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私の中の一期一会 №225 [雑木林の四季]

       コロナの全国的な感染拡大は「第3波の到来」ではないのか?
 ~GoToと感染拡大について「直接の因果関係はみていないと西村経済再生相言い張る~

        アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 11月に入ると日本国内で新型コロナ感染者の急増が再び目立つようになった。
「この分ではコロナ禍の収束など当分期待できそうにないな」と気が滅入る日々が続くだろう。
 14日に〝全国で1737人の感染者が確認された”というニュースが流れた。
 1737人という数は、1日当たりの感染者数としては3日連続の過去最多記録の更新であった。
 以後、東京都、大坂府、愛知県、神奈川県などの大都市圏と北海道などでも過去最多更新が相次ぎ、連日、目や耳に大きな数字が飛び込んでくるようになった。
「いよいよ第3波の到来か?」と思った人が多かったのではないだろうか。
 日本国内で確認された新型コロナの感染者を新聞で確認すると、17日現在で累計12万1260人を数える。そのうち死者は1920人である。
 時事通信は、15日に国内で1440人の感染が分った時、これで1日当たりの感染者は5日連続で1400人を超えたと報じていた。
 17日午前11時現在の地域別状況を新聞で確認してみると・・  
       (感染者) (前日比) (死者)
 東京都  3万5229 (+298)  476(+4)
 大坂府  1万5828 ( 269)  265( 3)
 神奈川県 1万0346 ( 133)  183( 1)   
 愛知県    7914 ( 138)  101( 1)
 埼玉県    7008 (  88)  122( 1)
 千葉県    5937 (  79)   84( 0)
 北海道    5857 ( 179)  131( 2)
 福岡県    5398 (  11)  105( 1)
 兵庫県    4130 ( 108)   75( 2)
 京都府    2356 (  49)   35( 1)
 沖縄県    3792 (  24)   66( 0)
 この他累計感染者が目立って多い多いのは、群馬(964)、熊本(932)、静岡(909)、奈良(856)、石川(830)、広島(708)の順である
 日本医師会の中川俊男会長は、すでに11日の記者会見で「第3波ではないか?」と指摘して「全国的な感染者の急増が続けば医療提供体制が逼迫するのはあきらかだ」と警告している。
 国に対しては「地域の感染拡大の兆候を出来るだけ早期に発見して先手、先手の対策を打って欲しい」と要望した。
「GoToトラベルに疑問」という投書を新聞で見つけたので読んだ。
 大坂府守口市の88歳の男性の投書である
「コロナは人が動くことによって広がる。旅行喚起策「GoToトラベル」は理解できない。 
 旅行を楽しめる人ばかりではない。公費補助の恩恵も偏るのではないか。
   政府・与党はGoToキャンペーン期限延長を検討している。
 医療や介護など予算を必要としている分野に、何故目を向けないのか。
 欧米では収まっていたように思えた感染が急激に拡大している。
 これを対岸の火事と見てはならない・・」という極めて真っ当な意見であった。
 地方で感染が急増している現状でも、〝GoToキャンペーン見直し”について政府は慎重姿勢を崩さない。
 菅首相は{専門家も現時点ではそのような状況ではないと言っている」と、見直しをしない認識を示していた。
 日本医師会長の「地方の兆候を見極め、早め早めに手を打たないと医療体制が逼迫する」という警告に耳を傾けた様子もない。
 官邸で、記者団から{第3波の認識はありますか?」と問われた時も、首相は一言も応答しなかった。
 西村経済再生担当相は、感染防止対策を徹底した上でキャンペーンは続けていく意向を示している。
 菅政権は、GoToキャンペーンを今後も続けていくようである。
 北海道は17日、コロナの急激な感染拡大を受けて、北海道が独自に定めた警戒ステージを札幌市内に限り、現状の「3」から「4」に引きあげた。
 鈴木知事は会見で、感染リスクを回避できない場合、〝不要不急の外出”や〝他地域との往来”を27日まで自粛するよう要請した。
 鈴木知事は、5人以上の会食は控え、2時間を超えないよう要請した。
〝GoToトラベル”についても、「感染リスクを回避出来ない場合は旅行を控えて欲しい」と述べが、見直しについては触れていない。
 北海道科学大の秋原志穂教授は「トラベルで人の往来がある前提では感染防止と矛盾が生じる」と指摘した。
   赤羽国交相は「感染拡大がいずれのステージにあるかは都道府県の判断だ。北海道からは除外して欲しいという意見はない」と述べたという。
 社会経済の中心である札幌市の感染を止められなければ、「北海道全域に感染が拡大する恐れもある」と強調した鈴木知事だが、国はやらないのだから現場がやるしかない。
 なにしろ「自助、共助、公助」は、〝まず自分でやってみる”ことらしいから・・・
 菅首相は来日したIOCのバッハ会長に東京五輪を実現する決意だと伝えた。
「人類がコロナウイルスに打ち勝った証として・・」とは、かつてよく耳にしたセリフである。
「コロナは、第3波か?」と言われる感染急増状況だというのに、半年後にオリンピックを開催出来るとホントに思っているのだろうか?
 無観客でもやるなんて、オリンピック精神の無視ではないのか。
 参加選手に厳しい行動制限を課す?・・私だったらそんな大会に参加する気になれないだろう。
 先週あたりから「第3波では」という声が聞こえ始めたが、お馴染みの尾身茂会長は「緊急事態宣言を回避したいなら今が非常に重要な時期だ」という警告していたのを思い出した。
 ところがその翌朝、菅首相は「緊急事態宣言や GoToキャンペーンの見直しについて専門家もそのような状況にない」と記者の質問に答えたのだ。
 このことについて、〝論理が途中ですり替わっている”と毎日新聞の古賀攻専門編集委員が書いている。
 古賀氏は、日本は欧米に比べて死亡者の数が少ない。第3波でこの冬のリスクはより高まりそうだが、日本は強力な対策や制度改革に乗り出さなくても感染拡大を抑え込めるという妙な安心感があるのではないかという指摘である。
 トランプはコロナウイルスを極端に軽視して経済優先を強行した末、大統領選挙に敗れた。
 菅首相もGoToキャンペーンに拘って、コロナ対策を誤るとトランプの二の舞になるかも知れない。
 私は、そう思った。

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