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私の中の一期一会 №259 [文芸美術の森]

   “令和の怪物”ロッテの佐々木朗希投手(20)が完全試合を達成、
 ~松山英樹のマスターズ連覇は成らず。「首の痛みなく回れてよかった]~

  アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 プロ野球界で注目を浴びる“令和の怪物”が歴史にその名を刻んだ!
 ロッテの佐々木朗希投手が10日のオリックス戦に先発して、プロ野球史上16人目となるランナーを一人も出さない“パーフェクトゲーム”を最年少で成し遂げたのである。
 94年5月18日の広島戦で巨人の槇原寛己投手が達成して以来、28年振りの大記録達成であった。
 何と言っても、投球内容が凄い。
 163キロ、164キロの剛速球で打者を追い込み、フォークで空振り三振に仕留める。
 13打者連続三振というのは“日本新記録”であり、1試合19奪三振というのは“最多タイ記録”である。
 ヒーローの佐々木は「完全試合は、そんなに意識しなかった。打たれたらそれでいいと割り切って投げていた」と話し実感もあまりないようであった。
 だが、寮に戻ってから試合の映像を見直して「改めて見て、逆に緊張した」と打ち明けて、「今回の記録は無くなるものではないので良かった。切り替えて次も頑張りたい」と思いを新たにしたという。
 佐々木の快投を引き出すリードをしたのが,ドラ1ルーキーの松川虎生(18)であったことに驚いた人は多かっただろう。
 過去15人の完全試合達成者でルーキー捕手と組んで記録を達成した人は一人もいない。
 佐々木投手は「松川がいいリードをしてくれた。彼の要求にしっかり応えながら投げることが出来た」とルーキー・キャッチャーの松川虎生(18)を称えている。
 松川は試合を振り返って「4回2死で吉田正尚さんを迎えた時、初級、2球目とカーブを続けたのが分岐点だった。ストレート狙いの吉田さんの頭にない配給だったと思う。その後のフォークが生きて三振が取れた」とルーキーらしからぬ冷静なコメントを残した。
 吉田正尚は、昨シーズン27三振しかしていない。
 滅多に三振しない打者を3三振に封じたことが、走者を一人も出さない完全試合につながったと松川捕手は分析した。
 松川は「キャッチャーとして隙を見せないようにしたい。1球たりともポロリとやってはいけない」と述べ、気を引き締めることを忘れない。
 元ロッテのピッチングコーチで、現在は球団のピッチングコーディネーターを務める吉井理人さんのブログが面白い。
 「あの日は“調子悪いです”と言ってマウンドに向かった。結果は真逆で“めっちゃ凄かった”。
 第1球のアウトロー、161キロのストレートを見てひっくり返ったよ。
 “どこが調子悪いねん”・・・
 配球はシンプル。豪速球で追い込んでフォークで仕留めるというものだった。
 完全試合は守備の助けがあるのが普通だが、アウトの殆どが三振で、他のアウトも平凡な打球ばかりだった。
 この大記録はほぼバッテリーで達成したと言っていい。
 キャッチャーは高卒ルーキー松川だったが頑張った。
 佐々木の投げたい球を投げさせていた。
 佐々木は、よくサインに首を振る子なので、ゲーム前にしっかり打ち合わせをしたのだろう。
 でもパーフェクトをするとは思っていなかった。
 成長のスピードにはビックリしている。今後が楽しみだ」・・・
 吉井さんは、入団したての佐々木を見て「車に例えるとエンジンは凄いが足回りが出来ていない。
 このままだと必ず怪我をするとみて筋トレを充実させるよう指導してきた」と語っている。
 ロッテの井口監督は試合後「まあ、いずれやるだろうとは思っていたけど、こんなに早い段階でこういう試合が出来るとは思わなかった」と興奮しながらコメントした。
 ニューヨークポスト紙電子版は「ロウキ・ササキの可能性にメジャー球団も大きな興味を示したに違いない。
 将来のエースを求めるメジャー球団にとって、“より注目する理由が出来た”」と報じた。
 佐々木朗希は、これからもメジャーの注目を浴び続けることになるだろう。
 10日に最終日を迎えた今年のマスターズ・トーナメント。
 ディフェンディング・チャンピオンの松山英樹はマスターズ史上“4人目の連覇”に挑んだが、72ホールの通算で2オーバーとなり14位に終わった。
 2位タイから出た3日目は寒さと突風という悪コンディションに悩まされ77を叩いて優勝争いから脱落した
 マスターズが近づく3月上旬に、首や肩甲骨周辺に痛みが出て充分な調整が出来なかったのが響いたのは確かだろう。
 松山英樹は「首が痛くても出場するつもりでいたが、痛みなく72ホールを回れたのは良かったと思う。トレーナーに感謝したい」と話し「なかなかいいプレーが出来なかったが、悪くてもこの位置で終われたのでホットしている」と心境を語った。
 開幕2日前、恒例のチャンピオンズディナーが開催され松山はホストを務めた。
 “オーガスタの風に和の香りが漂った”・・とサンケイスポーツが書いているが、“寿司と刺身の盛り合わせの前菜”から始まり、メインは“タラの西京焼き”と“宮崎和牛”という和食のフルコース。
 食材はすべて日本から取り寄せたものだったという。
 帝王ジャック・ニクラウスによれば「思い出す限り最高のディナーだった。何より食事が衝撃的で素晴らしかった。
 最高の場面は、英語がうまく話せないヒデキがメモを見ることなく3分間英語でスピーチした時だった。
 ゲイリー・プレーヤーが日本語でスピーチしたが彼はメモを持っていたよ」と大絶賛した。
 松山は3時間、通訳のボブ・ターナーなしで、歴代チャンピオンたちをもてなしたのだ。
 グリーンジャケットを、またコース外で着られるように頑張って欲しい。怪我をしないで・・ 
 タイガー・ウッズは、昨年2月の自動車事故で右足に重傷を負いツアーの戦列から離れていた。
 タイガーは事故の後、フロリダで治療とリハビリに努めてきたが、今年の2月初め頃は“ゴルフをする以前”の状態だった。
 タイガーはマスターズ前週からオーガスタで練習ラウンドを開始したが、“様子は一変していた”とメディアは驚いていた。
 練習場でのスイングは力強い、飛距離も出ている。
 練習後は患部を温めて冷やす、また温めて冷やすを繰り返す毎日だった。
 直前の記者会見に顔を見せたタイガーは「良いショットは打てている。ゴルフに関して肉体的に問題はない。
 今は歩くのが大変、いつも通り歩けない。72ホールのタフなチャレンジになる。
 これまでメッセージをくれた人、電話してくれた人、支えてくれたみんなにありがとうと言いたい」と語った。
 予選を通過したタイガーは、2日連続の78で通算13オーバーの47位に終わった。
 たどり着いた18番グリーンでタイガーがパーパットを沈めると,幾重にも取り囲んだパトロンが総立ちになり、惜しみない拍手を送り続けた。
 「優勝していない試合の中では、自分の人生の中でも達成感のある一週間だった。
 グリーンでは感覚が合わずダブルボギーを叩くこともあったが、起伏の激しいオーガスタを完走できた・・・信じられないよ。
 まだ完全に自由が効かない脚をしっかり回復させて、次に進むことを楽しみにしている」と語った。
 5月の全米プロ、6月の全米オープンについては分からないが、7月の全英オープンには出場すると明言した。
 セントアンドリュースなら平坦で距離も長くない、“勝機あり”と見ているのだろうか?
 赤い勝負服のタイガー・ウッズがツアー通算83勝目を挙げる日を待ち望むファンは多いに違いない。
   私もその一人である。


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