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はるかなる呼び声 №11 [核無き世界をめざして]

 はるかなる呼び声(11)関千枝子から中山士朗様へ

         エッセイスト  関千枝子

 なんだか少しお元気がないようなお手紙ですが、でも、コロナでめちゃめちゃな世の中、本当に嫌になってしまいますね、 
 コロナ蔓延激しい東京など首都圏ですが、小池都知事の毎日の協力呼びかけ‥‥私には自分の体は自分で守れ、コロナになったら自分が悪いのだぞという、脅しのように聞こえるのですが‥‥夜の飲食店の八時終了、お酒は七時まで、本当に食べ物屋さんにしたら死ね、というようなことですが、どうも期待のように感染者の数は減らず、緊急宣言も延長されそうです。
 盛り場に出ている人があまり減っていないなど言われますが、私の住む地域など、バスもいつもガラガラだし、わが棟(140世帯くらいいるのですが、)廊下も玄関も。人が全くいなくてがらんとしています.。第一波の時はスーパーで買い占めがあったりしたようですが、今回は別にそんな動きもなく、皆さん、大いに「自粛」「ステイホーム」に協力措定ると思うのですが。でも、感染者は思うように減りませんね。このままだと、緊急事態宣言が延長になるのではと心配です。
 私にしたら、感染が減らないのは当たり前と思うのですが。家庭内クラスターが増えていると言いますが、当たり前で、日本の家では、家庭に一人感染者が出たら、相当気を付けても、家族に感染は防げないと思います。一人で閉じ込めておく部屋があっても、トイレ、洗面所、風呂まで別にできないでしょう。どうしてもうつりますね、感染の症状が相当酷くても、病院が間に合わず家庭で「自粛」させられている人が多い、これで感染を防げ、と言っても無理でしょう。私は、感染者が出たらその近辺を一刻も早く検査して、軽症の人、無症状の人も、ホテルなどで一時隔離するのが、感染を抑える一番の手だと思うのですが。
 病院に入りたいのに、なかなか入れない状況が起こっているのに、特別措置法は、病院入りを断る人に罰金だの刑事罰だの、何を考えているのかと思います。これには野党だけでなく与党のなかにも反対があり,修正意見で成立すると思いますが、政府というもの、新しい法律を考える時、まず、罰則を考えるものなのですね、怖いことです・
 コロナを決して軽視するつもりはありませんが、こんな中でコロナ恐怖心が蔓延しているのも怖いです。不要不急を恐れるあまり、竹内良男さんのヒロシマ講座、部屋を貸している会館の方がいち早く部屋貸しを一切閉鎖してしまいました。緊急事態宣言でもイベントは定員の50%までよいといっているのですから、は何の問題もないはずで、明らかに「先取り」自粛で困ったことだと思っていましたら、キリスト教の教会まで「閉鎖」です。ある教会のお部屋を借りてニュースの発送作業などをしているのですが、これも断られました。なんでも礼拝までオンラインなんですって。要するに、感染が出たりしたら、あそこから感染が出たと大騒ぎになり。その会館の「営業」にもかかわる。そうなる前の自粛してしまえというのでしょう。
 緊急事態宣言は、予想通り延長されるようです。「夜の街」いじめくらいで、そんなに感染減りませんから、園長やむなしですが、規制がどんどん増え、本当に社会活動も、文化も消えてしまうような事態が来るのではないかと恐れます。皆さんの萎縮もひどいですから。
 私は、別に外に行く事を恐れません。出る時間もラッシュアワーではありませんから「密」ではありません。マスク、手洗い等普通のことは、やっていますが、何の異常もありません。新しい変異ウイルスのことが言われますが、感染力が強いと言ってもマスクを突き破るほどのことではないでしょう。コロナは、飛沫感染ということは変わりないので。 

 そんな中で、この一年半、ある大学生のヒロシマをテーマにした卒論の作成を手伝っていたのですが、このほど完成しました。この学生さんのこと、前にも書き、今度出る私たちの新しい本「続対話随想」にも何度か書いていますが、このごろになって、今の大学のびっくりするような「現実」を知りました。
 とにかく、昨年、コロナ騒ぎが高まってから、大学は、全部オンライン授業なのですね。彼の大学だけでなく、ほかの大学もそうらしいです。小、中、高はとにかく授業しているのに大学がしていないというのはおかしいですね。彼の大学では、全学生に5万円をくれ、パソコンを持たないものはこれで買うように言われたそうです。それで大学に行く事もできず、ゼミも、教授と顔を合わせることもなく、パソコンだけが大学とのつながりのようです。
 私、大学というもの、教授の講義ももちろん大事ですが、友人との交わりや。先生との個人的交わりがとても大事なことと考えているので、びっくりしました。
 卒論も、書いたものをメールで送りつけなければだめ。郵送も駄目なのだそうです。彼、大いに悩み、締め切りの日の一日前に送信し、大丈夫ミスなく送信できたことを確かめるという騒ぎでした。
 彼のゼミでは、卒論の発表会があるらしく、彼の論文も優秀作品として、発表に選ばれているのですが(ゼミの先生、この方は、核実験がたびたび行われたマーシャル諸島の調査研究で有名な学者で、彼のゼミには原爆や、戦争と言った社会問題に興味を持つ学生が多いそうです)発表時間が15分くらいしかないので、とてもそれでは彼の3万字におよぶ卒論の全部を発表できない。それでまた悩み、相談に乗ってほしいというので、また彼と会いました。私はオンライン卒論発表など言われてもなかなかイメージもつかめず、不得手なので、竹内良男さんを助っ人に呼びました。もともとこの大学生に私を紹介したのは竹内さんなので。竹内さんの助太刀で何とか彼の発表の仕方の手助けになったな、と思います。
 あとは発表を聞くだけ。Zoomで私も聞けるので。彼についていえば、彼一年半の間にずいぶん勉強したし、小学校の教員希望というのが面白く、私も今の若い人が、まったく体験のない戦争、原爆に対してどう感じているのか、初めてわかることも多かったです。このぐらいっているだろうと思ってしゃべる、しかし若い人は全く分かっていない、けれど「そこわかりません」と言わないで、話が通り抜けていくのですね。私、彼との一年半で、私の独りよがりがわかり、大いに勉強になりました。戦争。原爆、75年前の話なのですね、でも考えてみれば、戦争のない時代が75年も続いた。これ大変なことですね、

 ごめんなさい。今日の手紙では別のこと書きたかったのでした。あなたは野村勝美さんが毎朝、29個の薬を苦労しながら飲むさまを、自分と同じと言っておられるのでちょっとびっくりしました。あなたもたくさん薬飲んでおられるのですか? 実は私も薬飲むの不得意で、うまくのめないことがあります。私の友人でも誤嚥性肺炎で死んだ人もありコロナの肺炎は逃れても誤嚥性肺炎で死ぬのはまっぴらだからなど言っているのですが、そんな矢先、元横綱の栃の海が誤嚥性肺炎で亡くなったという記事を見てびっくりしました。結構、誤嚥性肺炎で亡くなる方多いので注意しなければなりませんが、私、薬は4個なのですよ。それでもうまく飲めないことがあるのに29個なんて考えられない。私の飲んでいるのは血圧、中性脂肪、胃の逆流防止、それに関連しての胃薬です。血圧など私は全く気にしなかったのですが、かかりつけの医師に、少し高いと言われ、飲まされています。然し薬を飲みだしてから血圧は全く正常、とてもいいので、もう薬はいいのではありませんか、と言ったら薬を飲んで正常のだからやめたら上がりますと言われ、もうずいぶん長く薬を飲み続けています。胃の逆流の方は私の胃、すぐ逆流し、それで胃潰瘍になったこともあり飲んでいます。これは医師が逆流が止まったらやめてもいいというのですが、食事の後下を向いているとすぐ胃液が上がったりするので、止められません。
 たった4個でも誤嚥に気を遣うのに29個というのは多いですね、と思っていたら、たまたまある医療生協の新聞をもらい、それにポリファーマシーに気をつけろという記事を見つけました。ポリファーマシーというのは薬が必要以上に多く出され、安全性に問題があることを指すのだそうで6種類以上に薬が増えてくると問題が起こるそうです、漫然と処方された薬がそのまま飲み続けられたり、複数の病院にかかると同じような薬が増えたりということのようですが、医師に相談しあるいは行きつけの薬剤師に相談し余分の薬を減らすことが大切と言っています。ポリファーマシーになると転倒の危険も出て来るし、私など被爆者手帳のおかげでこうした薬代、無料ですが、普通の方、高齢者医療でも相当の額なりますね、こんなことで高齢者の医療費がかくなっている事があったらたまりませんから。
 何だか妙な事ばかり書いてしまいましたが、とにかくコロナで大変な時代です。ワクチンは四月ごろになるなど河野大臣は言っていますが、副作用などいろいろ問題あるし、困惑します。とにかく情報をきちんと出してほしいと思います。


 

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