私の中の一期一会 №253 [雑木林の四季]
オミクロン株は「重症化しにくい」というけれど・・油断は禁物ではないか。
~「インフルエンザと同等と考えるのは、まだ早いと思う」と大谷義夫医師~
アナウンサー&キャスター 藤田和弘
13日、東京都の新規感染者は3124人を数えた、前日より一気に926人も増えたのである。
感染拡大の主役はオミクロン株だろうが、オミクロン株の感染力の強さは際立っている。
沖縄、広島、山口の3県では1月9日から“まん延防止等重点措置”が適用されている。
感染拡大の最前線と言われてきた沖縄県は、昨年12月30日の時点で新規感染者の97%がオミクロン株に置き換わっていたというから驚く。
沖縄県専門家会議の藤田次郎座長によると、9日には約250人の患者が入院していたが、人口呼吸器がついている人は1人もいなかった。
治療に当たっていた医師は「患者の症状と経過については、明らかに従来のものと違う。
症状としても軽い患者が多く、風邪やインフルエンザと区別するのが難しい」と話していた。
確かに「オミクロン株による肺炎は少ない」という話はよく聞く。
従来株では、軽症でも検査してみると“肺炎”という患者が結構いたという。
オミクロンは咳や喉の傷み、発熱などはあるものの上気道止まりで、肺炎になる人は極めて少ないようだ。
だが、“感染しても軽症で済む、大丈夫だ”・・ということだけがクローズアップされるのは危険ではないだろうか。
テレビでよく見かける大阪大医学部の忽那賢志教授は「第6波として、感染はこれから爆発的に増えるだろう。もう感染を回避することは難しい」という見解を示した。
忽那教授は、オミクロンはこれまでにないスピードで拡大しているが、できるだけ規模を小さく抑えるとか、重症者の数を減らすことなら出来るのではないかと考えている。
「昨年末は忘年会など人の集まりも多かったようだし、年末年始に帰省した人も多かった。
帰省先で会食して、マスクをつけないで会話するなど感染リスクの高い行動も影響しているのではないか。
オミクロン株はデルタ株に比べて重症化しにくいといっても、それは若い世代に言えることで、高齢者や基礎疾患を持つ人は“重症化しやすい”かも知れない。
ブースター接種を早いペースで行っていかないと間に合わないだろう。
ワクチン2回目の接種から時間が経つと、感染予防効果が下がることがデータに出ている。
「重症化リスクの高い高齢者に、なるべく早くブースター接種をするのが今一番重要な対策ではないか」と忽那教授は指摘している。
沖縄県では11日、コロナに感染したり濃厚接触者に認定された医師や看護師が503人も出て、過去最多を記録した。
新規感染者が急増する中、15の医療機関で救急患者の受付を制限せざるを得なかったという
昨年9月上旬にも約200人の医療従事者が感染欠勤して、医療逼迫の状況を経験している。
沖縄の医療従事者不足は深刻化しており、14日には、21の医療機関で欠勤者が681人も出て、21の医療機関のうち14か所で救急や外来を制限してニュースになっていた。
20年12月、都民の足ともいえる地下鉄大江戸線で運転士38人がコロナに感染して、通常ダイヤで運行できなくなった。
普段の7割程度の運行で切り抜けるしかなかったのだ。
東京都の尾崎治夫医師会長も「ワクチン2回接種では安心できない」と話し、「私が何より危惧しているのは、オミクロン感染の拡大で社会活動に支障が出てくることだ」と語った。
ワクチン接種2回の人でも6割ぐらいの高い比率でブレークスルー感染する。
医療従事者が感染したり、濃厚接触者になれば休まなければならない。
そういう人たちが多くなると、ベッドはあるのに患者を受け入れることが出来ない事態が起こる。
医療従事者だけでなく、生活の根幹を支えるエッセンシャルワーカーと言われる人々が欠勤せざるを得ないことになったら社会に与える影響は計り知れない。
厚労省は13日、全国の自治体で実施した変異株のPCR検査の結果、オミクロン株の疑いが全国の陽性者の84%を占めたと明らかにした。
市中感染が広がって、全国的にオミクロン株への置き換わりが進んでいるのである。
新聞によると12日現在、国内でオミクロン株に感染が確認された人は空港検疫などで1384人、感染経路が不明で市中感染とみられるケースが1771人確認されている、
合わせると3155人だが、実際にはもっと多い数になっているかも知れない。
コロナ濃厚接触者は、陽性者と最後に接触した日から14日間、自宅などで待機しなければならない。
感染が急拡大する中で、医療従事者だけでなく、交通機関や行政サービスなど社会インフラを維持していかなくてはならない。
厚労省は14日、濃厚接触者の待機期間を現在の14日間から10日間に短縮することに決めた。
命や暮らしを支えるエッセンシャルワーカーは“検査で陰性”なら最短6日間に短縮できる。
感染研によると。オミクロン株は潜伏期間が3日前後でデルタ株より短い。
発症してから7日~9日間で他の人にうつす力が亡くなることが分かったからだ。
オミクロン株の濃厚接触者については、海外でも待機期間を短縮する動きが相次いでいる。
アメリカでは昨年12月に無症状の場合は隔離期間を従来の10日間から5日間に短縮した。
ドイツでは今月、検査で陰性なら待機を7日間にすると発表している。
私は13日にハートクリニックを受診したが、その時「来週、接種券が届くと思いますが、スマホで予約できますので予約してください」と言われ、ブースター接種が出来ると分かった。。
昨年6月に2回目を接種したので、6カ月を過ぎたばかりから、早く順番が来たほうだろう。
スマホで予約というは気が滅入る、自信がないからもたつきそうだ。
池袋の大谷クリニック・大谷義夫院長はこう言っている。
「オミクロンの感染力は風邪やインフルエンザの比ではない。
重症化する率は、どうも低そうだということは分かってきた。
日本は欧米に比べると、まだブースター接種は進んでいない。
日本人はこれからどのような状況になるかは、まだ不透明だと言える。
オミクロンでの重症化は少ないといっても、一定の頻度で重症化する人は出てくるだろう。
インフルエンザと同等だと考えるのは、まだまだ早いと思う」
2022-01-13 19:10
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