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私の中の一期一会 №224 [雑木林の四季]

          コロナ感染拡大、ドナルド・トランプ、東京五輪・・どうなるの?
    ~IOCバッハ会長の「ワクチンなしでも競技は可能」発言には目が点・・~

      アナウンンサー&キャスター  藤田和弘

 プロ野球ソフトバンク・ホークスが27日の千葉ロッテ戦に勝ち、3年ぶりにリーグ優勝を飾った。
 勝利の瞬間、マウンド付近にはナインの歓喜の輪が出来たが、恒例の監督胴上げは行われなかった。
 コロナ禍のシーズンということもあってか、ささやかな祝勝会はやるが、大騒ぎするビールかけは行わないという。
 季節性インフルエンザとコロナの同時流行が懸念される季節が到来している。 
 メディアからは連日、コロナの感染状況が報じられているのは相変わらずだが、気にしない訳にはいかない.
 東京都は30日、コロナウイルス感染者が新たに204人確認されたことを明らかにした。
 直近の7日間で、1日当あたりの平均感染者数は100人台後半という横ばい状態が続いている。
 重症者は前日より2人増えて31人になった。
 大学や病院、、福祉施設でのクラスターが目立ち、東京都の感染者累計は30日現在で3万881人である。
 大坂府でも、この日137人が新規感染者となった。
 1日100人以上の感染確認は4日連続である。
 札幌、小樽、旭川の北海道3市では、69人がコロナに感染したことが判明した。
 北海道の1日69人は過去最多だという。
 その他、福岡県で10人、千葉県で34人、神奈川県で60人、埼玉県の老人ホームではクラスターで57人、宮城県では11人、熊本県で5人、沖縄で27人感染など、この日全国で730人が感染している。
 昨日の死亡者は、東京で2人出たが、大坂、愛知、千葉、青森、奈良、沖縄で1人づつ出て8人であった。
 30日までの日本全国の感染者累計は9万9598人になった、10万人を超すのも時間の問題かも知れないと思うと気が滅入ってしまう。
 アメリカでは、最近になってコロナ感染が記録的なペースで拡大していて、目前に迫った大統領選への影響が心配されている。
 世論調査で劣勢が伝えられているトランプ大統領にとって最悪なのは、激戦州とされるオハイオ、ミシガン、ノースカロライナなど、12の州で感染者が急増していることだ。
 感染者が増えれば入院する人も増えるだろう。共和党支持者が投票所に行けなくなるかも知れない。 
コロナ感染者の急増は、バイデン氏による政権批判を裏付けるものとなり、トランプ氏の選挙運動には〝不利”になるとみられている。
 ワシントンポスト紙とABCニュースによる世論調査では、感染急増がトランプ支持率に影響を与えている可能性を浮き彫りにした。
 北部ウイスコンシン州では過去最速ペースで感染が拡大していて、バイデン支持がトランプ支持を17ポイントも上回っていることが分かったという。
 トランプ支持の政治組織グレート・アメリカの関係者も「ある程度、票を失うことになるだろう」と影響を受けることを認めている。
 全米50州のうち43の州でコロナ感染者は増え続けている。
 ロイター通信の集計では、29日のアメリカで9万1000人余りが新たに感染、1日あたりの感染としては過去最多を更新した。
 30日現在、アメリカ全体の累計感染者数は900万人を超えるというから日本の比ではない。
 死亡者も22万9000人を超えている。
 アメリカ大統領選まで、あと4日に迫ってきた。
 劣勢の挽回を図るトランプ大統領は「たとえワクチンがなくても終わりは見えている。コロナは収束する」などと強気1点張りのようだ。
 これに対してバイデンは「トランプはこの8カ月、コロナの脅威を過小評価して〝いずれ収束する!”などと主張し続けてきた」と〝批判で応酬”してる。 
 コロナ軽視の言動で、「コロナに負けない大統領」を演出してきた〝マスクをしないトランプさん”もマスク着用を強く呼びかけざるを得なくなっているという記事を読んだときはチョット笑ってしまった。
 30日はアメリカばかりではなく、ヨーロッパでも1日あたりの感染者数で過去最多を更新した国が多かった。
 イタリアではこの日3万1084人が新規に感染、前日に続いての最多更新を記録した。
 前日は2万6831人で過去最多となったが、翌日には一気に4253人も増えたのだから驚きである。
 イタリアの累計感染者は64万647人で、これまでに3万8321人の方が亡くなっている。
 スペインでも30日は2万5595人の感染者が確認され、前日の2万3580人から2000人以上増加していた。
 スペインの感染者累計、118万5678人、死亡者は3万5878人である。
 そのスペインでは3月下旬当時は、1日に900人も死亡者が出たが、最近では減少傾向になっているという。       
 1日267人だった死者が、翌日239人に減ったから・・と言われても何だかピンとこない。
 スペインではこの29日に緊急事態宣言を発令したが、なんと来年5月上旬まで延長することが決まった。
 オーストリアの新規感染者は30日、5627人だったが、前日の4453人から1174人も増えて過去最多になった。
 ドイツのメルケル首相は28日、コロナの急速な拡大を受けて、11月2日から凡そ1か月間〝全国の飲食店や劇場”を閉鎖すると発表した。
 ドイツでは最近、1日あたりの感染者が1万人を超える日が続き、28日には1万4964人とこれまでで最も多くなった。
 メルケル首相は記者会見を開き「感染が広がるスピードが速くなっている。11月2日から30日までレストランやバー、映画館や劇場などを閉鎖する」と発表した。
 一時的に閉鎖に追い込まれる企業などに保証を行うため、最大で総額100億ユーロ、日本円で1兆2000億円余りの支援を行うことも明らかにした。
 メルケル首相は「今、行動しなければならない。全国的に医療システムが窮地に陥る状況は避けなければならない」と述べ閉鎖という厳しい措置をとることに理解を求めた。
 私は気付かなかったが、21日の夕方、「IOCが東京五輪の中止を決断した」というツイートがネットに流れたらしい。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は〝事実関係を否定”しているという。
 日本の〝コロナ感染状況”は、欧米に比べれば軽度と言えるかも知れないが、「収束」というゴールは全く見えていない。
 産業能率大学スポーツマネジメント研究所が7月末に実施した「コロナ禍のスポーツル観戦・意識調査」の結果が21日に発表されている。
「東京オリ・パラ」については84.4%もの人が「現実問題として開催は難しいと思う」と回答している。
 今年も残り2か月になった。
 年内にコロナ禍が収まる見込みは薄い。
 たとえ日本だけが収束したとしても、世界各国で感染が収まっていなければ、五輪など開催することは出来ないだろう。
 IOCのバッハ会長が「ワクチンなしでも競技は可能」という発言があったが、バカげた話にしか聞こえない。
 もし開催都市が他国だったら日本は参加すると言うだろうか?
 無理矢理開催してもメリットは何もないのは自明に利である。
 日本は、なるべく早く「中止」を決め、世界に向けて公表すべきだと私は思っている。
 
 

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