私の中の一期一会 №251 [雑木林の四季]
オミクロン株は日本に入っている・・忘年会は出来ないかも知れない
~オミクロン株は、重症化が少ないというが、英国では死者が出ている~
アナウンサー&キャスター 藤田和弘
先月月28日に日本に入国したナミビアの外交官は、やはりオミクロン株の感染者だと確認された。
政府が先月30日の午前0時以降、世界全ての国や地域を対象に外国人の新規入国を停止したが、オミクロン株は日本が水際対策をする前に国内に入っていたことになる。
オミクロン株は、南アフリカで最初に見つかってからわずか数週間で世界中に広がっていた。
12月10日の時点では62カ国で、2382人がオミクロン株に感染していたという報告もあった。
日本ではその時点で12例が報告されているが、12人は全て空港検疫で見つかったもので国内の市中感染ではない。
今月の6日から9日にかけて成田や羽田に到着した人の中に、オミクロン感染者がいたことが確認されている。
厚労省の調べで、6日に成田空港に着いた40代の男性はナイジェリア滞在歴があった。
8日に関西空港に着いた30代の男性はケニアから、20代の女性はアメリカからの入国だった。
9日にアメリカ滞在から羽田に戻ってきた20代男性もオミクロン感染者だった。
厚労省は、それぞれと同じ航空機に乗っていた凡そ350人全員を“濃厚接触者”として扱い、入国後14日間は宿泊施設で待機するよう求めた。
現在、全員医療機関に収容されている。
海外に滞在していた日本人は帰国することは出来るが、国が指定した宿泊施設での待機が必要になる。
感染リスクの高い国や地域からの帰国者は待機日数も長くなるのは仕方がない。
アメリカから帰国した男性(28)の体験を読売新聞が報じていたが、読みながら思わず「大変だなあ」と呟いてしまった。
彼は午後3時過ぎ成田に到着した。
空港検疫を待っていたら「東京のホテルが取れないので福岡に行っていただきます」と説明され驚いた。
同じ便に乗っていた約40人からも戸惑う声が上がったという。
男性は、検疫で陰性と判定されたが福岡行きの便に乗せられた。
着いたのはJR博多駅近くのホテルで、部屋に落ち着いたのは午後11時過ぎだった。
男性は、「10時間を超えるフライト後の福岡移動で、さすがに疲れた」と振り返っていたという。
待機者はホテルの部屋から出られない。
食事は部屋に届けられる弁当で済ませなくてはならない。
男性は10日後、やっと東京に戻れたが隔離中は「どうなるのかと不安だった」と語っている。
南アフリカ国立伝染病研究所の調べによると、南アではデルタ株からオミクロン株への置き換わりが驚くほど速かったという。
13日の新規感染者数は1万3992人だったが、2週間前と比べると1日当たりで6倍を超える急増であった。
今月、61検体を抽出調査したところ全てがオミクロン株に感染していた。
ワクチン接種済のブレークスルー感染も相次いで報告されていて、12日に検査を受けたラマポーザ大統領もオミクロン陽性者に加わっていた。
首都プレトリアの開業医は「11月半ばから12月10日までに80人程の患者を診察したが、陽性者の多くが軽症で、1人も入院には至っていない。
経過観察が必要と判断したのも4人程度だった。
今後、感染者が増えれば重症化する人も出てくるだろうが、今のところデルタ株の時と状況が大分違う」とメディアの取材に答えている。
オミクロン株に感染した患者の主な症状は、筋肉痛,頭痛、のどの痛み、軽い咳などが大半で、発熱は稀であり、酸素療法が必要な患者はいなかった。
しかし、南アでは日増しにオミクロン感染者の増加が続いていて、それに伴う入院患者も増えつつある。
南アでは入院患者が6000人もいて、そのうち420人が集中治療室に入っているという情報もあるから安心できる状況ではない。
英国のジョンソン首相は13日、オミクロン感染者の1人が亡くなったことを明らかにした。
ロンドン市内の感染者の40%がオミクロン株に感染していると述べ、国民に警戒を呼び掛けた。
オックスフォード大学の研究者は、ワクチンを2回接種しただけではオミクロン株に対する十分な中和抗体を獲得することは出来ないという論文を明らかにしている。
この大学では、ワクチン接種3回を済ませた人にも追跡調査をする計画だという。
成田などの空港検疫でオミクロン株の陽性者と確認された4人の濃厚接触者が、三重県に2人いることが分かった。
一人はケニアに滞在歴がある30代男性と同じ飛行機にエチオピアから乗り合わせていた。
もう1人はアメリカ滞在歴を持つ20代女性と、ホノルルから関西空港行きの便に乗っていた。
2人とも8日の空港検疫では陰性で、無症状、体調不良もない。
今後は県外の宿泊施設に移り、健康観察を続けることになった。
オミクロン株が問題なのは、ワクチン接種2回を終えているのに感染する「ブレークスルー」感染が多いことだろう。
日本に入国後、オミクロン感染が確認されたナミビア外交官は、日本への入国前に2回の接種を終えていた。
イスラエルでは、ファイザーワクチンを3回接種した2人の医師がブレークスルー感染したという。
いずれの感染者も軽症だというのは救いではあるが・・
ワクチン3回目の接種について、政府は2回目接種からの“間隔を8か月後”としていたが、オミクロン株の出現で接種間隔を短縮する調整に入っている。
ワクチン供給が間に合うかどうかは問題だが、6カ月間隔にすべきである。
日本では、幸いにしてコロナ感染者数の低下傾向が続いている。
オミクロンの出現は気になるが、今年は忘年会が出来そうだ・・
今年のクリスマスを楽しめるだろう・・と期待した人は多い筈だ。
オミクロン株は、こうした願いを砕くのだろうか?
もういい加減にして欲しい!
2021-12-13 16:20
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