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私の中の一期一会 №239 [雑木林の四季]

       急ピッチで進むワクチン接種。不慣れな作業で各地でミスが続出
 ~ワクチン保存の超低温冷凍庫の電源が切れていた。6400回分が無駄に!~
 
      アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 高齢者を対象にしたワクチン接種が各地で急ピッチに進められている。
 全国の自治体では、集団接種会場の数を増やしたりして接種のペースアップに余念がない。
 私は〝かかりつけ医”で、今月10日に2回目の接種を受けることが出来て、ワクチン接種を完了した。
 最初、1回目は6月下旬頃になると言われていたが、菅首相の〝鶴の一声”があったせいだろうか、5月24日と6月14日に接種できると電話連絡を受けていた。
 実際に1回目を打ってもらったのは5月20日であった。
 その日は定期受診の予約日でワクチン予約の日ではなかったが、出掛ける前に「今日、ワクチンも打てますよ」という電話があった。
 予約日より4日早いが、当方は〝異存なし”だった。
 ちょっと気になったのは、接種後15分待機しなければならないのに、そう広くもない待合室が座る場所を探してウロウロする程混んでいたことだ。
 診察だけの人、ワクチンだけの人、両方受ける人で混み合っていたのである。
 接種すると、注射部位の痛み、頭痛、関節の痛み、疲労感、悪寒、発熱などの副反応が出ることがあると説明書に書かれていたが、私の場合は〝注射部位の痛み”だけで、他は全く何もなかった。
 注射部位の痛みも、翌日には押さなければ痛くなくなっていた。
 2回目の時は、〝強い反応が出るかも知れない”と看護師さんに言われたが、部位の〝痛み”以外は何も感じなかった。
 我が家では、カミさんが5月早々に予約が取れて6月30日と7月21日に決まっていた。
 私が早くなったので相談してみたら、6月15日と7月6日に繰り上げとなった。
 こうしたワクチン接種ペースアップの裏で、〝ワクチン管理”や”希釈作業”などを巡る「ミス」が跡を絶たないと産経新聞が書いている。
 川崎市は13日、ワクチン6396回分を廃棄したと発表した。
 ワクチンは高齢者施設の利用者らへの巡回接種用のファイザー製だったが、ワクチンを保管する超低温冷凍庫の温度が上昇する事故があったからだという。
 ファイザー製ワクチンは、マイナス70~80度で冷凍保存しなければならない。
 13日朝、冷凍庫の警報音が鳴ったので、何か異変が生じたことが分った。
 温度計の記録を調べてみたら、冷凍庫が9.1度になっていたことが分かったという。
 その後、また冷凍に戻ったが。ファイザー製は一度解凍したワクチンを再冷凍して使用することが禁じられている。
 冷凍庫メーカーが原因を調べたら、冷凍庫が不良品だったことが分かり新品と交換したそうだ。
 貴重なワクチン約6400回分が無駄になった事実は変わらない。
 和歌山県有田町でも、ワクチンを保管していた冷蔵庫が正常に作動しない事故があった。
 中に入っていたワクチンは、解けていて使えなくなっていた。
 有田町は〝品質を保証出来ないものは使えない”として990回分が廃棄された。
 大阪・堺市の集団接種会場では、ワクチンを保管していた冷蔵庫の電源がOFFになったいたため、ワクチン456回分が無駄になった。
 市の担当者が冷蔵庫に〝電源が入っていないことに気付かなかった”ためと分かった
 この会場では、それ以前にも電源を入れ忘れ210回分を廃棄していた。
 福島県二本松市でも、ワクチン管理に失敗している。
 ワクチンを解凍した後は〝冷蔵保存”すべきところ、誤って〝冷凍保存”にしてしまったからだった。
 問題なのは、この不適切に保管されたワクチンを施設の高齢者や職員100人に注射してしまったことである。
 体調の異常を訴える人はいなかったいというが、このワクチン接種は〝誤接種”に該当するケースではないだろうか。
 余った70回分を廃棄したらしいが、本当に無害なのかどうかを検証したかどうかは分からない。
 有効性が無い接種だったら、やり直さなければならないだろうに・・・
 誤接種ミスはあちこちで起きている。
 千葉県南房総市で、嘱託医が市内の高齢者施設で、誤って生理食塩水だけを6人に注射するミスを犯したと発表した。
 施設の看護師たちが入所者と職員54人に接種していた時、注射器に希釈液しか入っていなかったのに気付かず6人に注射してしまった。
 別の看護師が容器の数と注射器の本数が会わないことに気付いてミスが分かった。
 健康被害は報告されていないが,市では経過観察を続けている。 
 生理食塩水のみの注射は、沖縄の浦添市でも5人に行われたことが分った。
 高齢市民は213人だが、5人の特定はできていない。
 浦添市では2回目の接種の際に213人全員の抗体検査を行うことになった。
 福井市でもワクチン162日分が廃棄されるミスがあった。
 医療機関の個別接種用に配送するワクチンの分配と管理を請け負っている業者の社員が、医療機関への配送分を別容器に移す作業をしていた。
 残りの「瓶」は冷凍庫に戻さなければならないのにそれを忘れ、ワクチンは放置されたままになった。
 27瓶162回分が使えなくなってしまったのである。
 千葉県柏市は、使用期限の過ぎたワクチンを診療所の医療従事者や患者ら34人に接種したと発表した。
 ファイザー製ワクチンは希釈後6時間以内に接種しなければならない。
 市の医療者向け説明会で「希釈後の使用期限は24時間以内」という誤った情報が共有されたため、10時間を過ぎたワクチンが疑いもなく使われた。ちょっと怖い話だと思う。
 医療の安全対策に詳しい近大の辰巳陽一郎教授は「今回のように不慣れな短期間事業ではミスを完全に防ぐのは難しい」と指摘して、ミスを最小限に抑えるため「各自治体のミス情報をリアルタイムで共有することが必要」と訴えている。
 埼玉県戸田市では、実際に全国で起きたミスを、報道ベースでまとめた「アクシデント事例集」を作成した。
 これを市内の医療機関にメールで配信している。
 市の担当者は「様々な事例を知ることが、ミスを未然に防ぐことにつながる」と期待している。
 東京都が築地市場後に開設した大規模接種センターで、誤ってワクチンを大量に解凍してしまい、警視庁職員ら約1300人が急遽接種を受けた。
 都は担当者間の連絡ミスが原因と説明している。
 日本のあWクチン接種のゴールはまだ遠くに霞んで見えない。
 ワクチン接種ミスは、減ることはあってもゼロにはならないだろう・・・



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