SSブログ

台湾・高雄の緑陰で №35 [雑木林の四季]

 どうなる、来年の台湾総統選挙

      在台湾・コラムニスト  何 聡明

台湾では來年1月13日に総統選挙が行われる。与党民進党は元台南市長と行政院長を務めた現副大統領の頼清徳を候補に立てた。野党中国国民党は現新北市長候友宜を候補に、2019年8月に発足した民衆党は党首で元台北市長の柯文哲が立候補したので、来年の総統選挙は三候補鼎立の選挙になる。

若し民進党の頼清徳が当選すれば現総統蔡英文の対内外政策が受け継がれるほか、更に台湾主権の維持が強調されるであろう。若し中国国民党の候友宜が当選すれば台湾の主権を多少犠牲にしてでも中国共産党と和解する政策を取るであろう。民衆党の柯文哲は常に自分のIQの高さを鼻にかける機会主義者で蝙蝠型政客であるので当分当選できないが、自党支持者のほか一部元民進党と元国民党支持者の協力を得て、国会である程度の席次を維持すれば、中国国民党候補の総統当選にあわせて中国国民党と連合政府を組むであろう。若し民進党候補が当選し、政治目標の異なる民衆党との連合政府を受け入れなければ、民衆党は同じ野党同志の中国国民党と組み、国会で民進党政府に難癖をつけ続けるであろう。

総統選挙に勝利した政党は同日に行われる立法委員(国会議員)選挙で総席次113席の過半数を越える席次を獲得せねば政党の政策を有利に運用できないので、国会で過半数の席次は不可欠である。

さて、来年1月13日の総統選挙と立法委員選挙の結果がどうなるかは予断できないが、台湾の前途が掛かる選挙であることに違いはない。
                  2023年5月22日


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。