SSブログ

私の中の一期一会 №237 [雑木林の四季]

「安全・安心の東京五輪開催は可能」と菅首相は記者会見で明言したが・???
~楽天の三木谷浩史会長、「五輪開催は自殺行為」とCNNインタビューニに答える~

      アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 千葉県は12日、米国の陸連から「成田市、佐倉市、印西市で行うことで合意していたオリンピック陸上チームの事前合宿を中止したい」と連絡があったことを明らかにした。
 コロナ収束の見通しが全く立たない中で、選手の安全面で懸念が生じたためというのが合宿中止の理由であった。
 ハンガリーの体操選手は、栃木県小山市で事前合宿を行う予定で調整していたが、〝合宿を中止する”と伝えてきた。
 矢板市で事前合宿を計画していたマウンテンバイクやゴルフの選手もキャンセルしてきた。
 ハンガリー側からは3月末に「合宿は中止したい」という連絡を受けていたことも明らかになった。
 まだ出場選手が決まっていない競技もあり、安全面だけでなくスケジュール調整も出来ないのが中止の理由とのこと。
 受け入れ側の栃木県では、他の競技団体の合宿予定もあるため、引続き準備を進めているが〝どうなることやら”と困惑している。
 丸川珠代五輪担当相は14日、五輪に出場する海外選手が日本で調整する事前合宿について「45の自治体がコロナの影響で断念した」と会見で語った。
 32の自治体が〝キャンセルは相手国からの申し入れだった”と説明している。
 まだ何の連絡もないため、こちらからキャンセルしたホストタウンもあったようだが、五輪開催がどうなるのかハッキリしないのが一番良くないと私は思う。
 長野県の岡谷市は1月下旬に早々と「パンデミックで予定が見通せない。事前合宿は自国で行い選手村には早めに入る」とカナダ卓球協会からの〝断りメール”が届いていたと話している。
 岡谷市役所の卓球部は、全日本実業団選手権で2019年までの3年連続8強に進出している強豪チームだ。
 チームの主将は「世界のトップレベルと打ち合えると楽しみにしていたのに・・」と残念がったという。
 卓球の練習施設になる予定だった総合体育館は、いま一部がワクチンの接種会場になったので、「これもコロナ禍かな」と主将はニガ笑いしていたとか・・・
 五輪参加国の殆どは、開催国で事前合宿をするのが一般的だ。
 自国とは気候が違う、時差ボケの解消。食べ慣れた食事の用意などを大会前に調整しておくことは重要だからだ。
 今回はコロナ感染という厄介な危険が収まらないから、どの国も悩みを抱えることになる。
 70日後にやって来る東京オリンピックを予定通り開催出来ると思っている人は、殆どいないのではないか?
 国会で立憲民主党の枝野幸男代表が「国民の命や暮らしと五輪開催の両立は不可能だ」と「中止」を迫ったとき、首相は「主催者はIOC・東京都などで、政府は判断する立場にない」と答えて国民をシラケさせた。
「安全・安心な大会が実現できるよう全力を尽くす」という答弁を何度も繰り返すばかり。
 14日夜の首相会見でも「安心・安全な五輪の開催は可能」と言い切っていた。
 米紙サンフランシスコ・クロニクル電子版が今月3日に「コロナの長期的な大流行のもと、五輪を開催すべきではない」中止を訴えていた。
 スポーツコラムニストが「パンデミックは収束しておらず、終わりに近づいてすらいない。ワクチン接種が順調に進むアメリカでは改善しつつあるが、インドやヨーロッパの一部、南米の多くの国々では深刻な状況が続いている。安全に開催するには時間が足りな過ぎる」と怒っている。
 IOCのトーマス・バッハ会長を「ぼったくり男爵」と酷評して、「日本よ,IOCにダマされるな!」と警告したのは有力紙ワシントン・ポストだ。
「バッハは〝ぼったくり男爵”として知られている男だ。開催国を食い物にする悪い癖がある。多額の開催費用を開催国に押しつけている。彼が五輪を強行開催する主な理由はカネしかない」
 そのバッハ会長は今月半ばに日本を訪れ、広島で聖火リレーの式典に参加する筈だった。
 しかし、東京、大阪、京都、兵庫に出ていた宣言が31日迄延期になり、愛知、福岡の追加もあったりしたせいか〝宣言中の訪日は困難”と判断、6月に延期となった。
 茨城県の大井川和彦知事は、組織委員会から「選手や関係者が感染した際、受け入れ専用病床の確保を求められたが、県民より選手を優先することは出来ない」として断ったことを明らかにした。
 安全・安心と言いながら、「感染者を受け入れてくれ」なんて・・よく言えたものだ。
 大井川知事は、五輪開催の是非についても「必ずやらなければいけないことではない。状況に応じて中止の判断もあり得る」と発言している。
 大阪府が陥っている医療崩壊寸前の状況が現実としてあるのに五輪を開催するなんて〝正気の沙汰”とは思えない。
 14日に米・CNNの単独インタビューに応じた楽天の三木谷浩史会長は「日本がこの夏、東京五輪を開催するのは自殺行為に等しい」という認識を示し「中止」を訴えた。
 三木谷氏は、日本政府のコロナ対応について〝10点満点で、2点しかつけられない”と低い評価を下している。
 医療崩壊や企業倒産など惨状ともとれるコロナ禍の中で、世界中から多くの参加者が入国してくる大規模なスポーツ・イベントを開催するなんて危険極まりないという訳だ。
 メリットは少なく、リスクは大きく・・・
 インドやブラジルをはじめ、多くの国々は今もコロナに苦しみ続けている。
 今の状況で、五輪を安全に開催するのは容易なことではない。
 三木谷会長は、国を挙げてスポーツイベントを祝う時期ではないと言いたかったのではないだろうか。
 ソフトバンクの孫正義社長も、米・CNBCに対し、「日本と他国、双方の状況を踏まえると五輪が予定通り開催されることを〝恐れている”と発言した。
 企業経営者や自治体の長から「五輪中止」の声が上がり始めている。
 元日弁連会長の宇都宮健児氏が会見して、5日から東京五輪の開催中止を求める署名運動を行い、14日午前までに35万1868名の署名が集まったと報告した。
 宇都宮氏は「世界中の人々が心から歓迎できる環境でのオリンピックなら良いが、現在はそういう状況ではない。コロナ禍で医療が逼迫している。
 この状況で五輪を開催すれば、貴重な医療を大会のために割かなければならなくなる」として、小池都知事がIOCに、主催国として中止を働きかけるべきだと呼びかけた。
 宇都宮氏は、IOCが組織委に中止の賠償を請求したら、IOCは世界から袋叩きにあうだろうと付け加えているが・・・
 時事通信が行った最新の世論調査によると、菅内閣の支持率は32.2%と大きく落ち込んだ。
 前月比4.4ポイント減である。
 不支持は、6.9ポイントも増えて、44,6%となった、
 これで5カ月連続で、不支持が支持を上回ったことになる。
 現在、発令中の緊急事態宣言は延長して、愛知と福岡の両県絵を追加した。
 菅政権のコロナ対応を「評価しない」は、前月比11.6ポイント増の64.6%。
 「評価する」は8.9ポイント下がって17.6%。
 ワクチンの遅れについては
 「大いに不満」・・・39.5%
 「多少不満」・・・・34.9%
 「あまり不満なし」・18.4%であった。
 自民党幹部のコメント。
 「首相は、自分が直々に指示したのだから7月末に高齢者のワクチン接種は終了する思い込んでいる。
 支持率の低下はワクチン接種が進まないことが大きい。
 変異種による感染拡大は長引く気配だ。
 東京五輪は無観客で開催しても「失敗五輪」と世界からあざけりがくる。
  彼に次の目はない」・・・


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。