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草木塔 №83 [ことだま五七五]

孤寒 8

            俳人 種田山頭火


  春が来たいちはやく虫がやつて来た


  啼いて二三羽春の鴉で


  咳がやまない背中をたたく手がない


  窓あけて窓いつぱいの春


  しづけさ、竹の子みんな竹になつた


  ひとり住めばあをあをとして草


  朝焼夕焼食べるものがない


『草木塔』 青空文庫

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