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私の中の一期一会 №236 [雑木林の四季]

        ワクチン接種率、日本がOECD加盟37カ国で最下位とは情けない!
    ~ワクチン接種の遅れに国民は苛立っている。五輪より感染拡大防止が先だ~

        アナウンサー&キャスター  藤田和弘                                        

 最近、友人たちから「ワクチン接種、予約はとれたか?」という電話やメールが届くことが多くなった。
 東京目黒区に住むアナウンス部同期の女性は「娘がライン予約で大きな体育館での予約をしてくれた。
5月12日に接種です」というメールを寄越した。
「2回目もとれたよ」という友人の電話もあり、思わず「ウソ!」と声が出てしまった。
 私の住む千葉市は,80歳以上の高齢者を優先に〝医療機関での個別接種”か〝公共施設での集団接種”のいずれかでワクチン接種が行われることになっている。
 4月21日から高齢者への接種が始まったのに、私の所にワクチン接種券が届いたのはギリギリの4月20日であった 
 22日はかかりつけ医の受診日だったので、早速申し込んだが「接種は6月下旬になるでしょう。でも早いほうですよ」と言われ、拍子抜けの気分を味合わされた。
 英オックスフォード大学の研究者等がまとめたデータによると、4月25日までに世界全体のワクチン接種回数は約10億回を超えている。
 しかし、その殆どが先進国で、所得の低い途上国などでの接種は殆ど進んでいない。
〝ワクチン配分の不均衡”は、世界の現実だということが分った。
 今月25日までに投与された凡そ10億1000万回のうち・・
 2億2500万回がアメリカでの接種回数で、モチロン世界で1位だ。
 2億2000万回の中国が第2位。
 3位のインドは、1億3800万回。
 英国が4500万回で続く・・・
 その中で、接種率が最も高いのはブータン王国だと知って、ちょっとビックリした。
 ブータンでは3月下旬に投与を開始、全人口の75%が少なくとも1回のワクチン接種を経験しているという。ワクチンはインドから提供されたものとのこと。
 オックスフォード大学の統計サイトをみると
 人口に占めるワクチン接種者の割合は4月20日現在で、日本はOECD加盟37カ国の中では最下位である。
、この国はたったの1.1%でしかない。ガックリくる・・というより情けないデータだと思った。
 人口に占めるワクチン接種者の割合は、イスラエルが62%で世界中で最も高い。
 英国は48.7%、チリ40.7%、米国39.9%などが上位を占めている。
 日本がたったの1.1%だなんて・・・こんなことでいいのか!
 ワクチン接種の大巾な遅れに、いま日本国民は苛立っているとみて間違いない。
 安全性に慎重過ぎたかも知れないが、日本のワクチン接種開始が主要国の中では際だって遅かったのは事実である。
 アメリカでは昨年12月24日に接種を開始している。
 今年の1月26日時点のデータを見ると、アメリカは約1カ月ですでに2184万回のワクチン接種を済ませていた。
 日本で医療従事者への先行接種が行われたのは2月中旬だったから、高齢者を含む一般国民に接種の順番が回ってくるのが遅れている。
 今は緊急事態宣言の真っ只中だが、宣言の効果を期待している国民は少ないのではないか。
 コロナ危機を乗り切るには、今のところ「ワクチン」しかないというのが世界共通の常識だろう。
 中国は世界で2番目に接種回数が多い国だが、自国製ワクチンを東南アジア諸国に提供して「ワクチン外交」を展開している。
 英国、イスラエル、ドイツ、イタリア、ロシア、インド、インドネシアなどは〝ワクチン先進国”になっている。
 厚労省が公表しているコロナの発症動向によると、コロナで死亡した人の96%は60歳以上が占めている。
 一般に高齢者は持病を抱えている人が多く体力、免疫力も衰えている。
 感染症に対する抵抗力も低い。
 こうしたリスクの高い人達の治療にあたる医療機関の負担を減らすためにも、高齢者へのワクチン接種は欠かせない。
 だとすれば、ワクチン接種率を上げていくしかないのではないか・・それも急いで!
 ワクチン接種の調整役は河野太郎担当大臣だが、菅首相の「全ての高齢者が、7月末までに2回の接種を終えるよう取り組みたい」という23日の発言を受け多忙を極めているらしい。
 これまで、ワクチン接種の完了時期については、全国の市町村の計画がバラバラなため一律の日程を示せなかった。
 全国の自治体の3分の1は接種完了を〝8月以降”としていたという。
 変異株による感染拡大でワクチンへの期待はますます高まっている。
 にも拘らず、4月のワクチン供給量は極めて限定的だった。
 一部の高齢者にしかワクチンが届かなかったのである。
 そうした現状を見た政府から「7月末までに・・」という指示が出されたものとみられる。
 河野大臣によると・・
 日本が2月にワクチン接種を開始した頃、ファイザー製ワクチンの需要が世界的に増え続けていた。
 ファイザーは一旦製造ラインを止め、増設に踏み切っていたのである。
 日本はその時期にぶつかったため必要量が揃わなかった。
 やっと、ラインも立ち上がったと聞くので、ゴールデンウィーク明けからは、毎週1000万回分づつ日本に入ってくる予定だ。
 これは3600万人の高齢者の半分が1回目を打てる量になる・・・
 今週から1741市町村の全てに、少なくともワクチン1箱が届くとのこと。
 連休中にも4000箱、5月10日からの週には1万6000箱(1872万回分)が各自治体に行きわたる予定だ。
 予定通りならば・・5月中旬から高齢者のワクチン接種が本格化することになる。
 接種の具体的なスケジュールなどはまだこれからではないのだろうか。
 東京・大阪に大規模接種会場を開設する計画だってどうかなるか、まだ分からない。
 医療体制が逼迫する中で、医師や看護師の応援がなければ迅速な接種など出来ないだろう。
 予定通りワクチンが供給されなかったらどうするんだろう・・・
 29日、東京で1027人の感染が確認された、1000人超えは1月28日以来3カ月ぶりだ。
 高齢者は84人、重症者は前日より5人増えて58人だった。
 千葉県内では152人が新たに感染、80代と90代の男性2人が死亡している。
 政府関係者でさえ「市町村や医師会が政府の要請についてきていない。ワクチン完了の7月中という期限は一種の賭けだ」という冷めた声もあると聞く。
「ワクチンを供給したのだから、あとは自治体の責任だ」というのだけはヤメテくれ!


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