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浜田山通信 №278 [雑木林の四季]

新型コロナと経済は両立せず

          ジャーナリスト  野村勝美

 若い頃は天誅とか神罰とかを全く信じなかったが。年をとってからは、何か悪いことがあるとバチがあたったんやと思う。神様はそこらじゅうにいて、人間がよからぬことをすると罰を与える。新型コロナなどその典型と思う。地球の陸地も海も人間たちは荒らしまくり、海洋汚染や山火事が世界中で発生した。
 少しはおとなししくしておればよいものを、仕事をしなければ食べていけぬとばかりに新しい政治屋たちは、その資金源たる金持ちや経営者とぐるになってGoToなんとかやらを大々的に始めた。GoToトラベル、GoToイート、いくつあるか知らないが、なにがしかの恩恵を与えて、金を使わせようというわけだ。何しろ21日 からの3連休には4000万人が観光地に出かけたらしい。箱根や京都の人ごみはTVニュースを見ただけでよくわかった。
 政府はわずかな恩典でコロナに滅入っている人間を観光地や盛り場へ誘いだし、少しでも、コロナで激減した商売上の損失を埋めてもらおうという魂胆で、つぎつぎに何とかGoToをうちだしている、やりだしたとたんにコロナの第三波が押し寄せ、医療崩壊になると医師会からイチャモンがつき、どうやら各地の情勢に合わせ、知事が実施する地域やキャンペーンやり方を決定すればよいことにしたようだ。無責任極まる政府のやり方だ。
 どだい、新型コロナ対策と経済=金もうけを両立させようという考え方に無理がある。コロナをくい止めるには、人の集まる飲み屋とレストランの飲み食いをやめてもらわねばならない。酒を飲むのにマスクをかけたりはずしたり、話をするのに間を開けたり、いくら仲良し仲間同士でも話ははずまず、何のために飲みにいくのか。
 最初の頃、東京都の場合など何千億円も余裕があったが、第三波ともなるとさすがの小池某女史も大口はたたけない。いまだに来年のオリンピックを強行するつもりで、オリンピック会長と二人で嬉しそうに踊るような挨拶をしている。22日現在世界の感染者数は5815万、死者数238万人。現在第3波がきているが、この先どこまで続くのか、第4、第5波も来ないという保証はない。恐ろしいことにアフリカではコロナに加えて「飢餓パンデミック」が迫っている。そんな中、オリンピックを強行すれば、世界中からどう思われることか。
 新型コロナと経済は両立しない。コロナ下でもうけようと努力すればできると政府は思い、GoToキャンペーンにますます注力しようとしている。
 それでも来年になるとわかるが、すでに大企業の廃業や赤字決算が出ていて、税金など大減収になる。国は得意の借金を積み重ねて何とかやっていくかもしれないが、世界中の借金経営は、先行きが全く見えない中でいったいどうなることやら。ま、なるようになるさ、とハナ歌まじりに年末をむかえるんですな。


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