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私の中の一期一会 №257 [雑木林の四季]

   この先もまだ不透明!・・ロシアのウクライナ侵攻とオミクロン株の終息、
~ロシア人が戦争に反対することが最も早く、常軌を逸したプーチンを止める方法だ~

     アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を開始したのは、2月24日のことだった。
 あれから20日間ほどの時間が経過したが、ロシア軍の激しい攻撃はウクライナ各地で続いている。
 英BBC放送は、12日にはウクライナ東部のドニプロなどで爆発音が聞こえていたと伝え、南東部のマリウポリでは,退避出来ない市民の犠牲が増えていると伝えていた。
 国連の人権高等弁務官事務所は,10日の時点で民間人の犠牲者は564人に上っていると語った。
 このうち41人は子供だと聞くと痛々しさに耐えがたい気持ちになる。
 ウクライナ国営通信は13日、東部ドネツク州で戦闘地域からの避難者を乗せた列車が攻撃を受け,乗員が犠牲になったと伝えている。
 ロシア軍に包囲され人道危機が心配される南東部のマリウポリでは、「この24時間で少なくとも22回の空爆があった。投下された爆弾は100発ぐらい。侵攻が始まって以来の住民の死者は2187人になった」と市議会が発表した。
 各地で展開されるウクライナ軍の激しい抵抗はロシア軍の進撃を足踏み状態にしているようである。
 だが戦闘が続けば、一般市民が犠牲になるのは避けられない。
 プーチン大統領は当初2日ほどで首都キエフを制圧して、ウクライナ政権にダメージを与えるというシナリオを描いていたようだ。
 しかし、予想外ともいえるウクライナ側の徹底抗戦に大苦戦する様相となった。
 ロシア国内ではルーブルの価値が下がり物価が上昇して国民の家計を直撃している。
 欧米などの経済制裁の影響から逃れようと、市民のロシア離れも出始めているらしい。
 プーチン大統領に対する批判の声も出始めているという報道もある。
 今やウクライナ侵攻は“泥沼化”した様相を呈してきたとみていいかも知れない。
 ロシアの独立系メディアは、プーチン大統領がウクライナに関する諜報活動の責任者だったセルゲイ・べセダ氏らを自宅軟禁にしたと伝えた。
 ウクライナへの軍事進攻に誤算続きが重なりプーチン大統領は苛立っているようである。
 ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワヌリ氏は13日午後、SNSを通じて「ロシア人が戦争に反対することが最も早く常軌を逸したプーチン大統領を止める方法だ」という呼びかけを行った。
 ナワヌリ氏のこの呼びかけに、ロシアの38都市で市民が応じて反戦デモが行われた。
ロシアのぺスコフ大統領補佐官は13日ウクライナとの4回目の停戦協定をオンラインで開催するという見通しを示した。
 ウクライナ側の交渉官は「我々は原則的にいかなる譲歩もしない。ロシアは今やそれを理解している。ロシアはすでに建設的に話を進めている」とインターネットに動画で投稿した。
 ロシア通信によると、ロシアの交渉官も「大きな進展があった」と発言している。
 14日の停戦協議は何らかの成果が期待されている可能性があるとのこと。
 ウクライナ側は「我々の要求は戦争の終了とロシア軍の撤退だ。それについて理解と対話が存在する」と語ったが、停戦協議が期待通りになるかどうかは何とも言えない。
 ロシア人ジャーナリストのミハイル・ザイガ―氏は「プーチン氏はコロナ禍以来、アドバイザーや友人との接触をほとんどしていない。彼は孤立している.古参の側近も彼に近寄らない」と述べている。
 ロシアのウクライナ侵攻は1945年以降、ヨーロッパにおける最大の地上戦だと書いたメディアもあった。
 戦争から得るものは何もない。破壊と殺戮によって悲しみは必ず残る。
 戦争を続けてはいけない・・・
 3年目を迎えたコロナウイルスとの戦いも、なかなか終息が見通せない。
 新規感染者数の増減傾向を示す“直近7日間平均”は全国的に減少傾向に転じているようにも見える。
 だが翌日パッと増えることもあって下げ止まり状況に見える。
 第5波のデルタ株に比べ、オミクロンの感染力は圧倒的に高いため感染者が増えてしまう。
 感染者が多くなれば、死者の数も増えることになる。
 読売新聞が各自治体で公表したデータを集計したところ、今年1月以降にコロナによる死者は7885人(3月14日現在)であることが分かった。
第5波だった昨年8~10月は3073人だったから、その2.6倍ということになる。
 岡山県の医療機関が第6波で2月までに死亡した66人の死亡診断書の分析を行ったところ、コロナで死亡した人は68%の44人であることを突き止めた。
 残りの21人は誤嚥肺炎、老衰などコロナ以外が直接の死因であった。
 一般にコロナと言えば、肺炎が悪化して呼吸困難になるケースが多かったが、オミクロンではそのようなケースは少なくなっているという。
 神奈川県の担当者は「コロナ以外で亡くなる人が増えている。高齢者や持病のある人はコロナの症状が軽くても油断できない。リスクの高い人への健康観察が重要になる」と語った。
 私の友人は、近くに住む息子一家で小学生の孫が感染したことによって家庭内感染となったと話してくれた。
 自宅療養だったが、一時は親二人が喉の痛みと39度の発熱で苦しんだという。
 友人の話では、外出できないため食事に苦労したそうである。
 友人の奥さんが毎食運んだそうだが、接触できないので玄関のベルを鳴らしてすぐに離れなければならず「もう疲れました」と言っていた。
 テレビ出演などで医療現場の実態を発信している宇都宮市の倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「悲しいお知らせですが、ここ3日 発熱外来の受診者は増えています。陽性率も下がらない。私の疲れも取れません」とツイートしていた。
 職員を鼓舞するため特別ボーナスで頑張っていただくしかないとのこと。
 「消耗戦です、がんばれウクライナ!」とロシア侵攻になぞらえてみせた。
 トンネルの先に光が見えれば、ドクターばかりでなく我々も頑張れるのに、まだ光が見ていないのが悲しい。


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