後ポーランドやハプスブルグ帝国の支配を受けたリヴィウはなんとも懐かし味のある古都、中欧の秘宝とも表現したい街で旧市街まるごとが世界遺産だ。ある土曜日、新婚さんが写真家の注文に応じてユニ一-クなボーズをとっていた。教会の前、石畳の露地、城壁の前と、街中に写真家を引き連れた新婚さんが溢れていたが、毎週土曜目に見られる光景だそうだ。ポーズの最中私に「こんにちは!」と挨拶をしてくれた。この街では旅行中アジア人には出会わなかったがとても親日的だ。
1735年別業以来ここで売っているという、万病に効く鉄ワインを買った。私は9月末から10日間、ウクライナを旅したが、出発直前に皆から「右腎臓で”第三細胞”活動中!(腎う癌発見!)」という警告を受けた。ひるまず出かけたが、旅の間中気のせいか背中が痛んだ。だがこの鉄ワインを飲んだら痛みが消え、気分良く旅ができた。1瓶10グリヴナ、100円ほどだ。18世紀の街並みにどっぷり浸れる石畳の街、リウイウに出かけて是非一度お試しあれ。
 リヴィウでは、夫が下痢で1日半寝た。夫に消化の良い食料を買ってホテルに帰る時、スヴアポーディ大通りのシェフチェンコ像の真上に満月が、オペラ座も浮かび上がらせて。中欧の秘宝、リヴィウという古い街で、難病の疑いを秘めた女が、病気の夫への買い物抱えて見た月! 二度とは来ることのないだろう街で見上げた満月の、煌々と冴えわたる孤高の美しア、忘れない。         (旅の期間:2012年 彩子)

『地球千鳥足』 幻冬舎


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