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浜田山通信 №281 [雑木林の四季]

足りないスピード感

              ジャーナリスト  野村勝美

 緊急事態宣言発動といったところで一部の飲食店と呑ん兵衛以外何のインパクトも感じない。私は”アルコール不堪症”だからもう何十年も飲み屋に入ったことがないし、同窓会や慶弔の集まりがあっても盃を手にしない。昔は、私の若いころは、先輩に飲みに連れていかれ、「おれの盃をうけられないのか」と憤られたが、いまはそんなこともさすがになくなっているだろう。だから飲み屋の営業時間の「夜8時まで」には何の痛痒も感じないが、んなにしろ世の中の飲めない人は二割ほどらしいから、たいていのことは飲める派の言い分が通ってきた。それが8時でお開きとなれば、これから日が長くなるというのにどうしてくれるんだということになる。飲食店だって夏場にかけては、陽が長くなって、これからと言うときになるのだから、やっちゃおれないということになる。
 いまの政府は何事も自分の持ち出しを少なくしたい。ものすごくケチにできているというより、できるだけ自分の出費を少なくしたい。もうける方は、GoToキャンペーンのように大宣伝し、いっぺんにコロナ感染者を増やした。加えてコロナの変異種が現われてヨーロッパや南ア、アメリカ、南米で猛威を振るっている。日本にも上陸しているが、感染力はこれまでの1.7倍だとか。
 大変なのは、医療関係者だ。クラスターが発生する危険はあるし、第一毎日増えている患者の治療法、対策が確立していない。医療崩壊も目前だというのにわが政府は何をしていたか。
 緊急事態宣言も一都三県じゃ足りないからと大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜に福岡、栃木も追加した。政府は本質的にケチなのだ。自分の出費はできるだけ少なくしたい。飲食店への補助も同様。それも様子を見ながらちびりちびりと出している。こんなやり方では全国への感染拡大は必至だ。
 国民の方も昨年の緊急事態の時のような緊張感がない。盛り場の人出は、軒並み最初の時より4、50% 多かったそうだ。そもそも最初のころの宣伝の仕方が悪かった。年よりは感染したらいちころだが若者は大丈夫だといわれ、事実、新宿歌舞伎町の歓楽街は大したことはなかった。それが今や感染者は壮年者に増え、医療従事者も病院も足りなくなってきた。2月になるとワクチンもくると、昨年から言ってきたが、政府にどうも緊張感、スピード感が乏しい。ワクチンは欧米ではすでに打っているが、、日本では大分前に2月からと言ったきり何も言わない。
 すべてにケチだし、少しでも経済の足しになるようにしたい。何度も言うが、GoToキャンペーンが感染拡大の原因だったことは明かだ。この期に及んで少しでも”経済”の足しになるように考えるようでは感染はますます増える。
 内閣支持率もNHKでさえ不支持が支持を上回った。緊急事態宣言も、ちびりちびり増やしていくやり方では、いつまでたっても感染者が減るわけhがない

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